オーストリッチ【ostrich】
オーストリッチ(駝鳥)とその仲間
天然素材の中でも、第一級のスペシャルレザーとして、デザイナー達の創作意欲をかきたてるのがオーストリッチ(駝鳥)革です。高級化、個性化時代にあって、野性味の中にエレガンスさを秘めた風合いが好まれています。
数百年前には、ダチョウの仲間は9種も生息していましたが、現在ではダチョウ目ダチョウ科1種のみです。亜種としては、マサイダチョウ、キタアフリカダチョウ、ソマリアダチョウ、ミナミアフリカダチョウ、アラビアダチョウなどがいます。
野生のものは、中央アフリカ、シリア、アラビア等の乾燥地帯に分布していますが、減少傾向にあるため、南アフリカのクライン・カルーと呼ばれる地域では、積極的なオーストリッチの飼育が行われ、皮革用として計画的な生産と、理想的な管理がなされています。
また、“走る鳥”ともいわれる駝鳥には、走鳥類の仲間として、オーストラリアのヒクイドリ目エミュー科、ニューギニアのヒクイドリ目ヒクイドリ科1属3種、ニュージーランドのキーウィ目キーウィ科1属3種、さらに南米のレア目レア科2属2種がいます。
ダチョウ(一般和名); オーストリッチ
商業名:Ostrich
学名:Struthio camelus
飛べない鳥として、現生鳥類の中で最大級の鳥であり、アフリカ大陸で固有の独自性をもって生息しています。平均体高は2.5メートル、重さ120キロに達するジャンボサイズですが、走力が非常に優れています。
オーストリッチの皮は、羽毛を抜いた後の丸みのある突起した軸痕(Quill Markクイルマーク)が他の皮革にない、ユニークさをもっています。強靱な皮質で重厚さもあり、立体的な革の特性を活かして、高級品向け素材として幅広く使用されています。
仕上げは、主にクラシックフィニッシュ(Classic Finish)と言われるクイルマークと革を同じ色で染める半マットタイプの顔料仕上げと、サドルフィニッシュ(Saddle Finish)と言われる染料染めの革の表面をブラッシングにより艶を与えて、革らしさとクイルマークを強調した仕上げを行います。
脚部の皮は、レッグと呼ばれ、爬虫類に似たウロコ状の模様が特徴となっています。
鳥の羽根は太古の昔から、貴重な装飾品として使用されてきましたが、オーストリッチの羽毛は、ステージ衣装、インテリア等に利用されています。また、世界的な健康志向から、オーストリッチの肉は、高タンパク、低脂肪のため、近年需要が大きく増加してきました。このため、最近ではヨーロッパ、北米、オーストラリア、中国、イスラエル等々で飼育農場が増加しました。
オーストリッチ Struthio camelus | ||
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サドルフィニッシュ |
ダチョウ
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