医療現場におけるエイジズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/21 20:50 UTC 版)
「エイジズム」の記事における「医療現場におけるエイジズム」の解説
病院などにおいて、看護師が高齢の患者に対し「おじいちゃん、おばあちゃん」と呼びかけたり,子供相手のように話しかけたりする場面が多くみられる。場合によっては「言葉による暴力」となりうるが,実際に医療従事者にはエイジズムとは認識されていないことが多い。老人相手だからと看護師がタメ口や赤子言葉を使ってよいと決めつけることは、典型的なエイジズムと言える。さらに、お年寄りだからといって過剰に世話をし過ぎることによって、逆に患者の自主性を損ない、治療と回復の妨げとなってしまう例などが挙げられる。 研究では、看護師は高齢者との接触経験が少ない中で、専門職養成校を卒業したらすぐに現場で障害高齢者と接するような環境において、「元気だった頃」の姿がきわめてイメージしにくいため、看護実習の時点から否定的な老人観が強化されていくという。実践現場におけるエイジズムをなくすためには、日常的に障害高齢者と多く接する専門職ほど、高齢者に対する否定的な偏見をもちやすい傾向があることを専門職自らがよく認識しておく必要がある。
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