CROWN MAJESTAとは? わかりやすく解説

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クラウン マジェスタ

クラウン マジェスタ

 CタイプCタイプ i-
Four
Aタイプ
 “Fパッケージ “Fパッケージ 
車両型式重量性能
車両型式
DBA-
UZS186-
CETZK *1
DBA-
UZS187-
CETZK *2
DBA-
UZS186-
CETQK
車両重量kg
1,690 *3
1,710
1,760 *3
1,780
1,670 *3
車両総重量kg
1,965 *3
1,985
2,035 *3
2,055
1,945 *3
最小回転半径m
5.25.45.2
燃料消費率
10・15モード走行
(国土交通省審査値)
km/L
9.1
8.8 *4
8.59.1
主要燃費向上対策電動パワーステアリング可変バルブタイミングロックアップ機構トルコン充電制御
エンジン
型式3UZ-
FE
種類V型8気筒DOHC
使用燃料無鉛プレミアムガソリン
総排気量L
4.292
内径×行程mm
91.0×82.5
圧縮比10.5
最高出力
ネット
kWPS]/r.p.m.
206280]/5,600
最大トルク
ネット
N・mkg・m]/r.p.m.
430[43.8]/3,400
燃料供給装置EFI(電子制御式燃料噴射装置)
燃料タンク容量L
71
寸法定員
全長mm
4,975
全幅mm
1,795
全高mm
1,4651,4751,465
ホイールベースmm
2,850
トレッド
mm
1,535
mm
1,535
最低地上高mm
150140150
室内
mm
2,070
mm
1,535
mm
1,200 *5
1,145
1,200 *5
1,145
1,200 *5
乗車定員
5
■ステアリング・サスペンション・ブレーキ
ステアリングパワーアシストラック&ピニオン
サスペンションダブルウィッシュボーン式エアスプリング
マルチリンク式エアスプリング
ブレーキベンチレーテッドディスク
ベンチレーテッドディスク
駆動方式FR(後輪駆動方式)4WD(4輪駆動方式)FR(後輪駆動方式)
トランスミッション変速比減速比
トランスミッションスーパーインテリジェント6速オートマチック<6 Super ECT
第1速3.296
第2速1.958
第31.348
4速1.000
5速0.725
6速0.582
後退2.951
減速比3.6153.7693.615

*3 車両重量および車両総重量は、マイコン制御チルトスライド電動ムーンルーフ装着した場合20kg増加します。
*4 車両重量が1,780kgの場合、8.5km/Lとなります
*5 マイコン制御チルトスライド電動ムーンルーフ装着時には1,145mmとなります
燃料消費率定められ試験条件のもとでの値です。実際走行時には、この条件気象道路車両、運転、整備等の状況)が異なってきますので、それに応じて燃料消費率異なります
*1 Cタイプ“Fパッケージ”は車両型式末尾(F)付きます
*2 Cタイプi-Four“Fパッケージ”は車両型式末尾(F)付きます
(注:この情報2008年7月現在のものです)

クラウン/ クラウン・マジェスタ/ クラウン・エステート

英語 Crown; Crown majesta; Crown estate

王冠国産車リードする王座シンボルとして名付けた初代モデル発売は、1955年1月のことだった。エンジンは1.5L(48馬力)で、リヤドアヒンジ後方にある観音開きドア特徴があった。フロントサスペンションダブルウイッシュボーン独立式を採用したことが時代先駆けていた。初代RSタイプ価格1015000円だった。

当時日本乗用車メーカーは、外国メーカー提携するケース多かった日産オースチンを、いすゞ はヒルマンを、そして日野ルノーノックダウン生産して技術吸収しようとしていた。これに対してトヨタは、自社技術新型クラウン開発した初代信頼性高く法人個人オーナー、タクシーユースもあった。12月にはデラックス追加、これが人気拍車をかけた。

60年10月小型車改正に伴い1.9Lエンジン搭載1900デラックス設定した同時に日本初のATトヨグライド付き発売

2代目世に出たのは62年10月だった。スタイリングはより低くより長くなり、4灯式のヘッドランプ採用リヤドアも前ヒンジとなったエンジン直4の1.9Lを搭載。同じフロントスタイルのカスタムと呼ぶワゴン車発売した63年9月マイナーチェンジ前後デザイン小変更。2速ATのトヨグライドフルオート進化MTもオールシンクロとなった65年11月、直6・SOHC・2Lエンジン採用67年5月、S(スポーティ型)のATが3速発展したこの間64年4月クラウン・エイトというV8・2.6Lエンジン積んだクルマ発売した。が、次のモデルではセンチュリーへと変身クラウンシリーズからは消えた

67年9月フルモデルチェンジ3代目になったワゴンカスタム同時発表全体にやや丸み帯び、さらに低く長くなった。エンジンは1.9Lと2L。68年9月パワーステアリング仕様追加11月には2ドアハードトップ車を新設定した。この時代、白いクラウンという広告キャンペーン話題呼んだ

71年2月フルモデルチェンジ4代目では、それまでトヨペット・クラウンの名称をトヨタ・クラウン改めたエンジンは2Lで、カスタム(ワゴン)と2ドアパートトップがバリエーションとしてそろった5月、2.6Lエンジン2600スーパーサルーンを追加クラウン・エイト除けばシリーズ初の3ナンバー車だった。72年10月セダンハードトップに2.6Lエンジン積んだスーパーDXDX追加73年2月前後デザイン一新した同時に6気筒エンジン搭載車2分割プロペラシャフト採用

74年10月フルモデルチェンジで、5代目となったボディバリエーション4ドアセダン、4ドアピラードハードトップ、2ドアハードトップ、カスタム(ワゴン)と増えたエンジンは2Lと2.6Lの2本立てで、このモデル排ガス規制(昭和505153年)を次々とクリアした。75年5月、2.6LエンジンにTTC-Cというデバイス採用排ガス規制対応した76年5月、2LエンジンEFI装備11月マイナーチェンジフロントグリルテールランプ周辺デザイン変えたランバーサポート付きシート、ELRシートベルト、後席の調整式へッドレストなどを採用。この時、最高級グレードのロイヤルサルーンを新設定した。77年10月には2.2Lディーゼルエンジン(自然吸気)を追加した78年2月マイナーチェンジ実施フロントグリル変更4速ATやランバーサポート、ソフトサスペンションなどの採用拡大ディーゼルエンジン4/5フロアシフト設定行った9月ディーゼルエンジンスーパーデラックスというモデル追加。このモデルわが国初の4速ATが付いた

6代目登場79年9月ボディバリエーション旧型と同様4ドアセダン2ドア4ドアハードトップ、そしてワゴンという構成エンジンガソリンが2Lと2.8Lの2種。そして5代目と同じ2.2L自然吸気ディーゼル残った80年10月、2Lエンジンターボ追加81年8月には2.8LエンジンDOHC進化した(ロイヤルサルーン)。世界初電子制御式4速AT(ECT)の採用もあった。82年8月ディーゼルの2.2Lを2.4Lに拡大しターボ過給したエンジン交換した。この時、速度感応式パワーステアリングマイコンオートドライブ装備

83年8月7代目変わったこの世代では2ドアハードトップがなくなりセダン、4ドアハードトップ、ワゴンの3タイプボディとなったエンジンは2Lがターボ含めて3種、2.8L・DOHC、2.4Lディーゼル自然吸気ターボ2種、計6タイプになったが、84年8月新開発の3L・DOHCエンジンをロイヤルサルーンに設定した。2.4Lディーゼルターボもセラミックチャンバーを採り入れてパワーアップ。2.8L・DOHC消滅85年9月マイナーチェンジでは、2Lガソリンエンジンに初のスーパーチャージャー設定したスーパーチャージャーユニット内製品。これは5ナンバー車だった。89年8月マイナーチェンジで、セダンハードトップ車に新開発V8・4Lエンジン採用

87年9月フルモデルチェンジ8代目となった新型エンジン・バリエーションは、ガソリンの3L・DOHCトップに、2LのDOHCSOHC2種ディーゼルが2.5Lのターボとノンターボというラインアップ。ボデイは4ドアセダン、4ドアハードトップ、5ドアワゴンをそろえたミッションECT中心。3L搭載車には専用ワイドボディ登場した全幅が25mm広い1745mm、トレッド前後それぞれ40mm拡大したモデルだった。

89年8月マイナーチェンジで、セダンハードトップ車に新開発V8・4Lエンジン採用

91年10月、9世代目が世に出た従来ボディ・バリエーション(4ドアセダン、4ドアハードトップ、ワゴン)に加えて、その上級型としてマジェスタ(英語のMAJESTY威厳という意味)というサプネームを付けたシリーズ誕生した。4ドアハードトップボディにはロイヤルシリーズもあったが、それに比べてマジェスタサイズ全長が+100mmの4900mm、全幅が+50mmの1800mm、ホイールベースが+50mmの2780mmと大きかったモノコックボディを纏ったことも特筆事項。これにサブフレーム併用した。しかし、4ドアセダンワゴンについてはこのとき、フルモデルチェンジ行わず大がかりマイナーチェンジ終わったエンジンガソリンがすべてDOHCで、マジェスタ用としてV8・4Lがあるほか、直6・3L、2.5L、2Lとあり、ディーゼル直4の2.4Lターボ付き用意したABSはほとんどのモデル標準

95年8月10代目生まれ変わったスタイリングについては、ロイヤルシリーズは従来テイスト継承し一方マジェスタ縦長テールランプ採用したことでアイデンティティ主張したロイヤル系もモノコック構造となり、マジェスタ同じになった。2780mmのホイールベース変わらないエンジンV8の4Lをトップに直6の3L・VVT-i付き、2.5L、2Lなどがガソリンで、2.5Lディーゼルターボ選べた。VVT-i(可変バルブタイミング機構)は注目新技術。ATは5速もあった。4WD車には新たに車両姿勢安定装置VSCを新採用したが。これも安全性に関する注目すべき新技術だった。

95年12月セダンフルモデルチェンジハードトップ系とは別の進化プロセス入っていたセダン系の、久々衣替え技術的な特徴は、モノコック・ボディ変わったこと。サイズ5ナンバー3ナンバーがあり、エンジンは直6・DOHC24バルブVVT-iの3L、2.5L、2Lのほかにディーゼルターボの2.4Lを用意した電子制御フルタイム4WD仕様もあった。ABSSRSエアバッグ全車標準装備

99年9月マジェスタと4ドアハードトップ系を一新11代目入った従来と同じロイヤルマジェスタ2シリーズプラスして、新型ではアスリート(競技者)というスポーティなタイプ新設定した。エンジン新開発の直6・3L・D-4直噴エンジン高級車にも時代の波が押し寄せていることを感じさせた。このほかV8・4L、直6・3L・EFI付き、直6・2.5LのEFI付きターボ仕様などのガソリンエンジンがそろう。アスリート用は前記D-4と2.5L・セラミックターボ280psエンジン使用ミッション4/5速ATだが、アスリート2WD車にはステアシフトも採用した駆動方式FR2WD4WD設定サスペンション前後ともダブルウイッシュボーン/コイル独立3シリーズともチューニング異なる。また、マジェスタには電子制御エアサスペンション仕様ロイヤルには減衰力電子制御するH∞-TEMSという機構採用するモデルもあった。

99年12月新型エステート発表クラウンワゴンとしては、ほぼ12年ぶりの新型だった。ロイヤルアスリート2シリーズ設定エンジンは直6で2.5L・200psとそのターボ仕様280ps、3Lの直噴220psの3機種そろえた電子制御によるフルタイム4WD車もあり、VSC付き選べた。2000年8月に、エステートアスリートEというグレード設定した

一方、クラウン・シリーズは2000年4月一部変更と、ロイヤルエクストラ2.0というモデル追加行ったシリーズとしては最少排気量エンジンの2L・160psユニット搭載クラウンマジェスタエステートには電動リヤサンシェード設定拡大単独オプション化などを実施

2001年8月セダンフルモデルチェンジがあり、フロントグリル前後バンパーリヤコンビネーションランプなど外観一新する同時にエンジンを2LのLPGと2Lガソリンの2タイプ整理したミッションOD付き4速ATがLPG仕様、ECT-iEがガソリン仕様という設定になった

同じ8月マジェスタロイヤル、アスリート・シリーズ、エステートマイナーチェンジ行った最大話題は、ロイヤルマイルドハイブリッド車を設定したこと。本体エンジンは直6・DOHC・3Lを搭載、それに連結した小型モーター(発電機兼用)と、それを駆動する電源として36Vの小型バッテリー使いアイドルストップ回生ブレーキを行う。作動停車時にエンジン自動停止させ、発進モーター進めとともにエンジン始動する減速制動時にはモーター発電機として作動し減速失われる運動エネルギー電気エネルギー変換してバッテリー回収し省エネ実現する従来からある12Vのバッテリーは、アイドルストップ中のエアコンコンプレッサーの駆動などに使う。このとき、他モデル内外リファイン、新直噴エンジン採用ETCヘルプネットなど先進ITSの設定オプション化をはかった2002年10月には、セダンにもマイルドハイブリッドシステム搭載したロイヤルハイブリッド車とは違い、2L直6エンジン小型モーター、そして36Vの駆動バッテリーという組み合わせ

なお、2000年7月オリジンというレトロ調スタイル新型車を送り出したが、これは初代再現したもの。ベースとなったのはプログレの3Lモデルだが、特徴だった観音開きドア復活注目集めた限定モデルで、約1000程度販売

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

トヨタ・クラウンマジェスタ

(CROWN MAJESTA から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/16 15:18 UTC 版)

トヨタ・クラウン > トヨタ・クラウンマジェスタ
トヨタ・クラウンマジェスタ
6代目 クラウンマジェスタ
概要
製造国 日本
販売期間 1991年-2018年
ボディ
ボディタイプ 4ドアハードトップ(初代、2代目)
4ドアセダン(3代目以降)
駆動方式 後輪駆動
四輪駆動
e-four(ハイブリッド)
系譜
先代 8代目クラウン 4000ロイヤルサルーンG
後継 7代目クラウンセダン
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クラウン マジェスタCROWN MAJESTA)は、トヨタ自動車が生産・販売していた高級4ドアセダンである。取扱店はトヨタ店(東京のみ東京トヨペットと併売)。

愛称は「マジェスタ」、「マジェ」。

概要

1989年8月、8代目クラウンマイナーチェンジにおいて、新開発となる4.0L V型8気筒DOHC1UZ-FE型エンジンが、同年10月に登場するセルシオ(初代)に先駆けて初めて搭載された(グレード名「4000ロイヤルサルーンG」・通称「V8クラウン」)。当該車種の事実上の後継車種として、クラウンの更に上位に位置し、クラウンとセルシオの中間車種として設定されたのがクラウンマジェスタである。

なお、1964年に登場したクラウンエイト(VG10型)は、当時のクラウン(MS41型)とは別の最高峰モデルとして大型専用ボディとエンジン(2.6Lのオールアルミ製のV型8気筒)を搭載していたが、これは1967年に登場するセンチュリーのパイロットモデル相当であった。

初代からフロントガラス上に情報を表示する機能を持ったフロントヘッドアップディスプレイ(HUD)を標準装備し、他車との差別化を図っていたが、5代目以降は廃止された。初代より日本国内専用車として設計・生産されていたが、4代目は紅旗・HQ3(盛世)のベースとして、5代目からは中国におけるクラウンの現地生産車(2代目 S20#型、3代目 S21#)としても採用され、この後中国戦略車としての役割も担うこととなった。

初代 S140型(1991年 - 1995年)

トヨタ・クラウンマジェスタ(初代)
JZS14#/UZS14#型
フロント(前期型)
フロント(後期型)
リア(後期型)
概要
販売期間 1991年10月 - 1995年8月
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアハードトップ
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 2JZ-GE型 2,997cc 直6
1UZ-FE型 3,968cc V8
変速機 4AT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン
ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,780mm
全長 4,900mm
全幅 1,800mm
全高 1,420mm-1,445mm
その他
姉妹車 トヨタ・アリスト(初代)
販売期間中の新車登録台数の累計 37万921台(クラウンと合算)[1]
系譜
先代 130系クラウン 4000ロイヤルサルーンG
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9代目クラウンと同時に登場。前記の通り、1989年にデビューしたセルシオ(レクサス・LS)との間に位置する車種として投入された。エンジンはクラウンの直列6気筒3.0Lとセルシオに搭載されているV型8気筒4.0Lの2種類。また当時、セルシオにも非採用のエレクトロマルチビジョンが採用されている。なおアリスト(JZS147型)とは兄弟車種であり、シャシーを共有していた。

全体的に丸みを帯びたフォルムを持つ。特に、横長のリアコンビネーションランプはリアエンド一杯に広げられ、ワイド感が強調されている。そしてハイマウントストップランプには、当時販売されていた、クラウンセルシオマークIIに採用されていたLEDハイマウントストップランプが使用されている。このハイマウントストップランプは横長で照射範囲は広いが、経年劣化で低照度化してしまうため、後世代では白熱バルブ式のハイマウントストップランプに変更された。

クラウン36年の歴史で初となるフルモノコックボディを採用。ピラードハードトップのかたちをとっていた。空気抵抗は、CD=0.31。

グレードは上位から「Cタイプ」「Bタイプ」「Aタイプ」の3種。Cタイプが4.0L、BタイプとAタイプが3.0L。Cタイプはリアに「V8」のエンブレムが付く。

  • 1991年(平成3年)10月28日 - 発売。
  • 1992年(平成4年)10月 - 4WDのCタイプi-Fourを追加。同時に4.0Cタイプと3.0Aタイプに装備を簡略化して、断熱グリーンガラスを採用したタイプSシリーズを追加。
  • 1993年(平成5年)8月[2] - マイナーチェンジ。 フロントグリル、リアコンビネーションランプの意匠変更。クロムメッキドアハンドルの採用。助手席エアバッグ(オプション)の設定。
  • 1994年(平成6年)8月- 一部改良。Cタイプと同じシートトリムのオールウールジャカードモケットを全車に標準装備。またアルミホイールのセンターオーナメントのデザインを変更した。
  • 1995年(平成7年)
    • 7月[3] - 生産終了[出典無効]。在庫対応分のみの販売となる。
    • 8月 - 2代目と入れ替わる形で販売終了。

2代目 S150型(1995年 - 1999年)

トヨタ・クラウンマジェスタ(2代目)
JZS155/UZS15#型
前期型(1995年8月 - 1997年8月)
前期型(1995年8月 - 1997年8月)リア
後期型(1997年8月 - 1999年9月) Cタイプ
概要
販売期間 1995年8月 - 1999年9月
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアハードトップ
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 2JZ-GE型 2,997cc 直6
1UZ-FE型 3,968cc V8
変速機 4AT/5AT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン
ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,780mm
全長 4,900mm
全幅 1,795mm
全高 1,420mm-1,430mm
その他
販売終了前月までの新車登録台数の累計 18万1169台[4]
テンプレートを表示

1995年8月 - 10代目クラウンと共にフルモデルチェンジ。エンジンの出力は1UZ-FEが265PSに向上。CMの音楽は久石譲が手がけた。

初代モデルの丸みを帯びたデザインに比べ、直線的デザインに変わっている。また、ベースカラーも明色系ツートンから暗色系ツートンになった。

テールランプもこの代から縦型となった。

バブル崩壊後に登場したことで初代に比べるとインテリアの装備品の簡略化が目立っている[注釈 1]

  • 1996年(平成8年)
    • 5月 - 3Lモデルに「Eタイプ」を設定。
    • 9月 - 一部改良。安全装備を拡充させ、VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)を4L搭載のグレードに標準装備。リヤ左右席にチャイルドシート固定機構付シートベルト、ヒーター付ドアミラーを全車標準装備した。
  • 1997年(平成9年)8月 - マイナーチェンジ。フロントグリルの変更と同時にディスチャージヘッドランプが採用されたほか、ボディがVIPSから衝突安全ボディGOAへと進化した。そしてメーカーオプションのEMVが7インチワイド化された。なお、1UZ-FEがVVT-i化され、280PSに出力向上。4.0L・2WD車のATが5速化されている。
  • 1998年(平成10年)
    • 8月 - 排気ガス記号を「E-」から「GF-」へ変更。外板色 マリーンマイカトーニングGを廃止。
    • 10月 - Fタイプをベースにした特別仕様車「オーナーズエディション」を設定。
  • 1999年(平成11年)
    • 8月[5] - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
    • 9月 - 3代目と入れ替わって販売終了。

3代目 S170型(1999年 - 2004年)

トヨタ・クラウンマジェスタ(3代目)
JZS177/UZS17#型
前期型(1999年9月 - 2001年8月)
前期型(1999年9月 - 2001年8月)リア
概要
販売期間 1999年9月 - 2004年7月
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 2JZ-FSE型 3.0L 直6
1UZ-FE型 4.0L V8
最高出力 220PS(2JZ-FSE型)
280PS(1UZ-FE型)
変速機 4AT(4WD)/5AT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン
ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,800mm
全長 4,900mm
全幅 1,795mm
全高 1,455mm-1,465mm
車両重量 1,700kg 1,780kg 1,660kg 1,680kg
その他
販売終了前月までの新車登録台数の累計 47万2882台(クラウンシリーズと合算)[6]
※11代目クラウンの販売終了前月までの新車登録台数の累計は35万1888台[7]
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1999年9月 - 発売。このモデルよりクラウン同様にプラットホームが一新され、ボディ形状がこれまでのハードトップからドアサッシュ(窓枠)を持つセダンへ変更された。先代同様、衝突安全ボディGOAを採用。

搭載エンジンは先代と同じであるが、4.0Lのモデルは出力が280PSに向上している(直6モデルは220PS)。

4.0L、3.0Lの両グレード共にベースグレードのAタイプ、上位グレードのCタイプの2種類のみの展開となる。4.0L Cタイプにはエアサスペンションが装着され、4WD仕様のi-Four(このモデルのみ4AT)が存在している。

専用のオプションでフードクレストマークを装着できるようになり、全体的に大きくなった車幅に対し、目安を付けることで運転しやすくなっている。ベースカラーはホワイト・ベージュ系のツートンと、ダークブルー系のツートンが主に使用されている。なお、ナビタイプが、従来のCD-ROMからDVD方式に変更された。後期型ではオットマン機構などの特殊装備も追加され、ドライバーよりも助手席や後部席の居住性を確保する仕様になっている。

  • 2000年(平成12年)
    • 4月 - 一部改良。電動リアサンシェードの設定拡大および単独オプション化、本革シートの設定拡大を実施した。
    • 8月 - 排気ガス記号を「GH」から「TA」へ変更(4.0L Cタイプ i-Fourを除く全車)。
  • 2001年(平成13年)8月 - マイナーチェンジ。フロントグリル、テールランプなどを変更。
  • 2002年(平成14年)1月 - クラウンマジェスタ10周年を記念して特別仕様車を設定。3.0L Cタイプ、4.0L Cタイプ/Cタイプ i-Fourをベースに、外板色にホワイトパールクリスタルシャイントーニングGを含む計4種類を設定するとともに、専用色ブラックの本革シート・内装(アイボリーも設定)や専用オープニング画面のDVDボイスナビゲーション付EMV(エレクトロマルチビジョン)、専用16インチアルミホイール(クローム調)、プライバシーガラス(リヤサイド、バックガラス)を採用するなど、一層高級な仕様とした。また、10th Anniversaryのロゴが入った木目調インストルメントパネル、専用ワイヤレスキー2本(本革キーケースならびにキー収納ボックス、サブキー1本セット)、専用本革張り車検証入れなどを採用し、10周年記念ならではの特別仕様車としている。
  • 2004年(平成16年)
    • 6月[8] - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
    • 7月 - 4代目とバトンタッチして販売終了。

4代目 S180型(2004年 - 2009年)

トヨタ・クラウンマジェスタ(4代目)
UZS18#型
前期型(2004年7月 - 2006年6月)
後期型(2006年7月 - 2009年3月)
概要
販売期間 2004年7月 - 2009年3月
設計統括 加藤光久
ボディ
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 3UZ-FE型 4.3L V8
最高出力 280PS/5,600rpm
最大トルク 43.8kg・m/3,400rpm
変速機 6AT
サスペンション
ダブルウィッシュボーン
マルチリンク
車両寸法
ホイールベース 2,850mm
全長 4,975mm
全幅 1,795mm
全高 1,465mm-1,475mm
車両重量 1,670kg-1,780kg
その他
販売終了前月までの新車登録台数の累計 28万3812台(クラウンと合算)[9]
※12代目クラウンの販売終了前月までの新車登録台数は累計33万1245台[10]
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  • 2004年(平成16年)7月6日 - フルモデルチェンジ。
    • 「ダイナミック&マジェスティックセダン」のキャッチフレーズの下に新プラットフォームで製作された。「ZERO CROWN」としてモデルチェンジしたクラウン同様に、従来より大幅にデザインが変更されたが、縦型テールランプは継承された。先代まではフロントをはじめ、王冠を模した「クラウンエンブレム」を使用していたが、この代と次の代に限り「トヨタエンブレム」に差し替えられ、エレクトロマルチビジョンの車名ロゴも“MAJESTA”のみとなった。目標月間販売台数は1,000台。
    • エンジンは直列6気筒3.0L搭載グレードがなくなり、セルシオやソアラなどと共通の3UZ-FE型V型8気筒DOHC4.3L(4,292cc)のみとなった。トランスミッションは、6速シーケンシャルシフトマチック(スーパーインテリジェント6速オートマチック<6 Super ECT>)のみである。グレードは4WD仕様のi-Fourをあわせ、CタイプとAタイプの3グレード。また、ターゲット年齢層を下げるため、ツートンカラーの設定がなくなり、スポーティーさを強調した単色のみの設定となっている(ベースカラーはホワイト・ホワイトシルバー系)。全車にカーナビゲーションとバックガイドモニターやETCを標準装備し、ナイトビュー、インテリジェントAFS、プリクラッシュセーフティーシステム、レーンキーピングアシストなどの当時最新鋭の安全装備も搭載されている。また、内装には天然木(木目調であった従来と異なる本木目)、特殊な防音材を使用し、高級感を図っている。
  • 2006年(平成18年)7月3日 - マイナーチェンジ。フロントグリルの横桟が、2代目からの伝統である縦桟に変更された。同時にナビはHDDタイプに変更されている。セルシオが2006年5月で販売終了し製造も6月30日で終了、同年9月19日よりレクサスに移行し「レクサス・LS」として発売されたため、TOYOTAブランドとしてショーファードリブンカーであるセンチュリーを除いて市販車では最上級車種となった。
    • マイナーチェンジに伴い、トヨタモデリスタインターナショナルより「クラウンマジェスタ・スーパーチャージャー」が発売された。340馬力に向上したエンジン出力、エアサスペンション、強化AT、マフラー、スタビライザーなども専用に設計された仕様になっている。エンブレムも専用のものが付属。なお、ベース車両を2WDの全グレードから選択できるが、それぞれの車両価格に約200万円の増となる。また、持ち込み車検となるほか、税金の減免処置も受けられない。
  • 2009年(平成21年)
    • 2月[11] - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
    • 3月 - 5代目と入れ替わって販売終了。

5代目 S200型(2009年 - 2013年)

トヨタ・クラウンマジェスタ(5代目)
URS206 / UZS207型
概要
別名 中国 : トヨタ・クラウン
製造国 日本 中国
販売期間 2009年3月 - 2013年9月
設計統括 下村修之
ボディ
乗車定員 4-5人
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 1UR-FSE型 V型8気筒4,608cc(FR)
3UZ-FE型 V型8気筒4,292cc(4WD)
最高出力 1UR-FSE:255kW/6,400rpm
3UZ-FE:206kW/5,600rpm
最大トルク 1UR-FSE:460Nm/4,100rpm
3UZ-FE:430Nm/3,400rpm
変速機 8速AT(FR)
6速AT(4WD)
サスペンション
ダブルウィッシュボーン
マルチリンク
車両寸法
ホイールベース 2,925mm
全長 4,995mm
全幅 1,810mm
全高 1,475mm
車両重量 1,750kg-1,820kg
その他
販売終了前月までの新車登録台数の累計 17万1141台(クラウンと合算)[12]
テンプレートを表示

基本的に先代のキープコンセプトであるが、全体的に押しの強さが控えられ、やや落ち着いたデザインになった。全長は4,995mm、全幅も1,810mmとなりボディサイズは拡大されたが、レクサス・LSよりもサイズは小さく、かつてトヨタブランドで販売されていたセルシオに極めて近いサイズである[注釈 2]。目標月間販売台数は1,000台。

エンジンはレクサス・LSやGSにも搭載されている1UR-FSE型エンジンを採用しているが、4WDモデルの「i-Four」にはエンジンルームのスペースの都合で1URエンジン用のセンターデフが収まらないとの理由から、先代の4.3Lの3UZ-FE+6ATを引き続き採用している。

シャシーとサスペンションは先代から継続されるものの、新型エンジンのパワーに耐えられるよう各部が強化されている。電子制御式エアサスペンションを今回も全グレードで採用し、カーナビゲーションの地図情報を元にしてダンパーの減衰力を変更する機能も搭載。また、ブレーキはレクサスGSと同様の、モノブロックタイプの4ポットキャリパー大径ディスクブレーキをフロントに初採用。タイヤサイズは先代やレクサスGS350(標準仕様)と同じく17インチであるが、エンジンやサスペンションの向上に伴い235サイズへと拡大されている。

グレード体系も変更された。ベーシックグレードのAタイプ、それをベースに「アクティブステアリング統合制御」と「VGRS(ギア比可変ステアリング)」を装備して走行性能を強化した「Lパッケージ」(ホイールも専用デザイン)、今回は中間グレードとなる「Cタイプ」、そして最上級グレードとして「Gタイプ」が新設された。そしてGタイプの後席の居住性を重視し、ショーファードリブン需要に対応したクラウン・マジェスタとしては初の大型リアセンターコンソールを設置した4人乗りグレード「Fパッケージ」も設定されている[注釈 3]。また、Aタイプ及び同Lパッケージを除き、クラウンハイブリッドで採用されたファイングラフィックメーターがメーカーオプションで装着可能になった。

そしてこの「Gタイプ」には、世界初の技術として斜め前方の検知もできるようになった「前側方プリクラッシュセーフティシステム」、衝突時に後席のシートが前方に少し起き上がり乗員を保護する「プリクラッシュシートバック」、「Fパッケージ」には後席中央のエアバッグで後席の乗員同士の衝突を防ぐ「後席センターエアバッグ」の3つが搭載されている。

なお、マークXやレクサスLS、13代目クラウンと同じく、リヤバンパーとマフラーが一体化したデザインを採用している。

  • 2009年(平成21年)
    • 3月26日 - およそ5年ぶりにフルモデルチェンジ。
    • 4月 - 「オート上海2009」にてマジェスタのボディをベースとした新型クラウンを出展。先代にあたるGRS180系クラウンの後継として中国の一汽汽車にて現地生産を開始。フロントグリルのエンブレムはトヨタのCIではなく、GRS200系クラウン同様に王冠を前面にしたデザインとしている。エンジンラインナップは国内仕様とは大きく異なり、2.5L・V6の5GR-FEと3.0L・V6の3GR-FE、そして国内仕様の4WDと同じV8・4.3Lの3UZ-FEで構成される。また、グレード体系も異なり「ロイヤル(2.5Lと3.0L)」「ロイヤルサルーン(3.0Lと4.3L)」「ロイヤルサルーンVIP(3.0Lと4.3L)」の3種となる。
  • 2010年(平成22年)12月1日 - 一部改良。ルーフアンテナをフィンタイプの形状に変更。また、HDDナビゲーションシステムの機能強化やポータブルオーディオプレーヤーとの接続ができるUSB端子を新たに装備。さらに、ナビゲーションと連動で交通情報を画面や音声で知らせて安全運転をサポートするITS対応DSRCユニット(ETC機能付)をオプション設定した。
  • 2012年(平成24年)11月1日 - 一部改良。JC08燃費測定対応。フロントフォグランプスモーク塗装。
  • 2013年(平成25年)
    • 8月[13] - 生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
    • 9月 - 6代目にバトンタッチして販売終了。

6代目 S210型(2013年 - 2018年)

トヨタ・クラウンマジェスタ(6代目)
GWS214/AWS215型
フロント
リア
ダッシュボード
概要
別名 中国 : トヨタ・クラウン
製造国 日本
販売期間 2013年9月 - 2018年6月
設計統括 山本卓
デザイン  
ボディ
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 2GR-FXE V型6気筒 DOHC 3,456 cc(FR)
2AR-FSE 直列4気筒 DOHC 2,493cc(4WD)
モーター 1KM 交流同期電動機
変速機 電気式無段変速機
サスペンション
ダブルウィッシュボーン式
マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース 2,925mm
全長 4,970mm
全幅 1,800mm
全高 1,460mm
車両重量 1,810kg-1,830kg
その他
2015年8月までの新車登録台数の累計 9万8972台(14代目クラウンと合算)[14]
系譜
後継 7代目クラウンセダン
(事実上。ただし、発売開始まで5年5か月の空白期間あり)
テンプレートを表示
フロントシート
当代がベースの中国仕様クラウン

2013年(平成25年)9月9日、6代目にフルモデルチェンジし、同日より販売開始[15]。初代から続いて来たマジェスタ専用ボディは廃止され、14代目クラウン・ロイヤルのホイールベースを延長した車体となった[注釈 4]。同時に、車種名が「クラウン」に変わり、5代目までの「独立車種」としての位置づけからクラウン内のシリーズ名(「マジェスタシリーズ」)の位置づけとなった。

エンジンのダウンサイジングによりV8は廃止され、全モデルハイブリッド専用車となっている。

14代目クラウン・ロイヤルとのボディデザイン共用化の結果、マジェスタを特徴付けていた2代目以来の縦型リアコンビネーションランプは廃止され、初代から4代目までマジェスタのシンボルであったフロントヘッドアップディスプレイ(HUD)も5代目同様に設定されず、エアサスペンションと本木目パネル(4代目、5代目は全車標準)も廃止。歴代マジェスタで設定されていたリヤクールボックス(冷温庫)などいくつかのユーティリティオプションもなくなるなど、マジェスタ独自の個性は大きく減ずることになった。

マジェスタとしての外観上の独自デザイン(装備)は、グリルのバーをマジェスタ伝統の縦バーに変更/フロントバンパー下部へのクローム加飾追加/エクステンション部を黒色化・クリアランスランプのライン発光部をスモークブルとしたLED4灯式ヘッドライト(アダプティブハイビームシステム付)の採用などが挙げられる。

エンジンはレクサス・GS450hと同じ、新世代直噴技術「D-4S」を搭載したアトキンソンサイクル仕様の2GR-FXE型、3.5L V6に置換。さらに、モーターやインバーターの改良により高効率を徹底した「FR専用2段変速式リダクション機構付ハイブリッドシステム」を採用したことでV8エンジンに匹敵する動力性能とJC08モード燃費で18.2km/Lの低燃費を両立し、「平成27年度燃費基準+20%」を達成した。

4代目と5代目ではトヨタエンブレムになっていたフロントグリルのエンブレムは、3代目以来のクラウンエンブレムに戻り、Cピラーのエンブレムも復活した。なお、歴代のマジェスタは「トヨタブランドのオーナードライバーズカーとして最上級」とされていたが、6代目においては14代目クラウンのホイールベースを75mm延長し、しかも延長分すべてを後席スペースの拡大に充てており、ハイヤー社用車としての需要を重視していることがうかがえる。ただ4人乗り仕様の廃止によって、VIPカーとしての用途はセンチュリーやレクサス・LSと比べると中途半端な存在になった。なおクラウンとボディ共用となったことで、結果的に5代目からわずかながらのダウンサイジング(全長25mm、全幅10mm、全高15mm短縮)となった。

装備面では走行中にドアミラーでは確認しづらい後側方の車両をレーダーで検知してドライバーへ注意喚起することで車線変更時の安全運転を支援するブラインドスポットモニターをマジェスタでは初めて標準装備したほか、マルチインフォーメーションディスプレイには各タイヤの空気圧を表示し、夏用・冬用などと2セットのタイヤを登録できるタイヤ空気圧警報システム(TPWS)を備えた。

グレード体系がよりシンプルとなり、標準仕様「マジェスタ」とレーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)、電動式リヤサンシェード&手動式リヤドアサンシェード、リアアクセサリーソケット(DC12V・120W)、3席独立温度コントロールフルオートエアコン(花粉除去モード付)+1席/前席集中モード、リヤオートエアコン(クーラー機能付)、本革シート、後席シートヒーター、パワーリアシート、インテリジェントクリアランスソナー、後左右席サイドエアバッグ、プリクラッシュセーフティシステムミリ波レーダー方式)などを追加した「マジェスタ"Fバージョン"」の2タイプとなった。

2014年(平成26年)7月9日、トヨタ初のハイブリッドフルタイム4WD車「マジェスタFour」を発売[16]。FR車の「マジェスタ」よりも排気量が少なく、クラウンロイヤルシリーズ、アスリートシリーズのハイブリッドにも搭載されているレギュラーガソリンが使用できる直列4気筒2.5Lの2AR-FSE型を用いた「リダクション機構付THS II」にトルセンLSDトランスファーとハイブリッド用トランスミッションを組み合わせたことで高い操舵安定性と低燃費(JC08モード燃費で19.4km/L)を両立した。なお、「マジェスタ」に2.5Lならびに直列4気筒が設定されることは史上初であり、同時に、歴代初のV型8気筒を搭載しない4WDでもある。

2015年(平成27年)10月1日、一部改良[17]ITS専用周波数(760MHz)を活用したITS Connectを世界で初めてメーカーオプションとして全グレードに採用した[注釈 5]。それ以外に、セルフリストアリングコートの採用、ボディ接合部の剛性強化、フロント・リヤサスペンションの最適化も行われている。

2016年(平成28年)8月29日、トヨタ店創立70周年記念特別仕様車「J-FRONTIER」を発売[18][注釈 6]。「マジェスタ"Fバージョン"」、「マジェスタFour」をベースに、共通でプレミアムナッパ本革シート表皮を装備し、本革巻き4本スポークステアリングホイールにブラウンレイヤーウッド(本木目)などを装備。内装色には特別設定色の「スモーキーブラウン」を採用した。併せて一部改良も行われ、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車標準装備した。

2018年 (平成30年) 4月[19] 、 生産終了。 在庫対応分のみの販売となる。

2018年(平成30年)6月[20]、在庫対応分が完売し販売終了。同時に公式サイトも閉鎖され、マジェスタは6代27年の歴史に終止符を打った。同年6月26日にクラウンが15代目にフルモデルチェンジされたが、シリーズ毎に分かれていた「ロイヤル」・「アスリート」・「マジェスタ」の名称が廃止され、新たに標準仕様とRS仕様に分けられることとなった。標準仕様の最上級グレードの「G-Executive」や「G-Executive Four」が「マジェスタ」の代替的なグレードにあたっていた。現在は、2023年令和5年)より販売を開始した「クラウン(セダン)」が「マジェスタ」の間接的な代替車種にあたる。

車名の由来

  • 英語MAJESTIC(威厳のある、荘厳な、堂々とした)からの造語とされている。

脚注

注釈

  1. ^ 代表的なものにオーディオが見直され、スピーカー数は10スピーカーから7スピーカーに変更されると同時に音質調節機能の簡略化・リヤアームレストのカセットプレーヤーが廃止された。また後席のクーラーボックスも廃止。代わりにカーナビは音声ガイド機能が追加された。
  2. ^ 全長が初代F10型 - 3代目F30型(前期型)と同じで、全幅が10mm~20mm狭い。なお、セルシオは3代目F30型のマイナーチェンジ前までサイズはほとんど変わらなかった。
  3. ^ Cタイプ以下のグレードとGタイプは外観上、フロントウインドウのトップシェードの色(Cタイプ以下はグリーン、Gタイプのみダークブルー)の違いで判別可能。
  4. ^ クラウンの中国仕様は当代のボディをベースに、前後意匠とパワーユニットを変更したものである。
  5. ^ ITS Connectは同日マイナーチェンジして発売したクラウンアスリートシリーズ及びロイヤルシリーズにもベースグレードを除きメーカーオプションで設定されている。
  6. ^ 「J-FRONTIER」はクラウンアスリートシリーズ及びランドクルーザー/同プラドにも設定されたほか、「Toyota Safety Sense P」はクラウンアスリートシリーズ及びロイヤルシリーズにも標準装備されている。

出典

  1. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第37号5ページより。
  2. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)1991年10月~1995年7月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  3. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)1991年10月~1995年7月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。[出典無効]
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第28号7ページより。
  5. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)1995年8月~1999年8月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  6. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第38号5ページより。
  7. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第41号7ページ。
  8. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)1999年9月~2004年6月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  9. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第85号11ページより。
  10. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第45号7ページより。
  11. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)2004年7月~2009年2月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  12. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第93号7ページより。
  13. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)2009年3月~2013年8月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  14. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第99号13ページより。
  15. ^ TOYOTA、新型クラウン マジェスタを発売 - トヨタ自動車 ニュースリリース 2013年9月9日
  16. ^ TOYOTA、クラウンにハイブリッドフルタイム4WD車を追加 -同時に一部改良し、特別仕様車を発売-』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2014年7月9日http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/mail/34421312014年7月9日閲覧 同日にクラウンロイヤルシリーズ、アスリートシリーズにも4WD車が設定されている。
  17. ^ TOYOTA、クラウンをマイナーチェンジ』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2015年10月1日https://global.toyota/jp/detail/9600139/2015年10月1日閲覧 
  18. ^ TOYOTA、トヨタ店創立70周年記念の特別仕様車を発売 -クラウン、ランドクルーザー、ランドクルーザープラドに設定-』(プレスリリース)トヨタ自動車株式会社、2016年8月29日https://global.toyota/jp/detail/132957322016年8月29日閲覧 
  19. ^ クラウンマジェスタ(2013年9月~2018年4月)”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。
  20. ^ クラウンマジェスタ(トヨタ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月12日). 2020年1月12日閲覧。

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