泡坂妻夫/とは? わかりやすく解説

あわさか‐つまお〔‐つまを〕【泡坂妻夫】

読み方:あわさかつまお

[1933〜2009小説家東京生まれ本名厚川昌男(あつかわまさお)。家業紋章上絵(うわえ)師を業とするするかたわら奇術江戸文化題材をとったトリッキー推理小説執筆する。「蔭桔梗(かげききょう)」で直木賞受賞。他に「DL2号機事件」「折鶴」「乱れからくり」など。


泡坂妻夫(あわさか・つまお)

本名厚川昌男ペンネームは、本名アナグラムである。1933年(昭8)、東京生まれインターナショナルブラザーフッドオブマジシャンズ所属
紋章上絵師だったが、廃業
1957年(昭32)、「邪宗門奇術クラブ」に入会し1969年(昭44)には著名な奇術賞である「石田天海賞」を受賞
1975年(昭50)、「DL2号機事件」が「幻影城第一回新人賞小説部門」に佳作入選し1976年(昭51)に発表
1976年(昭51)に刊行した11とらんぷ」が、1977年(昭52)に第30回日本推理作家協会賞長編賞候補作となる。また、同時に日本図書館協会選定図書」にも選定される
1976年(昭51)に「幻影城」に発表した曲がった部屋」が1977年(昭52)に第30回日本推理作家協会賞短編賞候補作となる。同時に日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1977年版」に収録される。
1977年(昭52)に刊行した乱れからくり」が、1978年(昭53)、第31回日本推理作家協会賞長編部門受賞同時に1977年(昭52)には第79回直木賞候補なる。元々は「からくり図式」と仮題されていた。
1977年(昭52)に「幻影城」に発表した「砂家の消失」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1978年版」に収録される。
1978年(昭53)に「幻影城」に発表した「椛山訪図」が、1980年(昭55)に第84回直木賞候補となる。
1979年(昭54)、中井英夫日影丈吉とともに全編暗号書かれ短編集秘文字」を刊行し、「かげろう飛車」を発表
1979年(昭54)に「小説宝石」に発表したダイヤル7」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1980年版」に収録される。
1980年(昭55)に「小説現代」に発表した天井のとらんぷ」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1981年版」に収録される。
1980年(昭55)に刊行した花嫁のさけび」が「週刊文春」の80年傑作ミステリーベスト10」の8位に選ばれる
1980年(昭55)に「小説宝石」に発表した「目吉の死人形」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和56年度」に収録される。
1982年(昭57)に刊行した亜愛一郎転倒」は、当初は「幻影城」に発表されていた「連作亜です、よろしく第5-6話」と「連作亜愛一郎驚愕第1-4話」に「野性時代掲載分を加えてまとめたものである
1982年(昭57)に刊行した喜劇悲奇劇」が1982年(昭57)、第9回角川小説賞受賞
1983年(昭58)に刊行した妖女のねむり」が「週刊文春」の83年傑作ミステリーベスト10」の10位に選ばれる
1983年(昭58)に「野性時代」に発表した飯鉢山山腹」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1984年版」に収録される。
1983年(昭58)に「ショートショートランド」に発表した大仕事」は日本文藝家協会の「ザエンターテインメント 1984」に収録される。
1983年(昭58)に「文藝春秋」に発表したゆきなだれ」が、1985年(昭60)に第93回直木賞候補となる。
1984年(昭59)に刊行した花嫁二度眠る」が「週刊文春」の84年傑作ミステリーベスト10」の10位に選ばれる
1984年(昭59)に「文藝春秋」に発表した鳴神」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1985年版」に収録される。
1985年(昭60)に「週刊小説発表したくれまどう」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1986年版」に収録される。
1985年(昭60)に「問題小説」に発表した南蛮うどん」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和61年度」に収録される。
1986年(昭61)に「文藝春秋」に発表した「忍火山恋唄」が、1986年(昭61)に第95回直木賞候補となる。
1986年(昭61)に「小説推理」に発表した「孤の香典」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1987年版」に収録される。
1986年(昭61)に「小説新潮」に発表した絹針」は日本文藝家協会の「ベスト小説ランド 1987」に収録される。
1987年(昭62)に刊行した「しあわせの書」が「週刊文春」の87年傑作ミステリーベスト10」の6位に選ばれる
1987年(昭62)に「文藝春秋」に発表した「忍火山恋歌」(「折鶴所収)が1988年(昭63)に第16回泉鏡花文学賞受賞同時に1987年(昭62)に第98回直木賞候補となる。
1987年(昭62)に「週刊小説」に発表した江戸桜小紋」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和63年度」に収録される。
1987年(昭62)に「小説新潮」に発表した「家」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1988年版」に収録される。
1988年(昭63)、優れた創作奇術発表者贈られる賞「厚川昌男賞」が制定
1988年(昭63)に「小説宝石」に発表した「雨女」日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1989年版」に収録される。
1989年(平1)に「小説新潮」に発表した弱竹さんの字」は日本文藝家協会の「現代小説 1990」に収録される。
1987年(昭62)に「小説新潮」に発表した「陰桔梗」にて、1990年(平2)に第103直木賞受賞同時に1989年(平1)、第3回山本周五郎賞候補となる。また、日本文藝家協会の「現代小説 1988」に収録される。
1990年(平2)に「小説新潮」に発表したわんわん烏」は日本文藝家協会の「現代小説 1991」に収録される。
1991年(平3)に「小説すばる」に発表した藤棚」は日本文藝家協会の「現代小説 1992」に収録される。
1994年(平6)に刊行した生者と死者と」が「週刊文春」の94年傑作ミステリーベスト10」の5位に選ばれる
1992年(平4)に「小説NON」に発表した連理」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成5年度」に収録される。
1992年(平4)に「小説宝石」に発表した「ダッキーニ抄」は日本文藝家協会の「現代小説 1993」に収録される。
1993年(平5)に「小説中公」に発表した埋み火」は日本文藝家協会の「現代小説 1994」に収録される。
1993年(平5)に「問題小説」に発表した手相拝見」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成6年度」に収録される。
1994年(平6)に「小説中公」に発表した静かな男」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1995年版」に収録される。
1994年(平6)に「小説宝石」に発表した六代目ねえさん」は日本文藝家協会の「現代小説 1995」に収録される。
1995年(平7)に「小説中公」に発表したの三変」は日本文藝家協会の「現代小説 1996」に収録される。
1997年(平9)に「問題小説」に発表した「飛奴」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成10年度」に収録される。
1998年(平10)に「小説新潮」に発表した心中屋」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成11年度」に収録される。
1999年(平11)に「問題小説」に発表した仙台花押」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成12年度」に収録される。
2000年(平12)、「奇術探偵曽我佳城大全集」が宝島社の「このミステリーがすごい!」1位に、また「週刊文春」の2000年傑作ミステリーベスト10」の6位に選ばれる。更に探偵小説研究会の「本格ミステリベスト10」の1位に選ばれる
2002年(平14)に「問題小説」に発表した夢裡庵の逃走夢裡先生捕者帳」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成15年度」に収録される。
2003年(平15)に「問題小説」に発表した「えへんの守」は日本文藝家協会の「短篇ベストコレクション 現代小説 2004」に収録される。
2004年(平16)に「オール読物」に発表した十二月十四日」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成17年度」に収録される。
2004年(平16)に「問題小説」に発表した精神感応術」は日本文藝家協会の「短篇ベストコレクション 現代小説2005」に収録される。
チェスタトンばりの奇術手法駆使した奇抜なトリックが得意。



泡坂妻夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 13:42 UTC 版)

泡坂 妻夫あわさか つまお
誕生 厚川 昌男(あつかわ まさお)
1933年5月9日
日本東京都千代田区
死没 (2009-02-03) 2009年2月3日(75歳没)
東京都
職業 推理作家
国籍 日本
活動期間 1975年 - 2009年
ジャンル 推理小説
代表作乱れからくり
亜愛一郎シリーズ
『蔭桔梗』
主な受賞歴 日本推理作家協会賞(1978年)
泉鏡花文学賞(1988年)
直木三十五賞(1990年)
デビュー作 『DL2号機事件』(1975年)
家業は紋章上絵師
奇術愛好家としても有名
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(あわさか つまお、本名:厚川 昌男(あつかわ まさお)、1933年5月9日 - 2009年2月3日)は、日本推理作家小説家東京府東京市神田区(現・東京都千代田区)出身。東京都立九段高等学校卒。

筆名の"泡"は正しくは「泡󠄁」で、旁が"己"ではなく"巳"。筆名は本名のアナグラムである。

経歴

東京・神田で「松葉屋」の屋号を持つ紋章上絵師(もんしょううわえし・和服家紋を描き入れる専門の絵師)の家に生まれる。定時制で高校に通いながら約5年の会社勤めを経て、家業を継いで上絵師として働く。家業の傍ら幻影城新人賞に応募した短篇『DL2号機事件』が佳作入選して1976年に43歳で作家デビューした[1]。なお、デビュー当初は、筆名の由来について質問されると、本名のアナグラムであることが恥ずかしくて説明できず、「家の近くは元、鈴木阿波守の下屋敷があったところで、その前の坂を阿波坂といいます、姓はその阿波坂をとり名の方は妻の姓「妻野」の一字をもらいました」という嘘の説明をしていたという[2]

その逆説を多用する作風から「日本のチェスタトン」と呼ばれた。また、劇中で用いられているトリックのタネを書籍自体に施した『しあわせの書』や、袋綴じされているページを切り開くと内容が変化する『生者と死者』など、紙媒体でしか成立しない仕掛けを施した[3]、遊び心と技巧が一体となった作品がある。 文章中に繰り返し符号「々」を使用しないことが知られている[4]

作中で活躍する探偵役としては、亜愛一郎曾我佳城、ヨギ ガンジー等。作品世界はすべて繋がっているらしく、ある作品の登場人物が別シリーズの作品にチラリと登場したり、時代小説にも先祖らしき人物が現れたりする。シリーズを終了させる際にパーティ場面を設定して、これまでの全主要人物が一堂に会する恒例のパターンなど、こまかな遊びがファンを喜ばせている。

また、泉鏡花文学賞を受賞した『折鶴』、直木賞を受賞した『蔭桔梗』などは、職人の世界を舞台にした「人情もの」小説である。このころになると、初期のオフビートな、ユーモラスな文体は、しっとりと情趣の濃いものに変化している。

奇術愛好家兼奇術師としても有名であり、1968年に第2回石田天海賞を受賞している。また、自身の名を冠した奇術の賞に厚川昌男賞がある。

作家活動と並行して家業の紋章上絵師の仕事も続け、その経験・知識から、家紋についての本も著している。

2009年2月3日、急性大動脈解離のため東京都内の病院で75歳で他界した。15年ぶりのシリーズ再開で、死の前日まで執筆した『ヨギ ガンジー、最後の妖術』が絶筆となった[5]

受賞

作品リスト

小説

亜愛一郎シリーズ

  • 亜愛一郎の狼狽(1978年5月 幻影城ノベルス / 1981年11月 角川書店 / 1985年3月 角川文庫 / 1994年8月 創元推理文庫
  • 亜愛一郎の転倒(1982年7月 角川書店 / 1997年6月 創元推理文庫)
  • 亜愛一郎の逃亡(1984年12月 角川書店 / 1997年7月 創元推理文庫)

曾我佳城シリーズ

  • 天井のとらんぷ(1983年6月 講談社ノベルス / 1986年8月 講談社文庫
  • 花火と銃声(1988年6月 講談社ノベルス / 1992年8月 講談社文庫)
  • 奇術探偵 曾我佳城全集(2000年7月 講談社 / 2020年1月 創元推理文庫【上・下】)
    • 上2冊の合本+数編の短編(本シリーズの完結編となる短編を含む)
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 秘の巻(2003年6月 講談社文庫)
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻(2003年6月 講談社文庫)
    • 『奇術探偵 曾我佳城全集』の分冊文庫化。収録順が単行本及び創元推理文庫版と異なっている。

ヨギ ガンジーシリーズ

  • ヨギ ガンジーの妖術(1984年1月 新潮社 / 1987年1月 新潮文庫 / 2018年6月 新潮文庫[改版]) ※連作短編集
  • しあわせの書〜迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術(1987年7月 新潮文庫)
  • 生者と死者〜酩探偵ヨギ ガンジーの透視術(1994年10月 新潮文庫)
    • 泡坂妻夫引退公演(東京創元社)、泡坂妻夫引退公演 手妻篇(創元推理文庫)に「カルダモンの匂い」「未確認飛行原人」「ヨギ ガンジー、最後の妖術」の3篇収録。

海方・小湊シリーズ

  • 死者の輪舞(1985年5月 講談社 / 1989年1月 講談社文庫 / 1993年5月 出版芸術社 / 2019年2月 河出文庫
  • 毒薬の輪舞(1990年4月 講談社 / 1993年9月 講談社文庫 / 2019年4月 河出文庫)

宝引の辰捕者帳

  • 鬼女の鱗(1988年3月 実業之日本社 / 1992年2月 文春文庫
  • 自来也小町(1994年6月 文藝春秋 / 1997年6月 文春文庫)
  • 凧をみる武士(1995年5月 日本放送出版協会 / 1999年8月 文春文庫)
  • 朱房の鷹(1999年4月 文藝春秋 / 2002年7月 文春文庫)
  • 鳥居の赤兵衛(2004年8月 文藝春秋 / 2007年8月 文春文庫)
  • 織姫かえる(2008年8月 文藝春秋)
  • 夜光亭の一夜 宝引の辰捕者帳ミステリ傑作選(2018年8月 創元推理文庫)
    • 上記6冊から作品13編を再収録。末國善己編。

夢裡庵先生捕物帳

  • びいどろの筆(1989年2月 徳間書店 / 1992年11月 徳間文庫
  • からくり富(1996年5月 徳間書店 / 1999年7月 徳間文庫)
  • 飛奴(2002年10月 徳間書店 / 2005年1月 徳間文庫)
  • 夢裡庵先生捕物帳(2017年12月 徳間文庫【上・下】)
    • 上記の3冊を上下巻2冊に合本

その他の長編

  • 11枚のとらんぷ(1976年10月 幻影城ノベルス / 1979年8月 角川文庫 / 1988年11月 双葉文庫 / 1993年5月 創元推理文庫 / 2014年6月 角川文庫)
  • 乱れからくり(1977年12月 幻影城ノベルス / 1979年4月 角川文庫 / 1988年2月 双葉文庫 / 1993年9月 創元推理文庫 / 1996年10月 角川文庫 / 1997年11月 双葉文庫)
  • 湖底のまつり(1978年11月 幻影城ノベルス / 1980年4月 角川文庫 / 1989年11月 双葉文庫 / 1994年6月 創元推理文庫)
  • 花嫁のさけび(1980年1月 講談社 / 1983年8月 講談社文庫 / 1999年7月 ハルキ文庫 / 2017年11月 河出文庫)
  • 迷蝶の島(1980年12月 文藝春秋 / 1987年2月 文春文庫 / 2018年3月 河出文庫)
  • 喜劇悲奇劇(1982年5月 カドカワノベルズ / 1985年10月 角川文庫 / 1999年5月 ハルキ文庫 / 2010年1月 創元推理文庫)
  • 妖女のねむり(1983年7月 新潮社 / 1986年1月 新潮文庫 / 1999年4月 ハルキ文庫 / 2010年6月 創元推理文庫)
  • 花嫁は二度眠る(1984年4月 カッパ・ノベルス / 1989年4月 光文社文庫
  • 猫女(1985年12月 フタバノベルス / 1990年7月 双葉文庫)
  • 斜光(1988年7月 カドカワノベルズ / 1991年5月 角川文庫 / 2001年6月 扶桑社文庫※「斜光―昭和ミステリ秘宝」として長編「黒き舞楽」、短編「かげろう飛車」が併録されている)
  • 黒き舞楽(1990年3月 白水社 / 1993年12月 新潮文庫 / 2001年6月 扶桑社文庫※上記の「斜光―昭和ミステリ秘宝」収録)
  • 旋風(1992年5月 集英社 / 1995年2月 集英社文庫
  • 写楽百面相(1993年7月 新潮社 / 1996年9月 新潮文庫 / 2005年12月 文春文庫)
  • 弓形の月(1994年4月 双葉社 / 1996年8月 双葉文庫)
  • からくり東海道(1996年9月 光文社 / 1999年6月 光文社時代小説文庫)
  • 春のとなり(2006年4月 南雲堂

その他の短編集

  • 煙の殺意(1980年11月 講談社 / 1984年10月 講談社文庫 / 2001年11月 創元推理文庫)
  • ゆきなだれ(1985年2月 文藝春秋 / 1988年4月 文春文庫)
  • ダイヤル7をまわす時(1985年12月 光文社 / 1990年4月 光文社文庫 / 2023年2月 創元推理文庫)
  • 妖盗S79号(1987年7月 文藝春秋 / 1990年6月 文春文庫 / 2018年1月 河出文庫)
  • 奇跡の男(1988年2月 光文社 / 1991年2月 光文社文庫 / 2018年5月 徳間文庫)
  • 折鶴(1988年3月 文藝春秋 / 1991年1月 文春文庫 / 2023年5月 創元推理文庫)
  • 蔭桔梗(1990年2月 新潮社 / 1993年3月 新潮文庫 / 2023年8月 創元推理文庫)
    • 収録作品:増山雁金「小説新潮」昭和63年8月号 / 遺影「野性時代」平成元年10月号 / 絹針「小説新潮」昭和61年4月号 / 簪「小説新潮」昭和60年10月号 / 蔭桔梗「小説新潮」昭和62年10月号 / 弱竹さんの字「小説新潮」平成元年1月増刊号 / 十一月五日「小説新潮」昭和62年2月号 / 竜田川「小説すばる」昭和63年8月臨時増刊号 / くれまどう「週刊小説」昭和60年12月20日号 / 色揚げ「小説新潮」昭和61年10月号 / 校舎惜別「小説新潮」平成元年9月号
  • 砂のアラベスク(1990年10月 文藝春秋 / 1993年10月 文春文庫)
    • 収録作品:砂のアラベスク「オール讀物」平成元年7月号 / ソンブラの愛「別冊文藝春秋」平成元年夏号 / 夜の人形「オール讀物」昭和62年9月号 / 裸の真波(まなみ)「別冊文藝春秋」平成2年秋号
  • ぼくたちの太陽(1991年1月 光文社)
    • 【改題】雨女(1997年3月 光文社文庫)
    • 収録作品:雨女(あめおんな)「小説宝石」昭和63年10月 / 蘭(らん)の女「別冊小説宝石」平成元年 / 三人目の女「小説宝石」平成2年10月 / ぼくたちの太陽「EQ」昭和63年11月 / 危険なステーキ「小説宝石」平成元年9月 / 凶手(きょうしゅ)の影「EQ」平成2年10月
  • 夢の密室(1993年8月 光文社 / 1998年3月 光文社文庫)
  • 恋路吟行(1993年10月 集英社 / 1997年5月 集英社文庫)
  • 泡坂妻夫の怖い話(1995年5月 新潮社 / 1998年7月 新潮文庫)
  • 砂時計(1996年12月 光文社 / 2000年3月 光文社文庫)
  • 亜智一郎の恐慌(1997年12月 双葉社 / 2000年7月 双葉文庫 / 2004年1月 創元推理文庫)
  • 鬼子母像(1998年12月 祥伝社 / 2003年2月 光文社文庫)
  • 比翼(2001年2月 光文社 / 2003年8月 光文社文庫)
  • 蚊取湖殺人事件(2005年3月 光文社文庫)
  • 揚羽蝶(2006年11月 徳間書店)
  • トリュフとトナカイ(2006年11月 岩崎書店
  • 泡坂妻夫引退公演(2012年8月 東京創元社
    • 泡坂妻夫引退公演 絡繰篇(2019年4月 創元推理文庫)
    • 泡坂妻夫引退公演 手妻篇(2019年4月 創元推理文庫)

厚川昌男名義の短編

  • 東洲斎写楽(1952年3月「九段」第4号)
    • 「九段」は、都立九段高校第二部生徒会雑誌。泡坂氏が同校の高校3年時に書いたもの。

小説以外の著作

  • 秘文字(1979年2月 社会思想社 / 1983年3月 社会思想社)
    • 3人の作家(泡坂と中井英夫日影丈吉)による書き下ろし短編の全文を、暗号化した作品集。1979年版では、暗号化以前の平文(原文)は収録されていなかった。泡坂の提供作「かげろう飛車」の原文は、後に扶桑社文庫版「斜光」に収録された。
  • トリック交響曲(1981年2月 時事通信社 / 1985年3月 文春文庫)※エッセイ集
  • 魔術館の一夜(1983年2月 社会思想社 / 1987年5月 現代教養文庫)※奇術ショートショート集
  • ミステリーでも奇術でも(1989年10月 文藝春秋 / 1992年10月 文春文庫)※エッセイ集
  • 家紋の話 上絵師が語る紋章の美(1997年11月 新潮選書)※エッセイ
  • 泡亭の一夜(1999年10月 新潮社 / 2002年7月 新潮文庫)※新作落語集とエッセイ
  • 大江戸奇術考 手妻・からくり・見立ての世界(2001年4月 平凡社新書)※奇術エッセイ集
  • 泡坂妻夫 マジックの世界(2006年12月 東京堂出版)※創作マジック集
  • 卍の魔力、巴の呪力 家紋おもしろ語り(2008年4月 新潮選書)

編纂

海外への翻訳

アメリカ

  • Fox's Wedding("Ellery Queen's Mystery Magazine"July/August 2021)-DL2号機事件
  • The Card on the Ceiling("Ellery Queen's Mystery Magazine"November/December 2022)-天井のとらんぷ

中国(簡化字)

  • 幸福之书 : 侦探甘地的读心术(2012年5月、新星出版社)-しあわせの書〜迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術
  • 湖底的祭典 (2013年3月、吉林出版集团有限责任公司)-湖底のまつり
  • 十一张牌 (2013年4月、吉林出版集团有限责任公司)-11枚のトランプ
  • 失控的玩具 (2013年4月、吉林出版集团有限责任公司)-乱れからくり
  • 奇术侦探曾我佳城・秘之卷 (2013年6月、吉林出版集团有限责任公司)-奇術探偵 曾我佳城全集(秘の巻)
  • 奇术侦探曾我佳城・戏之卷 (2013年6月、吉林出版集团有限责任公司)-奇術探偵 曾我佳城全集(戯の巻)
  • 荫桔梗 (2013年7月、吉林出版集团有限责任公司)-蔭桔梗
  • 亚爱一郎的狼狈 (2014年9月、吉林出版集团有限责任公司)-亜愛一郎の狼狽

台湾(正体字)

  • 蔭桔梗 (1991年、皇冠文化、許珀理訳)-蔭桔梗
  • 失控的玩具 (1999年、台灣英文雜誌社有限公司、刘子倩訳)-乱れからくり
  • 亞愛一郎的狼狽 (2010年1月、獨步文化、王華懋訳、ISBN 9789866562433)-亜愛一郎の狼
  • 亞愛一郎的慌乱 (2010年9月、獨步文化、王華懋訳、ISBN 9789866562655)-亜愛一郎の転倒
  • 亞愛一郎的逃亡 (2011年4月、獨步文化、王華懋訳、ISBN 9789866562914)-亜愛一郎の逃亡
  • 11張撲克牌 (2011年9月、獨步文化、王華懋訳、ISBN 9789866562990)-11枚のトランプ
  • 幸福之書:迷偵探約吉・甘地之心靈術 (2010年10月、新雨出版社、張嘉芬訳、ISBN 9789862270752)-しあわせの書〜迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術

大韓民国

映像化作品

映画

テレビドラマ

テレビ朝日
日本テレビ
フジテレビ関西テレビ
NHK総合テレビ
TBS
テレビ東京

出典

  1. ^ “直木賞の泡坂妻夫さんが死去 紋章上絵師の顔も”. 47NEWS. 共同通信. (2009年2月4日). オリジナルの2014年7月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140722113218/http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009020401000482.html 
  2. ^ 泡坂妻夫「ペンネームの由来」『ミステリーでも奇術でも』文藝春秋文春文庫〉、1992年10月10日、188頁。ISBN 4-16-737807-8 
  3. ^ 瀧井朝世 (2013年12月8日). “しあわせの書―迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術 [著]泡坂妻夫 紙の本ならではのトリック”. BOOK.asahi.com. 朝日新聞社. 2014年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月4日閲覧。
  4. ^ 三省堂 Web Dictionary”. 三省堂. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年6月3日閲覧。
  5. ^ 泡坂妻夫「遺稿 ヨギ ガンジー、最後の妖術」『オール讀物』第64巻、第4号、文藝春秋、413-418頁、2009年4月。  のち『泡坂妻夫引退公演』(東京創元社、2012年)所収。なお、題名は『オール讀物』編集部が掲載にあたり便宜的につけたものであり、シリーズ完結作として執筆されたものではない。



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