合成系接着剤とは? わかりやすく解説

合成系接着剤

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 12:14 UTC 版)

接着剤」の記事における「合成系接着剤」の解説

アクリル樹脂系接着剤 アクリル樹脂系接着剤(Acrylic resin adhesives)は、アクリル酸および誘導体主成分とする接着剤総称反応系。 アクリルモノマー・エラストマー・触媒などを主成分とする液体状硬化接着過程化学反応伴わないものは第一世代(FGA)、重合反応を行うものは第二世代(SGA)、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレートを紫外線などのエネルギー照射によってラジカル重合を起こさせ硬化するものは第三世代(TGA)と呼ばれている。 現在は主成分液と硬化促進剤とを別したSGA二液形が主流となっている。これは、混和するとレドックス重合ラジカル重合一種)を起こし硬化接着する。被着材の一方に主液を、もう一方硬化剤塗布し圧着して接着させる耐薬品性物理性質優れ常温下で接着し、被着材の表面多少油膜付いていても接着が可能。電気電子機器車両建築金属など多く分野使われるまた、耐久性優れるため構造用接着剤のひとつにも挙げられるアクリル樹脂嫌気性接着剤 アクリル樹脂嫌気性接着剤Acrylic resin anaerobic adhesives、嫌気性接着剤嫌気性固着剤嫌気性封着剤)は、ジアクリレートと過酸化物主成分とする接着剤反応系主成分のアクリレートモノマーに、アミン類過酸化物サッカリンなどを加えた液体状空気触れている時には液状だが、遮断しかつ金属イオン接すると触媒反応起こし硬化接着する金属接着優れた特性を持つため、ねじ穴封止充填など主に嵌合分野始めとして、自動車など機械関係・電気電子分野などで広く使われるアクリル樹脂エマルジョン接着剤 アクリル樹脂エマルジョン(Acrylic emulsion adhesives)は、アクリル樹脂エマルジョン主成分とする接着剤水分散系。 アクリルモノマーを乳化重合させエマルジョン化した乳白色水溶液接着部は柔軟性富み耐候性耐水性・耐アルカリ性にも優れるため、繊維加工包装などの分野使用される酢酸ビニル樹脂共重合させた改質タイプ塩化ビニル樹脂などプラスチック類の接着優れる。スチレンモノマー共重合させて塗料用いられることも多い。 α-オレフィン系接着剤 α-オレフィン系接着剤(α-Olefin resin adhesives、α-オレフィン無水マレイン酸接着剤、クラタック)は、α-オレフィン一種であるイソブチレン無水マレイン酸との共重合樹脂主成分とする接着剤溶液系(水系共重合樹脂水溶液水酸化カルシウム・ラテックス・金属酸化物などの充填剤等を添加した液体に、硬化剤添加して硬化接着させる溶媒蒸発とともに水酸化カルシウムによる架橋生じ接着力向上する耐熱性耐クリープ性優れホルムアルデヒド使用しない木材接着剤として開発された経緯から、合板木工製品建築用使われる常温硬化タイプは、pH12以上の強アルカリ性のため木材腐食させる可能性がある。逆に中性タイプは、硬化させるには加熱が必要である。また、α-オレフィン無水マレイン酸樹脂エマルションラテックス保護にも利用できるウレタン樹脂系接着剤 ウレタン樹脂系接着剤(Polyuretheane resin adhesives)は、ウレタン基 -NHCOO-を持つ接着剤総称広義にはイソシアネート基(NCO基)やヒドロキシ基OH基)から誘導され化合する接着剤を含む。反応系原料多く種類から選択が可能で、更に添加物加えることで多様な物性付与できる。 二液型は、末端水酸基を持つポリオールポリイソシアネート、または末端イソシアネート基を持つウレタンプレポリマーとポリオール組み合わせ混合することで化学反応起こし硬化接着させる常温接着するが、加熱により接着強度高めることもできる耐候性耐油性耐寒性優れ金属・セラミック・プラスチックなどの構造材料用として、また食品包装用のラミネートフィルムの接着用いられる。 一液型は、ウレタンプレポリマーと触媒混合液が加湿または加熱により硬化接着する工業用建築用利用され、特に床用分野では二液型のエポキシ樹脂系接着剤替わって採用広がっている。液表面硬化してしまうなどのトラブル起こさないように、密閉して保存する必要があるウレタン樹脂溶剤系接着剤 ウレタン樹脂溶剤系接着剤(Polyurethane solvent type adhesives)は、ポリウレタン樹脂またはウレタンプレポリマーを溶剤溶融させた接着剤溶液ポリウレタン樹脂メチルエチルケトン(MEK)・ジオキサン酢酸ブチルなどの溶剤溶解させた液状接着剤は、主に軟質塩化ビニル樹脂接着利用されるプレポリマー溶液タイプもほぼ同じ性質を持つ。 ウレタン樹脂エマルジョン接着剤 ウレタン樹脂エマルジョン接着剤(Urethane emulsion adhesives)は、ウレタン樹脂エマルジョン主成分とする接着剤水分散系。 ウレタン樹脂機械乳化法またはビニル結合させてエマルジョン化した水溶液プラスチック接着優れ木工建材分野ラミネート用などにも利用されている。しかしながら高価なため汎用化には至っていない。脱VOC目的とした分野への展開は、先行する塗料分野からの応用待たれるエーテル系セルロース エーテル系セルロース(Ethercellulose)は、エーテル系誘導体セルロース主成分とする接着剤セルロース接着剤一種分類されるメチルセルロース(Methylcellulose, MC)およびカルボキシメチルセルロース(Sodium Carboxymethylcellulose, CMC)が接着剤として使用される溶液系(水系)。 メチルセルロース水溶液初期状態粘性持ち硬化後は弾力性のある皮膜形成する壁紙接着皮革用に使われる食品用増粘剤一種であるカルボキシメチルセルロースナトリウムの水溶液粘性・増膜性を持ち繊維や紙接着分野使われるエチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤 エチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤(Ethylene-Vinylacetate copolymer emulsion adhesives、EVA樹脂エマルション接着剤)は、エチレンビニルアルコール(EVA) と酢酸ビニル共重合させた樹脂エマルジョン主成分とする接着剤水分散系。 酢酸ビニルモノマー10 - 30%のエチレンモノマーを混和し高圧下で乳化重合させ、エマルジョン化した白濁水溶液酢酸ビニル樹脂単体エマルションよりも耐水性耐候性・耐アルカリ性優れ、また接着速度速いため、製本・製袋などの分野や、モルタル混和剤、プラスチックシート等を使用したラミネートなど合成樹脂接着する用途にも使われる接着力作業性を向上させるために有機溶剤添加したものが多かったが、昨今環境問題対応するために無溶剤タイプ開発されている。 エチレン-酢酸ビニル樹脂ホットメルト接着剤 エチレン-酢酸ビニル樹脂ホットメルト接着剤(Ethylene-Vinylacetate copolymer Hot melt adhesives、EVA樹脂ホットメルト接着剤)は、エチレンビニルアルコール(EVA) と酢酸ビニル共重合させた樹脂主成分とする接着剤固形比較安価かつ熱安定性優れベース樹脂粘着付与剤ワックスコンパウンドし、包装紙製本組み立て木工分野などに広く使われるEVA酢酸ビニル配合比を変えることでスペック変更容易なのが特徴エポキシ樹脂系接着剤 エポキシ樹脂系接着剤(Epoxy resin adhesives)は、エポキシ樹脂主成分とする接着剤反応系硬化方式別に1液型と2液型があり、工業的には1液型、家庭用には2液型が主流。2液型ではビスフェノールAとエピクロルヒドリンを縮合反応させたエポキシ樹脂プレポリマーに、アミン等の硬化剤加えると、グラフト重合起こり三次元高分子として経時的熱硬化的に硬化接着するプレキュアでの初期接着性高く三次元的に重合した高分子特性として耐水性耐湿性耐薬品性電気絶縁性などに優れ、被着材の種類選ばず強度耐熱性にも優れた性質を持つ。さらにはエポキシ樹脂タイプ硬化剤種類を選ぶことにより接着性能多様に設計できる。宇宙・航空機を始めとし、土木建築電気電子部品半導体自動車など高い信頼性求められる分野用いられる接着方式硬化剤選択左右され常温硬化とするにはポリアミド芳香族スルホン酸などを硬化剤とした二液としなければならないが、汎用性広さから家庭用万能接着剤として用いられる。なお、二液型も硬化特性観点からは熱硬化型に分類される酸無水物芳香族アミンなどを使用する熱硬化型となり一液化が可能となる。 耐剥離性たいはくりせい)や耐衝撃性向上させるために、ナイロンイソシアネートなどのポリマーブレンドさせたものは構造用接着剤として広く使用されるエポキシ導電性接着剤は一液型エポキシ樹脂接着剤貴金属粉末加えて製造される使用する金属銀粉が多い。はんだ代替金属接着用途にて使われる他、最近の技術として半導体集積回路アセンブルにおいてNCPなどがある。 エポキシ樹脂エマルジョン接着剤 エポキシ樹脂エマルジョン接着剤(Epoxy emulsion adhesives)は、エポキシ樹脂エマルジョン主成分とする接着剤水分散系。 エポキシ樹脂機械乳化法エマルジョン化した水溶液コンクリートプライマーなどに利用されているが、価格性能について課題残しており、引き続き開発求められている。 塩化ビニル樹脂溶剤系接着剤 塩化ビニル樹脂溶剤系接着剤Polyvinyl Chloride solvent type adhesives、PVC樹脂接着剤PVCドープセメント)は、ポリ塩化ビニル樹脂主成分とする接着剤溶液系。 樹脂単体または酢酸ビニルとの共重合体溶液溶融させたゲル状液体溶液ニトリルゴム配合したタイプ塩化ビニル樹脂接着用として塩ビ管接合などに使用される。特に粒子径小さ塩化ビニル樹脂可塑剤練ったものは塩ビゾルと呼ばれ金属接着用途使われるクロロプレンゴム系接着剤 クロロプレンゴム系接着剤Polychloroprene rubber adhesives、CR接着剤コンタクト型接着剤)は、クロロプレンゴム[(-CH2-CCl=CH-CH2-)n]とフェノール樹脂主成分とする接着剤溶液系。 クロロプレンゴムが持つ良好な接着性生かしつつ、作業性を向上させるためアルキルフェノール樹脂などを添加し溶剤溶融させた、強い粘着力を持つ液体常温下で被着材に塗布した若干乾燥させ重ね合わせることで即座に接着できる(コンタクト接着)。使いやすさや高い性能から工業用広く用いられ、また家庭用にもチューブ入り黄褐色接着剤として馴染み深い耐熱性耐久性をさらに向上させるには、ポリイソシアネート化合物添加して使用する機能性付与したものとしては、メチルメタクリレートとグラフト重合させた軟質塩化ビニル樹脂接着用がある。 酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤 酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤Polyvinyl acetate emulsion adhesives、酢ビエマルジョン接着剤)は、酢酸ビニル樹脂エマルジョン主成分とする接着剤水分散系。 酢酸ビニルモノマーを、ポバールなどを保護コロイドとして乳化重合させエマルジョン化した乳白色水溶液水の蒸発により樹脂粒子融着して透明な皮膜状に硬化接着する環境問題対応を目的に、可塑剤フタル酸エステル使用しないタイプ開発されている。安価かつ塗布が容易であり、ポリマー組成変化させることでいろいろな用途対応するが、耐熱性耐水性・耐溶剤性が劣るため、これらの改良目的に他の樹脂混合させたものもある。紙接着繊維木工合板用などに使われ市販木工ボンドなじみ深いシアノアクリレート接着剤 シアノアクリレート接着剤(α-Cyanoacrylate adhesives)は、2-シアノアクリル酸エステルモノマーを主成分とする接着剤反応系基材空気中の水分によって急速に硬い皮膜状に硬化接着する作業性に優れた一液・常温硬化型でもあるため瞬間接着剤として使用される末端アルキル基選択することにより特性設計できる。粘度が低いため塗布が容易であり、また多様な被着材に適応する応用性の高さから、ゴム金属プラスチック類・医療用などから始まった使用範囲広がり続け最近では樹木接木などにも用いられる一方皮質馴染み易く白化する特徴から指紋判別用材料としても利用されている。剥離強度には優れるが、耐衝撃性耐熱性劣りオープンタイムは短い。近年これらを改良したタイプ開発されている。 シリコーン系接着剤 シリコーン系接着剤(Silicone adhesives)は、オルガノポリシロキサンを主成分とする接着剤縮合硬化型と付加硬化型がある。反応系縮合硬化型は、末端水酸基を持つオルガノポリシロキサンと架橋剤混合した液状またはペースト状塗布後に空気中の水分反応して表面から硬化始まり最終的にゴム弾性有した硬化層を形成する縮合反応時に発生する遊離ガスの種類によって分類されそれぞれ使用状況応じた種類を選ぶ必要がある。型と主な用途は、脱オキシム型(汎用)・脱酢酸型(ガラス接着)・脱アセトン型(電子電気用)・アミド系型(建築)など。 付加硬化型は、末端ビニル基を持つオルガノポリシロキサンと、架橋剤とに分けた二液形。触媒使用し加熱することで硬化接着する縮合硬化型より硬化速度速く遊離ガス発生も無い。 水性高分子-イソシアネート接着剤 水性高分子-イソシアネート接着剤Water based polymer-isocyanate adhesiveEmulsion Polymer-Isocyanate adhesives、水性ビニルウレタン系木材接着剤(Aqueous Vinylpolymer Solution-Isocyanate adhesives for Wood, API)、水性ビニルウレタン)は、各種親水性高分子水溶液またはエマルション溶液と、架橋剤としてのイソシアネート化合物主成分とする接着剤水分散系の性質持った溶液系(水系)。 炭酸カルシウムなどの充填剤添加した高分子水溶液またはエマルション溶液に、塩化パラフィンなどに溶解させた多官能性イソシアネートまたはそのプレポリマー加えると経時的硬化接着する開発当初は「水性ビニルウレタン」と呼ばれた硬化過程常温で進むものは1種加熱必要なもの2種分類される耐水性優れホルムアルデヒド含まない水系接着剤として、木材接着用途を主に、プラスチック金属ゴムなどとの複合接着にも用途を拡げている。 スチレン-ブタジエンゴム溶液接着剤 スチレン-ブタジエンゴム溶液接着剤Styrene-butadiene rubber adhesives、SBR系・SBS系またはSIS接着剤)は、スチレンブタジエンとの共重合体主成分とする接着剤重合反応違いによる2種類がある。溶液系。 ランダム共重合SBR天然ゴム様の性質持ち溶剤溶液接着剤として利用される接着強度強くないブロック共重合SBR加硫ゴム様の性質を持つ。溶剤溶液付与剤を添加しゴム・ガラス・金属発泡スチロール類の接着使われる溶質ゴムとして、スチレン-ブタジエンブロック共重合体(SBS)やスチレン-イソプレンブロック共重合体(SIS)も使用されるスチレン-ブタジエンゴムラテックス接着剤 スチレン-ブタジエンゴムラテックス接着剤Styrene-butadiene rubber latex adhesives、SBRラテックスまたはSBラテックス)は、ラテックス状のスチレンブタジエンとの共重合体主成分とする接着剤水分散系。 乳白色液体スチレン比率50%未満SBRラテックス)はカルボキシル化SBRラテックス(c-SBR)やビニルピリジンとの共重合タイプ中心にカーペットなど床材接着タイヤ繊維コード接着分野などに使われるスチレン比率50%上のもの(SBラテックス)は比較淡色となり、紙塗装分野などに使われるニトリルゴム接着剤 ニトリルゴム接着剤Nitrile rubber adhesives、NBR接着剤)は、ニトリルゴム主成分とする接着剤溶液系。 ニトリルゴム溶剤溶融させた液体フェノール樹脂配合したタイプ耐油性、耐溶剤性に優れブレーキライニング用や金属木材皮革などに使われるポリ塩化ビニル配合したタイプフィルム接着などに用いられるニトロセルロース接着剤 ニトロセルロース接着剤(Nitrocellulose adhesives)は、セルロースエステル系誘導体のひとつであるニトロセルロース硝化綿)を主成分とする接着剤セルロース接着剤一種分類される溶液系。 ニトロセルロース溶剤溶融した液体状乾燥硬化速くかつ皮革紙・木材・瀬戸物などの接着適合するため、チューブ状家庭用接着剤として1938年から販売されている。安価だ変色しやすく可燃性であるため取り扱い注意が必要となる。 反応性ホットメルト接着剤 反応性ホットメルト接着剤R-HM接着剤、ジェットウエルド)は、ウレタン樹脂主成分とし、ホットメルト反応系特性付与した接着剤初期状態使用法固形順ずる加熱状態で生成されたウレタンプレポリマーは、イソシアネート基(NCO基)を残しつつ固形化する。これをホットメルト接着剤同様に溶融塗布すると、冷却硬化後に空気中や被着材に含まれる水分反応し延長反応架橋反応起こす化学反応を経るため一般的なホットメルト接着剤上回る耐熱性を持つが、保管使用には吸湿避け必要があるフェノール樹脂接着剤 フェノール樹脂接着剤(Phenolic resin adhesives)は、レゾール形フェノール樹脂主成分とする接着剤溶液系(水系ホルムアルデヒド系)。 縮合反応させたフェノールホルムアルデヒドとのまたはアルコール溶液130以上に加熱して硬化接着させるアルコール溶性タイプ常温接着可能だが、硬化剤別途添加する必要があり作業性に劣る。耐水性耐熱性耐候性優れるが、衝撃強さは弱い。また加熱温度高く硬化後接着剤が赤褐色変色するため、使用範囲限定されるしかしながら木材金属・ガラス多様な被着材に対して高い接着力持ち船舶用コンクリートパネルなどの用途にて使われる変成シリコーン系接着剤 変成シリコーン系接着剤(Modified Silicone adhesives)は、メチルジメトキシシリル基を末端に持つポリプロピレンオキシド変成シリコーン)を主成分とする、1988年開発され接着剤反応系変成シリコーンポリマーに添加剤加えた液体空気中の水分によりアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合反応起こしながら比較素早く硬化接着する高い強度持ちつつゴム弾性失わない特性を持つため、硬化時に発生するゆがみを解消することが出来る。衝撃強く建築分野日常家庭での使用便利な接着剤として普及しつつある。 一液型は、変成シリコーン系エポキシ変成シリコーン系アクリル変成シリコーン系分けられるそれぞれ剪断強さ剥離強さなどについて異な特徴持っており、用途応じた選択ができる。 二液型は、エポキシ樹脂有機触媒をA剤、成性シリコーン樹脂エポキシ樹脂硬化剤をB剤とする。混合比変えることで硬度調整できるポリアミド樹脂ホットメルト接着剤 ポリアミド樹脂ホットメルト接着剤Polyamide Hot melt adhesives、PAホットメルト、ナイロンホットメルト)は、ポリアミドナイロン樹脂主成分とする接着剤固形11ナイロン12ナイロンなど比較融点の低いポリアミド樹脂粉体またはフィルム状に加工したものは、ホットメルト接着剤として使用される結晶性が低いダイマー酸とジアミン共重合させたタイプは主に電気・自動車木工用途に、線状ポリアミドタイプは繊維金属接着分野などに使われるポリイミド接着剤 ポリイミド接着剤Polyimide adhesives、PI接着剤)は、芳香族複素環ポリマー属すポリイミド(PI)類の低分子ポリマー主成分とする接着剤。ポリアロマティック系接着剤一種分類される反応系。 ポリアミドカルボン酸をジメチルアセトアルデヒドに溶融させた液体ガラス布に含浸させた性状400以上に加熱して溶剤除去しつつ、その過程脱水閉環反応起こしてイミド化し硬化接着させる接着剤としては最高レベルに当たる350上の耐熱性持ち耐酸化性にも優れる。航空宇宙産業電気産業分野にて需要高まってきている。 ポリウレタン樹脂ホットメルト接着剤 ポリウレタン樹脂ホットメルト接着剤Polyurethane Hot melt adhesives、TPUホットメルト、ウレタンホットメルト)は、熱可塑性ポリウレタン樹脂主成分とする接着剤固形融点の低いポリウレタン樹脂粉体またはフィルム状に加工したものは、ホットメルト接着剤として主に繊維分野使われるポリオレフィン樹脂ホットメルト接着剤 ポリオレフィン樹脂ホットメルト接着剤Polyolefin Hot melt adhesives、TPOホットメルト、オレフィンホットメルト)は、非結晶性ポリプロピレン樹脂(APP)を主成分とする接着剤固形APPが持つ非極性表面への良好な接着性生かしたホットメルト接着剤物性安定させるためエチレン・プロピレン・ブテンなどと共重合させる。屋根防水カーペットのパッキング・プラスチック接着などに使われるポリ酢酸ビニル樹脂溶液接着剤 ポリ酢酸ビニル樹脂溶液接着剤Polyvinyl acetate solvent type adhesives、PVAc接着剤、酢ビペースト)は、酢酸ビニル樹脂主成分とする接着剤溶液系。 酢酸ビニルポリマーをアルコール溶解した粘性を持つ液体改質のために他の樹脂などを充填したものもある。耐久性優れるが耐水性クリープ耐性には劣る。木材などの他に、溶解させる成分含まないため発泡スチロール接着適し建材ボードなどにも使われるポリスチレン樹脂溶剤接着剤 ポリスチレン樹脂溶剤接着剤Polystyrene solvent type adhesives、PS樹脂接着剤PSドープセメント)は、ポリスチレン樹脂主成分とする接着剤溶液系。 樹脂アセトンなど溶剤溶融させたゲル状液体。主にプラモデル用のりとして使われる。なお、この用途用いられるうち溶質であるポリスチレン樹脂含有量がほとんどなくなったあるいは全く含まないものが流し込み(用)接着剤として用いられるかつてはシクロヘキサン系のものしか存在しなかったが、現在では両方用途にリモネン系のものが開発市販され安全性向上している。 ポリビニルアルコール接着剤 ポリビニルアルコール接着剤Polyvinylalcohol adhesives、PVALPVA接着剤ポバール)は、ポリビニルアルコール主成分とする接着剤水分散系。 乳化剤としてエマルジョン接着剤添加剤使用されるPVA単独でも接着力有する蒸発する透明な膜を形成して硬化接着する木工・紙接着用途として事務液体のりで馴染み深いまた、俗に言う洗濯のりとしても知られている。 ポリビニルピロリドン樹脂接着剤 ポリビニルピロリドン樹脂接着剤(Polyvinyilyrrolidone adhesives、PVP接着剤スティック糊)は、ポリビニルピロリドン(PVP)樹脂主成分とする接着剤固形に近い溶液系(水系)。 水溶性PVP脂肪酸ナトリウム添加しほぼ固体状にし、グリコール類を加えて滑性を付与したものは、通常では低粘度だが塗布時に力を加えると粘性生じる。この性質利用し棒状形成したスティック糊使いやすく文具事務用として広く普及している。 ポリビニルブチラール樹脂接着剤 ポリビニルブチラール樹脂接着剤(Polyvinyilbutyral adhesives、PVB接着剤)は、ポリビニルアルコール一種であるポリビニルブチラール樹脂主成分とする接着剤反応系ポリビニルアルコールメタノール溶液懸架剤として硫酸加えた液体に、加熱しながらブチルアルデヒド混ぜつつ攪拌することで硬化接着させる透明性耐光性耐衝撃性耐振動性に優れ自動車安全ガラスなどに使われる。 ポリベンズイミダソール接着剤 ポリベンズイミダソール接着剤(Polybenzimidazole adhesives、PBI接着剤)は、芳香族複素環ポリマー属するポリベンズイミダソール(PBI)を主成分とする接着剤。ポリアロマティック系接着剤一種分類される反応系PBIの低分子ポリマーガラス布に含浸させた性状350程度加熱して硬化接着させる接着剤としては最高レベルに当たる350上の耐熱性持ち航空宇宙産業電気産業分野にて需要高まってきている。 ポリメタクリレート樹脂溶液接着剤 ポリメタクリレート樹脂溶液接着剤Polymethylmethacrylate solvent type adhesives、PMMA樹脂接着剤PMMAドープセメント)は、ポリメタクリレート樹脂主成分とする接着剤溶液系。 樹脂溶液中に溶融させたゲル状液体溶液アセトンなど溶剤が多いが、MMAモノマークロロスルホン化ポリエチレンなどを使用するタイプもある。 メラミン樹脂接着剤 メラミン樹脂接着剤(Melamine resin adhesives)は、メラミン(シアヌリル酸アミド)を主成分とする接着剤溶液系(水系ホルムアルデヒド系)。 縮合反応させたメラミンホルムアルデヒド触媒加えたシロップ状の水溶液単体では沈殿結晶化起こしやすいため、ユリア樹脂との共縮合(MUF)やフェノール樹脂との共縮合(MPF)、さらにメラミン・フェノール・ユリア共縮合(MPUF)をさせた改良したものが主流50 - 60程度加熱して硬化接着させる耐久性および耐熱性優れるため、屋外用合板など木材接着剤として使われるユリア樹脂接着剤 ユリア樹脂接着剤Urea resin adhesives、尿素樹脂接着剤UF接着剤)は、尿素主成分とする接着剤溶液系(水系ホルムアルデヒド系)。 縮合反応させた尿素ホルムアルデヒドシロップ水溶液少量塩化アンモニウム硬化剤として添加して硬化接着させる固形分濃度により濃縮型と未濃縮型に区分される固形分60%程度濃縮型は常温硬化可能だが、固形分40 - 50%の未濃縮型は固化させるために加熱する必要がある。やや耐久性に劣るが耐水性持ち安価かつ作業性が良いため、合板など木材接着剤として使われるレゾルシノール接着剤 レゾルシノール接着剤(Resorcinol resin adhesives、レゾルシン接着剤)は、レゾルシノール樹脂またはフェノール・レゾルシノール樹脂主成分とする接着剤溶液系(水系ホルムアルデヒド系)。 レゾルシノールホルムアルデヒドを酸またはアルカリ触媒として縮合反応させアルコール溶解させた水溶液に、硬化剤としてパラホルムアルデヒド粉末添加して硬化接着させる常温接着可能だが、40程度加熱させる方がより良く接着する比較高価であり接着面が黒褐色化する点はあるが、耐久性優れ木材接着用として合板木工製品楽器木造船などの構造材料などに利用されるレゾルシノールホルムアルデヒドアルカリ性下で縮合反応させ、これにホルマリン・ラテックスなどを加え反応させたRFL(Resorcinol Formaldehyde Latex)のまたは溶媒溶液は、タイヤ繊維コード接着する用途使われる。 光・紫外線硬化樹脂接着剤 光硬化樹脂紫外線硬化樹脂調整し接着剤したもので、仮止め硬化反応起こす光を浴びせ硬化接着させる。当然広い遮光物に挟まれた面間などには向かない

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