SFT方式 (Super-Fine-TFT)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 23:50 UTC 版)
「IPS方式」の記事における「SFT方式 (Super-Fine-TFT)」の解説
NEC液晶テクノロジー(現・Tianma Japan)が開発した技術。2000年代中頃にはIPS系としては日立の本家「IPS」ブランドとともに、マスターモニタ用や医療用などプロフェッショナル向けの高画質ディスプレイのブランドとして認知されており、当時はA-SFT (Advanced-SFT)、SA-SFT (Super Advanced-SFT、2002年リリース)、UA-SFT (Ultra Advanced-SFT、2003年リリース) と世代ごとに性能を向上させていることをアピールしていた。また、NECはテレビ用よりも計測機器やFA機器などの産業用に強みを持っていたので、開発当初から高精細・高解像度表示に力を入れていた。 しかし当時からNECの液晶部門は経営が苦しく、特に2004年に操業開始した上海広電(当時の中国の大手電機メーカー)との合弁会社である上海広電NECの工場で大きな赤字を出し、上海広電は2008年に倒産。2009年には鹿児島工場(旧・鹿児島日本電気)も閉鎖し、NECの液晶部門は秋田工場(旧・秋田日本電気)に集約された。広電の再建に中国航空技術国際グループが参加したことがきっかけとなり、2011年に中航グループ傘下のディスプレイメーカーである天馬微電子(Tianma)の傘下となった。 2018年現在、Tianma Japan秋田工場のSFT方式のラインは天馬微電子(中国の液晶大手、中小型パネルで世界シェア2位)の産業用機器向けラインとして使われている。天馬微電子は厦門など中国国内にスマホ向けの巨大なLTPS工場をいくつも持つが、産業機器向けは弱く、それを補完する形で存続している。
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