ジェンダーレス

実用日本語表現辞典

ジェンダーレス

ジェンダーレス（genderless）とは、性別に囚われない、または性別を超越したという意味を持つ言葉である。この言葉は、服装や行動、価値観などにおいて、伝統的な男性や女性の役割やステレオタイプに縛られず、自由に自己表現をすることを指す。ジェンダーレスは、個々の自由な表現を尊重し、多様性を認める考え方の一つである。 ジェンダーレスは、ファッション業界で特に注目されている。男性が女性用の服を、女性が男性用の服を着るなど、性別にとらわれないスタイルが広まっている。また、ジェンダーレスは、性別による差別や偏見をなくす社会的な動きとも関連している。

（2023年9月29日更新）

ジェンダーレス

英語：genderless

ジェンダーレス（英: genderless）とは、性差（男女の社会的な差）が取り払われていること、および、取り払おうとする考え方のこと。社会的・文化的な男女の区別がないさまを意味する語。

英語の genderless は、名詞 gender＋接尾辞 less で「ジェンダーがない」という意味を示す語彙。そして「ジェンダー（gender）」は、生物学的性差（sex）ではない「社会的・文化的な性差」のことである。

「ジェンダーレス 」という言葉は、2010年代前半頃、ファッションの分野において「ジェンダーレスファッション」と呼ばれる種類の髪型・服装・メイクなどが流行したことにより、広く世間に認知されるようになった。

ジェンダーレスファッションとは、かんたんに言えば「男女の境界線がないファッション」「ファッションにおける男女の垣根を取り払った考え方」のことである。ファッションには「男性らしい服装」「女性らしい服装」といった旧来の社会的性差が根強く残る。これを乗り越えたような服装がジェンダーレスファッションである。女性向けの衣服やアイテムを着こなす男性は「ジェンダーレス男子」と呼ばれ、男性的ファッションを着こなす女性は「ジェンダーレス女子」と呼ばれた。

「ジェンダーレス社会」は、男女間の性差による社会的な区別がなくなった社会のことを指す。

「ジェンダーレス」とよく似た言葉に「ジェンダーフリー」が挙げられる。どちらも「性差にとらわれない」いう点で共通しているが、ジェンダーレスは「性差のしがらみを無くす」ことを、ジェンダーフリーは「性別のしがらみから開放される」ことを志向している、という点で異なる。

西欧の言語の多くは、名詞に「性」（ジェンダー）の要素を含んでいる。つまり、言語体系の中に「男性名詞」や「女性名詞」という区分が半ば不可分的に組み込まれている。これと対比して「ジェンダーの要素を特に含まない言語」を「ジェンダーレス」と形容する場合もある。また、「性」（ジェンダー）の意味が含まれる名詞を、「性」（ジェンダー）の意味を含まない名詞へと置き換える取り組みを指して「ジェンダーレス」ということもある。

（2020年11月4日更新）

デジタル大辞泉

ジェンダーレス【genderless】

読み方：じぇんだーれす

［形動］社会的・文化的な男女の区別がないさま。「—なファッション」→ジェンダー2

ウィキペディア

ジェンダーレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/08/05 07:08 UTC 版)

ジェンダーレスとは、従来の女性観（レディース）にも男性観（メンズ）というジェンダー（社会性別）にとらわれない衣類・商品・表現を意味する 和製英語である。混同されやすいユニセックス（男女両用）の場合、男女兼用で身体性別の差を問わずに着られるシルエットをしている。ジェンダーレスは社会性別の性差のない、またはなくそうとする考え方も意味する。