一般型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 06:01 UTC 版)
一般型 の多様体 X は最大の小平次元を持つ(小平次元は多様体の次元に等しい)。 κ ( X ) = dim X . {\displaystyle \kappa (X)=\operatorname {dim} \ X.} この等号という条件は、ラインバンドル KX が大きなラインバンドルであるか、もしくは、d-標準写像が十分大きな d に対し単射である(つまり、像への双有理写像である)。 例えば、豊富な標準バンドルは一般型である。 ある意味では、ほとんどの代数多様体が一般型である。例えば、n-次元射影空間の中の次数 d の滑らかな超曲面が一般型であることと、d > n+1 であることは同値である。従って、射影空間内のほとんどの超曲面は一般型であることが言える。 一般型の多様体は、たとえ曲面の場合であっても、明確に分類することが極めて困難なように見える。にもかかわらず、一般型の多様体に対し強い正しい結果が存在する。例えば、ボンビエリ(Bombieri)は1973年に、任意の一般型の複素曲面の d-標準写像は、全ての d ≥ 5 に対して双有理であることを示した。さらに一般には、ハーコン・マッカナン(Hacon-McKernan)、高山、辻は、2006年に全ての正の n に対し定数 c(n) が存在し、任意の n-次元の一般型複素多様体の d-標準写像が存在し d ≥ c(n) のとき、双有理同値となることを示した。 一般型の代数多様体の双有理自己同型群は有限群である。
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