はやし【×囃子/×囃】
囃子
笛、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)という、楽器担当者を囃子方(はやしかた)と呼びます。
演目によっては、太鼓が登場しない場合もあります。
4種類が揃えば「四拍子(しびょうし)」、3種類ならば「三拍子(さんびょうし)」と言います。
「早い、うまい、安いの三拍子が揃う」「攻走守の三拍子が揃った選手」という言葉は、三つの必要な条件が揃っていることを意味しています。
囃子方の三拍子が揃うということもまた、必要な条件が揃っていることを意味します。
もしかすると、「三拍子が揃う」という日常の言葉の語源は、能楽用語にあるのかもしれません。
この囃子方に、地謡(じうたい)を加えた5種類の役割が、ひな祭りの五人囃子(ごにんばやし)になります。
よく見ると、雛人形の五人囃子は、手に道具を持っています。
能管、小鼓、大鼓、太鼓、最後の一人は扇を持っています。
囃子
囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 00:57 UTC 版)
竿燈囃子には「流し囃子」と「本囃子」の二つがある。流し囃子は、竿燈が会場へ向けて入場するとき、次の場所に移動するとき、町内へ帰るときに演奏される囃子である。本囃子は、竿燈が演技をするときに演奏する囃子である。それぞれの町内によって微妙に音調が違う。 竿燈囃子は一つの太鼓を二人で叩く。本囃子は上太鼓と下太鼓にパートが分かれて叩く。それに笛が入り、町内によっては鉦を用いる。 古くから伝わる秋田囃子や土崎の湊ばやし、佐竹氏が転封前に治めていた常陸国の天神ばやしが竿燈囃子の原型といわれている。 本番期間中はトラックを装飾した屋台に太鼓を乗せ、屋台の上で演奏する。町内によって様々な屋台が登場する。トラックがない時代は荷車を装飾した曳き屋台に太鼓を積み、歩きながら演奏していた。近年、曳き屋台も制作する町内が増えている。
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囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 04:45 UTC 版)
前述のとおり4曲目あり、一般的に演奏されるのは、「宿渡り」と「羯鼓」である。宿渡りは穏やかで哀愁を帯びており、羯鼓は荒らしく勇壮である。楽譜のようなものはなく口伝のため、各集落によって微妙に異なり、囃子若連ごとの聞き比べも祭りの一つの楽しみである。楽器の基本構成は、笛、鉦(かね)、大太鼓と小太鼓と三味線がある。山車の後部に腕木を通して、そこに大太鼓と小太鼓を結わえ付け、太鼓役は見事な手さばきで大太鼓と小太鼓を交互に叩く。その後方に笛役と鉦役が続く。 新庄市の郊外では、7月頃から夜になるとどこからともなく囃子の練習をする音が響いてくる。 8月中旬には、囃子若連が契約した町内中に囃して歩く、「中帳場」が、ほとんどの町内で行われる。
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囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 02:24 UTC 版)
能楽囃子に用いられる楽器は、笛(能管)、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ、おおかわ、大皮とも称する)、太鼓(たいこ、締太鼓)の4種である。これを「四拍子」(しびょうし)という。雛祭りで飾られる五人囃子は、雅楽の場合もあるが、能の場合の5人は、能舞台を見るときと同じで、左から「太鼓」「大鼓」「小鼓」「笛」「謡(扇を持っている)」である。小鼓、大鼓、太鼓はこれを演奏する場合には掛け声をかけながら打つ。掛け声もまた重要な音楽的要素であり品位や気合の表現で、流派によってもいろいろであるが、「ヤ声」(ヨーと聞こえる)は主に第1拍と第5拍を示すために使われ、それ以外の拍は「ハ声」(ホーと聞こえる)を用いる。「イヤ」は段落を取るときと掛け声を強調するときに奇数拍で使われ、「ヨイ」は段落を取る直前の合図と掛け声を強調するときに主として第3拍で使われる。 一曲のうちには、「謡のみによって構成される場面」「謡と囃子がともに奏される場面」「囃子のみが奏される場面(登場人物が出てくるときの登場楽や、上記の「舞」や「働」である)」の3つが複雑に入り組んでいる。概していえば囃子が謡とともに奏される場合には謡の伴奏的な役割をはたす。また現在では能が始まる合図として、橋がかりの奥にある「鏡の間」で囃子方が音出しを行う「お調べ」が用いられている。 狂言では囃子は常に登場するわけではなく、狂言アシライという言葉もあるように音量的に柔らかく控え目に囃し、舞台の邪魔にならないような心配りもある。 笛(能管) 能管は、竹製の横笛で、歌口(息を吹きこむ穴)と指穴(7つ)を持ち、表面を桜樺・漆で覆っている。同じ指押さえで吹き方を変える事により、低めの「呂の音」と、高めの「甲(かん)の音」を出す事が出来る。歌口と指穴の間の管の内にノドと呼ばれる細竹を嵌めこんであり、これによって龍笛・篠笛など他の横笛とは異色の、能楽独特の高音(「ヒシギ」)を容易に発することができる。またこのノドの存在により、能管は安定した調律を持たない。これもまた能管の大きな特徴となっている。 能管は「四拍子」のなかでは唯一の旋律楽器であるが、基本としては打楽器的な奏法を主としている。つまり拍子にあったところで節やアクセントをつける吹き方をする。囃子のみによる舞(序之舞、中之舞など)の演奏の場合には拍子にあった旋律を吹くが、謡にあわせるときや登場楽の多くには拍子に合わないメロディーを吹く。これを謡につきあうという意味で「アシライ」という。 小鼓(こつづみ) 小鼓は、桜製の砂時計型の胴に、表裏2枚の革(馬革を鉄製の輪に張ってある)を置き、麻紐(「調緒(しらべお)」という)で締めあげた楽器である。左手で調緒を持ち、右肩にかついで右手で打ち、調緒のしぼり方、革を打つ位置、打ち方の強弱によって音階を出すことが出来るが、能では4種類の音(チ、タ、プ、ポ、という名前がつけられている)を打ちわける。演奏にはつねに適度な湿気が必要で、革に息をかけたり、裏革に張ってある調子紙(和紙の小片)を唾でぬらしたりして調節する。「翁」を演じるときには3名の連調となる。 大鼓(おおつづみ) 大鼓は、小鼓と区別するために大皮(おおかわ)とも呼ばれるが、材質、構造はほぼ小鼓に等しく、全体的にひとまわり大きい。左手で持って左膝に置き、右手を横に差し出して強く打ちこむ。小鼓と違い左手で調緒の調節をしないために、音色の種類は、右手の打ち方によって分けている。右腕を大きく上げて強く打つ音(チョン)、弱く打つ音(ツ)、抑える打ち方(ドン)。チョンとツの中間に「チン」がある流派もある。型ぶりに反して全体に小鼓より高く澄んだ音を出す。 湿気を極度に嫌うので、革は演奏の前に炭火にかざして乾燥させる必要がある。太く長い調緒を使って張りつめた皮を素手で打つのは大変痛い(元来は素手で打つべきとの主張もある)ので、中指や薬指に「指皮」をはめ、掌(てのひら)に「当て皮」をつける。。大鼓の流儀は小鼓のそれから派生したもので、同流の小鼓が打ちやすいように手(譜)が考慮されている 太鼓 太鼓は、いわゆる締太鼓のことで、構造は基本的に鼓とかわらない。革は牛革で、撥の当たる部分に補強用の鹿革を貼ることが多い。撥は2本で、太鼓を台に載せて床に置き(この台を又右衛門台という)、正座した体の前で打つ。音は響かせない小さな音(押さえる撥・ツクツク)と響かせる大きな音(小の撥、中の撥、大の撥、肩の撥・テンテン)の2種で、四拍子のリズムを主導する役割を担う。 太鼓が入るのは基本的に死者の霊や鬼畜の登場する怪異的な内容の曲のみで、そのほかの場合には笛と大小の鼓のみで演じる(この場合には大鼓がリズムの主導役を担う)。前者を「太鼓物(太鼓入りもの、四拍子もの)」、後者を「大小物」と呼んで区別する。 以上のほかに、舞台上でシテが鉦鼓(しょうこ)を鳴らす場合もある(『隅田川』『三井寺』)。多くは鐘の音や念仏の鉦鼓の音を表現するためだが、この場合もやみくもに打つのではなく、決まった譜がある。また新作能においては、これら囃子方以外の音楽家が背景音楽の演奏に加わることもある(「伽羅沙」でのキリスト教の賛美歌やパイプオルガンなど)。
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囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/27 00:40 UTC 版)
大畑祭の囃子は、祇園祭の流れを汲んでいると云われており、鉦、篠笛、鼓、締太鼓、大太鼓で時に雅に、時に賑やかに演奏される。 囃子は大きく分けて五種類あり、普段は一階(囃子方の乗子がいる部分)の幕を下ろして演奏し、乱囃子の際は幕を上げて演奏する。 また、各町内によって囃子の解釈が若干異なる。※ ハンユイ :通常の運行時に用いられ、唯一笛を使わない囃子。 本囃子 :神社での祈祷時、御神輿や神楽、各所の神社仏閣、会所、他の山車・御神体に対して、敬意を表す格調高い囃子。 御祝儀 :ご祝儀をいただいた際、その人や各家庭に御礼の意を表す囃子。ご祝儀をいただいた一人ひとりに門打ちをする。 かじまがり:方向転換の際に演奏する囃子。山車によって『曲がり』『ヨイワサ』や『ドガヒャラ』等、呼称に違いがある。 サンバ :山車を逆引き(ぎゃくびき・さかびき)する際、または、来た道を戻る際、夜間の退社時に神社の通りや他の町内を運行する際に敬意と感謝を込めて演奏する囃子。※ 乱囃子 :夜間に神社での祈祷が終了した際、山車が町内に帰った後で演奏される賑やかな囃子。 乱囃子には数種類あり、中でも一般的なのは『酒盛り』という囃子で、「ヤマヤレ」の掛け声で盛り上がる。 町内によっては、『八幡太郎』、『ネブタ』、『数え唄』、『鯉の滝登り』等の乱囃子も演奏する。 この項目は、イベント(行事)、祭礼に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています。
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囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 10:12 UTC 版)
囃子は笛(竹紙を張る明笛)、三味線、半鐘、和太鼓(大太鼓、締太鼓)で構成される。竹紙を張る笛を使うことや三味線が入るという点が特徴的で、これは日田祇園祭と共通する。浜崎地区は一時期天領となった時代があり、日田郡代の支配下となっていたため何らかの関連があったとも考えられるが、曲目や曲調は異なる。 各地区に13曲が伝えられている。口伝のため、曲名の漢字表記等にずれがあるものもある。 祇園囃子(ぎおんばやし) 洒、または晒(さらし) 道囃子、または褌囃子、または三ツ囃子(みつばやし) 松囃子、または松噺子(まつばやし) 襖開、または褄開(つまびらき) 寅市、または寅一(とらいち) 二上寅一(にあがりとらいち)、または団車(だんじり) 法螺ノ梅(ほらのめ、ほらのんめ) 団七(だんしち)、または段櫃(だんひち) 豆腐屋、または東府屋(とうふや) 獅子(しし) 陣太夫、または甚太夫(じんだゆう) ※頭に「伊万里」がつけられる場合もある 猩猩、または猩々(しょうじょう)
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囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 03:21 UTC 版)
真鶴囃子はリズミカルな大太鼓と小太鼓の掛け合いや、美しい笛の音色や鐘の響き、さらにはこれに「ワッショイ」の威勢のよい掛け声が重なり、祭りをいっそうにぎやかに盛り上げ、魅力のひとつとなっている。その起源は定かではないが、江戸神田囃子の流れを汲む小田原囃子と似ており、これから取り入れたという説もある。海上渡御の際、神輿船の後から行く囃子船の形態は旧来から大きな変更はないが、町内巡幸の際の形態は大きな変遷を遂げてきた。その昔、囃子の町内渡御は、坂の多い真鶴の土地柄から、孟宗竹を主材料に担ぎ棒に桧を用い、天井を大漁旗、軒に竹笹を挿しこみ、造花で飾り付けたキリギリス篭と呼ばれる囃子篭により行なわれていたが、現在は道路の整備などにより、自動車による屋台囃子に姿を変えている。
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囃子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 03:46 UTC 版)
囃子は、文化年間(1804年 - 1818年)に日田郡代の目明であった小山徳太郎が長崎で明笛を習得し、それを祇園囃子として使用したのが始まりである。篠笛を主旋律に、太鼓、小太鼓、三味線で構成され、江戸中期から明治・大正までの俗曲や端唄などを元にした30数曲目が演奏される。特に篠笛は京祇園のものと違い明笛という竹紙を貼るもので、内にこもったような音を出す。
※この「囃子」の解説は、「日田祇園祭」の解説の一部です。
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「囃子」の例文・使い方・用例・文例
- 祭囃子(まつりばやし)を聞くと, 下町っ子の血が騒ぎますよ.
- 長唄の囃子において,小鼓の独奏
- (歌舞伎で)囃子
- 居囃子という,能の演奏形式
- 能楽において,いろえの舞の囃子
- 能楽において,受け頭という,囃子の打ち方
- 打ち込みという,能楽の囃子の手くばり
- 歌舞伎において,妖怪が現われる時などに奏する囃子
- 演劇において,街道の馬の鈴音を擬する囃子に用いる楽器
- 置き鼓という,能楽の囃子
- 男舞いという,能楽の舞いで用いる囃子
- 能や狂言の囃子としての翔り
- 囃子で,段落の区切りの部分に打つ手
- 歌舞伎で,片しゃぎりという囃子
- 歌舞伎において,砧拍子という囃子
- 芝居の囃子方
- 五人囃子という人形
- 歌舞伎において,下がり破という囃子
- (歌舞伎で)囃子方
- 能楽で使う囃子の楽器で,笛,太鼓,大鼓,小鼓
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