同性愛 同性愛と社会

同性愛

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/16 04:20 UTC 版)

同性愛と社会

同性愛者同士のコミュニケーションや運動

パリプライド・パレード(:La Marche des fiertés)の先頭、左からイル=ド=フランス地域圏議会のジャン・リュック・ロメロ議員(国民運動連合)、ヤン・ヴェーリング緑の党・党首(当時)、Inter-LGBTのアラン・ピルウー代表、パリ市長のベルトラン・ドラノエ, 2005年6月25日

古来から、通過儀礼として社会的に同性愛が認められている場合を除き、自身が同性愛者であると公に明かすことをためらう人が少なくない[要出典]。また同性愛者の数も相対的には少ない。ゆえに、同性愛者同士のコミュニケーションは時・場所が異性愛者同士のそれと比べると、ウェブサイトの同性愛者専用の掲示板やSNS、同性愛者を客層とするバーなど狭い範囲に限られている。

但し、異性愛社会の中では時・場所が限られているからといって、特にゲイ男性同士の場合、出会いが少ないことは意味しない。

日本では、1980年代半ばまでは同性愛者同士のコミュニケーションはゲイ雑誌の出会い投稿欄やバー、発展場などに限られていたが、1980年代後半に伝言ダイヤルダイヤルQ2が普及したことで様変わりした。90年代半ば以降はインターネットの急激な普及と出会い系サイトの登場で、同性愛者同士の出会いは更に容易になった。(参照:日本における同性愛#ゲイのコミュニケーション

近年では、自己に誇りを持とうとするための運動として、プライド・パレードのようなイベントや、インターネット上でのコミュニケーション、同性愛者への差別意識(参考:ホモフォビア)撤廃などを訴える運動が行われている。

インターネットが発達することによって、かつて少数派として孤独になりがちだった同性愛者は、世界中の同性愛者と繋がることができる環境になった。

アイルランドの作家で、同性愛者であるコルム・トビーンは「インターネットができる前は大いなる孤独があった。今は連帯がある」と語り、インターネットを始めとするテクノロジーの発達が、同性愛者の生活を変えたと指摘している[26]

異性愛者の同性愛の受容

同性愛者に対する異性愛者の受容といった観点においての心理学的なアプローチでは、男性同性愛者と女性同性愛者に対して、女性異性愛者は双方の受容傾向に差は見られなかったが、男性異性愛者については男性同性愛者に対してのみ受容の傾向が有意に低いという実験結果が複数の実験で出ている[27]。これについては、男性と女性の「性の対象」としての視線に慣れているかいないか、言い換えれば、女性は水着のグラビアなどを筆頭に性的な対象としての視線に晒されることが多くある程度耐性がついているが、男性にはそれがついておらず自身が性の対象になる可能性のある男性同性愛者に対して拒絶感があるからではないかという推察もある[27]。ちなみに、カミングアウトされた経験がある(つまり友人といった他人から自身は同性愛者であると告げられたことがある)人は、全体的に受容傾向が強いとする実験結果が出ている[27]

ポルノ等における同性愛者

ポルノ雑誌やポルノ媒体などにおける男性同性愛や、「レズもの」における女性同性愛などに対しては、性的観点を重視し過ぎている、娯楽的観点に偏重しているとして不快に感じる人[誰?]もいる。また男性同性愛者の性を商品化している[28]、男性同性愛者を異性愛社会に隷属させるためのステレオタイプに押し込めている[28]、などの批判もある。佐藤雅樹は「異性愛女性が自分より弱い立場の存在(ゲイ)にステレオタイプを押し付けることが『差別』なのだ」といっている[28]

同性愛にまつわる事件

アメリカ
ドイツ
日本

  1. ^ ホモセクシャリティとも表記。
  2. ^ ホモセクシャルとも表記。
  3. ^ 欧米の2006年の匿名調査で母数の20%の人が幾分かの同性愛感情を抱いたことを報告しているが、自身を同性愛者としてラベリングしている人は極僅かだった(McConaghy et al., 2006)
  4. ^ : acceptance
  5. ^ 同性カップルに関する認知制度が無いこととは、具体的には異性同士の婚姻者に認められているのと同等の権利がなく、パートナー死亡時にその遺産相続権もないこと。
  6. ^ 国連「性的指向と性自認に基づく差別の撤廃と人権保護の促進を求める」声明に賛同した66ヶ国中アジア圏で賛同した国は日本のみで、先進諸国の中でもアメリカは賛同しなかった(GAY JAPAN NEWS 2008/12/19「国連総会に人権と性的指向・性自認に関する声明提出=日本含む66カ国が賛同」 






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