B修工事
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B修工事
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東京地下鉄では、6000系以降の車両に関しては車齢40年程度まで継続使用する方針であり、8000系も2004年(平成16年)度から2015年度にかけて順次、新木場CRにて車両の更新工事(B修工事)を施工した。 更新内容は以下のとおりである。 機器関係 制御装置をチョッパ制御から三菱電機製IGBT素子を使用した2レベルVVVFインバータ制御(PGセンサレスベクトル制御、純電気ブレーキ対応)に更新した。主電動機は165 kW出力のかご形三相誘導電動機化、編成の8300形をM2車→T3車に改造し、MT比を6M4Tから5M5Tにした。 補助電源装置は従来のDC-DCコンバータと電動発電機を撤去し、IGBT素子を使用した東芝製の静止形インバータ(出力240 kVA)に更新・電源を集約化。 ブレーキ装置は従来の台車中継弁方式(ブレーキ作用装置1台+台車中継弁2台)から台車作用装置1台に集約した。これは作用装置1台と保安ブレーキ装置を1箱に集約したもので、保守性の向上が図られている。 蓄電池はポケット式からメンテナンスの容易な焼結式に変更し、容量を増大して編成での台数を3台から2台に削減した。 冷房装置は稼働率制御方式(ON/OFF制御)とし、大容量品の58.14 kW (50,000 kcal/h) に更新。キセ(カバー)は大形で角ばったタイプとなった。 室内関係 客室の化粧板と床材を08系に準じたものに更新(1994年製の6次車は除く)。化粧板は08系と異なり光沢のあるものを使用している。 客室ドアの上部にLED式車内案内表示器を千鳥配置で新設、またドアチャイムを設置。案内表示器は当初から搭載している第10編成とは異なりカバーの色は化粧板の色に合わせて白色となっている。 客室カーテンをベージュ色の無地のものから紺色の海の風景がプリントされたものへ交換。 車外案内用スピーカーの設置(冷房装置キセに内蔵)。 編成中の3号車と9号車に車椅子スペースを設置、非常通報器を警報式から乗務員と相互通話可能な対話式に変更。 1994年製の6次車以外の客用ドアを新製品に交換、ドアガラスは大型化された(05系の13次車と同じ片取っ手のもので単板ガラス)。10両全車の客用ドア窓が従来より大きくなっているため、未更新の編成との区別は容易である。 また、乗務員室内はクリーム色の配色に、運転台の色調をダークグレーに変更した。さらに運転士操作器(乗務員間連絡用インターホン)を送受話器形からマイク式に変更、非常通報受報器の設置やモニタ表示器などの更新も実施した。このほか車掌スイッチを機械式から間接制御式(リレー式)に変更した。ただし、客室座席やドアエンジン機構については従来のままである。 更新後の内装 更新車車内 (8301) 新設された車いすスペース(8309号) 客用ドア上部に新設された案内表示器(LED) 乗務員室背面仕切部更新後も窓配置は変わらない 更新後の外装 8000系B修施工車、8002号車客用ドアや冷房装置が更新されている 8000系B修施工車、8802号車制御装置はVVVFインバータ制御化された(水色の線上部がVVVFインバータ装置) 更新車のVVVFインバータ装置(三菱電機製MAP-174-15V137形) 更新車の静止形インバータ装置(東芝製INV172-A0形) 最初に施工されたのは第09編成で、営業運転は2005年(平成17年)3月24日から開始された。 2本目は第06編成で、元々は客用ドア窓が小型・一般型・大型と混在した編成であったが、更新後はすべて大型窓に統一されている。1994年製造である8606号と8706号の客室内はドア上へ車内案内表示器を設置しただけである。3本目は第03編成で、施工内容は第06編成と同様である。 4本目は2006年(平成18年)7月に出場した第01編成で、隅田川花火大会観客輸送用の臨時列車「SUMIDA HA・NA・BI」号に運用された。5本目は2006年(平成18年)12月に出場した第02編成、6本目は2009年(平成21年)1月に出場した第07編成である。この編成では床材がそれまでのラベンダー色から灰色に変更された。また、2007年度は施工が行われなかったが、1994年製である8607・8707号においても床材の交換が初めて実施された。 2009年度においても引き続いて改修工事が施工され、同年度は第11編成・第05編成・第13編成の順番で計3編成に施工された。2010年度は第18編成・第04編成・第16編成の順に施工が進められている。なお、2010年度施工の編成では更新内容が一部変更されている。 16000系同様に車、内の各ドア上部に17インチ液晶ディスプレイ (LCD・TVIS) を用いた車内案内表示器を全てのドア上部に設置した。LCD画面は2台が設置され、左側をTokyo Metro ビジョンの広告動画用として、右側を行先案内・乗り換え案内等の旅客案内用として使用する。このタイプの案内表示器は半蔵門線では初の採用(Tokyo Metro ビジョン参照)となるものである。16000系と同様に、表示器の映像処理技術には三菱電機が新規に開発したグラフィックスIP(Intellectual Property)コアSesamicro(セサミクロ)を採用することで、高品質なアニメーション画像を実現させている。 ドア開閉時に赤く点滅する「ドア開閉表示灯」を設置。さらに、ドアチャイムを従来の2打点式から3打点式のものへ変更した。 座席横の袖仕切板を大形化したもの(02系改修車に準じたもの)へと交換し(6次車を除く)、7人掛け座席間にスタンションポールを2本設置した。 2010年度以降の更新車の内装 2010年以降に更新された車内 更新後の座席スタンションポールを2本設置し、袖仕切板を大型化 更新後の優先席袖仕切板部分の手すりを黄色く着色 更新後の6次車の車内案内表示器・スタンションポールの設置・床材交換以外に大きな変化はない 更新後の6次車の座席袖仕切板は従来のまま 更新後の6次車の優先席更新前とほぼ同様 客用ドア上部に新設された17インチ液晶案内表示器 2011年度は第08編成のみに、2012年度は第12編成のみに施工された。 2013年以降の更新では車内照明がLED化される。2013年度は第17編成のみに、2014年度は第19編成・第15編成・第14編成の順に施工された。 2015年、第10編成をもって全編成のB修工事を完了。同編成に「さよなら電機子チョッパ制御」のラッピングが施された。 2016年より、一部編成の行先表示器のフルカラーLED化が開始されている。
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2016年(平成28年)度から2018年(平成30年)度にかけて、本系列のうち1次車である第01 - 08編成のリニューアルが大規模改修工事として実施されることが発表された。最初にリニューアルした第05編成は、2016年8月15日から運行を開始した。2019年に対象編成へのリニューアルが終了した。 車体や車内の主な変更点は以下の通り。 車体 ラインカラー帯の配色を変更し、直線状から波がかった「ウェーブデザイン」とし、直通先である東急目黒線や埼玉高速鉄道線といったハーフハイトタイプのホームドア設置路線内でも判別できるよう、車体側面上部にも直線状のラインカラー帯を追加した。 車外の行先表示器を3色LED式からフルカラーLED式に取り替えた。書体は明朝体からゴシック体に変更した。 編成中の9300形を電装解除(M2'車→T車)して、MT比を 4M2T から 3M3T 構成とした。 前面下部にスカートを設置した。 車内 内装板をつや消しのアイボリー色に、床敷物を取り替えた。 座席端部の袖仕切板を大型化、エッジ部分には床敷物同様に南北線のラインカラーであるエメラルドグリーンを配色した。 車端部に設置していたクロスシートを廃止し、3人掛けのロングシートまたはフリースペースに変更した。2・5号車以外の各車両にも1ヶ所ずつ車椅子・ベビーカー用のフリースペースを設置した。 優先席部はつり革高さを低下(1,660 mm から 1,580 mm )、縦握り棒をオレンジ着色品に変更した。 各客用ドア上の車内案内表示器を液晶ディスプレイ (LCD)式に更新した。5次車とは異なり、当初から2画面構成を採用した。左側は映像広告(Tokyo Metro ビジョン)用とし、右側は行先・乗り換え案内表示用として使用する。 各客用ドア上部(鴨居点検フタ)にはドア開閉時または乗降促進ブザー鳴動時に赤く点滅する「ドア開閉表示灯」を新設、また各客用ドア下部には車内と出入り口の識別を図る「出入口識別表示板」を新設した。 非常通報装置は目立つよう、赤枠付きのものへ取り替えた。 空調装置はグループ会社のメトロ車両が組み立てをした(製造は三菱電機)58.14 kW (50,000 kcal/h)出力品に交換した。また、空調操作スイッチを廃止し、TISモニター経由の操作に変更した。 運転台前のフロントガラスには遮光用カーテン(日除け)を追加、運転台(計器盤)は大きな変更はないが、ブレーキ指示計(減速度 km/h/s を表示)を力行・ブレーキノッチ表示灯に変更した。 列車無線送受話器横にハンドマイクを新設し、車内と車外への放送を同時に行えるようにした。 走行機器など 制御装置(VVVFインバータ)は三菱電機製フルSiC - MOSFET素子を採用したものへ更新(1C4M2群または1群制御・PGセンサレスベクトル制御・純電気ブレーキ対応)。 主電動機は225 kW 出力品に取り替え。 補助電源装置(静止形インバータ (SIV))は千代田線用16000系4次車で採用した「並列同期/休止運転方式」に更新した。この方式によって高負荷時には、編成中の2台のSIVが協調して各車両に電力を併給しているが、低負荷時には1台のSIVで編成全体に電力を併給し、もう1台のSIVは休止する。これにより、稼働台数が減らせるため従来よりも省エネルギー化が図られる。 蓄電池をポケット式から焼結式に更新し、合わせて容量を増大した。 ブレーキ作用装置は台車ごとに制御する方式(1両に2台)から、車両単位で制御する方式(1両に1台)に更新した。TISによる編成単位での遅れ込め制御(編成統括ブレンディング方式)を採用した。 空気圧縮機(CP)は、レシプロ式から潤滑油の不要なオイルフリースクロール式CPに更新した(1台に小容量のCPを4台搭載する)。 集電装置(パンタグラフ)は「ひし形」で変更はないが、運転台TISモニター画面で状態確認を行うため、パンタ上昇検知装置を新設した。 車両制御情報管理装置(TIS)はシステムの更新を行い、伝送経路を完全2重系構成とした。 クロスシートは廃止され、現在では京王新5000系クロスシート(デュアルシート)車を2017年9月に79年ぶりに導入した京王電鉄と入れ替わるように、東京メトロは大手私鉄で唯一クロスシート車を有しない鉄道事業者となっている。
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東西線用については、05系初期車(第01 - 13編成)については15000系を導入することで置き換えが実施されたが、第14編成以降の車両については今後も使用を継続する予定である。第14編成において落成から20年以上が経過したため、2012年度より大規模改修工事を開始、5次車の第15 - 18編成についても2013年度以降に年間1本ずつ改修されている。2014年の第18編成を皮切りに、2015年に第16編成、2016年に第15編成、2017年には第17編成に施工した。制御装置もVVVFインバータに更新されたため、第17編成のB修を以って東西線で運用される車両は全てVVVFインバータ制御に統一された。その後2019年には第21編成が6次車初の大規模改修工事を完了し試運転を行ったが、第14 - 18編成とは施工内容が多少変更されている。 千代田線用については、従来北綾瀬支線で使用してきた5000系および6000系ハイフン車の車両老朽化、また2014年(平成26年)3月15日ダイヤ改正に伴う運用数増への対応として東西線で使用されていた05系に大規模改修工事を実施し千代田線の北綾瀬支線用に改造した。その後、2014年(平成26年)4月28日より千代田線北綾瀬支線(綾瀬駅 - 北綾瀬駅間)での営業運転を開始している。 東西線用の車体外観については05系8次車の仕様に近づけるため、ラインカラー帯の配色変更を実施したほか、前面下部に排障器(スカート)を設置した。第21編成以降は排障器の形状が変更されている。前面の車両番号表記ついては、従来配置されていた非常扉上部には地上設備とのデータ送受信機器を設置したことに伴い、非常扉下部への配置に変更された。車外の前面・側面行先表示器は3色LED方式を種別表示をフルカラーLED、行先表示を白色LED表示に更新した。 千代田線用のラインカラー帯は同線で運用されている16000系と同じ緑色系の3色帯に貼り替え、合わせてホームドアのあるホームからも見えるよう側窓上部にも新たに貼り付けしている。同線用も前面の車両番号表記ついては、従来配置されていた非常扉上部に車上CCTV(ホーム監視用モニター)の映像受信用のミリ波受信装置を設置したことに伴い、非常扉下部への配置に変更された。前面行先表示器は8色カラーLEDに更新している。 車内 車内は化粧板、客用ドア、床敷物の取り替えが実施されており、東西線用の内装カラーは15000系ベースとしたライトグレー系とした。床敷物については火災対策にも適合したゴム素材のものとなっている。千代田線用は内装カラーをアイボリー系、床敷物と座席表地は紺色とした。座席端部に設置した袖仕切板は大型化させているほか、各座席間にスタンションポール(縦握り棒)を新設している。いずれもLEDの車内照明に交換された。 バリアフリーの促進を図るため、車内に車椅子スペースを新設しているほか(千代田線用の第06編成は設置済み)、各客用ドア上部(鴨居点検フタ)にはドア開閉時または乗降促進ブザー鳴動時に赤く点滅する「ドア開閉表示灯」を新設、また各客用ドア下部には車内と出入り口の識別を図る「出入口識別表示板」を新設した。 優先席部は座席表地の色調変更に加え、付近のつり革と座席端の袖仕切縦握り棒をオレンジ色着色として識別している。また、優先席前のつり革高さは1,660 mmから1,580 mmへと低下させて使いやすさを向上させている。 第18編成 B修工事施工車 東西線用の非常扉上部に新設された機器 (05-014号車) 東西線用の更新後の車内 東西線用のドア上部に設置されたLCD式車内案内表示器 千代田線用の更新後の車内 車内の各ドア上部には17インチ液晶ディスプレイ (LCD・TVIS) を用いた車内案内表示器を設置した。LCD画面は2台が設置され、左側をTokyo Metro ビジョンの広告動画用として、右側を行先案内・乗り換え案内等の旅客案内用として使用する。 放送装置は機器の更新を実施するとともに、車内非常通報装置については警報式から乗務員と相互に通話が可能な通話式に更新された。戸閉装置(ドアエンジン)は空気式だが、閉扉後に一定時間戸閉力を弱める戸閉力弱め制御機構が追加されている。 冷房装置はインバータ制御方式から稼働率制御方式(ON/OFF制御方式)で冷房能力58.14 kW(50,000 kcal/h)に更新した。この冷房装置端部には車外放送用スピーカーが内蔵されている。 東西線用の乗務員室については15000系と同様の仕様・配置に一新された。運転台ユニットは15000系と同等の左手操作形ワンハンドル式に変更し、乗務員の機器取り扱いの統一を図っている。千代田線用の運転台ユニットは両手操作形ワンハンドルマスコンに更新し、ワンマン運転への対応として、運転台上部には車上CCTV(ホーム監視用モニター画面)を設置している。車掌スイッチについては電気的に保持する間接制御式(リレー式)に交換されている。 北綾瀬支線向けに改造された05系第1編成の運転台 千代田線用の側面の行先表示器は埋められた。 千代田線用は02系と同様に、戸袋部への車両番号表記が追加された。 走行機器など 東西線用4次車の第14編成は編成におけるMT比4M6Tに変更はないが、5次車の第15 - 18編成のワイドドア車は車両の仕様を統一するため編成形態の変更が実施され、1両を電装解除してMT比を第14編成にそろえている。なお、機器の更新により、起動加速度は3.0 km/h/sから3.3 km/h/sに向上している。制御装置は、第14 - 18編成は千代田線16000系1 - 3次車と同等の永久磁石同期電動機(1時間定格出力205 kW)を用いた東芝製のIGBT素子使用の2レベルVVVFインバータ制御(レゾルバレス・ベクトル制御・純電気ブレーキ対応)に一新した。6次車の第19編成以降は16000系4次車と同等の三菱電機製IGBT-VVVFインバーター制御に更新した。 東西線用の制御方式は各軸個別方式の1C1M4群制御としており、個別制御の場合には制御装置本体の大形化が予想されるが、本改修車では2群分のインバータユニットを1つに集約した「2in1形」を採用することで装置本体の小型化図った。歯車比は109:14 (7.79) を踏襲し、主電動機はPMSM を採用することで従来の三相誘導電動機よりも高効率での使用(従来の92 %を96 %まで向上)が可能となっている。 千代田線用の編成は東西線で使用されていた両先頭車(05-100形および05-000形)と中間車1両(05-200形)を3両編成化した。編成形態(MT比)は2M1Tだが、実質的には1.5M1.5Tとなっている。素子にはハイブリッドSiC(シリコンカーバイト)モジュール素子を使用したVVVFインバータ制御を採用した(PGセンサレスベクトル制御)。SiCモジュール素子の採用により、装置の小型化および電力消費量の大幅な削減が図られている。電動車2両中、各車とも綾瀬側から数えて3軸目は付随軸(それ以外の1・2・4軸目は動力軸)となっていることから、制御は1C3M2群構成となっている。主電動機は日比谷線用03系更新車で採用した185 kW出力のかご形三相誘導電動機を採用した。 両線用ともブレーキ装置は保守性向上のため、中継弁を介した方式から各車1台のブレーキ作用装置(保安ブレーキ一体形・一部はブレーキ受信装置一体形)に集約している。また、東西線用のブレーキ制御は16000系で実績のある車両制御情報管理装置 (TIS) を活用した編成単位での遅れ込め制御を採用した(編成統括回生ブレンディング制御)。これはブレーキ指令 = 編成で必要なブレーキ力から全電動車(M車4両)で負担できる回生ブレーキ力を引いた不足分(空気ブレーキで補足する)を全制御車・付随車(CT車とT車・計6両)の空気ブレーキで負担する方式である。 東西線用の集電装置は編成形態の変更により、各電動車にシングルアーム式パンタグラフを1基の搭載とした(05-200形・05-800形は2基から1基へ、05-300形・05-900形は1基を新設)。また、運転台のTISモニター画面でパンタグラフの上昇を確認するためのパンタ上昇検知装置を新設している。千代田線用の集電装置は従来のひし形タイプを流用しながら、パンタ上昇検知装置を新設している。 東西線用の台車は東西線の走行条件(乗車定員が多い)を考慮して台車枠の改修を行い、強度の向上を図っている。そのほか、走行安全性の向上を目的に各種改良が施されている。千代田線用においても、上記のほか、廃車車両から電動台車枠を流用することで、すべての台車枠が電動台車枠となっている。両線用とも空気圧縮機は実績のあるスクロール式コンプレッサ(吐出量 1,600 L/min)が採用されている。この装置は周辺機器を含めて一体の箱に収めたもので、騒音低減やメンテナンス性に優れたものである。 東西線用の補助電源装置はDC-DCコンバータ(DDC)に代わり、IGBT素子を使用した容量 240 kVA の静止形インバータ (SIV) を編成で2台搭載した(出力電圧は三相交流 440 V )。千代田線用の補助電源装置はハイブリッドSiCモジュール素子(素子容量 1,700 V - 1,200 A ・3レベル)を使用した150 kVA出力の待機2重系構成の静止形インバータ(SIV)を採用している。蓄電池は保守性向上のため、ポケット式を焼結式に更新し、合わせて車内電気機器の増加に伴い容量の増加、編成での搭載台数を3台から2台に削減している(千代田線用は編成で1台)。 東西線用は車両搭載機器の制御を行う車両制御情報管理装置(TIS)を15000系と同等のラダー形伝送方式に更新し、新たに車両の検査期限管理機能、パンタグラフ不一致検知機能、運転状況記録装置の代わりとしてトレインコンディションレコーダー機能が追加されている。千代田線用についても、ラダー形伝送方式への更新が実施されている。
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