医療用・臨床上
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 02:49 UTC 版)
パエニバシラス属は抗生物質を産生し、広範な微生物に対して抗菌スペクトルを示す。抗菌対象にはボツリヌス菌Clostridium botulinumが含まれ、特にPaenibacillus polymyxaが強い抗菌活性を示す。P. polymyxaが産生する抗菌ペプチドはその他の食品汚染の原因菌 ― 大腸菌Escherichia coli、Streptococcus mutans、Leuconostoc mesenteroides、Bacillus subtilis ― に対しても有効である。また、P. polymyxaはLactobacillus属乳酸菌など多くのグラム陽性及び陰性細菌の生育を阻害する。 パエニバシラス属は通常、ヒトや家畜に対して無害であると考えられている。一方で、脳梗塞症治療中の93歳女性がP. polymyxa菌血症を発症したという症例がある。症状は敗血症のそれであった。 Paenibacillus glabratellaはヒラマキガイ科のBiomphalaria glabrata に寄生して白いコブを形成し死に至らしめる。この巻貝は住血吸虫症を媒介するため、その対策に有効である可能性がある。
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