ながし【流し】
読み方:ながし
2 台所・洗濯場などの、物を洗ったり水を流したりする所。「汚れた食器を—に置く」
4 銭湯で入浴客の背中などを洗うこと。また、それを職業とする人。「—をとる」
5 客を求めて移り動くこと。また、その人。「—のタクシー」「新内—」
6 能楽および長唄の囃子(はやし)で、大鼓・小鼓・太鼓を演奏するとき、同種の打音を数多く連続して打つこと。
7 「流し枝」の略。
[下接語] 筏(いかだ)流し・色流し・扇流し・辛皮(からかわ)流し・着流し・経木(きょうぎ)流し・銀流し・管流し・ころ流し・島流し・精霊(しょうりょう)流し・新内流し・州(す)流し・墨流し・外流し・垂れ流し・血流し・灯籠(とうろう)流し・眠り流し・吹き流し・闇(やみ)流し・横流し
流し
流し
ながし - タクシーの営業状態タクシーの営業方法の一つの名称。
タクシーの営業方法は車庫待ちから始まりました。そのうち駅待ちをするようになり、街角で回送中の空車を呼び止める行為が多くなると、大都市では初めからそれを期待して走るようになりました。このように、タクシーの流し営業が成立するためには、お客と車の双方が一定数以上あることが条件となります。
昔、花柳界では三味線をひきながら新内語りが路地を回っていました。これを新内流しといい、鶴八、鶴次郎は名人といわれ映画にもなりました。バー街ではギター片手に渡り鳥の演歌歌手が流しをしていました。「流し」という言葉には古き、懐かしい時代の匂いが残っているとは思いませんか。
流し
- ①〔俗〕歩き廻る事。客を捜して走つて居る自動車を流しの自動車といふ。②〔隠〕尺八を吹き、又は三味線を弾き、歌をうたひながら、門口に立つて金銭をもらふ乞食の事。
- 疾風。或は祭札、縁日等の雑沓なる場所に於て通行中の人物の懐中物を窃取する掏摸を云ふ。
- ⑴音曲を奏し人の門口に立ち金銭を乞うもの、門付のこと。⑵客の背を流す浴場の三助のこと。⑶客をさがして走る自動車。
- ①犯人と関係のない場所での犯行。流れる形容より。〔盗〕 ②盛り場等のすり。犯人が被害者を物色するを流すと形容。〔す〕
- ①転々と場所をかえて犯行をすること。②祭礼雑踏の場所において通行中の人物の懐中物をスリとることをいう。
分類 盗/す/犯罪
流し
流し
流し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/20 04:51 UTC 版)
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流し(ながし)は、ギター、アコーディオンなどの楽器を持って酒場などを周り、客のリクエストに応えて歌唱の伴奏をしたり、自分の持ち歌を歌う芸人である。レパートリーは多岐に及ぶが、その中でも演歌を専門で歌っている者は演歌師と呼ばれることもある。
昭和初期、演歌師は場末の夜店や縁日などの場を借りて命脈を保っていたが、それまでの街頭で哀切なヴァイオリンを弾きながら歌う芸風から、カフェなどの店を周るようになった。すでに歌詞本は売られていたが、歌にギターやアコーディオンの伴奏をつけて数人組で演奏するようになった。やがて、夜の街酒場で何軒かの店を周る(「流し」て歩く)楽師になったことから、この呼称が定着した[1]。音楽以外の他の業種でも、客を求めて移動する者は「流し」と呼称される[2]。
特徴

流しは、ギター(アコーディオン、ウクレレ、三味線なども含む)と歌詞本を持参して飲み屋を周り、客の歌の伴奏を務めたり、またリクエストに応えて自分の歌を披露する。1970年代前半まではカラオケがまだ普及していなかったため、流しには需要があり、人気も高かった。最盛期には新宿だけで100人以上の流しがいたといわれる。やがて、カラオケの普及とともに「流し」は急速に減っていった[3]。
カラオケと異なり、生楽器のため客がリズムや音程を外しても伴奏者が客の歌い方に合わせることができる。したがって、音痴にはこの方が歌いやすいとも言われる。また、常連になると歌い方のアドバイスをしてくれることもある。
また、自分の歌声を聞かせる者も多い[3]。
曲目
「流し」出身の有名歌手には演歌歌手が多いが、「流し」のレパートリーは演歌ばかりではない。軍歌・フォークソング・歌謡曲・洋楽、あるいはJ-POPなど、基本的に「流し」は周る店の客層に合わせたレパートリーを持つ。ただし、「流し」にも、その客にも中高年が多いため、懐メロが中心になることが多い[3]。
流し経験者
北島三郎、五木ひろし、渥美二郎、おかゆなどは、「流し」からプロの歌手になった。また遠藤実は「流し」から歌手を経て作曲家になった[4]。和泉容(Be-B)は、日本レコード大賞新人賞の経験者ながらも、2024年現在「流し」を継続している[5]。また東海道新幹線放火事件の被告(現場で死亡)も流し経験者である[要出典]。
脚注
参考文献
- 菊池清麿『昭和演歌の歴史』アルファベータブックス、2016年12月1日。ISBN 9784865980233
関連項目
- 演歌師
- すわ親治 - フジテレビ系列『志村けんのだいじょうぶだぁ』のコントで「流し」の役をしていた(ただし、本来の「流し」とは異なり、下ネタ・ダジャレ・ブラックジョーク混じりの替え歌を歌っている)。
- マレンコフ - 新宿ゴールデン街で活躍した流し。
- おかゆ - 各地のスナックで歌っている平成生まれの女流流し。
- 浜崎あゆみ - ソフトバンクのCMで宮史郎と共に「流し」の役をしていた(ただし、こちらも本来の「流し」とは違い、オリジナルの歌を歌っている)。
- 法界屋
- 弾き語り
- 『さすらいの太陽』 - 1970年代の漫画、テレビアニメ作品。歌手になる夢を持つ主人公は流しの歌手として下積み生活を送る。
- コーヒーカラー - メンバーの仲山卯月が、パリなかやま名義で現役の流しとして活動中。
- 野球小僧 - 誌面上に「流し」の登場する雑誌。流しのブルペンキャッチャー。
流し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 09:30 UTC 版)
いかりやは居酒屋の客、高木は居酒屋の店主を、他の3人は流し役をそれぞれ演じる。 クラシック専門の流し イギリスの裁判官が着用する鬘を付けた流し(仲本)がいかりやのいる酒場に現れる。彼曰く、音大卒業後海外のオーケストラに在籍していたとのこと。なじみのないクラシックの曲(「ハンガリー舞曲第5番ト短調アレグロ」、「管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068(G線上のアリア)」)を例示したことでいかりやは困惑、結局いかりやがリクエストした、ベートーヴェンの「運命」の替え歌をギター片手に大声で歌う。 貧乏な流し 流し(加藤)が子守をしながら登場(『女房に逃げられた』との事)。店の看板娘に熱燗を頼む客に乗じてミルクの入った哺乳瓶を「これついでにお願いします、ぬる燗で結構ですから」と言って温めてもらう。いかりやのリクエストで「湯の町エレジー」を弾き始めるがよほど食べるのに困っているのか、曲を弾き始めてはすぐに中断して(背負った子供が泣き出したりして中断することも)、帰った客の残したおつまみを腰につけたポーチにしまったり、ビールの残りを漏斗で水筒に入れて持ち帰ろうとする。最後はピーナッツや焼き鳥などのおつまみを口一杯に頬張った状態で演奏しようとし、つい咽せて派手に吹き出してしまう。 暗い流し 流し(加藤)がこちらもお金に困って登場。何かにつけて遠慮したり悲観的になる流しに客のいかりやが、「どんどん甘えたらいいんだよ」と言い励ます。最後に流しがタクシー代として7万円を恵んでほしいと言い、いかりやが「何でタクシー代に7万円も掛かるんだ!?」と驚く。流しの自宅があるのが熱海だった。 指名手配中の流し 流し(志村)は居酒屋にある指名手配犯人の写真と同一人物。警察が居酒屋に回ってきて志村は逮捕されてしまう。
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「流し」の例文・使い方・用例・文例
- 海を漂流して
- 彼らは祖国のために血を流した
- その戦闘で多くの兵士が血を流した
- 私がよごれた皿を洗うから流し台まで運んでください
- その工場は海に廃液をたれ流している
- 彼女は浴槽から水を流し出した
- 風が小船を岸の方へ押し流した
- 指輪をトイレに流してしまう
- 溶けた鉄はこの鋳型に流し込まれる
- 雨が道路を押し流してしまった
- 彼は侮辱を受けたが,対決を避けるために受け流した
- サケの稚魚を川に放流した
- 彼の死の知らせを聞いて彼女は涙を流した
- 夫は流しで皿を洗っていた
- 彼女はくやし涙を流した
- 彼が彼女の立派な姿に、思わず感動の涙を流しました
- 彼が関係者に嘘の情報を流します
- 新商品のCMをワンクール流してみよう。
- このラジオ局はしょっちゅうクラシック・ロックを流している。
- 風がさらに強くなって、彼は船を留め、海錨を流した。
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