チメロサール
分子式: | C9H9HgNaO2S |
その他の名称: | チメロサール、チオメルサール、メルチオラート、チオメルサラート、Thimerosal、Thiomersal、Merthiolate、Thiomersalate、2-[Ethylmercurio(II)thio]benzoic acid sodium、エチルメルクリオチオサリチル酸ナトリウム、Merseptyl、Mercurothiolate、Thiomersalat、メルトルガン、Nosemack、メルゾニン、Mertorgan、Merzonin、Merfamin、メルクロチオラート、ノセマック、チメルサラート、メルファミン、Thimersalate、メルセプチル、マーゾニン、Ethylmercuriothiosalicylic acid sodium |
体系名: | 2-(エチルメルクリオ(II)チオ)安息香酸ナトリウム |
チメロサール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/18 17:49 UTC 版)
チメロサール (thimerosal) は有機水銀化合物であり、防腐剤として使われる。化学名はエチル水銀チオサリチル酸ナトリウム(エチルすいぎんチオサリチルさんナトリウム、Ethylmercurithiosalicylate sodium salt)である。
- ^ Melnick, J. G.; Yurkerwich, K. et al. (2008). “Molecular Structures of Thimerosal (Merthiolate) and Other Arylthiolate Mercury Alkyl Compounds”. Inorg. Chem. 47 (14): 6421–6426. doi:10.1021/ic8005426. PMID 18533648.
- ^ a b “Thimerosal in vaccines”. Center for Biologics Evaluation and Research, U.S. Food and Drug Administration (2008年6月3日). 2008年7月25日閲覧。
- ^ 衞藤光明、加藤博史、佐々木次雄 ほか、マウスにおけるチメロサールの実験病理学的研究(第一報) Journal of Toxicologic Pathology. 6巻 (1993) 2号 p.233-240, doi:10.1293/tox.6.233
- ^ “Safety data sheet, Thiomersal Ph Eur, BP, USP” (PDF). Merck (2005年6月12日). 2010年1月1日閲覧。
- ^ 保存剤(チメロサール等)が添加されている新型インフルエンザワクチンの使用について 厚生労働省 (PDF)
- ^ 鈴木宏、「チメロサール(点眼薬防腐剤)によるアレルギー性結膜炎,眼瞼結膜炎」 臨床眼科 26巻 6号 1972/6/15 p.783-788, doi:10.11477/mf.1410204804
- ^ a b “チメロサールとワクチンについて”. 横浜市衛生研究所 (2005年12月16日). 2015年10月28日閲覧。
- ^ “Thiomersal in vaccines: balancing the risk of adverse effects with the risk of vaccine-preventable disease”. Drug Saf 28 (2): 89–101. (2005). doi:10.2165/00002018-200528020-00001. PMID 15691220.
- ^ a b “新型インフルエンザワクチン接種事業(平成22年度)に関するQ&A|厚生労働省”. www.mhlw.go.jp. 2019年2月25日閲覧。
- ^ “自閉症における水銀・チメロサールの関与に関する声明”. web.archive.org. 日本小児神経学会 (2014年6月1日). 2015年9月14日閲覧。
- ^ “自閉症における水銀・チメロサールの関与に関する声明”. 日本小児神経学会 (2004年6月1日). 2015年9月14日閲覧。
- ^ Madsen KM, Lauritsen MB, Pedersen CB, et al. (2003-09). “Thimerosal and the occurrence of autism: negative ecological evidence from Danish population-based data.”. Pediatrics 112 (3): 604-6. PMID 12949291 .
- ^ Verstraeten T, Davis RL, DeStefano F, et al. (2003-11). “Safety of thimerosal-containing vaccines: a two-phased study of computerized health maintenance organization databases.”. Pediatrics 112 (5): 1039-48. PMID 14595043 .
- ^ Stehr-Green P, Tull P, Stellfeld M, et al. (2003-08). “Autism and thimerosal-containing vaccines: lack of consistent evidence for an association.”. Am J Prev Med. 25 (2): 101-6. doi:10.1016/S0749-3797(03)00113-2. PMID 12880876 .
- ^ a b “WHO | Thiomersal in vaccines”. WHO. 2019年2月25日閲覧。
- ^ Immunization Safety Review Committee, Board on Health Promotion and Disease Prevention, Institute of Medicine (2004). Immunization Safety Review: Vaccines and Autism.. Washington, DC: The National Academies Press.. ISBN 978-0-309-09237-1
- ^ Doja, Asif; Roberts, Wendy (November 2006). “Immunizations and autism: a review of the literature”. Can J Neurol Sci 33 (4): 341–6. doi:10.1017/s031716710000528x. PMID 17168158.
- ^ “Vaccines Do Not Cause Autism”. www.cdc.gov. 2015年11月29日閲覧。
- ^ Gołoś, A; Lutyńska, A (2015). “Thiomersal-containing vaccines - a review of the current state of knowledge.”. Przeglad Epidemiologiczny 69 (1): 59–64, 157–61. PMID 25862449.
- ^ “厚生労働省:平成21年度第3回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会資料”. www.mhlw.go.jp. 2019年2月25日閲覧。
- ^ “チメロサールを含む国有ワクチン” (PDF). 北海道薬剤師会 (2012年9月3日). 2015年10月28日閲覧。
- ^ “第3回安全対策調査会資料2 調査結果報告書” (PDF). (独)医薬品医療機器総合機構 (2009年10月16日). 2015年10月28日閲覧。
- ^ “2016年度インフルエンザHAワクチンの供給に関するお知らせ” (PDF). 田辺三菱製薬 (2016年6月1日). 2016年10月21日閲覧。
- ^ 「日赤製の血漿で中毒死? 防腐用の水銀たまる 連続使用の少年患者」『朝日新聞』昭和45年(1970年)3月1日朝刊、12版、15面
- ^ 澤田俊一、八木沼健利、上出良一、【原著】「臨床皮膚科」 44巻 7号 1990/6/1 p.677-681, doi:10.11477/mf.1412900127
- ^ 大津晃、チメロサール皮膚炎とピロキシカムの関連について 日本皮膚科学会雑誌 101巻 (1991) 11号 p.1291-, doi:10.14924/dermatol.101.1291
- 1 チメロサールとは
- 2 チメロサールの概要
- 3 性質
- 4 日本における血漿での利用
チメロサール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 18:18 UTC 版)
詳細は「チメロサールとワクチン(英語版)」を参照 チメロサールは、複数回用ワクチン (同一のバイアルが複数人に用いられるワクチン) の汚染を防ぐために少量含まれている、抗真菌作用のある防腐剤である。チメロサールは、その有効性の一方で、水銀を含むためにその使用については議論がある。結果的には1999年に、アメリカ疾病予防管理センター (CDC) とアメリカ小児学会 (AAP) は予防原則に基づいて、できる限り早期にワクチンからチメロサールを除去するようワクチンメーカーに要請した。現在アメリカとヨーロッパで一般的に用いられているワクチンには、インフルエンザワクチンの一部を除いてチメロサールは用いられていない。一部のワクチンでは製造過程に由来する痕跡量が残存していることがあるが、最大でも 1 μgであり、これはアメリカの成人の1日の水銀摂取量の約15%、世界保健機関による1日許容量の2.5%に相当する。CDCとAAPの行動は、チメロサールが自閉症の原因かもしれないという懸念を引き起こした。この考えは現在では反証されており、チメロサールが小児用ワクチンから除去された後も自閉症の発生率が増加し続けていることからも明らかである。現在のところ、チメロサールへの曝露が自閉症の発症因子である、という科学的に認められたエビデンスは存在しない。2000年以降アメリカ合衆国では、チメロサールが子供の自閉症を引き起こしたとして、国庫からの法的賠償を求める訴訟が行われている。2004年のアメリカ医学研究所 (IOM) の委員会は、チメロサール含有ワクチンと自閉症との間にいかなる因果関係も認めないことを支持した。
※この「チメロサール」の解説は、「ワクチン忌避」の解説の一部です。
「チメロサール」を含む「ワクチン忌避」の記事については、「ワクチン忌避」の概要を参照ください。
「チメロサール」の例文・使い方・用例・文例
- チメロサールのページへのリンク