ベッチ数の計算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/29 16:31 UTC 版)
上の定義と同値であるが、K3曲面 S は自明な標準バンドル KS = 0 を持ち、不正則数 q = 0 である曲面として定義することができる。したがって S から P1 への自明な写像が存在し、 q = h 0 , 1 = dim H 1 ( S , O S ) = 0 {\displaystyle q=h^{0,1}=\operatorname {dim} H^{1}(S,{\mathcal {O}}_{S})=0} である。 セール双対性より h 2 ( S , O S ) = h 0 ( S , K S ) = 1. {\displaystyle h^{2}(S,{\mathcal {O}}_{S})=h^{0}(S,K_{S})=1.} χ ( S , O S ) := ∑ i ( − 1 ) i h i ( S , O S ) = 2 {\displaystyle \chi (S,{\mathcal {O}}_{S}):=\sum _{i}(-1)^{i}h^{i}(S,{\mathcal {O}}_{S})=2} である。 一方、リーマン・ロッホの定理(ネターの公式)より、 χ ( S , O S ) = 1 12 ( c 1 ( S ) 2 + c 2 ( S ) ) {\displaystyle \chi (S,{\mathcal {O}}_{S})={\frac {1}{12}}(c_{1}(S)^{2}+c_{2}(S))} であり、ここに、ci は i番目のチャーン類とする。KS は自明であるから、第一チャーン類 c1 = 0 である。オイラー数 e(S) は第二チャーン類 c2(S) に等しいので、e(S) = 24 を得る。したがって、b1 = 0, b2 = 22 である。
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