佐波川とは?

佐波川

歴史の川にホタル舞う・佐波川の清流後世
佐波川は、その源を山口島根県境の三ツヶ峰(標高970m)に発し、山間峡谷部を流れ野谷川三谷川島地川等の支川合わせその後防府市市街地北部流れ周防灘に注ぐ、幹川流路延長56km、流域面積460km2一級河川です。

防府市上空から佐波川を望む
防府市上空から佐波川を望む

河川概要
水系佐波川水系
河川佐波川
幹川流路延長56km
流域面積460km2
流域内人31,100
流域関係都県山口県

佐波川流域図
○拡大図
1.佐波川の歴史
"東大寺再建用木材を運搬するために、俊乗房重源は、佐波川の川筋を広げ、せきとめ水路造りましたが、これが「関水せきみず)」とよばれるもので、佐波川に118箇所造ったと伝えられています。"

 
佐波川と人とのかかわり合い古く12世紀末に奈良東大寺再建用材運搬のため俊乗房 重源しゅんじょうぼう ちょうげん)により改修が行われ、重源まつわる史跡伝説数多く残されている歴史的河川です。
川名由来一説には、『重源東大寺再建用材採取のため、佐波川上流奥地に向ったが、そこで日々仕事に励む職人人夫中には奈良から来た者もあった。ある日のこと、これらの者たちが戯れに「故郷離れ一度を食べていないので、これでは精がつきません」というと重源はそばにあった木片に「」という字を書き込み加持祈祷し池の中に投げ込む木片は、たちまちとなって泳ぎはじめ、これをとって食べてみると本当であった。また、同じように川に投げ込むとたちまちになった。この川を「さば川」と呼ぶようになった。』という伝説あります
佐波川の治水事業最初にしたのは、俊乗房重源です。東大寺再建用木材を河川利用して海まで運ぶため、関水せきみず)を造ったり、迫戸白坂から植松に至るまで、直線的に河筋を変更するなど、上流から下流まで驚くべき河川工事行いました。この工事は、木材搬出用の治水でしたが、東大寺再建後は農耕交通運搬に及ぼした影響大きくかんがい用の井手になったり、日用物資を運ぶ川舟通路にもなりました。

佐波川関水
佐波川関水
関水せきみず)とは、水嵩がないと木材は浮いて流れません。そこで重源は、水の浅いところには堰(せき)を設けをたたえ、左岸又は右岸に巾数m、長さ数十mの石畳水路付設し、その水路通して木材流しました。これを「関水せきみず)」といいます。この関水は佐波川の各所118箇所も造られたのですが、洪水時に破壊または流出してしまいました。現存するただ1つ佐波川関水今は一部を残すのみとなっています。

岸見の石風呂
岸見の石風呂
佐波川流域には、石風呂がたくさ分布しています。その石風呂のある場所には必ず、きれいな水流れ谷川があり、また多く神社寺院墓地などの近くに築かれています。東大寺再建事業は、10年歳月を費やした大事業であったため、たくさんの人が集められました。長期間重労働人々疲労はなはだしく多数病人、けが人が続出したため俊乗房重源石風呂を造ったのだと伝えられています。

舟橋・昭和16年撮影
舟橋昭和16年撮影防府市教育委員会古写真整理カードより
西国街道が佐波川と交差するあたりを「大渡」と呼びました。昔は舟が往復するところの意味で「往渡り」と呼んでいたとの記録ありますが、今の本橋あたりとされています。寛保年間(1740頃)以前には木橋あったようですが、度重なる洪水流出したため寛保2年(1742)に舟橋が造られました。
昭和16年に、舟橋変わり木けられました。
2.地域の中の佐波川
"下流域では、高水敷及び駐車場整備されおり車でのアクセスも容易で、天候良い日には、周辺住民憩いの場として親しまれています。
また、毎年6月には「佐波川ホタル夕べ」というイベント開催されています。
農業用水として分流される用水路生活用水としても長い間利用されてきました。"

佐波川の高水敷には、河川利用施設として公園3箇所運動場3箇所サイクリングロード2箇所その他に遊歩道整備されています。
新橋から総合堰の間は「ホタル広場」(自然にふれあいふるさとの川の象徴となるホタル飛びかう広場)として、ホタル川、親水生態系保全護岸、多自然型護岸等が整備されており、また、高水敷及び駐車場整備されていることから、車での利用も容易です。
毎年6月には「ホタル広場」を利用して「佐波川ホタル夕べ」というイベント開催されます。その他に春季夏季天候良い日には、高水敷バーベキューや、水遊びが盛んで、また、犬の散歩ウォーキング等で高水敷利用されるなど、周辺住民憩いの場として親しまれています。さらに、河口付近では潮干狩り多く見受けられます。

支川 清水川合流点 佐波川ホタルの夕べ
支川 清水川合流点佐波川ホタル夕べ


佐波川には、本川の上流に「佐波川ダム1956年完成大原湖)」と、支川島地川上流に「島地川ダム1981年完成高瀬湖)」の2つのダムありますが、湖畔整備された、公園オートキャンプ場周辺では、釣り水遊びデイキャンプ等に多くの方が利用されています。
島地川上流にある高瀬峡では、渓谷沿って、2.2kmの自然遊歩道整備されており、四季通じて自然の美しさを楽しめます。

佐波川ダム ふれあいパーク大原湖
佐波川ダムふれあいパーク大原湖
島地川ダム 高瀬峡
島地川ダム高瀬


農業用水として佐波川から分水される用水路は、私たちの生活としても長い間利用されてきました。防府総合用水堰から分水される用水に、宮市流れる迫戸(せばと)川がありますが、つい30年頃前までは、この洗面炊事風呂にと、暮らしかかせないとして利用されました。そのを汲む場所として、各家庭にあったのが、汲地(くみぢ)です。

汲地 汲地の中
汲地汲地の中


水辺ホタル舞い子どもたちが泳いだ川は、私たち暮らしとともにあった佐波川といえます。
3.佐波川の自然環境
"上流域の滑山国ヶ谷国有林古くから美林をほこっていました。清流恵まれて、草木におおわれ、ゲンジボタルがとびかい、アユ漁もさかんで、魚たち憩いの場になっています。"

佐波川は、山口県のほぼ中央部位置しており、流域自然環境は、上流域の滑山国ヶ谷国有林古くから杣木として東大寺再建用材にされるなど美林をほこっていました。現在でも一部は、学術参考として保護されるなど、豊かな自然環境がのこっています。また、河川内ではゲンジボタル等が生息する他、カモ類の飛来多く、また魚類も豊かでアユ釣り等がさかんに行われているなど良好生物環境となっています。

植生としては、河口付近砂浜形成されており、ナガミノオニシバやシオクグ及びヨシ群落がみられます。河口から2~7km付近では、低敷や中州ヤナギ発達し、川の流れが緩やかな水際ではミゾソバミクリが、低敷きが広い区間では、アレチハナガサ等の群落分布しています。
中流域では流路が狭くツルヨシオギ群落がみられます。河口より15.5km付近左岸広大砂州中心部には、モウソウチクマダケ、コウライヤナギの群落が広がっています。

オヤニラミ
オヤニラミ
魚類は、アユオイカワムギツク多く生息しています。また、下流域ではスナヤツメ比較広く生息し、佐波川上流域や支川島地川上流域ではアカザ生息確認されているほか、佐波川本川支川島地川オヤニラミ生息確認されています。

佐波川河口
佐波川河口
鳥類は、堰付近ダイサギコサギなどのサギ類やカワセミミサゴ通年通して確認出来ますまた、下流域の中州高水敷草地ではオオヨシキリヒバリオオジュリンなどの生息確認されていまし、河川山裾竹林などのなどの樹林帯が接した箇所では時折キビタキコゲラ確認されているほか、冬季には、河口付近各所設けられた堰の湛水区間においてカモ類が多く確認されています。 昆虫類等では、グンバエトンボ、ヨドシロヘリハンミョウ、ゲンジボタルなど稀少生物が生 息しています。
4.佐波川の主な災害

発生発生原因被災市町村被害状況
大正 7年 7月台風防府市徳地町損壊家屋91
浸水家屋3,451
昭和26年 7月梅雨前線防府市徳地町死者11
損壊家屋1,178
浸水家屋4,023棟
昭和35年 7月梅雨前線防府市徳地町浸水家屋869
昭和47年 7月梅雨前線防府市徳地町浸水家屋511

(注:この情報2008年2月現在のものです)

佐波川

読み方:サバガワ(sabagawa)

所在 山口県

水系 佐波川水系

等級 1級


佐波川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/26 15:56 UTC 版)

佐波川(さばがわ)は、山口県中部を流れる佐波川水系の本流で、一級河川である。鯖川とも呼ばれる。




  1. ^ 滑山風景林(山口市徳地) - 近畿中国森林管理局
  2. ^ 防長風土注進案(江戸時代に長州藩の命により周防国長門国2ヶ国の記録や伝承をとりまとめたもの)からの出典
  3. ^ 地元中学校(防府市立右田中学校)による幼虫の放流も行われ続けている。
  4. ^ ホタルの夕べ実行委員会
  5. ^ 「合唱組曲佐波川」を歌う会
  6. ^ 幅3m・延長46mの石畳水路を作り直径1.6mに及ぶ巨木を流したと言われる。近世までは「舟通し」と呼ばれて佐波川通船に利用された。「佐波川関水」の名称で国の史跡に指定。
  7. ^ 佐波川水系河川整備基本計画
  8. ^ 佐波川水系河川整備基本方針 平成18年9月21日(PDF)
  9. ^ 防府/防災ネットワーク推進会議 概要(PDF) - NPO法人ぼうぼうネット[1]


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