アンペア時とは? わかりやすく解説

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アンペア‐じ【アンペア時】

読み方:あんぺあじ

国際単位系SI)の電気量単位。1アンペア電流1時間流れたときの電気量。1アンペア時は3600クーロン記号Ah


アンペア時

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/01 12:56 UTC 版)

アンペアじ
アンペア時
ampere-hour

蓄電池。上(単3形)が2500 mA·h、下(単4形)が1000 mA·h
記号 A·h
種類 組立単位
電荷
SI 3600 C
定義 安定した1アンペアの電流を1時間流すことで移動する電荷の量
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アンペア時(アンペアアワー、ampere-hour, Ah, A·h)は、電荷単位である。安定した1アンペア(A)の電流を1時間流すことで移動する電荷の量と定義され、3600クーロン(C)に等しい[1]

アンペア時は、電気メッキ電池の容量などの電気化学に関連した測定において多用される単位である。電池を構成する材料の比容量(質量あたりの容量)は、通常 mA·h/g で表される。ミリアンペア時(mAh, mA·h)の形で使われることが多いが、これは1000分の1アンペア時、3.6クーロンに等しい。

ミリアンペア秒(mA·s)は、X線撮影画像診断放射線療法において使われる単位である。この量は、特定の電圧で操作される所定のX線管で発生される全X線エネルギーに比例する[2]。X線管の電流に従い加える時間を変えることで、同じ線量にすることができる。

ファラデー定数は、1モルの電子が持つ電荷と定義され、約26.8アンペア時に等しい。ファラデー定数は電子化学の計算に用いられる。

アンペア時はジュール(J)やワット時(W·h)のようなエネルギーの単位でない。一般的に(二次電池の場合は、完全充電後に)電池がどれぐらい持続するかを表す評価である。例えば電池では、供給されるエネルギーの正確な計算には、電池の電荷が全て放電される間に供給される電力(瞬間的な電圧と瞬間的な電流の積)を積分する必要がある。通常、電池の電圧は一定ではなく放電中に変化する。平均電圧や公称電圧は、電力の積分に近い値が用いられる[3]

  • 単3形の乾電池の容量は約2~3アンペア時である。
  • 自動車のバッテリー英語版には各種の容量がある。例えば、内燃機関で推進される大型車のバッテリーの容量は約50アンペア時である。
  • 1アンペア時の電荷によって、融解した塩化アルミニウムから0.336グラムのアルミニウムを作り出すことができる。1トンのアルミニウムを生産するには、少なくとも298万アンペア時を流す必要がある[4]

関連項目

出典

  1. ^ "Full Conversion Table (sorted by Category)" Allmeasures.com, 2004, webpage: AM-Conversion-table.
  2. ^ X-ray Safety Handbook, 9.0 Terms and Definitions, VirginiaTech Environmental, Health and Safety Services
  3. ^ National Research Council (U.S.) (2004). Meeting the energy needs of future warriors. National Academies Press. p. 27. ISBN 0-309-09261-2. 
  4. ^ T. L. Brown, H. E. Lemay Jr, "Chemistry the Central Science", Prentice-Hall, 1977 ISBN 0-13-128769-9 page 562

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