標準束
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数学において、体上の n 次元非特異代数多様体 V の標準束(ひょうじゅんそく、英: canonical bundle)とは、直線束 Ωn = ω、 すなわち V 上の余接束 Ω の n 次外冪である。
複素数体上、それは V 上の正則 n 形式の行列式束である。これは V 上のセール双対性に対する dualising object である。それはまた可逆層と考えることもできる。
標準類 (canonical class) とは標準束を生じる V 上のカルティエ因子 K の因子類である――それは V 上の線型同値の同値類であり、それに属する任意の因子を標準因子 (canonical divisor) と呼んでよい。反標準 (anticanonical) 因子は K を任意の標準因子として因子 −K のことである。
反標準束 (anticanonical bundle) は対応する逆束 ω−1 である。V の反標準束が豊富であるとき、V はファノ多様体と呼ばれる。
関連項目
脚注
標準バンドル
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「一般化された複素構造」の記事における「標準バンドル」の解説
通常の複素幾何学では、一般化された概複素構造と複素ラインバンドルの間に対応関係がある。特別な一般化された概複素構造に対応する複素ラインバンドルは、しばしば 標準バンドル と言われる。通常の場合の標準バンドルを一般化したからである。その切断がピュアスピノル(英語版)であることから、ピュアスピノルバンドル(英語版)と呼ばれることもある。
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