ストレイジのメンバー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 00:09 UTC 版)
「ウルトラマンZ」の記事における「ストレイジのメンバー」の解説
このほかに5人目の隊員として、ハルキの防衛学校時代の友人で霊感のあるオペレーターの青年「ヨシダ ソウスケ」の登場が予定されていたが、オミットされた。 ナツカワ ハルキ 本作品の主人公。ストレイジの作戦班に所属する新人の特空機操縦士。階級は3等特尉。1997年6月20日生まれの23歳。山梨県深間市出身。身長183㎝、体重78㎏、A型。漢字表記は「夏川 遥輝」。地球防衛大学出身。18歳の時にテレビの生中継で観たナメゴンと戦うセブンガーにあこがれ、ストレイジに入隊する。看護師の母親ジュンコは健在で、深間市の実家で暮らしている。父親のマサルは消防士で、ハルキが小学5年生のころ(2008年春)にギーストロンから逃げ遅れた人々を助けようとして命を落としている。 性格は上下関係や礼儀を大切にする真面目一徹な体育会系で、ストレイジの面々のみならず、ゼットやウルトラマンの先輩であるリク、さらにはベリアロクに対しても敬語で接する。特技の空手を始めとする各種格闘技の達人であり、任務の合間を縫っては定期的に趣味の筋トレなど鍛錬に励んでいる。口癖は応答する際に発する「押忍!」や、攻撃および気合を入れる時に発する「チェストー!」。花粉症。 ゲネガーグとの戦いで落命した際にゼットと一体化しウルトラフュージョンする力を得る。以降は人一倍強い正義感をもって怪獣や宇宙人、暗躍するカブラギ(セレブロ)と戦うが、レッドキングとの一戦を経て怪獣は一概に倒すべき存在なのか自問するようになり、一時は戦闘に支障が出るほどゼットとの間に気持ちのすれ違いが生じる。しかし、ブルトン出現時に図らずもマサルと邂逅したことで、「手が届く範囲で守れる人々は全力で守り、それで傷つけたり守れなかった存在は絶対に忘れない」と決意を新たにし、改めて戦いに臨む。 ストレイジ解散後はGAFJ基地業務班施設警備隊に配属されるが、デストルドスからヨウコを助けるために旧ストレイジの隊員たちと蜂起。ヨウコ救出後はデストルドスとの初戦のダメージが残りながらも命の危険を顧みずゼットへと変身し、これを撃破。全てが終わってからは、宇宙で苦しむ命を助けるためにゼットと地球を旅立つ。感情のベースは平野自身の中から引き出していったが、色々な表情のパターンを試されている感じがしていたため、序盤ではギャップを意識して感情を誇張するためにかなり力が入っていたため、変顔が多かったという。 『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』 第7・8話に登場。キングジョーSCを奪ったバロッサ星人(四代目)を追跡する最中、ブルトンの異次元空間に飲み込まれ、時空を超えてウルトラマントリガーのいる地球へとたどり着く。SCの再起動を試みる中、GUTS-SELECTと接触し、トリガーことマナカケンゴと邂逅する。どさくさに紛れてバロッサ星人によってウルトラメダルを奪われ、同時にウルトラゼットライザーを破壊されていたが、ヒジリアキトの協力でカスタマイズされた専用のGUTSスパークレンスとGUTSハイパーキーを作製してもらい、ゼットに変身してトリガーとバロッサ星人を撃破する。その後のダダが引き起こしたサイバー攻撃による侵略に対してもケンゴたちと協力し合い、乗っ取られたキングジョーSCを致し方なく破壊する。戦闘後はSCの残骸を回収し、ベリアロクの力で元の次元へと帰還する。 ナカシマ ヨウコ 本作品のヒロイン。地球防衛大学を主席で卒業したストレイジ作戦班班長のエースパイロット。階級は2等特尉。1996年8月31日生まれの24歳。鹿児島県馬崎市出身。身長163㎝、体重55㎏、O型。漢字表記は「中島 洋子」。曾祖父の代から続く軍人一家の出身で、父ミチヒロは現役の地球防衛軍の叩ぎあげの軍人(地球防衛軍日本支部第12怪獣警戒隊隊長・2等特佐)、母イツキは日本舞踊の家元・松田流であり、自身も母の意向で幼少期から柔術や合気道、華道や新体操などの多彩な英才教育を受けている。 素の性格はカラッとした陽気かつ負けず嫌い。「自分より強い男としか結婚するな」という父の教えに基づいて交際を申し込まれた際などに例外なく投げ技を仕掛けるなど男勝りな面をもちつつ、仲間を気遣う一面も持つ。その一方で重度の枯れ専のため、年下は恋愛対象として受け付けず、コジローのような年上の男性に憧れ、命を救われたことから5000歳という年齢のゼットを「ゼット様」と呼んで強い好意を抱いて慕い、ときめく女性らしい乙女な一面も持つ。また、「命を守ること」にこだわるハルキに対して、「正義を守ること」を信条とし、怪獣出現の際は現状に鑑みて倒すしかないと理解した上で、その命を奪う責任についても深く洞察している。ハルキの口癖である「チェストー!」は、元々は父の口癖であり、自身も気づかずに口走っていたが、ハルキに真似されてからはそれを嫌がり、二度と言わなくなった。 ストレイジ解散後はハルキと異なりパイロットの腕をユウキに見込まれてウルトロイドゼロのパイロットとなる。セレブロが文明自滅ゲームの最終段階に入った際はデストルドスを操るための身体として寄生されるも、ハルキたちの尽力によって救出される。第22話の私服は『トランスフォーマー』のミーガン・フォックスのようにアメカジのライダースーツのような感じとなった。ニーハイは松田自身の提案によるもの。 腕相撲はヨウコを演じる松田自身が弱く、ハルキ役の平野が自ら倒れていたという。 『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』 第7・8話に声のみ登場。宇宙セブンガーに搭乗してゼットと共にバロッサ星人(四代目)を追跡していたが、ブルトンの異次元空間に飲み込まれないようゼットに防御され、一人取り残される。 オオタ ユカ ストレイジ装備研究開発班班長で、科学技術担当の女性科学者。階級は2等特尉。1998年3月3日生まれの22歳。神奈川県横倉市出身。身長160㎝、AB型。漢字表記は「大田 結花」。キャッスルサザン大学院理学部巨大生物学科を専攻し、科学マニアのノリで数々の修士号を取得しており、自然科学や理論物理のみならず、伝説や歴史、語学など様々な分野に精通している巨大生物学の権威で対怪獣ロボット工学のエキスパート。実戦ではそれらを引用してPADで怪獣や状況の分析、作戦の立案を行ったり、特空機やアイテム開発、科学分析などを担当する。また、栄養補給を最速で行えるということから、よくミックスジュースを自作しては愛飲している。 4歳の時に曾祖母の住む千葉県獅子ヶ丘町で偶然禁足地の山に足を踏み入れ、ホロボロスを目撃したことがきっかけで未知の世界を知りたいと思うようになり、それが現在の職業やストレイジ入隊の動機となっている。そのため現在も怪獣絡みのことになると、興奮しながら分析や解剖をしたいと発言したり、怪獣の細胞や肉片、表皮を冷蔵庫にコレクションしているなどマッドサイエンティストな面を見せる。アメリカで生活していたことから「ビンゴ」が口癖。 ストレイジ解散後は怪獣研究センターに配置換えとなり、休眠中であるはずの地球怪獣たちが活発な状態となったことから、ウルトロイドゼロの起動に異を唱える。デストルドス出現時はヘビクラと同様に宇宙人の容疑をかけられて拘束されそうになるも助けられ、ストレイジの面々とヨウコ救出に参加。作戦後はカブラギとともにセレブロを捕獲し、研究対象としている。当初はジャグラーを好きになるという初期設定があったが、それが膨らむとハルキとヨウコが立たなくなるため、なくなった。 スキップが下手という設定は、ユカ役の黒木は実際にはできるものの、監督と話し合った結果、極端に動けない運動音痴ということとなり、スキップができないスタッフの動きを参考にしたという。 ヘビクラ ショウタ ストレイジの隊長。階級は3等特佐。1986年3月7日生まれの34歳。北海道紋万走村出身。身長177㎝、70㎏、B型(データ上)。漢字表記は「蛇倉 正太」。怪獣に対する作戦統括および現場指揮を担当する。趣味は盆栽。フレンドリーかつ器の大きい温厚な性格で、癖のある隊員たちの行動や作戦を尊重しつつまとめ上げる手腕の持ち主。またハルキを凌駕するほど戦闘術にも長けており、折に触れて柔道や空手などの稽古をつける。 その正体は『ウルトラマンオーブ』に登場したジャグラス ジャグラーで、ヘビクラという地球防衛軍に在籍していたが亡くなった人物に入れ替わってストレイジ成立に関わっていた。ハルキのウルトラゼットライザーからダークゼットライザーを生み出し、融合獣へと変身してゼットを攻撃する一方、正体を知るリクには「正義に目覚めた」とも説明し、魔人態の姿でストレイジの面々やリクの窮地を救うなど真意の見えない行動を起こす。 ストレイジ解散後は防衛軍を除隊し、ウルトロイドゼロの初戦闘後、ゼットとハルキの前でジャグラーとしての真の姿を現す。これまでの行動は人類とセレブロ双方が調子に乗りすぎず、一方で目的達成のために諦めもしないよう調整するためのものであり、過去の経験から「自分の正義を絶対だと思う者たちに、その正義の危うさを思い知らせる」という目的を明かす。その上でウルトロイドゼロ強奪を狙うが、人質にとられたハルキを見捨てきれなかった隙を突かれてセレブロに敗北し、怪獣への変身能力を失う。その後は、デストルドスを操り猛威を振るうセレブロに対抗するために旧ストレイジの面々と基地を奪取。既に巨大化能力を喪失していたことから、ウインダムに乗り込んでヨウコ救出作戦を展開する。デストルドス撃破後はセレブロがユカとカブラギに捕獲されたのを見届け、命の木を手にしていずこかへ去る。過去のニュージェネのヴィランが怪獣を召喚するという流れになっていたことから、自分の都合で怪獣が出てくる怪獣中心のエピソードに戻すために、ヴィランを排除し、それに代わる要素としてジャグラーを再登場させることとなった。『レオ』でモロボシ・ダンが隊長として登場したように、ジャグラーも防衛隊の隊長として再登場させることで、他の作品でヴィランが防衛隊の隊長であり、味方側のキャラクターとして基本的に行動しているが、謎の行動で暗躍するものとなった。ただし、メイン層の子供たちはジャグラーを知らない計算になるため、ジャグラーとしての正体を明かした後も、ヘビクラを子供たちが嫌いにならないように、子供たちがヘビクラに防衛隊の隊長として愛着を持ってもらえるような描き方にしたという。 演じる青柳尊哉は、特にミスリードを用意していたわけではなく視聴者にすぐ正体がバレるだろうと考えていたが、実際には意外にバレず、SNS上で様々な考察が行われていたことが興味深かったと述べている。青柳はジャグラーとヘビクラの関係性として、ヘビクラとして過ごすうちにヘビクラという時間が居心地よくなって侵食されていくものであるとしている。 掛け声の「ゴー、ストレイジ!」は青柳のアドリブであるという。第1話でのハルキの尻をつねる場面や、第2話での特訓、第4話での匂いをかぐ仕草やルービックキューブを投げる様などはジャグラーを思わせる描写となっていたが、第4話の両シーンは突発的なアドリブであった。第1話でゼットを見て「カッコイイね」という口の動きをするというジャグラーを匂わせるシーンがあったが、分かりすぎるということから、ジャグラーが登場する第5話までは正体を分からなくするためカットし、その名残としてユカの横で頷くのみとなった。当初は息切れする傾向にある番組後半の第15話付近で正体を明かして、ジャグラーが本格的に動き出すことでドラマに刺激を与えるのが狙いであったが、早期にダークゼットライザーを売り出すために、第5話で正体を明かすこととなった。第23話の胸の傷は青柳にジャグラー魔人態の胸の傷を合成で移植させたものとなっている。 当初は盆栽の周囲を飛んでいるショウジョウバエを潰すとベゼルブであったというものや、最終回で命の木が光るという案もあった。 イナバ コジロー ストレイジ整備班の班長。階級は2等特佐。1961年7月30日生まれの59歳。福岡県新城市出身。身長178㎝、体重65㎏、O型。漢字表記は「稲葉 虎二郎」。寡黙で昔気質な技術者だが、特空機に深い熱意と愛情を持って開発、維持、整備を担当し、年長者として若い隊員たちを教え諭す姿勢から、周囲より厚い信頼を寄せられ、作戦班の面々からも「バコさん」の愛称で呼ばれる。整備以外にも、カンフー、マグロの解体、トランプマジックなど様々な技術を披露しており、その一端を見せる度に「昔、ちょっとな」の一言で済ますことから防衛軍入隊までの来歴は謎に包まれている。ジャグラーが入れ替わる前のヘビクラとは、ストレイジ創立当初から所属しており、彼のことは「ヘビちゃん」と呼ぶ仲。家族関係は良好で、娘のルリはM1号を生み出すなど生物学者の第一人者として名を馳せている。 D4レイを巡っては現場の視点から使用の中止を主張してユウキたちと対立。ストレイジ解散命令を受けた後は残る部下たちに後を託して現場を去る。ハルキがウルトラマンであることは薄々察していたようだが、何も語らずにヨウコ救出へと向かう彼を後押しする。ヨウコ救出作戦ではセブンガーの操縦士として参加し、ハルキとヘビクラを援護する。キャラクターのイメージは『プライベート・ライアン』のトム・ハンクス。コーヒーと本が好きという設定は橋爪自身のそれが反映されている。トランプマジックのシーンは橋爪本人が演じている。「昔、ちょっとな」というセリフはニュアンスを意識して変えている。 ロボット部隊ということから整備班の整備班長となり、監督の田口がセブンガーからモゲラを連想し、橋爪をキャスティングした。「昔ちょっとな」というセリフも監督の田口は謎にするためあえて設定していないという。
※この「ストレイジのメンバー」の解説は、「ウルトラマンZ」の解説の一部です。
「ストレイジのメンバー」を含む「ウルトラマンZ」の記事については、「ウルトラマンZ」の概要を参照ください。
- ストレイジのメンバーのページへのリンク