す‐だれ【×簾】
蚕箔,すだれ (さんぱく)
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蚕児飼育用の篭の総称であって、蚕架にのせて使用する。蚕箔の形には円形と長方形とがある。円形蚕箔には藁製と竹製の二種類があり、取り扱いは便利であったが、蚕莚、蚕網等を円形に作らなければならないので不便であった。また、藁製は耐久性、吸湿性など問題があり、明治時代の末期にはほとんど使用されなくなった。長方形蚕箔は割竹を亀甲形に組んで作られている。これにも大小二種類(他にも例外的な大きさのものもある)がある。大きい方は長径159cm、短径99cmで群馬篭又は上州篭といい。小さい方は長径105cm、短径76cmで半篭又は六坪篭という。一般的には六坪篭が使用されている。蚕飼育ひら篭である。割竹をもって亀甲形に編んだ蚕箔で、縁の部分が5cmの高さに作られている。長径108cm、短径72cmで、半篭または大坪篭と称する大きさである。この大きさが現在も使用されている竹蚕箔の標準型である。 |
すだれ
簾
簾
すだれ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/07 04:44 UTC 版)
すだれ(簀垂れ、簾)は、竹や葦などを編んで部屋の仕切りあるいは日よけのために吊り下げて用いるもの[1]。特に葦(ヨシ - アシの忌み言葉[2])を素材として編まれたものを「葦簀(葭簀、よしず)」という。
概要

窓の外や軒先に垂らされ、日よけ、目隠し、虫よけなどの目的で使われる。夏の風物詩でもある。『万葉集』に秋の風で簾が動く様子を詠った短歌があり[3]、簾の歴史は少なくとも奈良時代まで遡る。
垂らして用いるものを「簾垂れ(すだれ)[1]」(あるいは「掛け簾」)、立て掛けるものを「立て簾(たてす)」と呼ぶ。特にヨシを素材として編まれた「葦簀(葭簀、よしず)」は夏季を中心に軒先などに立て掛けて使用されるものである。
カーテンやブラインド、スクリーン等が普及する中、使い勝手の良さや見た目の良さにより根強い人気を持ち、「洋風たてす」と呼ばれるものも販売されている。近代建築においては、エクステリアやインテリアの装飾品として使われることもある。
なお、すだれ状のものを商品等の包装用にしたものは包装用すだれと呼ばれる[4]。
御簾

御簾(みす)とは、特に緑色の布の縁取りなどをした簾のこと。「ぎょれん」とも読む。大名や公家などが部屋の中や外を分けるのに使われていた。その歴史は長く、小倉百人一首の人物描写にも「みす」が描かれている。清少納言の「香炉峰の雪は簾を掲げて見る」の逸話における簾(すだれ)は、御簾のことである。 神社で用いる御簾は、細く削った竹を赤糸で編み、縁を四方と内に縦に三筋附ける。本殿の御簾は鉤も鉤丸も外側に附けるが、それ以外は内側に附ける。かかげ方は、内巻に巻き上げると定められている[5]。
生産
日本では1970年代頃までは日本国内産の比率が高かったが、河川改修などで材料となる葦の生育地が減少したことから中華人民共和国産の比率が高まった。
茶室の代表的な関東すだれは代萩、幅広い琵琶湖すだれは地よしが多く使用される。
脚注
- ^ a b 意匠分類定義カード(C1) 特許庁
- ^ 『新明解国語辞典』(第59刷)三省堂、1989年1月30日、1197頁。
- ^ 「君待つと我が恋ひおれば我が宿の簾動かし秋の風吹く」(巻四・四八八、作者:額田王)
- ^ 意匠分類定義カード(F4) 特許庁
- ^ 八束 清貫『神社有職故実』神社本庁、1951年、76頁。ASIN B00CJ7Z8B8。
関連項目
箔
簾
簾
「すだれ」の例文・使い方・用例・文例
- 板すだれを上げる[下げる].
- 色チョーク(通行人がお金を彼らに与えることを望んでいる)で舗道を引き出すだれか
- 他の誰かとの性的な関係を結ぶことにより恋人か配偶者をだますだれか
- 編み垂れというすだれ
- すだれをかけて作った簡単な飲食店
- 四方にすだれを垂らした輿
- (とばりやすだれを)垂らして中に閉じこもる
- 牛車や輿の前方にかけるすだれ
- カイコが繭をつくるのに都合がよいようにしたすだれ状の装置
- 宮殿や神前などに下げる,へりをつけた目の細かいすだれ
- 川の瀬で魚をとるのに使うすだれ
- ヨシの茎を編んで作ったすだれ
- すだれで隔てられた内側
- 銀製のすだれの掛けがね
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