あんこうチーム
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「ガールズ&パンツァー」の記事における「あんこうチーム」の解説
主人公のみほと友人たちの2年生5名で構成される、当初のAチーム。使用車輌はジャーマングレイ塗装のIV号戦車D型。当初は砲塔に漢数字の「六」が白字でペイントされており、OVAのアンツィオ戦の前に行われる練習ではP40重戦車のアグレッサー役として、「ぴよぴよ」の字が書き入れられる。大洗女子学園の隊長車であり、全国大会決勝戦・劇場版でのエキシビションマッチではフラッグ車も務める。 メンバーの役割分担は、練習試合のために最初に戦車に乗り込んだ際は、みほが車長になることを固辞したためにくじ引きで決められるが、試合後に操縦手に麻子を加えた上で見直され、以後固定される。 プラウダ戦を前に、自動車部の手により短砲身の24口径75 mm(ミリメートル)砲(7.5 cm KwK 37)から、校庭の片隅に放置され、どこかの部が物干し竿代わりに使っていた長砲身の43口径75 mm砲(7.5 cm KwK 40)への換装と同時に外観も変更され、IV号F2型に準じた仕様となるが、強力な戦車を保有する黒森峰戦に向けたさらなる戦力強化対策として、車体側面と砲塔周囲にシュルツェンを装着し、主砲も48口径75 mm砲に強化されIV号H型仕様となり、塗装もレッドブラウン(防錆用レッドプライマー塗布仕様)へ変更される。 チームエンブレムはたらこ唇の桃色のアンコウで、同じ図柄が沙織の携帯ストラップや水産科の生け簀にも見られる。また、本チームのチーム員のみ、パンツァージャケット(試合用制服)の背中にも戦車に描かれたものと同じあんこうが描かれている。 西住 みほ(にしずみ みほ) 声 - 渕上舞 アニメ本編と漫画『リトルアーミー』の主人公。 装填手兼通信手→車長。大洗女子学園唯一の戦車道経験者であり、戦車道チームの隊長として作戦立案なども任されるが、操縦は苦手。 実家は西住流戦車道の家元で、黒森峰女学園の西住まほは実姉。「ボコられグマのボコ」のファン。 普段は引っ込み思案で、鈍臭い面もあるが、戦車道では経験に裏打ちされた大胆な行動力、地形と自他の戦力状況を読み解いての戦術立案能力、そして型にとらわれることのない臨機応変な戦術変更能力に長けており、姉まほからも高く評価される。その一方、いつ誰と友達になってもいいようにクラス全員の生年月日を記憶したり、作戦名に擬態語や擬声語などを用いるなど、独特な感性を持つ。指揮を執る際には周囲の情報収集のため、砲弾が飛び交う中でも専ら車長用のキューポラから身を乗り出して指揮を執る。 生来の優しさは戦車道においても発揮され、落伍者を見捨てずにチーム一丸で勝利を目指す姿勢を見せ、リーダーとして大洗女子学園戦車道チームをひとつにまとめ上げる。 黒森峰女学園在学中は家の名に恥じぬように、そして母と姉の期待に応えるためだけに戦車道に打ち込んでいたが、大洗女子学園の新たな仲間たちと共に戦ううち、仲間たちを信頼する大切さを学んで成長しつつ、西住流とは異なった「自分自身の戦車道」に開眼し、チームの大黒柱となって仲間たちを支え、姉との一騎討ちを制して大洗女子学園を優勝へ導く。 最終章では冬期無限軌道杯において桃を隊長として立てる必要があるため、登録上の副隊長となる。 武部 沙織(たけべ さおり) 声 - 茅野愛衣 小説版では主人公。車長→通信手。フランクな人柄のムードメーカーで、友達思いかつ面倒見のよい性格である。転入したてでクラスで孤立していたみほに最初に声をかけ、彼女にとって大洗女子学園における初めての心許せる友人となる。麻子とは小学校からの幼馴染。 交際経験皆無ながら何事も想像上の恋愛に関連付ける、結婚雑誌を読むことが趣味の「恋に恋する」女子高生。戦車道を通し自身の魅力を高め、異性の注目と視線を一身に集めるべく「モテ道」に邁進する。 料理が得意。普段はコンタクトレンズだが眼鏡を掛けることもある。 メンバーと親しくなってからは、みほと優花里をそれぞれ「みぽりん」「ゆかりん」と呼ぶ。要所要所で内気なみほをフォローしたり、他のチームメンバーや後輩たちの心の支えにもなる。また、メール打鍵の速さが作戦に活かされる場面もある。 日を追うごとに通信能力、コミュニケーション能力を伸ばし、全国大会では各車両への的確な通信連絡で大洗の勝利に貢献する。 努力家の一面もあり、皆が知らぬ間に取得難易度が高い第二級アマチュア無線技士を取得したり、戦車は全くの素人だったが、戦車のデータ・スペックを書き記したノートを携帯して決勝戦では黒森峰のIII号戦車を少し見ただけで形式まで判別できるほどに詳しくなる。黒森峰のマウスにはその巨大さに驚いて発した一言が攻略の糸口となる。 最終章では、桃の後任で生徒会広報に就任している。 『World of Tanks』のコラボシステム音声や『もっとらぶらぶ作戦です!』などで@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}「やだもー」という台詞が彼女の代名詞的な台詞となっている[要出典]が、アニメ本編で実際に発する台詞は「もうやだ」である。 五十鈴 華(いすず はな) 声 - 尾崎真実 操縦手→砲手。五十鈴流華道家元の娘で、1日1回花を生けることを日課とする長いストレートの黒髪を持つ大和撫子。一人称に「わたくし」を使うといった清楚で古風な雰囲気を醸し出し、良家の息女らしい外見や立ち居振る舞いでおっとりとした喋りと義侠心に富み硬派な面も併せ持つ。自身のたおやかで繊細な華道に常々疑問を感じており、静的な華道より動的で活発な戦車道を希望し、活動を通じてその力強さを活け花に取り入れたいと意気込む。 沙織と麻子とは中学校が同じで、みほが転入して来る前からの友達であった沙織が恋愛の話やことわざを間違えた発言をした際は突っ込みを入れる。 母に対して自らの意思を明確に告げる芯の強さや、怖いもの知らずな肝の据わったところも見せる。 生ける花は、五十鈴流に準じた「可憐で清楚」と母に評価されるも、粗野な戦車道を蛇蝎のごとく嫌う母から勘当同然の扱いを受けるが、戦車道によって華道の新境地を開いたことを認められて和解する。 非常に匂いに敏感で、樹木や花の匂いにかすかに混じる戦車の鉄と油の臭いを嗅ぎ分ける。華道用の鋏を自分の手足のように扱う半面、鋏以外の刃物は扱ったことがなく、包丁などの扱いはまったくの苦手としており、料理の経験もない。また少々鈍感。あんこうチームメンバーでは最も背が高くスリムな体型だが、見かけによらず大食らいで、食事シーンでは彼女の器だけ山盛りだったり、ボリュームのある惣菜であることが多い。憧れのアルバイトは万引きGメン。 華道で培った集中力を射撃に活かし、乾坤一擲の一撃で自校を勝利に導く。 最終章では、杏の後任で生徒会長に就任している。 秋山 優花里(あきやま ゆかり) 声 - 中上育実 砲手→装填手。学園艦にある秋山理髪店の経営者夫妻の一人娘。戦車への愛情とともに造詣も深い筋金入りの戦車マニアで、自宅の部屋には戦車関連の品々が飾られている。 みほが黒森峰女学園にいたころから強い憧れを抱いている。特に昨年の戦車道大会決勝戦でみほが大洗に転校するきっかけとなった、勝利よりも仲間の安全を最優先する自己犠牲的な働きに感銘を受け英雄視しており、みほの優しい人柄にほれ込んでいる。最初の戦車道の授業で戦車捜索を行なっている際に、ひそかに後をつけていたところをみほに声をかけられ友達になる。みほ同様引っ込み思案な面があり、友人がいなかったことを両親から心配されていたが、戦車道を通じて友達ができてからは本来の明るさが全面に出て、社交的になってゆく。 戦車やミリタリーなど、好きなものの話になると熱く語りがちになるが、周りに対して気遣いもできる優しい性格であり、持ち前の準備の良さも併せて戦車道時のみならず、さまざまな面で友人たちを支える。 相手の戦力を把握するために独断で潜入した諜報活動では、独自に入手した制服で変装して短時間で動画編集を行うといった大胆さと器用さを併せ持ち、試合でも必要な場面では降車して単独で偵察を行う。また、一目で対象の寸法を計測できるスキルを持つ。 エルヴィンからは「グデーリアン」という「ソウルネーム」で呼ばれる。なお、サンダース大学附属高校に潜入した時に、ナオミに所属と階級を問われてとっさに「第6機甲師団のオッドボール三等軍曹(映画『戦略大作戦』に登場する人物)」と名乗り、サンダース内ではこの名前が優花里のニックネームとなる。 同級生であっても敬語で接し、苗字に「殿」を付けて(「西住殿」「武部殿」など)呼ぶ(スピンオフや特典では「あります」調の言葉遣いをすることがあるが、本編と劇場版では通して「です、ます」調の敬語である)。 登校時のかばんはミリタリー仕様のバックパックで、いつでも野営できるよう飯盒やコッヘル、金属食器などを携帯している。ブーツやコンパス、折り畳み式スコップなども持っており、テントの組み立て方やMREにも詳しく、戦車以外のミリタリー知識にも精通している。また、信号ラッパの吹奏も得意。 豊富な軍事知識や、戦術行動時には大胆なほどの行動力を見せたりすることから、隊長のみほを戦術・精神の両面で支える参謀の役割を担い、大洗の全国制覇に貢献する。 母親譲りの癖毛。中学校入学までは父親と同じパンチパーマにしており、友人がいなかったのはその髪型のせいだったのではと沙織に言われる。 漫画版の主人公であり、アンツィオ戦では、ルノーB1bisにて臨時の車長兼47 mm砲砲手を務める。 最終章では、柚子の後任で生徒会副会長に就任、潜入自作動画も”AKIYAMA FILM”として新たに立ち上げ、カラー秘録風味の映像制作を行うに至る。BC自由学園へも試合前に潜入しての偵察任務も行なっているが、この時は潜入したことが相手に露呈、試合では裏をかかれて窮地に陥る。 冷泉 麻子(れいぜい まこ) 声 - 井口裕香 操縦手。小柄でロングヘアに白いカチューシャ。平常は表情や感情の起伏に乏しく平坦で抑揚の無い無愛嬌な口調で喋り、一見粗野でぶっきらぼうだが義理堅く、みほ・華・優花里を「さん」付け(幼馴染の沙織は呼び捨て)で呼ぶ礼儀正しい性格の持ち主でもある。小学生時に両親が事故で急逝、口喧しいが唯一の肉親でもある祖母をとても大切にしている。 読書と昼寝が日課で、座右の銘は「果報は寝て待て」。低血圧気味のため朝にはめっぽう弱く、連続245日という驚異的な遅刻回数を持つ遅刻常習魔であり、また心霊・怪談、祖母(麻子は「おばぁ」と呼ぶ)、高所も苦手。中でも格段お化けと祖母を恐怖する。 成績は学年首席で、博識な一面を見せたり、一通り把握すれば直ぐに会得する天才肌。 登校途中、睡魔に抗えず前後不覚で行き倒れかけていた所をみほに救われ、遅刻に付き合ってくれた借りもあり戦車道の練習に飛び入り参加。巧みな操縦でAチームの窮地を救う。戦車道はこの一回限りのつもりでいたが、遅刻のため進級に必要な単位不足で留年の縁にあったため、戦車道成績優秀者に与えられる「遅刻見逃し200日」と「通常授業の3倍の単位」の特典を餌に沙織による揺さぶりと説得により進級が叶わぬことで我が身に落ちるであろう祖母の怒りに慄き挫け、渋々ながらも戦車道を選択する。 苦手だった早起きも戦車道を始めたことで若干改善が見られるも日中の生活態度は怠惰で自堕落。親しい者の注意や小言も懲りずに受け流し、空いた時間を見つけては夢うつつで惰眠を貪る。戦車の操縦中でもしばらく停止していると寝てしまう。 戦車操縦能力は大洗随一で、IV号戦車の他にも八九式中戦車やルノーB1bisの教本を一目するだけで操縦を習得。その持ち前の才能の反面、教授は苦手で、第7話での操縦指導の際も常人との学習能力の差が理解できず困惑する。実戦においては倦怠感丸出しで弛緩したままでも車長のみほの指示に即応する運転技術と搭乗車両の性能を最大限引き出す高度な操縦で勝利に貢献する。 視力は2.0とよい。また運動神経もよく、第3話では走行するIV号戦車に飛び乗っている。
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