几帳とは? わかりやすく解説

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き‐ちょう〔‐チヤウ〕【×几帳】

読み方:きちょう

寝殿造り室内調度で、間仕切り目隠しに使う屏障具(へいしょうぐ)の一。土居(つちい)という台の上2本の柱立てて横木をわたし、それに夏は生絹(すずし)、冬は練絹(ねりぎぬ)などの帷子(かたびら)をかけたもの。高さは5尺と4尺とがある。

几帳の画像

几帳

読み方:キチョウ(kichou)

几すなわち手といわれるものに、帳をかけ目隠しとか蔽いしたもの


きちょう〔几帳〕

布帛用いた一種衝立装飾をかねて衝立屏風役目をなしたもの表面朽木形模様花鳥の絵を描いてある。また、錦や綾織物用いた美しいものを美麗几帳という。

きちょう〔几帳〕

几帳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/24 03:28 UTC 版)

几帳 上は表、下は裏
几帳(風俗博物館

几帳(きちょう)は、平安時代以降公家の邸宅に使われた、二本のT字型の柱に薄を下げた間仕切りの一種。

の内側に立てて二重の障壁とするほか、可動式の間仕切り・目隠しとして大きな部屋の仕切りに使ったり、参拝の折など高貴の婦人の身を衆目から隠す障壁、荷物などを見苦しくないよう隠しておく目隠しなどとしてわりに広い用途に用いられた。 変わった用途としては、女房街道を歩くときに傍仕えの女の童二人に小型の几帳を持たせて顔を隠す「差几帳(さしきちょう)」がある。

几帳の有職

几帳に用いる薄絹を「帷(かたびら)」、T字の上の部分に当たる横木を「手」、T字の縦棒に当たる柱を「足」、根元の台を「土居(つちい)」と呼ぶ。

几帳の丈は土居の高さも含めて測り、以下の三種類がある。

  • 簾の内側に立てる高さ四幅八尺・帷が長さ六尺幅五幅(薄絹五枚使用)の大型タイプ(四尺の几帳)
  • 室内用の高さ三尺幅六尺・帷が長さ五尺幅四幅(薄絹四枚使用)の中型タイプ(三尺の几帳)
  • 皇族女子などが帳台の中に使う高さ二尺幅一尺五の小型タイプ(枕几帳)。枕几帳は横木を紫檀で表地を二陪織物で作る豪勢なものである。

帷には普通は紐や表裏ともに平絹を使うが表地にのみ綾を使ったこともある、上部を筒型に縫って横木を通し縫った上刺しの紐の余りは蜷結びにして長々と垂らし、絹布一枚ごとに紐で吊るして中央に「野筋(のすじ)」という紅(後には黒と紅の分割)の飾り紐を垂らす。

関連項目


几帳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 00:57 UTC 版)

障子」の記事における「几帳」の解説

几帳(きちょう)とは布のカーテンである。帷(とばり)を何か横に縫い合わせるここでいう帷は絹の布であり、当然人手機織であるので幅は着物反物想像する判りやすい。決まっているので『類聚雑要抄』にも布の長さ書いてあるが、布幅の記載は無い。 上から下まで全て縫うのではなく中間は縫わずに布を押し開けばその隙間から向こう側見えるようになっている例えば『年中行事絵巻』巻3「闘鶏」では主人家族の男は寝殿東三間の御簾巻き上げてあげて見物し、西の二間には御簾下ろしその内側に几帳が建てられている。そこを良く見ると主人家族なのか女房達なのか、4人の女性が几帳の中程開いて闘鶏見物している。 画像05が几帳で、持ち運び可能な台付きの低いカーテンである。その構造土居(つちい)という四角い木の台に2本の丸柱立て横木を渡す。それが几帳の几である。それに帳、つまり帷を紐で吊す。夏は生絹 すずし) 、冬は練絹用いた御簾内側立てるのは四尺几帳で、四尺とは土居(つちい)からの高さである。6尺の帷5幅を綴じあわす。表は朽木形文が多いがそれのみではない。裏と紐は平絹である。三尺几帳は帷4幅、主人御座傍らなどに用いる。座っていれば高三尺で十分隠れる。松崎天神縁起には、こちらの画像のように、右上奥方寝そべって和歌書いているシーン描かれているが、その手前にあるのが三尺几帳である。侍女達はその几帳のこちら側に居る。(几帳も参照。)

※この「几帳」の解説は、「障子」の解説の一部です。
「几帳」を含む「障子」の記事については、「障子」の概要を参照ください。

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