試合規定の変遷とは? わかりやすく解説

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試合規定の変遷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:24 UTC 版)

柔道」の記事における「試合規定の変遷」の解説

1885年明治18年)-1888年明治21年) - 警視庁において警視庁武術大会が行われる。規定についての明確な資料残されていない1888年明治21年) - 嘉納治五郎使用した柔道講義ノート柔道雑記』に、投技として、手業手技)6種、腰業(腰技)9種、足業足技13種、真捨身業(真捨身技)6種、横捨身業(横捨身技)7種、固技として、手固(指関節技手首関節技肘関節技)9種、足固(足関節技3種、体固(抑込技)9種、首固(首関節技)9種、裸絞絞技11種の記載1895年明治28年) - 大日本武徳会設立され武徳祭において毎年、大演武会と武術大会が行われる。武術大会における乱捕り試合規定試合ごとの申し合せ決められていたとされる1899年明治32年) - 大日本武徳会において大日本武徳会柔術試合審判規程または規定制定規定制定委員長嘉納治五郎原案元に講道館を含む10名の古流柔術家の委員によって評議決定される二本先取三本勝負採用する。この規程翌年定められ講道館柔道乱捕試合審判規程制定にて柔術柔道通常乱捕り試合時各種禁じ手設けられる手首手足の指関節技への関節技禁止となった技あり合せて一本技あり回数審判裁量に。抑込一本の秒数は審判裁量に。関節技絞技において、見込み一本認められていた。書籍最新スポーツ事典』によると足首への関節技認められていた。一方書籍柔道事典』によると禁じられていた。同書によると胴絞足緘首関節技禁じられていた。 1900年明治33年) - 講道館柔道乱捕試合審判規程または規定制定手足の指関節技足取緘など足首への関節技禁止となった関節技絞技において、見込み一本認められていた。 1916年 - 講道館柔道乱捕試合審判規程改正足緘胴絞禁止となった1919年以降大日本武徳会柔術試合審判規定大日本武徳会柔道試合審判規定改称1924年大正13年) - 「引き込み」を禁止それまで二本先取勝敗決する三本勝負」で行われていた柔道試合一本勝負決する審判規程変更1924年大正13年) - 武徳会柔道試合審判規定および1925年講道館柔道乱捕試合審判規程縦方向からも横方向からでも相手水平に当の高さに巧みに持ち上げた場合審判見込み投げ落とすことをやめさせ、持ち上げたる者を勝者にすることに。(抱上一本1925年大正14年) - 書籍最新スポーツ事典』によると、武徳会足緘禁止技に。三本勝負一本勝負変更1926年までに腕の関節以外の関節技禁止技に。 1929年昭和4年) - 御大礼記念天覧武道大会柔道乱捕試合規程審判員3人、姿勢態度技術等基準による「優勢勝ち制定1935年昭和10年) - フランスにおいて川石酒造之助が川石メソッド使用して柔道教授。そこでは投技として手技腰技足技捨身技分類以外に肩技の分類使用、また固技として抑込技絞技、肘の関節技以外に、手首関節技足関節技首関節技採用1941年昭和16年)、講道館柔道乱捕試合審判規程で、抱上について、相手仰向けならば体勢問わず投げ落とすことは禁止、と改正された。主審主観決めていた抑込一本時間30秒統一固め技での「技あり」が抑込技のみに。また固技に関して従来立技からかけることを禁止されていたのを「立ちたるまま絞技関節技掛け、技が相当の効果収めた場合限り寝技移れる旨改正され立った状態からの固技認めようになった1942年昭和17年) - 大日本武徳会改組される。1943年昭和18年)、新武徳会柔道試合審判規定において柔道試合戦技化が意図される条件付きであるが当身技使用認め条項追加(一)等外者は肘関節(二)有等者は肘関節手首関節足首関節(三)称号受有者は脊柱関節を除く全関節、として等級称号によって制限はあるが、脊柱以外の全ての関節への攻撃許される関節技緩和1945年昭和20年) - 日本の敗戦に伴い武道禁止令。1946年昭和21年) - 大日本武徳会解散1949年昭和24年) - 全日本柔道連盟発足1950年昭和25年) - 文部省からGHQ学校柔道復活に関する文部大臣請願書提出戦時中行われた当身技関節技等の中で危険と思われる技術除外する内容学校柔道復活の旨。 1950年昭和25年) - 国際柔道協会プロ柔道発足。指、足首手首、肩などへの関節技認めルール採用同年内に解散1951年昭和26年) - 審判規程の名称をそれまでの「講道館柔道乱捕試合審判規程」から「講道館柔道試合審判規程」に改称審判規程改正新し競技規程として試合場柔道衣の規格規程関節技絞技において、「参った」がなくても気絶骨折脱臼があった時は一本に。見込み一本はなし。抱上一本について持ち上げる高さを「おおよそ肩の高さ」に改正。「技あり」に近い技への評価スコアとして「有効」を採用。「優勢勝ち」の基準制定。「技あり」、「有効」の数は絶対ではなかったが「技あり」については数が多いものがほとんど勝ちとなっていた。明確でなかった抑込技での「技あり」の時間25秒とされた。 1955年昭和30年) - 講道館柔道試合審判規程改正、「技あり」後の「抑え込み25秒で合わせ技一本等。 1957年昭和32年) - 講道館柔道試合審判規程改正。「技あり」と「警告」による勝ちを「総合勝ち」とする。 1962年 - 講道館柔道試合審判規程改正抑え込みだけでなく、寝技全般でも場外出そう場合は「そのまま宣告からで場内引き入れることとした。 1966年昭和41年3月1日 - 「講道館柔道試合審判規程」から「講道館柔道試合審判規定」に改称投げられた者の全身場外出て投げスコア認められるようになった原則取れない大会によっては関節技絞技見込み一本取れるように一部復活1967年昭和42年) - IJF試合審判規定国際規定)が制定見込み一本はなしに。 1974年昭和49年) - 国際規定改正に。投げ技へのスコアとして「有効」「効果」を採用1975年昭和50年) - ウィーン世界選手権から「効果」を採用1980年 - 講道館試合審判規定改正女子に関する規定追加習慣だった白Tシャツ着用義務明文化白線入り着用見込み一本できることに。 1981年 - 国際規定抱上ではスコアとれないことに。 1981年までに講道館試合審判規定で体を一挙に捨て腕挫腋固警告または反則負けに。自ら頭から突っ込む投技反則負けに。 1982年昭和57年) - 講道館試合審判規定少年規定1985年 - 講道館試合審判規定改正女子蟹挟禁止となった罰則は「警告となった抱上一本削除に。 1989年 - 講道館試合審判規定改正成年男子でも蟹挟各大会主催者判断禁止することが可能に罰則は「警告となった1993年 - 国際規定講道館規定合わせる形で柔道衣を口で噛む行為指導に。 1994年までに 、国際規定男女蟹挟禁止となった罰則は「警告となった1995年平成7年) - 講道館試合審判規定改正女子男子合わせ一部大会除き原則見込み一本はとらなくなった1997年平成9年) - IJF総会ブルー柔道衣導入可決国際規定抑込技25秒で一本に。 1998年まで国際規定において、抑え込み中に抑え込まれている者が、相手の脚を上からでも両脚で挟むことができた場合、「解けた」となる[要出典]。一方2004年まで現役だった瀧本誠は、自身現役のころはこれでは解けた」にならない規定だった、としている。 1998年平成10年) - 国際規定抑込技裏固無効に蟹挟倒れ込む腕挫腋固罰則が「反則負け」に変更蟹挟重大な違反一つ「特に頸や脊椎脊髄など、相手を傷つけたり危害及ぼしたり、あるいは柔道精神反するような動作をする。」の附則禁止された。(2018年本則明記1998年平成10年) - IJF公式大会として初めブルー柔道衣採用されるワールドカップミンスク)。 2000年平成12年) - 福岡国際女子柔道選手権大会全柔連初の審判ビデオ試行2001年まで国際規定改正関節技などで脱臼骨折場合主審がまだ戦闘能力があると見なされれば一本とらないことになった2003年平成15年) - 世界選手権大会女子シニア試合時間を5分に。国際規定罰則を「指導」と「反則負け」に二分化。延長戦ゴールデンスコア採用2008年平成20年) - 国際規定スコアの「効果」を廃止。(2009年1月実施2009年平成21年10月 - 国際規定において双手刈朽木倒等の脚掴み技禁止ではないが制限される1度目指導2度目反則負けに。 2010年平成22年) - 国際規定両者とも相手持っていない状態からのいきなりの「抱きつき」 (bear hug) を規制。脚掴み技1度目反則負けに。 2013年平成25年) - 2013年2月グランドスラム・パリから8月リオデジャネイロ世界選手権までの期間、国際規定において畳上1人審判制、ピストルグリップクロスグリップや帯を持った場合即座に攻撃しなければ指導与えられる変則組み手組み手争い対す罰則強化、帯から下を掴む行為掴み全面禁止旗判定廃止抑込技時間短縮抑込技裏固復活などの大幅なルール改正案試験導入されることに決まった。この結果検証して正式導入されるか改め協議されることになる。 2014年まで国際規定において両手相手の上衣を掴んでいる場合は腕が相手の脚に触れても脚掴み反則にはならないことに。 2014年平成26年) - 2014年1月コンチネンタルオープンから新たなIJF試合審判規定導入されることになった相手片腕頭部両腕抱える肩三角グリップ立ち姿勢でなった場合は「待て」に。寝姿勢でも肩三角グリップから相手の胴を両脚挟んだら「待て」に。立ち姿勢、寝姿勢の区別変更に。背か腹か両手両膝を畳についていなければ立ち姿勢の相手直ち投げられればスコア対象に。この時も立ち姿勢の相手への脚掴み禁止。膝をついてる相手後頭部や背に脚を掛けて返して背を着かせた場合横三角固などの固め技みなされ投げ技スコア与えられない両者両膝ついてる場合寝姿あつかいのまま。立ち姿勢の自身相手の上衣の裾を故意に帯から出す行為指導に。 2015年まで国際規定において、帯より下の帯に入った上衣の裾掴みも脚掴み含まれ反則負けに。 2016年 - 国際規定において立ち姿勢で肩三角グリップから「待て」を無視して投げた場合反則負けに。 2016年 - リオデジャネイロオリンピック女子57 kg決勝戦ラファエラ・シルバが袖を持った腕の肘で相手の脚を掬って技ありを取るが脚掴み反則ではないか、と騒動になる。IJF反則ではない、と見解を示す。 2017年平成29年)までに国際規定において投げ技で両肘または両手着地した場合技ありに。片肘臀部、または膝で着地したのち続いて直ち背中をついた場合技ありに。 2017年平成29年) - 国際規定において以下のような新ルール適用されることになった男子試合時間女子同じく4分間になった。有効が廃止されて技のスコア一本技ありのみ。技あり従来の「有効」を含むため、いくら取って一本にはならない技あり合わせて一本廃止)。本戦で技のスコア入らない場合例え指導取っていても勝利はならずゴールデンスコア方式(以下GS表記)に突入するGSでは技のスコアか、本戦終了時指導数の差に変化生じた時に決着する。ただし、本戦終了時点で、与えられ指導多かった選手GSにおいて相手指導により勝利するためには、相手が2回、もしくは3回連続指導を受けることが必要となる。指導3度取られる反則負け。脚掴み1度目指導2度目反則負けに戻る。また、マウスピース装着認められることになった2017年平成29年)- 講道館柔道試合審判規定改正抑込技裏固浮固認められる2018年まで国際規定では立ち姿勢での肩三角グリップからの投げ技は「待て」の前でも反則負けに。投げ技において着地スコア逃れよう頭から畳に突っ込んだ場合、ヘッド・デフェンス (head defence)で反則負けに。 2018年平成30年)- 国際規定において前年暫定ルールに以下のような修正加えられた。技あり2つ一本技あり合わせて一本)が復活した。技によるスコア反則勝ちのみで勝負決することになり、従来のようにGSにおける指導決着取り除かれた。 投げ技着地から間がなく転がって背が着いた場合一本に。間があって転がって背が着いた場合技ありに。過度に間があった場合ノースコアに。 返し技において、畳に着地した際の衝撃利用して返し技仕掛けてスコアにはならない先に畳に背を付けてから返し技繰り出してスコアにはならない投げ技で片肩から片臀部、片臀部から片肩、腰回りを背を着かない転がった場合技ありに。 投げ技片手ともう一方の肘をついた場合技ありに。 一度寝姿になって立ち上がって投げられ投げ技スコア対象となる。 立ち姿勢での関節技絞技指導に、特に危険な場合反則負けに。関節技絞技での立ち姿勢、寝姿勢の区別2013年より前と変更なく相手が膝をついていれば寝姿扱い関節技絞技掛けることができる。したがって膝をついている両手両膝、背、腹がついていな場合立ち姿勢の相手から投げ技固め技関節技絞技抑込技)も仕掛けられさらには立ち姿勢の相手の脚を掴む防御できない危機にあることに。 絞技関節技において過度に相手の脚を伸ばした場合指導に。 立ち姿勢の相手の上衣の裾を故意に帯から出す行為指導2014年からなっているはずが、全柔連発行の『2018年〜2020年国際柔道連盟試合審判規定』ではこの記載はなく対象自身の上衣だけである。 脚掴み通常の指導変更される。(脚掴み指導2回での「反則負け」の廃止リオデジャネイロオリンピックでの騒動関連し相手の襟や袖を持った手腕(主に肘)での動作は脚掴み反則対象とならないことを明らかにした。一方全柔連発行の『2018年〜2020年国際柔道連盟試合審判規定』では「柔道衣を持ってなければ罰則ならない」と異な記載をしている。 相手の上衣など相手をしっかり手で握っていない触っただけの後の「抱きつき」も指導に。相手が自らを持ってるだけで自らは相手持ってない場合の「抱きつき」も指導に。 背負落両袖持った袖釣込腰両手で襟を持った腰車などの際、頭から畳に突っ込むヘッド・デフェンスも故意なければ両者とも反則とはならない寝技での不利な状況選手に「指導」を与え場合と、寝技医療行為必要な場合限定されていた主審の「そのまま」の宣告について、寝技なら必要な時いつでもできることに。 2019年まで国際規定において、帯と一緒に裾を掴むことは脚掴みにならず許されることに。 2019年3月8 - 10日に開催されグランプリ・マラケシュより、国際規定では帯から外に上衣の裾(背部を含む)が出るなど試合中柔道衣が乱れた場合は、待て掛かった直後選手自ら柔道衣を素早く整えなければならなくなった。それを怠って主審2度注意され場合指導与えられる。なお、帯を解いて柔道衣を整え場合は、主審指示許可を得なければならない2019年11月グランドスラム・大阪2019からIJF主催大会において「上衣の裾が臀部を完全に覆う」の検査厳しくなる2020年 - 国際規定が以下のように変更立ち姿勢での関節技禁止になった2018年以降投げ技スコア与えられていたり、指導与えられなかったことがある 両者立ち姿勢での腕返が関節技みなされ指導に。 頭から畳に突っ込んで故意なければ両者とも反則とはならない投げ技背負投が加わる。 立ち姿勢の肩三角グリップから投げようとしただけで反則負けに。寝姿勢の肩三角グリップから立ち上がり投げようとした場合は「待て」となる。 投げ技で両肘または両手着地した場合技ありが「同時」に限定片手ともう一方の肘の着地技あり場合同時でなくてもよい。 相手の足を踏むことは「待て」に。1回目指摘のみ、2回目反則負けに。 2020年1月29日 - 全柔連が、国際規定では立ち姿勢の相手の上衣の裾を故意に帯から出す行為指導、という旨の資料発行2014年からの規定であった2020年2月28日 - 全柔連が、国際規定では故意相手頭髪掴んで技を仕掛け行為を「待て」にとする資料発行1回目指摘のみ、2回目反則負けに。立ち姿勢の相手の上衣の裾を故意に帯から出す行為指導、という旨の資料再発行さらには今後は」とも記載されていた。実際2014年からの規定全柔連派遣した松村颯祐対戦相手キム・ミンジョン2019年世界ジュニア柔道選手権大会でこれで指導取られている。

※この「試合規定の変遷」の解説は、「柔道」の解説の一部です。
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