医療用など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 17:29 UTC 版)
単体の水銀は熱膨張性の良さと、温度に対する膨張係数が線形に近いことから体温計に用いられる。現在ではデジタル式に圧されて廃れつつある。 血圧計では、水銀柱を利用して圧を読みとるものが伝統的であり、医療現場や医療教育で広く使われている。しかし、現在は都立病院などで電子式の血圧計が普及してきている(医療用の電子式血圧計ならば、聴診法にも対応している)。ちなみに血圧の単位は、国際単位系の例外として、mmHg(水銀柱ミリメートル)を用いる。 銀・スズ・銅などとのアマルガムは、歯科治療において歯を削った後の詰め物として一般に用いられていた時期がある。これはアマルガム修復と呼ばれる手法で、該当金属粉末と水銀を混合した直後はアマルガム化が進んでいないためにシャーベット状であり、アマルガムが形成されて全体が固化するまでにしばらく時間がかかることを利用していた。 日本において、かつては消毒薬マーキュロクロム (C20H8Br2HgNa2O6) (赤チン)の材料として使用されていたが、2020年12月25日に赤チンの生産が終了した。 性病の治療に水銀軟膏が用いられていた。 硫化物は辰砂と呼ばれ、催眠、鎮静効果のある生薬として漢方の処方に用いられることがある。 密かに堕胎薬としても使われた(無論極めて危険である)。 有機水銀のチメロサールは、ワクチンの防腐剤として使用される。
※この「医療用など」の解説は、「水銀」の解説の一部です。
「医療用など」を含む「水銀」の記事については、「水銀」の概要を参照ください。
- 医療用などのページへのリンク