あか‐がわ〔‐がは〕【赤川】
赤川
赤川は山形・新潟県境の朝日山系以東岳に源を発し、大鳥池を経て渓谷を流れる大鳥川と田麦川を支川にもつ梵字川の2つの大きな支流が朝日村で合流します。その後赤川は庄内平野を北に流れて内川、青竜寺川、大山川等の支流と合流し、日本海に注ぐ幹川流路延長70.4㎞、流域面積856.7km2の一級河川です。 |
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赤川中流部より鳥海山を望む |
河川概要 |
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![]() ○拡大図 |
1.赤川の歴史 |
"赤川は、江戸時代に江戸や京大阪に行く航路を開いてからは、舟運により文化の交流に大きな役割を果たしてきました。また先人の行った治水工事により昭和28年以降赤川は最上川から独立した川になり水害を軽減しました。" |
治水(放水路)工事により独立した赤川 |
赤川上流にある出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)には六十里街道を通って多くの人々がお参りにやってきました。出羽三山は古くから信仰の山として有名です。江戸時代の俳人松尾芭蕉も「おくの細道」の旅の途中で出羽三山に登り「ありがたや雪をかをらす南谷」という俳句を作っています。 いっぽう江戸時代に河村瑞賢が、船で日本海を通って江戸や京大阪へ行く航路を開いてからは、最上川や赤川の舟運を利用して都との行き来が盛んに行われました。行きの舟には米や紅花が摘まれ、帰りの舟には山形ではあまりとれない塩や砂糖、もめんなどが積まれてきたのです。この行き来によって酒田の町はとても栄えました。この舟による行き来は同時に京大阪の文化ももたらしました。酒田市黒森で毎年2月15日と17日に行われている黒森歌舞伎もこうして伝えられたものではないかといわれています。
秋田県に住んでいた榊田清兵衛は赤川の治水工事を行った代表的な人物です。仕事で庄内に来たとき、清兵衛は赤川の治水工事の話を聞きました。
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2.地域の中の赤川 |
"赤川は人々に安らぎを与え潤いのある空間を提供します。その空間をより多くの人々に提供するため、様々な親水施設を設置しています。また総合的な学習の時間においても親水の場を提供しています。" |
河川敷で行われている伝統芸能「黒川能」
総合的な学習の時間においても親水の場として河川敷を活用しています。赤川の河川敷においては、毎年8月に赤川花火大会は川に親しむイベント「かわとぴあ」を同日に開催しています。花火大会は「全国5本の指に入る花火大会」絶賛されるほど人気の花火大会で多くの観客が集まります。かわとぴあは川で遊び川で学ぶことにより河川愛護の啓発や今後の河川整備における理解を深めてもらうため赤川河川公園で地域と連携し毎年開催しています。その内容は「工作教室」、「パネル展」、「降雨体験装置」、「ストーンアート教室」などです。また実際赤川に入ってそこで水生生物を捕まえ川を満喫してもらう「赤川で遊ぼう」というコーナーも好評です。
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3.赤川の自然環境 |
"赤川は山形県を流れる川の中で最上川についで長い川です。その源を山形・新潟県境の以東岳に発し、大鳥池を経て渓谷を流れ、その後出羽三山を源とする梵字川が合流し日本海に流れます。赤川は上流・中流・下流に渡って豊かな自然環境を有しています。" |
清流の赤川(東北一きれいな川) 赤川は、山形県の西部に位置し、その源を山形・新潟県境の朝日山系以東岳(標高1,771m)に発し、大鳥池を経て渓谷を流れ、朝日村落合において右支川梵字川が合流します。さらに広大な庄内平野を北に流れ、鶴岡市を貫流、左支川内川・大山川等の支川が合流して酒田市南部の庄内砂丘を切り開いた赤川放水路により日本海に注いでいます。その流域は山形県に属し、面積856.7km2(山地706.7km2、平地150km2)、流路延長70.4kmの1級河川です。 ○赤川の河口 赤川の最下流。日本海に注ぐ河口部で元々は人工的に堀り混んだ水路です。防風林があり、河口に特有のゴカイ、マハゼ、ヒラメ等が住んでいます。 ○内川合流点 内川合流点が赤川左岸に流入する箇所です。左岸には樹木やヨシなどに囲まれたワンドがあります。ヤゴや小魚がたくさん住んでいます。
赤川の中流部です。水辺にはカモやセキレイ、ヨシキリなどのなじみの鳥も見られます。また、タヌキ、キツネ、イタチなども住んでいます。三川橋の下流ではサケのやな場が見られます。 ○黒川橋~王祗橋 黒川橋より王祗橋では羽黒橋付近よりさらに上流の雰囲気が強くなり、蛇行が多くなります。 中州の規模が発達し、中州にも樹林がみられるようになります。 黒川橋のすぐ下流には床土工が設置されていて、その下流は淵など多様な空間が形成されています。床止め工の下流はカジカがいるほか、秋口にはサケの遡上が見られます。また王祗橋周辺にはイワツバメが多く存在します。 ○赤川の特定種の種数は魚類6種、底生動物4種、植物13種、鳥類25種、爬虫類1種、哺乳類1種、陸上昆虫類6種が確認されています。特徴的なものとしては、環境省・山形県のレッドデータデータブックに掲載されている植物のタコノアシがありその名の通りタコの足のような花の形をしています。 ○赤川の水質はBOD(生物化学的酸素要求量)でみると、平成14年の平均値で0.7となっており、東北の川では6年連続して水質の良い川となっています。また、全国の109水系の中でも赤川は9番目に水質の良い川となっており、今後ともこのきれいな川を見守っていく必要があります。 |
4.赤川の主な災害 |
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(注:この情報は2008年2月現在のものです)
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赤川
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/05 14:52 UTC 版)
赤川 | |
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鶴岡市内を流れる赤川
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水系 | 一級水系 赤川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 70 km |
平均流量 | 75.8 m3/s (熊出観測所2000年) |
流域面積 | 857 km2 |
水源 | 以東岳(鶴岡市) |
水源の標高 | 1,771 m |
河口・合流先 | 日本海(酒田市) |
流域 | ![]() |
赤川(あかがわ)は、山形県を流れ日本海に注ぐ一級河川。赤川水系の本流である。
地理
山形県鶴岡市大鳥の新潟県境に位置する朝日山系以東岳付近に源を発し北に流れる。上流部は大鳥川と呼ばれ、朝日村落合で月山を水源とする梵字川を合わせ、赤川と名を変える。庄内平野をさらに北に流れ酒田市浜中で日本海に注ぐ。大鳥川の上流には謎の怪魚「タキタロウ」が棲むといわれる大鳥池がある。
歴史
大正時代までは海岸に沿って北へ流れ最上川に合流していた。合流付近で頻発する洪水に対して、庄内平野の水田を潰し川幅を広げる案も考えられたが、より利用価値の薄い砂丘を切り開き日本海に直接放流する新水路の開削に着手し、1927年(昭和2年)7月赤川新川が完成した。旧河川跡は埋め立てて水田に利用されている。
語源
語源については諸説がある[1]。
- アイヌ語で「川」を表す言葉「ワッカ」からつけられた。
- 湯殿山から流れる赤く濁った水からつけられた。
- 肥後藩からお家取り潰しで鶴岡に流された加藤忠広が、生まれ故郷の熊本への思いから、熊本城下を流れる白川にちなんで赤川と名づけた。
流域の自治体
一つの県内で源流から河口まで流れる。
主な支流
上流より記載(支流および二次支流)
脚注
- ^ “わたしたちの赤川 - かわのお話 - 酒田河川国道事務所”. www.thr.mlit.go.jp. 2019年9月5日閲覧。
外部リンク
- 赤川 - 国土交通省
赤川(あかがわ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 02:55 UTC 版)
「魔少年ビーティー」の記事における「赤川(あかがわ)」の解説
同話に登場した、細身で眼鏡をかけた生徒。黒山とつるんでビーティーに嫌がらせをするが、彼自身もまた黒山の抑圧の対象であり、黒山から脅しやイタズラを受けていた。飛び出しナイフを隠し持っている。ビーティーは赤川の性格・所持品と彼と黒山との関係を見抜いたうえで、黒山・赤川両人に巧妙な報復を仕掛けた。
※この「赤川(あかがわ)」の解説は、「魔少年ビーティー」の解説の一部です。
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