パロの人物
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「グイン・サーガの登場人物一覧」の記事における「パロの人物」の解説
ヴァレリウス パロ宰相、パロ魔道師ギルドの上級魔道師。背は低く、黒髪、灰色の目。飄々とした皮肉屋である反面、意外と世話好きで、次第に苦労性の一面が表に出てくるようになった。なぜか大魔道師に気に入られる傾向があり、《ドールに追われる男》イェライシャを師と仰ぐほか、〈闇の司祭〉グラチウスや大導師アグリッパとも知己を得た数少ない人物でもある。感情を表に出さない魔道師としては異例なほどに感情的な面があり、不犯の掟を持つ白魔道師でありながら、リギアに対して恋心を抱いていたこともある。解説本『グイン・サーガ・オフィシャル・ナビゲーションブック』の企画で実施されたキャラクター人気投票では4位となるなど、主役級の人物に匹敵するほどの人気を読者から集めており、実際、その存在感は現在では彼らと遜色ない。 魔道師ギルドの序列としては上級魔道師(当初は一級魔道師だったが、のちに昇格)に過ぎないが、最終巻にて「カロン大導師は入寂してしまい、導師になれる実力を持つ者はもはやヴァレリウスしかいない」、とパロ魔導師ギルドで事実上最強であると明言された。事実、その魔力は下級魔道師をあっさりと消滅させ、グラチウスとイェライシャの魔力の衝突から五人の部下を守るほどの水準に達している。また正伝103巻ではイェライシャからグラチウスの、あるいはイェライシャ(イェライシャ自身はグラチウスの七割)の三割の魔力を持っており、これは同じ年齢だった時の自分やグラチウスより上とまで言われている。魔道師の魔力は魔道師同士なら数字で比較できる、という言はたびたびあったが、はっきり数値の比較が行われたのは全体通じて異例である。また、当人は結界など防御的な魔術が得意だと認識していたようだが、イェライシャからどちらかといえば攻撃型であると助言されている。 サラエム出身の孤児、アムブラで当時のパロ宰相リヤの息子リーナスに声をかけられる。ルールドの森に住む魔道師ロー・ダンに拾われて名を与えられ、その後に出会った魔道師メイ・ファンの助けと助言により魔道師になることを志す。16歳の時にリヤの援助を受けて魔道師としての修業を始める。修行を始める年齢としては極めて遅い部類に入る。祖国パロとリーナスをこよなく愛し、リーナスの忠実な家臣として彼を補佐するかたわら、ナリスが秘める野心を敏感に察知して、王族の臣下としての忠義は守りながらも、彼に対する警戒心を常に抱いていた。が、拷問によりナリスが手足の自由を失った際に、その救出が遅れたことに自責の念を抱き、以後、次第にナリスの忠実な側近となっていく。 このころまでは身分は準貴族・ヴァレリウス卿でしかなかったが、ナリスの後を継いでパロ宰相となるに際して伯爵に上げられる(当初は公爵も示された)。国王の側近として働く一方で、ナリスの反乱を密かに主導し、ナリスが神聖パロ王国の独立を宣言した際には神聖パロ王国宰相となる。反乱終結後は、リンダ聖女王のもとで再びパロ宰相に就任し、疲弊しきったパロの再建に取り組むとともに、パロを救って行方不明になったケイロニア王グインの捜索にもあたっていた。グイン一行のタイス脱出を援助した彼は、一行をパロへと案内する。 ヨナがヤガに旅立って少したった頃、イシュトヴァーンが一千のゴーラ兵を率いてクリスタルへの入城を求めた際、ヴァレリウスはリンダとマリウスと協議し、自ら国境に赴きイシュトヴァーンと会談し、二百の兵のみを連れてクリスタルに入城することを認めた。その後、イシュトヴァーンとの会談の際に、フロリーとスーティの話題を持ち出され、二人に合わせて欲しいと告げられる。しかしヴァレリウスは、フロリー親子はクリスタルから旅立ったとだけ告げて、その行き先までは明かさなかった。その後、マルガにあるナリスの墓標に参拝したいというイシュトヴァーンの要望を断りきれずに、イシュトヴァーンやリンダと共にマルガへ向かうことになり、その準備に多忙となる。 そしてマルガでの参拝を終えた後、ヤガに派遣したバランとサリウ率いる二十名もの魔道師部隊が全滅したのを感知して驚愕し、その対応に苦慮している所にさらにクリスタルでのイシュトヴァーンとの別れの宴の最中に、イシュトヴァーンが話したグインの最近の近況の情報を自分がまったく掴んでいなかったことに衝撃を受ける。 リギア・レリウス・アルリウス パロの聖騎士伯。黒髪、長身、引き締まった豊満な体つき。父は聖騎士侯ルナン、母はエレナ。愛馬は牝馬マリンカ。武人らしくさっぱりした性格の持ち主で、女性でありながら聖騎士となった。アルド・ナリスとアル・ディーンの乳兄弟で、幼少時は彼らとともに実の姉弟のようにマルガ湖畔の離宮で育った。 病に冒されたスカールが一時クリスタルに滞在した際に、彼と恋仲になった。恋多き奔放な女性としても知られるが、それらの恋はスカールとのもののように真剣なものではなかったようである。 ナリスに対して絶対の忠誠を誓っており、黒竜戦役後のモンゴール占領時には、その体を兵に与えてナリスをクリスタルに潜入させたり、モンゴールの隊長カースロンを籠絡して裏切らせるなど、ナリスのためであればその身を投げ出すことも厭わない。だが、自分がナリスを信頼するほど、ナリスが自分を信頼していないことを自覚してもおり、そのことでセンチメンタルな絶望感にしばしば捕らわれるような一面もある。 パロ内乱においては、ナリス側の武将の一人として参戦し、活躍したが、ナリスの佯死の計画を知らされていなかったことに衝撃を受け、一時的に軍を離脱する。イシュトヴァーンによるマルガ攻撃の直前に軍に復帰したものの、ナリスの死をきっかけとして再び軍を離れ、放浪生活を送るスカールを求め、自らも放浪生活に入る。その後、グイン、マリウスと再会したことをきっかけとして、彼らとともにパロへ向かう。 グインらと行を共にする間、リナという偽名を名乗って旅芸人に扮することとなった。クムの「快楽の都」タイスでは女剣闘士として闘技への出場を余儀なくされたものの、見事優勝して女闘王の称号を得た。そしてグインたちと共にタイスを脱出し、パロへ向かった。 グインがケイロニアへの帰還の途に付いた頃に、愛するスカールを探すために再びパロを離れて旅立った。 ヨナ・ハンゼ パロ宰相代理。ヴァラキア、カルア出身。父は石屋のハンゼ、母はイリシア、姉はルキア。黒髪、灰色の目、痩身。敬虔なミロク教徒。幼いころから学問に対して天才的な才能を発揮し、12歳の時、知り合いになったイシュトヴァーンの助力もあってリヤ大臣に拾われ、パロへ移住した(外伝『ヴァラキアの少年』)。ヴァレリウスの弟分ともいえる存在であり、現在ではその右腕としても活躍している。オー・タン・フェイ私塾、王立学問所で学び、のちに王立学問所史上最年少の助教授となった。 20歳の時、カラヴィアのランの紹介によりアルド・ナリスと出会い、その才能を認められて、ナリスとともに古代機械の研究を行うようになる。パロ内乱にあたってはナリスと行動をともにし、神聖パロ王国設立後は、その参謀長となる。内乱の終結に際しては、グインの命により古代機械を操作して、その機能を停止させた。その後、パロ宰相代理としてリンダ聖女王を補佐していたが、本人は学問に身を捧げる生活を望んでいた。 記憶を失ったグインがパロを訪れた際には、その治療の中心的な役割を果たした。グインがケイロニアへと帰還した後、フロリー親子の動向を探ることも含めて、以前から深い関心を抱いていたミロク教の聖地ヤガに向かう。しかし、草原地方で盗賊たちに襲われ窮地に陥るが、通りかかったスカールたちによって救われる。そして以前から戦うミロク教徒の出現に危機感を抱いていたスカールの提案で、ヨナはスカールたちと共にヤガへの旅を続ける。 そしてついにスカールと二人でヤガに到着するが、自分の知識とヤガの実情のあまりの違いに衝撃を受ける。そして宿を探していたところで出会ったイオ・ハイオンの屋敷に滞在するが、イオによってスカールと共にイオの屋敷の「虜囚」にされてしまう。それでも屋敷から外出することは許されたので、ヤガの実情を探っているうちに偶然にもフロリー親子と再会し、フロリーたちの現状を聞いた。その後、ヨナをクリスタルに連れ戻す為にヤガに派遣された一級魔道師バランからクリスタルの現状を聞き、バランの手引きで探していた知人のヨブ・サンとその娘マリエと再会したが、二人は既に《新しきミロク》というミロク教の新勢力によって洗脳されて操り人形と化していた。そこにイオ・ハイオンが現れて、ヨナをミロク大神殿に連れ去ろうとしてバランを魔道で焼き殺したのを目撃して嘔吐する。そのまま連れ去られるかにみえたが、一瞬の機転でイオの元から脱出し、近くで様子を窺っていたスカールと合流する。そしてヤガ郊外に出たところでフロリー親子をヤガから脱出させる為にヤガに戻ったスカールと別れ、スカールの部下たちに守られてヤガから離れようとしていたところを、突然現れた『ミロクの聖姫』と名乗るジャミーラによってスカールの部下たちを皆殺しにされ、そのままジャミーラによってミロク大神殿に連れ去られた。 アモン パロ王子。父はパロ前聖王レムス。母はレムス妃アルミナ。実はグル・ヌーに巣食っていた邪悪な宇宙精神生命体で、キタイの魔道竜王ヤンダル・ゾッグの手によって母アルミナの胎内に植え付けられ、パロ内乱勃発前夜に誕生した。生誕時は、中心に一つ目を持つ渦のような存在だったが、まもなくして人型を取るようになり、色合いをさまざまに変化させる髪や瞳を持つ美少年へと、わずか数ヶ月の間に成長した。強力な魔力の持ち主であり、ヤンダル・ゾッグとともに父レムスを傀儡として、クリスタルを魔都と化した張本人でもある。 パロ内乱終結時には、グインの奸計にはまり、グインとともに古代機械でノスフェラスへ飛ばされる。続いてグル・ヌーから飛び立った星船《ランドシア》での戦いで再びグインの奸計にはまり、自爆を命ぜられた《ランドシア》に閉じこめられたまま、宇宙空間を漂流しているものと思われる。 アルミナ・アル・ジェヌス・アルドロス・ヴァレン パロ前聖王妃。金髪、青い瞳。夫はパロ聖王レムス一世。父はアグラーヤ王ボルゴ・ヴァレン。母はアグラーヤ王妃デュアナ。息子にアモン。妹にエリス、ロザリア、ヤスミナ。 ノスフェラスからアルゴスへ帰還途中のグイン一行を、彼女の御座船が救出したことがきっかけでレムスと知りあい、まもなく婚約した。パロの首都クリスタルでの準備期間を経た後にレムスと結婚。まもなくして長男アモンを出産するが、実はヤンダル・ゾッグが植え付けた精神生命体であったアモンに妊娠中から精神を操られ、精神と身体の双方の健康を著しく損ねてしまう。パロ内乱終結後は夫レムスとともに軟禁状態にあったが、母デュアナによる看病のかいもあって、次第に身体の健康は取り戻しつつあるようであるが、心は正気には戻ってはいない。現在は軟禁を解かれ、母と共にアグラーヤへと戻り療養生活を送っている。 ファーン パロの公爵。ベック公。妻はマール公爵妹フィリス。息子にルチウス。父はパロ前聖王アルドロス三世弟アルディス王子。弟にアラン(夭逝)。パロ聖騎士団総司令官にして大元帥。謹厳実直にして正義感が強く、人に対する思いやりにあふれ、人々からの信頼は厚い。 黒竜戦役時にはアルゴスを訪問中で難を逃れ、アルゴス黒太子スカールとともにアルゴス軍を率いてパロ奪還戦に参戦し、功を上げた。パロ内乱時には、レムスとナリスが従兄弟同士で争うことを憂慮し、両者の和解のために動いたが、レムスを訪問した際にヤンダル・ゾッグの魔道である《魔の胞子》を植え付けられて精神を操られ、レムス側総司令官として戦うこととなった。その魔道の影響によって精神を著しく病んでしまい、内乱終結後は意識不明のまま療養生活を送っている。 リーナス パロの副宰相、官房長官。聖騎士伯。父はパロ元宰相リヤ公爵。妻はオヴィディウス聖騎士侯妹ミネア。2人の娘。金髪、青い目。王族の血を引く名家の出身らしく、性格はおっとりとして、極めて気楽なお人好し。 幼少時は利発な少年であり、また若いころは切れ者とも呼ばれ、ナリスのパロ帰還に際して一役買うなどモンゴール占領下からのパロ奪還戦においても功績を挙げたが、その名声は忠臣であったヴァレリウスの能力に負うところが多く、本人の能力としては平凡なものに留まっていた。パロ内乱が勃発する直前に、国王派への支持を明らかにしたことからヴァレリウスに毒殺されかかり、それに便乗した何者かによって本当に毒殺されてしまうが、ヤンダル・ゾッグの魔道によりゾンビーとなって復活、レムス側の武将として一軍を率いて内乱に参戦した。その戦いの最中に、グインの持つスナフキンの魔剣によって切られ、崩壊した。 フェリシア パロの貴婦人。弟にサラミス公ボース、伯爵ルハス、子爵ラウス。傾国の美女として知られ、かつてアル・リース王子(のちのパロ前聖王アルドロス三世)と、その兄アルシス王子とが、彼女の愛と王位を巡って争い、内乱を引き起こしたことがある。その際には、彼女がケイロニアの大使と結婚することを宣言したことが、内乱が終結するきっかけともなった。恋多き女としても知られ、十数回の離婚と結婚を繰り返したが、それでも容色は衰えることなく、長期にわたってパロ宮廷一の美女の名をほしいままにした。アルド・ナリスとは一時、恋仲となり、彼の初体験の相手ともなった。ナリスに対する思い入れは強く、ナリス逝去の際には、未亡人の衣装でナリスの妻リンダの前に現れるという、挑発めいた行動をとったこともある。 アドリアン パロの聖騎士侯。父はカラヴィア公アドロン。金髪、青い目の美青年。年若ゆえ未熟なところはあるが、正義感にあふれる好青年。長らくリンダとの結婚を夢見ていた彼女の崇拝者であり、その崇拝はリンダがナリスと結婚した後も変わることはなかった。パロ内乱の際には、パロ国内で強大な軍事力を持つカラヴィアに対する人質としてレムスに捕らえられ、長く厳しい幽閉生活を送る羽目となった。グインによってリンダが救出された際にも、リンダの無二の親友でもあるセム族の娘スニを救うために、自らは再び捕らわれの身になるなど、リンダに対する献身ぶりは際立っている。内乱終結後は、精神的に大きく成長したたくましさも見せ始めており、それまでの子爵の地位から聖騎士侯に抜擢されて、パロの軍事の中心人物となっている。131巻「パロの暗黒」にて竜頭兵に殺される。 ルナン パロの聖騎士侯。娘に聖騎士伯リギア。妻はエレナ。古風な武人であり、性格は謹厳にして頑固一徹。アルド・ナリスの父アルシスの忠実な部下であり、アルシスと弟アル・リース(のちのパロ前聖王アルドロス三世)が争った際には、聖騎士侯の中でただひとり、アルシスに付き従った。その後もその忠誠は変わることなく、ナリスの守り役として、彼に持てる愛情と忠誠のすべてを注ぎ、黒竜戦役時にもつねにナリスの傍らにあって、パロ奪還に大きな功績をあげた。パロ内乱時にもナリス側の有力な武将としてよく戦ったが、ナリスの死後は痴呆の症状を示し、まもなく彼に殉じて自ら命を絶った。 リヤ パロの公爵。元宰相。息子に聖騎士伯リーナス。パロ前聖王アルドロス三世の股肱の臣であり、長く彼のもとでパロの内政・外政両面の中心となっていた。若者の養育にも熱心で、ヴァレリウスやヨナ・ハンゼを引き取り、優れた教育を施した。 黒竜戦役の際、古代機械を用いて、レムスとリンダを盟邦アルゴスへ転送しようとしたが、操作を誤って座標を狂わせ、モンゴール辺境のルードの森へと転送してしまい、その直後にモンゴール兵によって殺害された。 だが、のちにヤンダル・ゾッグから聞いた話としてレムスが述べたところによれば、リヤは外交使節としてキタイに赴いた際に、ヤンダル・ゾッグによって《魔の胞子》の種を植え付けられており、黒竜戦役時にはキタイの傀儡となっていた。座標の狂いは、アルゴスに設定した座標の狂いではなく、レムスとリンダをキタイへと転送しようとした座標の狂いであったというのが真相。息子のリーナスも操作されていた可能性が指摘されている。 ラン 神聖パロ王国クリスタル義勇軍司令官。オー・タン・フェイ私塾塾頭。カラヴィア出身。妻はレティシア。一子あり。ヨナ・ハンゼとは親友。右手の指が2本欠けている。若いころからクリスタルの下町アムブラ地区の学生組織のリーダー的存在であり、黒竜戦役後のナリスの反乱の際には、学生組織を率いてモンゴール軍に対抗し、反乱の成功に貢献した。それを機にナリスと知己を得て、彼を助けて古代機械の研究を行うようになる。パロ内乱に際しては、アムブラの市民や学生有志によって結成されたクリスタル義勇軍の司令官となってこれを率い、ナリス側として参戦したが、イシュトヴァーン軍によるマルガ攻撃の際に戦死した。 ギース パロのヤヌス神殿の先々代祭司長兼神殿長。宗教侯。サラの父親でもあるが、黒竜戦役にてクリスタルのギースの家に潜伏していたアルド・ナリスを、サラがモンゴールに密告して捕まった事で、サラを自殺に見せかけて殺害した。その後、第二次黒竜戦役終結後にパロに帰還したレムスの戴冠式を取り仕切った。 ヤルー ヤヌスの塔の祭司で魔道士。アルド・ナリスの密命を受け、アルゴス王スタックのもとへ向かう。スカールと対面した際、スカールにナリスの戦略を告げ、その直後に不興を買ったスカールに腹を殴られるが呻き声一つ上げなかった。 シモン アルド・ナリス付きの小姓で、ナリスがモンゴールの虜囚としてクリスタル・パレスに軟禁されていた時に側に仕えていた。 テルシデス パロの伯爵にして、聖騎士。ベック公ファーンの右腕を務めており、黒竜戦役の際もファーンに同行してアルゴスに滞在していた。以降もファーンやスカールに同行してウィレン山脈越えも成し遂げ、パロに帰還した。 ヤーナ・デビ パロ王家の出身にして、パロのサリア神殿の祭司長兼尼僧長。 ディラン アルド・ナリス配下の一級魔道師。後にパロ魔道師ギルドの上級魔道師となる。 スニ パロ聖女王リンダの侍女。ノスフェラスの矮人族セム族の娘で、大族長ロトーの孫娘。ノスフェラスから対岸のルードの森に渡り、薬草を採取しているところをモンゴール兵に捕らわれ、その獄中でリンダと出会う。以後、リンダとつねに行動をともにし、故郷を離れてパロへ赴き、そのままリンダ付の忠実な侍女となった。セム族であるゆえ、知能はやや劣ってはいるものの、その性格は忠義と優しさにあふれており、リンダの孤独を癒す最大の友となっている。パロ宮廷にあっては異色の存在だが、その忠誠ぶりや愛らしさで「さしもすれっからしの」パロ宮廷人の心をも打たずにはいられない存在ともなっている。 パロ内乱の際にリンダと共に幽閉され、魔道をかけられて昏睡状態に陥っていたが、グインによってリンダと共にクリスタルを脱出した後に、ヴァレリウスの魔道で意識を取り戻した。 王立学問所の学生 主にタンゲリヌス・ヌヌス・ビウィス・モーリス。このほかにレティシア、バン・ホーなど。黒竜戦役後のナリスの反乱の際には、ランと共にアムブラの暴動を煽動した。アムブラ弾圧後、ランとヨナを除いて全員学生を辞めてバラバラになった。 アッシャ パロの下町の宿屋の娘。鮮やかな赤毛を持つ。パロにおける竜頭兵の侵略により両親が虐殺されていたところをヴァレリウスたちに助け出される。竜頭兵らへ復讐する力を得るためヴァレリウスに魔道を師事する。魔道について有り余る才能を持ち、一時は力を暴走させて山奥の村を壊滅させてしまう失敗を犯すも全ての過去を背負ったうえで魔道師として生きていくことを決める。
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