松囃子とは? わかりやすく解説

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まつ‐ばやし【松×囃子/松拍子】

読み方:まつばやし

室町時代盛行した初春祝福芸。唱門師(しょうもんじ)などの専業芸人のほか、村人町人・侍などが、幕府や諸邸を回って種々の芸能演じ祝い言述べたもの。現在も民俗芸能として九州に残る。

江戸時代正月2日(のち3日)の夜、幕府諸侯殿中召して行った謡初(うたいぞ)めの儀式町家もこれに倣った。《 新年》「音曲や声はつはな—/重頼」


松囃子

読み方:マツバヤシ(matsubayashi)

応永のころ行なわれ一種歌舞、または江戸幕府謡初めの式のこと

季節 新年

分類 人事


松囃子

読み方:マツバヤシ(matsubayashi)

どんたく行なわれるもので、黒田侯の城跡舞鶴城内の護国神社で能を奉納する

季節

分類 人事


松囃子

読み方:マツバヤシ(matsubayashi)

分野 狂言

年代 成立年未詳

作者 作者未詳


松囃子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/17 06:12 UTC 版)

松囃子(まつばやし、まつはやし)は年頭に福を祝って行う芸事のこと。松の内におこなう囃子の意。松拍子・松拍とも。室町時代に盛んに行われていた。1月季語

足利義満が都落ちして播磨国赤松氏白旗城に居していた折に義満を慰めるため披露した芸事を、義満が上洛してのちに正月13日に赤松家によっておこなうのを習慣とした旨の記述が『満済准后日記』にある。この習慣が京都から全国各地へと広まったのが起源とされる。

松囃子では、唱門師や散所などの芸能専業者のみならず村民や町人など各階層の人間が着飾り仮装し、京都においては室町御所へ、地方においては守護など各地の権力者の邸宅へ参向し、囃子が披露され、祝辞が述べられる。その返礼として禄物が授けられる。『看聞日記』には、永享9年(1437年)に下京の町人の女房らが室町御所に参向して囃子を披露した「女松囃子」についての記述がある。また大名らも家来を率いて幕府政庁を訪れ将軍に舞を披露していた。

松囃子はその様相から、人家の門前で音曲を奏し金品を貰う「門付け」や、念仏踊り獅子舞の起源である中世芸能の「風流」の一種とも言える。

江戸時代になると、江戸城内に正月2日(のちには3日)の夜に大名らを集めておこなう謡初を松囃子と呼ぶようになり[1]、町人にもこの慣わしが広まったとされる。

菊池市菊池神社の秋の例祭でとりおこなわれる重要無形民俗文化財の「松囃子御能」は、室町時代の形態が良く保存されており、観世宗家に伝わる松囃子と共通する部分があって深い関連が考えられている。また博多どんたくの起源である博多松囃子も、松囃子の形態を残している。

脚注

  1. ^ 「年中行事事典」p766 1958年(昭和33年)5月23日初版発行 西角井正慶編 東京堂出版



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