JR西日本35系客車
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35系客車(35けいきゃくしゃ)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)が2017年(平成29年)に導入した客車である。
注釈
- ^ ただし、車両限界の問題で動力分散車が導入できない黒部峡谷鉄道および大井川鐵道井川線など、例外も存在する
- ^ ただし前身の新潟鐵工所時代には多数の客車製造実績があったほか、新潟トランシス以降も2013年(平成25年)にJR東日本向け「SLばんえつ物語」用スロフ12 102の車体新造実績が存在する。
- ^ 同様の設計コンセプトをもつ車両として、いすみ鉄道キハ20 1303(国鉄キハ20系風の新型気動車)がある。
- ^ 得票数1位は87系だった。
- ^ JR他社との共同開発車両を含めると、1999年(平成11年)の285系電車(JR東海と共同受賞)、2008年(平成20年)の新幹線N700系電車(JR東海と共同受賞)、2015年の新幹線W7系電車(JR東日本のE7系と共同受賞)の例がある。
- ^ 優等列車用の客車は国鉄時代に2度受賞歴があり、民営化後も2000年(平成12年)のE26系の受賞歴がある
- ^ ドア開閉時にはJR西日本の特急型、一般型電車で使われているドアチャイムが鳴動する。
- ^ 旧型客車の白熱電灯の照度をマイテ49で計測したところ30lx前後しかなく、白熱電球とLEDとの配光の特性の違いから、30lxでは白熱灯では薄暗くとも全体にぼやっとした自然な配光になるものがLEDではピンポイントで配光のムラを生じるため。なお現在のJIS規格 (JIS E4016) では客室照度は200lx以上が要求されている[14][15]。
- ^ 鉄道に関する技術水準第73条により、軌道中心間隔が狭い区間を運転する車両の座席に接する窓(床面800 - 1,200 mm)の開口幅が200 mm以下と決められている。原型のスハ32系以降の旧型客車各形式では窓開口部/窓框が735 mm/540 mmまたは740 mm/535 mmであり、本系列でも740 mm/535 mm採っているが、この規定に従いストッパを設けて制限しているものであり構造上は大きく開ける。
- ^ オハ61などと同様の、一段式である。本州以南の三等車の遮光設備が基本的に鎧戸のみであったスハ32までは二段式鎧戸で、オハ61の一段式は製造工程の簡略化の結果である[19][20]。デザインモチーフであった国鉄の35系では、北海道向け以外でも巻き上げカーテンが標準で[21]、復刻の当系列普通車がこれと異なる鎧戸なのは、ロールカーテンでは似合わないという判断から[22]。
- ^ 木製であるがゆえ今日では不燃化(難燃化)処理が必須で、薬剤の注入の結果予想外に重くなってしまったためケガ防止のため目処がつくまで使用不可としていた[23]。
- ^ 東海道本線での海側と同じ意味で、下り列車の左側、線路の南側を表す言葉。
- ^ 左右と正面に可動柵を装備している。
- ^ モデル元と比較して3本分かさ上げされている(ちなみにマイテ49復活時は2本かさ上げ)また、5号車共々現在では往年の一等展望車と展望デッキの使い方が異なっており、乗客が不用意にデッキの横木をよじ登って転落することを防ぐために、透過素材の平板で柵の内側を囲っている。
- ^ 両脇に凹埋め用カバーを装備。
出典
- ^ a b c d 鉄道ファン 2017, p. 51.
- ^ 『SLやまぐち号に旧型客車を復刻した新しい客車を新製・投入します、一部停車駅をレトロ調などに改修します』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2015年3月30日 。2017年7月30日閲覧。
- ^ “JR西日本「SLやまぐち号」SL全盛期の客車復刻! 1等車マイテ49などモデルに”. マイナビニュース (マイナビ). (2015年3月30日) 2017年7月30日閲覧。
- ^ a b “新しい旧型客車「35系」完成…JR西日本『SLやまぐち号』に導入”. Response.. (2017年6月4日) 2017年6月5日閲覧。
- ^ 『2018年 ブルーリボン・ローレル賞選定車両』(プレスリリース)鉄道友の会、2018年5月24日 。2018年5月24日閲覧。
- ^ “鉄道友の会 SLやまぐち号客車にブルーリボン賞”. 毎日新聞. (2018年5月24日) 2018年5月26日閲覧。
- ^ 鉄道車両 [SLやまぐち号レトロ客車|受賞対象一覧] - 日本産業デザイン振興会
- ^ a b c d e f g h 『レイルマガジン』通巻408号、p.80
- ^ a b c d e f g h 『レイルマガジン』通巻408号、p.81
- ^ a b c d e f g 『レイルマガジン』通巻408号、p.82
- ^ a b “新しい旧型客車「35系」完成…JR西日本『SLやまぐち号』に導入”. Response.. (2017年6月4日) 2017年8月26日閲覧。
- ^ a b c d e 鉄道ファン 2017, p. 52.
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- ^ 『鉄道ファン』通巻684号 pp.102 - 103
- ^ 『j train 』通巻69号 p.38
- ^ j train Vol.69, 2018 & p.38.
- ^ 鉄道ファン 2017, p. 53.
- ^ 鉄道ファンNo.684 & pp.102 - 103.
- ^ 鉄道ピクトリアル通巻700号 p.51
- ^ 鉄道ピクトリアル通巻777号 p.32
- ^ 鉄道ピクトリアル通巻748号 p.51
- ^ 鉄道ファン通巻684号p.101
- ^ j train vol.69 (2018 spring) p.36
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- ^ 鉄道ファン 2017, pp. 52–53.
- ^ a b 『レイルマガジン』通巻408号、p.85
- ^ 上新大介 (2017年6月4日). “JR西日本「SLやまぐち号」新型"35系客車"公開! レトロでも現代的、写真57枚”. マイナビニュース (マイナビ) 2017年6月7日閲覧。
- ^ 『SL「やまぐち」号用新客車の詳細 体験・学べるスペースも』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2016年5月12日 。2016年5月18日閲覧。
- ^ “SL“やまぐち”用35系客車が新山口へ”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年6月2日). 2017年7月30日閲覧。
- ^ “35系客車が試運転を実施”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年6月7日). 2017年7月30日閲覧。
- ^ “35系客車がSL“やまぐち”で営業運転を開始”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年9月4日). 2017年9月25日閲覧。
- ^ a b 『SL「やまぐち」号運転日に牽引するSLについて』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2017年8月2日 。2017年8月12日閲覧。
- ^ “JR西日本 D51、新客車で試運転 今秋44年ぶり復活”. 毎日新聞. (2017年7月24日) 2017年7月30日閲覧。
- 1 JR西日本35系客車とは
- 2 JR西日本35系客車の概要
- 3 概要
- 4 車両概説
- 5 編成・形式
- 6 運用
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