刹那 刹那の概要

刹那

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/01 13:23 UTC 版)

仏教用語
刹那
パーリ語 khaṇa
サンスクリット語 kṣaṇa
中国語 刹那
日本語 刹那
(ローマ字: setsuna)
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刹那の長さ

刹那の長さについては、指をひとはじきする(1弾指)間に65刹那ある[1]など諸説ある。

極めて短い時間を念といい、一刹那、または60刹那、または90刹那などを一念とする[2]

また現代的解釈では、1刹那は1/75秒に対応する[3]という解釈もある。

なお、物理学的な意味での「最も短い時間」(時間の最小の単位)は、2020年9月現在プランク時間とされている。

有為法

仏教においては、因縁によって起こるもの(サンカーラ)の変質する時間を測る単位である。

アビダンマッタ・サンガハでは、生(Uppāda)・住(ṭhiti)・滅(bhaṅga)それぞれを1刹那として、3刹那を「1心刹那(citta-kkhaṇaṃ)」単位と定義した[4]

説一切有部では、人間の意識は一刹那の間に生成消滅(刹那生滅)を繰り返す心の相続運動であるとする。それについて曹洞宗道元は、『正法眼蔵』の「発菩提心」巻で、悟りを求める意志も、悟りを開こうとするのもその無常性を前にするからであり、常に変化するからこそ、悪が消滅し、善が生まれるのであると説く。

出典

関連項目

外部リンク


  1. ^ 岩波仏教辞典 1989, p. 495.
  2. ^ 総合仏教大辞典編集委員会(編)『総合佛教大辞典』 下巻(第一版)、法蔵館、1988年1月、1135頁。 
  3. ^ 『はかりきれない世界の単位』株式会社創元社、2017年6月20日、30頁。 
  4. ^ 上杉 宣明「パーリ仏教にみられる有為相をめぐる論争について」『印度學佛教學研究』第31巻第1号、1982年、NAID 130004024560 


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