大野川とは? わかりやすく解説

おおの‐がわ〔おほのがは〕【大野川】

読み方:おおのがわ

熊本県東部大分県南東部宮崎県北部流れる大野川水系本流祖母(そぼ)山付近に源を発し北東流して大分市別府湾に注ぐ。大分県最大の川。長さ107キロ下流大分平野三角州形成している。


大野川

大分県中央部流れる母なる川「大野川」
大野川は、その源を宮崎県西臼杵郡祖母山発し竹田盆地貫流し緒方川奥岳川等を合わせて中流峡谷部を流下し、大分市戸次において大分平野出て、さらに半田川等を合わせ大分市大津留において乙津川分派し別府湾に注ぐ、幹川流路延長107km、流域面積1,465km2一級河川です。

大分県の中央部を流れる大野川
大分県中央部流れる大野川

河川概要
水系大野川水系
河川名大野川
幹川流路延長107km
流域面積1,465km2
流域内人206,818人
流域関係都県大分県宮崎県熊本県

大野川流域図
○拡大図
1.大野川の歴史
"高田輪中は、洪水受け入れ川と共存する文化を創り出しました今なお高田地区では その姿を見ることが出来ます。溢流堤は、洪水被害少なくようとした先人工夫生み出した治水施設でしたが、昭和10年代治水工事によって姿を消しました。"

大野川の歴史先人の知恵

洪水共生するたくましさを今もとどめる高田輪中(たかたわじゅう)
高田輪中洪水受け入れ、川と共存する文化を創り出しました今なお高田地区ではその姿を見ることが出来ます

高田輪中の人家と石垣
高田輪中人家石垣
輪中地帯特有の家つくり

洪水あふれさせることで水害軽減図った溢流堤(いつりゅうてい)
江戸時代肥後領の初代領主であった加藤清正(かとうきよまさ)によって造られたと伝えられています。 洪水被害少なくようとした先人工夫生み出した治水施設でしたが、昭和10年代治水工事によって姿を消しました。 昭和18年20年立て続け起こった大洪水きっかけに、洪水乙津川(おとづがわ)分派する 新たな分流(ぶんりゅうぜき)昭和37年完成しました

溢流堤のしくみ
2.地域の中の大野川
"大野川の河川利用状況としては、下流部直轄管理区間だけでも、年間利用者総数40万人で、散策スポーツ利用者多くなっています。利用場所は高水敷が約半数と最も多く乙津川高水敷運動公園利用したスポーツ活動盛んに行われてます。"

地域根付く大野川

河川利用状況
大野川(おおのがわ)火砕流台地流下し、白水(はくすい )ダム陽目渓谷(ひなためけいこく)等の景勝地形成しながら、竹田盆地(たけたぼんち)流れてます。竹田盆地豊富な地下水恵まれており、竹田市内には6つ湧水点在してます。竹田盆地から下流耕作地帯が広がり原尻(はらじり)の滝や沈堕(ちんだ)の滝が姿を見せます

河川の利用状況


大野川の河川利用状況としては、下流部直轄管理区間だけでも、年間利用者総数40万人で、散策スポーツ利用者多くなっています。利用場所は高水敷(こうずいじき)が約半数と最も多く乙津川高水敷運動公園利用したスポーツ活動盛んに行われてます。
乙津川高水敷でのサッカー手作りイカダ大野川川下り大会
3.大野川の自然環境
"上流部には、カワガラスアマゴオオダイガハラサンショウウオ等が生息してます。中流部にはカワセミオイカワ等が生息しツルヨシ等も繁茂してます。下流部高水敷は、ほとんどが発達したオギ群落占められオオヨシキリ等が生息してます。"


大野川の自然環境


オオダイガハラサンショウウオ
オオダイガハラサンショウウオ
上流部には、滝裏の岩の狭間を巣とするカワガラス渓流を好むアマゴ等が生息してます。最上流部には谷間に育つシオジ等が自生していて、それらの林床渓流オオダイガハラサンショウウオ等が生息してます。
オイカワ
オイカワ
中流部には河岸(かがん)の崖を巣とするカワセミ等や淵や瀬を好むオイカワアユ等が生息していて、裏の砂礫(されき)にはツルヨシ等が繁茂してます。
オオヨシキリ
オオヨシキリ
下流部は、感潮区間(かんちょうくかん)末端の瀬はアユ産卵となっている。高水敷はほとんどが発達したオギ群落占められオオヨシキリ等が生息してます。
乙津川では、水辺から高水敷にかけてヨシオギ等が繁茂してます。
4.大野川の主な災害


発生発生原因被災市町村被害状況
昭和28年
6月24日26日
梅雨前線大分市死者行方不明者84
家屋流出全半壊3,330
床上床下浸水38,582
昭和32年
9月5日7日
台風大分市行方不明者8名
家屋流出全半壊102
床上床下浸水13,236
平成5年
9月2日4日
台風大分市死者行方不明者7名
家屋全半壊58
床上床下浸水3,090
平成9年
9月13日16日
台風大分市家屋全半壊1戸
床上床下浸水303


(注:この情報2008年2月現在のものです)

大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 北海道

水系 大野川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 愛知県

水系 今池川水系


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 兵庫県

水系 船場川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 奈良県

水系 淀川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 奈良県

水系 新宮川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 和歌山県

水系 太田川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 島根県

水系 斐伊川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 島根県

水系 江の川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 岡山県

水系 旭川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 山口県

水系 錦川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 愛媛県

水系 蒼社川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 岩手県

水系 有家川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 高知県

水系 安芸川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 佐賀県

水系 松浦川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 佐賀県

水系 那珂川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 長崎県

水系 相浦川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 熊本県

水系 大野川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 熊本県

水系 五ヶ瀬川水系


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 熊本県

水系 砂川水系


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 大分県

水系 番匠川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 宮崎県熊本県大分県

水系 大野川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 岩手県

水系 盛川水系


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 茨城県

水系 久慈川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 茨城県

水系 利根川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 千葉県

水系 夷隅川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 新潟県

水系 信濃川水系

等級 1級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 新潟県

水系 国府川水系

等級 2級


大野川

読み方:オオノガワ(oonogawa)

所在 石川県

水系 大野川水系

等級 2級


大野川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/06 06:52 UTC 版)

大野川
大分市を流れる大野川(鶴崎橋付近)
水系 一級水系 大野川
種別 一級河川
延長 107 km
平均流量 51.09 m3/s
(犬飼観測所 2000年)
流域面積 1,465 km2
水源 祖母山(宮崎県)
水源の標高 1,757 m
河口・合流先 別府湾(大分県)
流域 日本
宮崎県熊本県大分県

テンプレートを表示
大野川下流(大在大橋付近から上流を望む)
大野川中流(豊後大野市三重町)
大野川中流、春の朝(豊後大野市犬飼)

大野川(おおのがわ)は、大分県南部・中部、熊本県東部、宮崎県北部を流れる大野川水系の本流で一級河川である。

地理

宮崎県高千穂町北部、大分県と宮崎県境をなす祖母・傾山の祖母山(標高1,757m)に源流を発し北流。阿蘇山(標高1,592m)を中心としたカルデラの一部も源流となる。これらが大分県竹田市豊後大野市の中北部、臼杵市野津町を流れ、大分市別府湾瀬戸内海の西部)に注ぐ。

上・中流

竹田市では、阿蘇山の外輪山からの伏流水が湧き出している湧水地が多く点在する。

下流

下流では大分川とともに大分平野を形成し、流域には肥沃な農地が広がる。高田地区では、分流の乙津川との間に高田輪中と呼ばれる輪中が発達している。

語源

豊後国風土記』によると、「大野郡」は「悉皆原野なり」、つまりほとんどが原野であったことに由来する[1]。川の名前は郡名から由来すると思われる。

歴史

古代

大野川流域には、奥嶽川の合流地点付近の岩戸遺跡を初めとする旧石器時代から弥生時代古墳時代にかけての遺跡が多数点在しており、古くから人が居住していたことが確認されている。

中世

大野川はかつて、その下流にあたる現在の大分市戸次付近では、戸次川(へつぎがわ)と呼ばれていた。天正14年12月12日1587年1月20日)には、この付近の河原で、島津家久が率いる島津勢長宗我部元親信親親子、仙石秀久大友義統らが率いる豊臣勢の間で戸次川の戦いが起きた。

近世

江戸時代に入ると豊後国(現在の大分県)には多くの小藩が並立し、大野川は岡藩臼杵藩の藩境となるとともに、流域に位置する諸藩と海を結ぶ重要な交易路、交通路として賑わった。この時期の大野川の主要な港としては、岡藩の犬飼港、臼杵藩の吐合港がある[2]

流域の自治体

主要な支川

主要な派川

主要な橋梁

上流から下流の順に記す。

ダム・堰堤

白水溜池堰堤(白水ダム)

上流から下流の順に記す。

大野川右岸緑地

鶴崎橋(国道197号・国道217号)のすぐ下流にある大野川右岸桜スポットは桜のトンネルの中を歩くことができるソメイヨシノ400本が植えられた桜並木道[4]

流域の文化財・観光地

原尻の滝

並行する交通

鉄道

道路

脚注

  1. ^ 豊肥エリア|おおいた遺産|大分を彩る120の美しき遺産”. oitaisan.com. 2019年9月8日閲覧。
  2. ^ 大野川通船史について知りたい。 - 大分県立図書館
  3. ^ 大野川水系河川維持管理計画 (PDF) 九州地方整備局大分河川国道事務所、2012年4月
  4. ^ 大分の四季 > 春”. 大分市観光協会. 2021年4月1日閲覧。

関連項目

外部リンク




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