医療現場の現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 02:03 UTC 版)
大人の内科学と同様に、子供の病気の場合には、まず最初に受診する診療科目であるが、少子高齢化の急速な進行、時間外診療希望者が他の診療科と比べて多いこと、子供を対象とすることから業務に対する負担が大きいなどの理由により、小児科医を志す医師が減っており、一部では社会問題となっている(参照:医師不足)。小児科医を希望する新卒医学部生も、臨床研修を受けているうちに過酷な勤務を目の当たりにし、転向することも多い。 小児科業務において、最も辛いと小児科医が感じることが多いのは当直業務である。市中の救急病院における夜間の受診は最も小児科が多い。近年までほとんどの病院では少ない数の小児科当直医が全て診療していた。近年は見直しが始まり、小児科医の負担を減らすため内科や科を決定する前の研修医が診療することが多い。しかし、川崎病・腸重積・細気管支炎など小児特有の疾患は小児科専門医でないと診断や治療ができないことも多く、また、本人が訴えないため小児科医が経験に基づく独自の感が必要であり、不足する小児科医に変わって、研修医や内科医が診察することもある今日の状況を問題視する声もある。 小児科に入院する患者は義務教育を必要とする年齢層も多く、小児がんなど治療期間が長くなる疾患である場合基礎的な教育が不十分になってしまう。そのため、院内に小学校の分室を設けて一時的に転校させ、院内での教育を実施している病院もある(詳細は院内学級の項目を参照)。
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