入母屋とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 入母屋の意味・解説 

いり‐もや【入母屋】

読み方:いりもや

屋根形式の一。上部切妻(きりづま)造りのように二方勾配(こうばい)をもち、下方寄せ棟造りのように四方勾配をもつもの。寺院などに多い。

入母屋の画像

入母屋

読み方:イリモヤ(irimoya)

寄棟切妻をのせたような屋根型で、破風をもつ。


入母屋造

(入母屋 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/18 13:44 UTC 版)

入母屋造
中国語
中国語 歇山頂
廈兩頭造
繁体字 歇山頂
廈兩頭造
簡体字 歇山顶
厦两头造
発音記号
中国語別表記
中国語 廈兩頭造
繁体字 廈兩頭造
簡体字 厦两头造
発音記号
朝鮮語
ハングル 팔작 지붕
漢字 八作 지붕
発音記号
RR式 paljak jibung
MR式 p'alchak chipung
日本語
漢字 入母屋造
ひらがな いりもやづくり

入母屋造(いりもやづくり)は、東アジア伝統屋根形式のひとつである。広義には当該形式の屋根をもつ建築物のことを指す。単に入母屋ということもある。

概要

入母屋造の屋根は、上部においては切妻造(長辺側から見て前後2方向に勾配をもつ)、下部においては寄棟造(前後左右四方向へ勾配をもつ)となる構造をもつ。弥生時代集落遺跡である静岡県静岡市登呂遺跡竪穴状平地建物茅葺きの入母屋造で復元されているほか、奈良県佐味田宝塚古墳から出土した家屋文鏡(かおくもんきょう)にも当時の建築様式4種が表されており、その中の一つにも入母屋造のものが見られる。また、家形の埴輪は屋根形式が入母屋であるものが多い。

日本においては古くから切妻屋根寄棟屋根より尊ばれ、その組み合わせである入母屋造はもっとも格式が高い形式として重んじられた。瓦葺きの入母屋は、法隆寺の金堂や平安神宮大極殿のほか、各地の城郭建築でも見ることができる。

なお、この形式の屋根は西洋では少なく、木造建築が発展している一部のでしか見られないが、日本のほか、中国韓国のほか、ベトナムタイインドインドネシアなど、東洋寺院ではよく見られる。中国では歇山頂(けつさんちょう)、歇山式屋頂、または九脊頂とも称される。宋朝では九脊殿、曹殿、廈両頭造などと呼ばれたが、朝の頃に歇山頂と呼ばれるようになった。

日本で一般の民家に入母屋の屋根が使われているのは、京都付近・甲斐・相模・武蔵にかけての山間地が多い。京都付近では煙出しとしての役割しか果たしていないものがあるが、甲斐では屋根裏に部屋を作り、養蚕に利用している場合があった[1]

錣屋根(しころやね)

切妻部分と寄棟部分の角度が一続きでないものは錣屋根(しころやね)と呼ばれる。

入母屋造のその他代表的な建物

脚注

  1. ^ 今和次郎『改稿 日本の民家』相模書房、1943年、P.41頁。 

関連項目


入母屋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 04:12 UTC 版)

屋根」の記事における「入母屋」の解説

入母屋造」を参照 上部切妻屋根下部四方傾斜する形式屋根片流れ 切妻 寄棟 宝形 入母屋

※この「入母屋」の解説は、「屋根」の解説の一部です。
「入母屋」を含む「屋根」の記事については、「屋根」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「入母屋」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「入母屋」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「入母屋」の関連用語

1
入母屋破風 デジタル大辞泉
94% |||||



4
妻飾り デジタル大辞泉
58% |||||



7
妻入り デジタル大辞泉
52% |||||

8
箕甲 デジタル大辞泉
52% |||||



入母屋のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



入母屋のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
リフォーム ホームプロリフォーム ホームプロ
Copyright(c)2001-2025 HOMEPRO CO.,LTD ALL RIGHTS RESERVED.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの入母屋造 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの屋根 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS