横浜本牧駅とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 建物・施設 > 施設 > > 横浜市の鉄道駅 > 横浜本牧駅の意味・解説 

横浜本牧駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/27 06:54 UTC 版)

横浜本牧駅
駅構内(2007年1月)
よこはまほんもく
根岸 (4.0 km)
(1.6 km) 本牧埠頭
所在地 横浜市中区錦町15
所属事業者 神奈川臨海鉄道
所属路線 本牧線
キロ程 4.0 km(根岸起点)
駅構造 地上駅
開業年月日 1969年(昭和44年)10月1日
備考 貨物専用駅
テンプレートを表示
本牧総合事務所(2006年12月)

横浜本牧駅(よこはまほんもくえき)は、神奈川県横浜市中区錦町にある、神奈川臨海鉄道本牧線貨物駅である。

歴史

駅構造

地上駅コンテナホームが1面あり、ここに荷役線が2本引かれている。

構内には駅事務所(本牧総合事務所)があり、有人駅である。本牧総合事務所には神奈川臨海鉄道の横浜支社が置かれているほか、食堂運送会社などのテナントも入居している。本牧線の貨物業務を支える横浜機関区も併設されている。

構内の横浜機関区脇から東南方面に国際埠頭専用線が分岐し、かつては専用の無蓋車コンテナ車(それぞれ通称「塩トラ」、「塩トキ」、「塩コキ」[1])による工業輸送が上越線渋川駅[2]まで行われていた。国際埠頭専用線は本牧線の開業と同時に開通したものであるが、この輸送の着荷主である関東電化工業が渋川工場でのソーダ電解事業を水島工場に一本化したために2005年8月に終了となり、これ以降国際埠頭専用線は休止になっている。当駅に属する専用線としてこの他、国際埠頭専用線の途中から分岐する日本農産工業専用線があったが、これは1991年(平成3年)5月に廃止されている。

2000年(平成12年)2月1日にコンテナの通関業務を行う保税蔵置場を構内に開設し、輸送時間の短縮や手続きの簡略化を図っている。ISO規格国際海上コンテナを大量に取り扱う当駅ならではの設備といえる。

2010年(平成22年)3月13日のダイヤ改正で、これまで仙台臨海鉄道仙台港駅との間に1往復設定されていた海上コンテナ専用列車が盛岡貨物ターミナル駅 - 東京貨物ターミナル駅間の列車に切り替えられる形で廃止となり、当駅とJR線とを結ぶ貨物扱いの定期列車は東京貨物ターミナル駅との間に設定されているコンテナ列車1往復だけとなっている。以前はコンテナホームの大半を海上コンテナが占めていたが、現在は12 ftコンテナや化成品コンテナがほとんどとなっている。

2013年(平成25年)、「南本牧はま道路」の橋脚設置工事の際、設置工事に支障が出るため本牧線の構外側線扱いとなっている休止状態の「国際埠頭専用線」のうち、かもめ町付近で鉄道関連施設の撤去工事が行われている[3]2017年(平成29年)の同道路竣工に伴い、異例となる線路の原状復帰を行い、休止線であるのにも関わらず、撤去区間の線路を新たに再敷設している[4]

取扱う貨物の種類

コンテナ貨物の取扱駅で、海上コンテナ輸送が盛んなことから、神奈川臨海鉄道のドル箱路線である本牧線の拠点駅となっている。横浜港本牧埠頭に位置し、12 ftコンテナや大型の20・30 ftコンテナのほか、海上輸送に対応した20・40 ft海上コンテナも取り扱っている。

取扱品目は横浜港本牧埠頭より輸出入するものが中心となっている。また、年度末に宇都宮貨物ターミナル駅からNISSANカーパックコンテナで輸送される日産自動車製高級輸出自動車や、ラテックスやMDIなどの化成品類、ENEOS根岸製油所から出荷される潤滑油日清オイリオグループ横浜磯子工場から出荷される食用油がある。

利用状況

近年の年間発着トン数は下記の通り。ただし、横浜本牧駅と本牧埠頭駅の合計数。

年度 年間貨物取扱量[5]
発送(トン) 到着(トン)
1998年 100,299 111,922
1999年 113,327 128,572
2000年 85,222 112,581
2001年 97,336 134,048
2002年 72,087 132,347
2003年 77,632 144,826
2004年 82,477 169,645
2005年 79,108 187,102
2006年 77,372 170,942
2007年 72,946 162,174
2008年 66,610 144,297
2009年 51,164 101,211
2010年 31,649 65,669
2011年 28,588 32,935
2012年 31,991 52,069
2013年 30,576 50,437
2014年 29,295 49,336
2015年 34,073 52,695
2016年 36,100 37,161
2017年 39,387 30,596
2018年 36,169 40,092
2019年 40,038 46,597
2020年 39,955 17,866
2021年 36,111 36,358
2022年 35,583 17,095
2023年 41,876 38,378
2024年 45,606 30,271

駅周辺

  • 横浜港本牧埠頭
  • 日産自動車本牧専用埠頭
  • 三井物産コイルセンター
  • 三菱重工業横浜製作所
  • ENEOS根岸製油所

保存車両

当駅には、かつて横浜港の引き込み線で活躍していた国鉄C56形蒸気機関車(C56 139)が、非公開ながら静態保存されている[6]

隣の駅

神奈川臨海鉄道
本牧線
根岸駅 - 横浜本牧駅 - 本牧埠頭駅

脚注

  1. ^ 無蓋車はばら積みではなく、専用の小形容器を車体の長さに応じて3 - 6個積載していた。無蓋車についてはトラ45000形トラ70000形トキ25000形、コンテナ車についてはJR貨物コキ100系貨車、専用コンテナについてはJR貨物UM30S形コンテナをそれぞれ参照。
  2. ^ 関東電化工業渋川工場。
  3. ^ 横浜港 南本牧~山下ふ頭地区臨港道路整備事業・工事レポート(京浜港湾事務所・2013年9月)
  4. ^ 横浜港 南本牧~山下ふ頭地区臨港道路整備事業・工事レポート(京浜港湾事務所・2016年12月)
  5. ^ https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/yokohamashi/tokei-chosa/portal/tokeisho/09.files/t091400.xlsx
  6. ^ ブラタモリNHK総合テレビ・2010年12月2日放送

関連項目





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「横浜本牧駅」の関連用語

横浜本牧駅のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



横浜本牧駅のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの横浜本牧駅 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS