図式とは? わかりやすく解説

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ず‐しき〔ヅ‐〕【図式】

読み方:ずしき

物事の関係をわかりやすく説明するために書いた図。「流通機構を—で示す」「—化」

カント哲学で、純粋悟性概念感性的な直観とを媒介するもので、純粋直観としての時間


図式(ダイアグラム)

研究結果発表において論点図解するために、グラフ表示 1ないし図示 1の手法を用いことがあるデータは図 2グラフ 2統計図表 2、または地図 3によって示される変数間の関係の図式的表示は、たとえばレキシスの図式レキシス・ダイアグラム)(437参照)のように、図式(ダイアグラム) 4呼ばれることが多い。一方座標軸対数的に他方等間隔目盛られたグラフ片対数グラフ 5呼ばれるが、そのようなグラフ対数グラフ 5不正確ないい方で呼ばれることが多い。真の対数グラフ 6両方の軸が対数的に目盛られたもので、両対数グラフ 6呼ばれることもある。度数分布グラフ表示には、階級度数表示する点を直線で繋ぐことによって得られる度数多角形 7階級間隔底辺とする長方形面積によって階級度数表示される柱状図ヒストグラム) 8階級度数が棒の長さ比例する棒グラフ 9累積度数分布を表す累積度数分布図オージャイブ) 10などがある。


ダイアグラム

(図式 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/05 07:33 UTC 版)

フローチャートの例 - ウィキペディアに新しい記事を追加するための意思決定プロセス

ダイアグラム(diagram)とは、幾何学的な図示を指す。情報を整理し象徴的に表現しモデル化する。

  • (もしくは矩形・楕円形などの象徴的な図形)とそれらを繋ぐ(もしくは矢印)とから構成される図示
  • 集合の相互関係などの図示

関数などのそれはグラフと呼ぶ。

概要

「ダイアグラム」という言葉

「ダイアグラム」という言葉には通常2つの意味がある。

  1. (広義)視覚情報の表現手段を表す集合名詞。「イラストレーション」のような代表用語として用いられ、グラフテーブルを含む種類全体を表す。
  2. (狭義)定性的なデータを表現する特定の視覚表示の種類。線、矢印、その他の視覚的リンクでつながった図形によって表現される。

科学分野では、両方の意味で使われる。例えばマイケル・アンダーソン(Michael Anderson)は、「ダイアグラムとは、絵画であり、さらに言えば抽象絵画であり、また情報の表現でもある。地図、線グラフ、棒グラフ工学分野の青図、そして建築家・設計士の描く見取図(アイソメ図、アクソメ図)から模式図などまで - これらはすべてダイアグラムである。写真やビデオはダイアグラムではない。」と語っている[1]。他方、リチャード・K・ロウ(Richard K. Lowe)は、ダイアグラムを「それが表現する主題の抽象的なグラフ描画」と定義する。そこにはフローチャート、アイディア図、PERTのような視覚表現だけが含まれる[2]

「ダイアグラム」という言葉は、「チャートとダイアグラム」(charts and diagrams)というように、しばしば「チャート」(chart)という言葉と一緒に使われる。ダイアグラムは量的な概念よりも質的な概念を表すために使われるが、チャートは量的・質的両方の情報を包含する。「チャートとダイアグラム」という言葉は、質的な情報を伝えるための種類、という説明をする場合に特によく使われる。[3]

特徴

ダイアグラムとチャートは、情報を直接的に表現するコンピュータグラフィックス製図などとは対照的に、「抽象的」である[3]。本質的には、ダイアグラムとは、[3]

  • 視覚的な形式を決めるための表現手段であり、
  • 量的なデータではなく関係性と抽象的な情報を表示するものであり、
  • 図形と矢印・位置・その他の視覚的リンクによってつながった図形により表現される。

本質的な意味を伝えるため、ダイアグラムはよく簡略化された図やカリカチュア(ポンチ絵)を使う[2] 。ジャン・V・ホワイト(Jan V. White)によると、良いダイアグラムは、優雅で、明瞭で、平易で、模範的で、簡易で、そして妥当である、という特徴を持つ。ホワイトにとっての優雅さとは、ダイアグラムで表現されたものが、ある問題に対する最も簡潔かつ最も適切な解決策である、ということを意味する[4]

応用

ダイアグラムとチャートは、動作プロセス事象概念を表現するのに適している。さらに、視覚を好む多くの人々に対して思考の手助けとなる視覚的手段を提供する。それらは意思決定プロセスにおいて使用される。プログラマにとっては、構造化されたダイアグラムが正確性・迅速な開発・自動確認・関連付け・標準化の手助けとなる[5]

リー・E・ブラッスール(Lee E. Brasseur)によると、ダイアグラムとは、テキスト付きのドローイング(線画)であり、概念を伝える線および図形から構成される。広義のドローイングは生物や物体の写実的描写を含むが、ダイアグラムは(状況依存の詳細を示すためではなく)抽象的な構造を示すためのドローイングの1種類である。状況や概念の「本質」(essence)に近いものを提供するもの、と考えることができる[3]

歴史

マイケル・フレンドリー(Michael Friendly)によると、視覚化(visualization)の必要性は、航海や探検に必要な地図を作成するために作られた、星と他の天体の位置を記した表の中の幾何図形の中で、初めて生じた。それらの起源は有史以前に遡り、各古代文明にはそれぞれ独自の様式があった。16世紀までには、正確な観測および量の計測のための技法や器具が生み出され、視覚化の生まれる土壌となった。17世紀には、大きな理論的進展と実践的応用が見られ、解析幾何学・測定誤差理論・確率論人口統計政治算術などが生まれた[6]

18世紀19世紀になると、人口や社会・道徳・医療・経済に関する統計が、大規模かつ定期的に取られるようになり、行政計画およびその正当性の検証のためのこれら大量データの有用性が認識され始め、視覚思考がなされるようになった。ダイアグラムは数学的証明と関数を説明するためにも使用され、ノモグラム(nomogram、計算図表)は計算を支援するために生み出された。さらに、収集された数値データの特性を知るために、様々な種類のグラフが発明された。これらにより傾向や分布を簡単に理解・伝達することが可能になり、また視覚検査が可能となった。このうち、円グラフや折れ線グラフ、棒グラフなど主要なグラフはウィリアム・プレイフェアによって生み出された。

統計学(statistics)という言葉は国(state)に由来するが、統計学と地理学の進展により、収集された数値データが地図上で視覚的に表現されるようになった。現在では主題地図(Thematic cartography)と呼ばれている[6]

主なダイアグラムの種類

主要な種類(分類)を紹介する。

グラフ・ベースのダイアグラム

ここで言う「グラフ」は、グラフ (関数) ではなくグラフ理論のほうのグラフである。アイテムの集合およびそれらの関係性を2次元上に位置付けることにより表現する。アイテムの接続または重なりによってその関係が表現される。以下に例を示す。

チャート

離散的または連続的な値の範囲(定義域)において、2つの変数の関係性を示す(日本語では一般的に「グラフ」と呼ばれるものが多い(こちらはグラフ理論ではなくグラフ (関数) の方である))。以下に例を示す。

その他のダイアグラム

他にも多数のダイアグラム技法が存在する。次節ではそのいくつかを紹介する。

様々なダイアグラム

A-Z
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行
ら行
わ行
  • ワーニエ・オア図(Warnier-Orr diagram)

出典

  1. ^ Michael Anderson (1997). "Introduction to Diagrammatic Reasoning". Retrieved 21 July 2008.
  2. ^ a b Lowe, Richard K. (1993). “Diagrammatic information: techniques for exploring its mental representation and processing”. Information Design Journal 7 (1): 3–18. 
  3. ^ a b c d Brasseur, Lee E. (2003). Visualizing technical information: a cultural critique. Amityville, N.Y: Baywood Pub. ISBN 0-89503-240-6 
  4. ^ White, Jan V. (1984). Using charts and graphs: 1000 ideas for visual persuasion. New York: Bowker. ISBN 0-8352-1894-5 
  5. ^ Martin, James Lenial; Carma L. McClure (1985). Diagramming techniques for analysts and programmers. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall. ISBN 0-13-208794-4 
  6. ^ a b Michael Friendly (2008). "Milestones in the history of thematic cartography, statistical graphics, and data visualization".
  7. ^ HIPO diagram

参考文献

  • Michael Anderson, Peter Cheng, Volker Haarslev (Eds.) (2000). Theory and Application of Diagrams: First International Conference, Diagrams 2000. Edinburgh, Scotland, UK, September 1-3, 2000. Proceedings.

関連項目


図式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:13 UTC 版)

石油食料交換プログラム」の記事における「図式」の解説

この不正の図式は以下のようなのである。つまり、イラク体制共鳴するもしくは賄賂動きやすい個人組織に対して石油食料交換プログラム通じて石油売買契約持ちかけ、その際意図的に市場価格より安い価格設定販売されたというのだ。こうして契約した者は、石油1バレルあたり推定15セントから50セント(1立方メートルあたり94セントから3ドル14セント)安く設定され価格からの転売中間利益得てイラク政府一定の割合の手数料の見返り払っていたとされる。(尚、イラク石油品質良いためプレミアついている可能性があり、この汚職金額全容分かりにくくされている。)また、石油食料交換プログラム通じて生活必需品売っていた会社最大10%割り増し価格課して割増分の一部サッダーム・フセインやその他政府要職人物の個人口座送られ残り会社分け前になったという。この様に、輸入輸出双方価格マージン設定して行われた贈賄である。 2004年2月プログラムの実行責任者であるベノン・セバンがイラク石油省の文書現れると、この疑惑国連自身関与疑惑加わったセバンには、少なくとも1100バレル(170立方メートル)、金額にして約350ドル石油引換券受け取った疑いもたれている。なお、セバン自身疑惑否認している。

※この「図式」の解説は、「石油食料交換プログラム」の解説の一部です。
「図式」を含む「石油食料交換プログラム」の記事については、「石油食料交換プログラム」の概要を参照ください。

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図式

出典:『Wiktionary』 (2021/08/15 07:45 UTC 版)

名詞

(ずしき)

  1. 複雑物事説明するに、もちいて簡略し、などにあらわしたもの

構造

  • 図式 + → 「図式的
    • 図式的 + で → 「図式的で」
      • 図式的で + ある → 「図式的である」 <肯定叙述
      • 図式的で + ない → 「図式的でない」 <否定叙述
    • 図式的 + に → 「図式的に」
      • 図式的に + する → 「図式的にする」 <動詞化
    • 図式的 + だ → 「図式的だ」 <断定叙述
    • 図式的 + です → 「図式的です」 <丁寧な断定叙述
    • 図式的 + な → 「図式的な」

類義語

発音(?)

  • ず↗しき

翻訳

関連語


「図式」の例文・使い方・用例・文例

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