一橋大学アウティング事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/22 15:31 UTC 版)
一橋大学アウティング事件(ひとつばしだいがくアウティングじけん)[1]とは、2015年4月に一橋大学法科大学院においてゲイの学生から同性愛の恋愛感情を告白された異性愛の男性が、その後の共通の友人関係や告白後のゲイの学生の言動に悩んだ後に、友人ら7人にグループメッセージでその学生が同性愛者であることを暴露したこと(アウティング)をきっかけとして、ゲイの男性が心身に変調をきたし転落死したとされる事件[2]。
- ^ a b c “一橋大アウティング裁判で経過報告…遺族「誰か一人でも寄り添ってくれていたら」”. 弁護士ドットコム (2017年4月19日). 2017年4月22日閲覧。
- ^ a b Watanabe, Kazuki. “一橋大ロースクール生「ゲイだ」とバラされ転落死 なぜ同級生は暴露したのか”. BuzzFeed. 2020年11月25日閲覧。 “【Zくんは裁判で、次のように主張している。交際を断ったにもかかわらず、Aくんが「普通の友人以上」に連絡などをしてくることが「全く理解できず、大変困惑し、精神的に不安定になり夜眠れなくなっていった」。】【Aくんから連絡が来るたび、「都合が悪い」「昼は買った」「ありがとう」などと、差し障りのない返事をしていた。「連絡しないで」とハッキリ伝えたら、Aくんを傷つけることになると考えていたから。しかし、交際を断られたのに、それ以前と同じように食事に誘ったり、遊びに行こうと連絡してくるAくんが「全く理解できなかった」。授業のプレゼン準備中、親しげに話しかけてきたり、腕や肩に触れてきたことも、Zくんは問題視している。】【結局Zくんは、Aくんを避けるために、友人たちと距離を置くことになった。その理由を友人たちに話せず、孤独感に苛まれていったのだという。】”
- ^ Watanabe, Kazuki. “一橋大ロースクール生「ゲイだ」とバラされ転落死 なぜ同級生は暴露したのか”. BuzzFeed. 2020年11月26日閲覧。 “相手が同性愛者でも、過剰な「配慮」はいらないし、ZくんがAくんの恋を受け入れる必要はない。だが、Zくんはこんな主張をしている。一時期、「実は自分は同性愛者に対し偏見があるからA氏を避けているのではないか、とも考え、A氏を避けている自分に問題があるのではないか、と思って苦しんだこともあった」。つまり、同性愛者への差別はダメと考えつつも、いざ同性愛者から恋愛感情を向けられると、相手を避けてしまった。そういう自分に苦しんでいたという主張だ。結局Zくんは、Aくんを避けるために、友人たちと距離を置くことになった。その理由を友人たちに話せず、孤独感に苛まれていったのだという”
- ^ a b c d 田中ゑれ奈 (2016年9月4日). “(いま聞きたい)性的少数者「アウティング」どう対応”. 朝日新聞・朝刊・石川全県: p. 25 - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧。記事名を一部省略している。
- ^ a b c d e f g h i j “一橋大学ロースクールでのアウティング転落事件〜原告代理人弁護士に聞く、問題の全容”. Litebee (2016年8月8日). 2017年4月22日閲覧。
- ^ a b 産経新聞 (2017年4月21日). “「同性愛者」とばらす「アウティング」は違法行為か 一橋大生自殺訴訟 (1/3)”. 2018年6月26日閲覧。
- ^ a b c d “提訴:同性愛暴露され「転落死」と 男子学生の両親”. 毎日新聞・東京朝刊: p. 31. (2016年8月6日) - 毎索にて閲覧
- ^ a b c d e f 一橋大ロースクール生「ゲイだ」とバラされ転落死 なぜ同級生は暴露したのかBuzzFeed News 2016年9月3日
- ^ “一橋大学アウティング事件”. KSU.JP (2017年9月30日). 2020年11月28日閲覧。 “一部の報道やWebには、苦悩の末の「自殺」との記述が見受けられますが、初出の記事ではパニック発作による「転落死」つまり事故死との評価がなされております。自殺か事故死かの違いは、本人の名誉に関わることですので、本件の記事を書く皆さんにとり、事実関係の正確なトレースをお願いいたしたく願う所存です。また、ご遺族も自殺ではないと考えておられるようです。”
- ^ “一橋大・ゲイとばらされ亡くなった学生 遺族が語った「後悔」と「疑問」”. BuzzFeedNews (2016年8月13日). 2020年11月28日閲覧。
- ^ “国立市が性的指向の暴露「アウティング」禁止条例、カミングアウトできない人も守る”. 弁護士ドットコム (2018年3月30日). 2019年3月12日閲覧。
- ^ 渡辺一樹 (2018年6月25日). “ゲイだとバラされ転落死「一橋大アウティング事件」の裁判で、同級生と遺族が和解”. 2018年7月2日閲覧。
- ^ 吉野太一郎 (2016年8月21日). “同性愛を暴露されて転落死した一橋大院生の追悼集会「本当のことが知りたい」それぞれの思い”. ハフィントン・ポスト. 2017年4月22日閲覧。
- ^ a b c 渡辺一樹 (2018年6月25日). “ゲイだとバラされ転落死「一橋大アウティング事件」の裁判で、同級生と遺族が和解”. 2018年7月2日閲覧。
- ^ a b 北沢拓也 (2019年2月27日). “アウティング被害後に転落死 一橋大の賠償責任認めず”. 朝日新聞社. 2019年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月12日閲覧。
- ^ “ゲイ暴露「一橋大アウティング事件」の弁論終結、判決は来年2月”. 弁護士ドットコム (2018年10月31日). 2019年3月12日閲覧。
- ^ “鈴木正紀|裁判官|新日本法規WEBサイト” (2021年10月19日09:07:11). 2023年3月4日閲覧。
- ^ a b “「アウティングを肯定されたような気持ち 」一橋大生転落死、大学を訴えた遺族敗訴”. 弁護士ドットコム. 2019年3月14日閲覧。
- ^ “大学側の責任認めず 一橋大同性愛暴露訴訟 東京地裁、遺族の請求を棄却”. 東京新聞 (2019年2月27日). 2019年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月12日閲覧。
- ^ “村上正敏|裁判官|新日本法規WEBサイト” (2022年6月27日14:11:12). 2023年3月4日閲覧。
- ^ “一橋大生の同性愛暴露訴訟 裁判長「アウティングは許されない行為」 遺族の請求は棄却 東京高裁:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2020年11月25日閲覧。
- 1 一橋大学アウティング事件とは
- 2 一橋大学アウティング事件の概要
- 3 関連項目
- 一橋大学アウティング事件のページへのリンク