国鉄C56形蒸気機関車
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国鉄C56形蒸気機関車(こくてつC56がたじょうききかんしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)の前身である鉄道省が製造した小型軽量テンダー式蒸気機関車(テンダー機関車)である。愛称はシゴロク、シーコロ[1]、またはポニー[2]である。
注釈
- ^ テンダー機関車は、運転台の機器配置や従台車の逆行脱線限界速度が低いなどの理由でバック運転(逆機)に適さないものが多いため、終端駅で転車台による転向が必要であるが、逆機が常用できればこれも不要となる。
- ^ 従輪による横方向の復元作用がないため、力行時の首振り(左右動)が大きくなる。
- ^ 第1・第2動軸のばねは製造時点より上ばね式であったが、軌間縮小により内側に寄るフランジと、ばねの端部との干渉を避けるために第3動軸と同じ下ばね式に変更された(下ばね式の場合は輪心内部の寸法で収まるため干渉しない)。台枠本体の分解・削正が不要な分簡易な改造となる。一方第3動輪タイヤが縮軌後外火室と干渉するため外火室当該部分を凹ませている。
- ^ 石炭より発熱量が低く(当時のタイ向け機関車を汽車製造等で製造しているが薪の発熱量は4,000 kcal/h/kgと日本国鉄で使用する石炭(6,000 kcal/h/kg以上)よりかなり低く火室面積や薪庫を増量している)、嵩張るため。
- ^ 他に軍用鉄道車両ゆえの装備・仕様の付加が加わる。
- ^ 第1動輪は千頭駅、第2・第3動輪は大阪の共栄産業にて保存。
- ^ 占領時代の印象に復元されているC56 31と対照的である。
- ^ ただし、2010年(平成22年)ごろに前面のナンバープレートが取り付けられた。
- ^ 2001年(平成12年)発売のKids Aliveの楽曲ボクらの冒険のジャケットやPVに、この時の本機と思われるSLが「出演」している。
- ^ 移設時の外観修復により、小海線(中込機関区)で実車が現役で使用されていた当時とは、煙室扉手すりや装飾などが異なっている。
出典
- ^ 「カッコいいやつ‼」 OUT 12月増刊号 1979年、みのり書房 p.40
- ^ おのつよし 『日本の鉄道100ものがたり』文藝春秋文春文庫 1991年5月10日、pp.209 - 212
- ^ 『C56タイ国鉄仕様(ご乗車・撮影)ラストチャンスについて』(プレスリリース)大井川鐵道、2010年8月1日。 オリジナルの2010年8月17日時点におけるアーカイブ 。2014年12月20日閲覧。
- ^ 『2015年「きかんしゃトーマス」の運転について お知らせ』(プレスリリース)大井川鐵道、2014年12月16日 。2014年12月20日閲覧。
- ^ 『持続的なSL動態保存の体制の整備 SLの解体検査に特化した専用検修庫を新設します! D51の本線運転を復活させます!』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2014年10月17日 。2014年12月20日閲覧。
- ^ “総務文教常任委員会 所轄事務調査(2) SLの解体・撤去について(総務財政部管財課資料)” (2021年4月14日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ “総務文教常任委員会 所轄事務調査(1) SLの移設について(総務財政部管財課資料)” (2021年11月2日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ a b “加東・播磨中央公園で展示のSL 静岡「大井川鉄道」移設へ搬出作業”. 神戸新聞. (2022年2月11日) 2022年2月13日閲覧。
- ^ “【蒸気機関車に再び命を、昭和の汽笛を次世代へ】”. 大井川鐵道 (2022年9月20日). 2022年9月21日閲覧。
- ^ “蒸気機関車に再び命を、昭和の汽笛を次世代へ:大鉄100周年企画”. READYFOR. 2022年9月21日閲覧。
- ^ 高原列車SLホテル - 昭和の記憶'70s 写真特集、時事通信社
- ^ “蒸気機関車 再出発への道のり①”. 丸山喜之助商店 (2010年6月8日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ “機関車再出発への道②”. 丸山喜之助商店 (2010年10月18日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ “機関車再出発への道③”. 丸山喜之助商店 (2011年12月15日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ “環境体験型施設 ドリームエコランド 開園”. 丸山喜之助商店 (2012年8月3日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ “霧島市の放置SL「C56」修復・展示へ搬出”, 47NEWS(南日本新聞) (全国新聞ネット(南日本新聞社)), (2010-05-22), オリジナルの2010年5月24日時点におけるアーカイブ。 2014年12月20日閲覧。
- ^ “ダチョウドリームエコランド”. 丸山喜之助商店. 2014年8月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月29日閲覧。
- ^ “ドリームエコランド閉園のお知らせ”. 丸山喜之助商店 (2016年6月1日). 2024年1月29日閲覧。
- ^ “どっか行きたいな(国立科学技術博物館の保存車両)”. 2017年3月25日閲覧。
- ^ “タイ〜バンコク周辺バス日帰り旅〜蒸気機関車C56がここにも!タイ映画博物館(1)”. 2017年3月25日閲覧。
- ^ “タイのSL Steam locomotive in Thai”. 2019年8月15日閲覧。
- ^ “泰緬鉄道の終点、タンビュザヤの博物館 THE DEATH RAILWAY MUSEUM”. 2018年2月17日閲覧。
- 1 国鉄C56形蒸気機関車とは
- 2 国鉄C56形蒸気機関車の概要
- 3 C56形以前
- 4 運用
- 5 C56形の被災
- 6 脚注
固有名詞の分類
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