クラウン/ クラウン・マジェスタ/ クラウン・エステートとは? わかりやすく解説

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クラウン/ クラウン・マジェスタ/ クラウン・エステート

英語 CrownCrown majestaCrown estate

王冠国産車リードする王座シンボルとして名付けた初代モデル発売は、1955年1月のことだった。エンジンは1.5L(48馬力)で、リヤドアヒンジ後方にある観音開きドア特徴があった。フロントサスペンションダブルウイッシュボーン独立式を採用したことが時代先駆けていた。初代RSタイプ価格1015000円だった。

当時日本乗用車メーカーは、外国メーカー提携するケース多かった日産オースチンを、いすゞ はヒルマンを、そして日野ルノーノックダウン生産して技術吸収しようとしていた。これに対してトヨタは、自社技術新型クラウン開発した初代信頼性高く法人個人オーナー、タクシーユースもあった。12月にはデラックス追加、これが人気拍車をかけた。

60年10月小型車改正に伴い1.9Lエンジン搭載1900デラックス設定した同時に日本初のATトヨグライド付き発売

2代目世に出たのは62年10月だった。スタイリングはより低くより長くなり、4灯式のヘッドランプ採用リヤドアも前ヒンジとなったエンジン直4の1.9Lを搭載。同じフロントスタイルのカスタムと呼ぶワゴン車発売した63年9月マイナーチェンジ前後デザイン小変更。2速ATのトヨグライドフルオート進化MTもオールシンクロとなった65年11月、直6・SOHC・2Lエンジン採用67年5月、S(スポーティ型)のATが3速発展したこの間64年4月クラウン・エイトというV8・2.6Lエンジン積んだクルマ発売した。が、次のモデルではセンチュリーへと変身クラウンシリーズからは消えた

67年9月フルモデルチェンジ3代目になったワゴンカスタム同時発表全体にやや丸み帯び、さらに低く長くなった。エンジンは1.9Lと2L。68年9月パワーステアリング仕様追加11月には2ドアハードトップ車を新設定した。この時代、白いクラウンという広告キャンペーン話題呼んだ

71年2月フルモデルチェンジ4代目では、それまでトヨペット・クラウンの名称をトヨタ・クラウン改めたエンジンは2Lで、カスタム(ワゴン)と2ドアパートトップがバリエーションとしてそろった5月、2.6Lエンジン2600スーパーサルーンを追加クラウン・エイト除けばシリーズ初の3ナンバー車だった。72年10月セダンハードトップに2.6Lエンジン積んだスーパーDXDX追加73年2月前後デザイン一新した同時に6気筒エンジン搭載車2分割プロペラシャフト採用

74年10月フルモデルチェンジで、5代目となったボディバリエーション4ドアセダン、4ドアピラードハードトップ、2ドアハードトップ、カスタム(ワゴン)と増えたエンジンは2Lと2.6Lの2本立てで、このモデル排ガス規制(昭和505153年)を次々とクリアした。75年5月、2.6LエンジンにTTC-Cというデバイス採用排ガス規制対応した76年5月、2LエンジンEFI装備11月マイナーチェンジフロントグリルテールランプ周辺デザイン変えたランバーサポート付きシート、ELRシートベルト、後席の調整式へッドレストなどを採用。この時、最高級グレードのロイヤルサルーンを新設定した。77年10月には2.2Lディーゼルエンジン(自然吸気)を追加した78年2月マイナーチェンジ実施フロントグリル変更4速ATやランバーサポート、ソフトサスペンションなどの採用拡大ディーゼルエンジン4/5フロアシフト設定行った9月ディーゼルエンジンスーパーデラックスというモデル追加。このモデルわが国初の4速ATが付いた

6代目登場79年9月ボディバリエーション旧型と同様4ドアセダン2ドア4ドアハードトップ、そしてワゴンという構成エンジンガソリンが2Lと2.8Lの2種。そして5代目と同じ2.2L自然吸気ディーゼル残った80年10月、2Lエンジンターボ追加81年8月には2.8LエンジンDOHC進化した(ロイヤルサルーン)。世界初電子制御式4速AT(ECT)の採用もあった。82年8月ディーゼルの2.2Lを2.4Lに拡大しターボ過給したエンジン交換した。この時、速度感応式パワーステアリングマイコンオートドライブ装備

83年8月7代目変わったこの世代では2ドアハードトップがなくなりセダン、4ドアハードトップ、ワゴンの3タイプボディとなったエンジンは2Lがターボ含めて3種、2.8L・DOHC、2.4Lディーゼル自然吸気ターボ2種、計6タイプになったが、84年8月新開発の3L・DOHCエンジンをロイヤルサルーンに設定した。2.4Lディーゼルターボもセラミックチャンバーを採り入れてパワーアップ。2.8L・DOHC消滅85年9月マイナーチェンジでは、2Lガソリンエンジンに初のスーパーチャージャー設定したスーパーチャージャーユニット内製品。これは5ナンバー車だった。89年8月マイナーチェンジで、セダンハードトップ車に新開発V8・4Lエンジン採用

87年9月フルモデルチェンジ8代目となった新型エンジン・バリエーションは、ガソリンの3L・DOHCトップに、2LのDOHCSOHC2種ディーゼルが2.5Lのターボとノンターボというラインアップ。ボデイは4ドアセダン、4ドアハードトップ、5ドアワゴンをそろえたミッションECT中心。3L搭載車には専用ワイドボディ登場した全幅が25mm広い1745mm、トレッド前後それぞれ40mm拡大したモデルだった。

89年8月マイナーチェンジで、セダンハードトップ車に新開発V8・4Lエンジン採用

91年10月、9世代目が世に出た従来ボディ・バリエーション(4ドアセダン、4ドアハードトップ、ワゴン)に加えて、その上級型としてマジェスタ(英語のMAJESTY威厳という意味)というサプネームを付けたシリーズ誕生した。4ドアハードトップボディにはロイヤルシリーズもあったが、それに比べてマジェスタサイズ全長が+100mmの4900mm、全幅が+50mmの1800mm、ホイールベースが+50mmの2780mmと大きかったモノコックボディを纏ったことも特筆事項。これにサブフレーム併用した。しかし、4ドアセダンワゴンについてはこのとき、フルモデルチェンジ行わず大がかりマイナーチェンジ終わったエンジンガソリンがすべてDOHCで、マジェスタ用としてV8・4Lがあるほか、直6・3L、2.5L、2Lとあり、ディーゼル直4の2.4Lターボ付き用意したABSはほとんどのモデル標準

95年8月10代目生まれ変わったスタイリングについては、ロイヤルシリーズは従来テイスト継承し一方マジェスタ縦長テールランプ採用したことでアイデンティティ主張したロイヤル系もモノコック構造となり、マジェスタ同じになった。2780mmのホイールベース変わらないエンジンV8の4Lをトップに直6の3L・VVT-i付き、2.5L、2Lなどがガソリンで、2.5Lディーゼルターボ選べた。VVT-i(可変バルブタイミング機構)は注目新技術。ATは5速もあった。4WD車には新たに車両姿勢安定装置VSCを新採用したが。これも安全性に関する注目すべき新技術だった。

95年12月セダンフルモデルチェンジハードトップ系とは別の進化プロセス入っていたセダン系の、久々衣替え技術的な特徴は、モノコック・ボディ変わったこと。サイズ5ナンバー3ナンバーがあり、エンジンは直6・DOHC24バルブVVT-iの3L、2.5L、2Lのほかにディーゼルターボの2.4Lを用意した電子制御フルタイム4WD仕様もあった。ABSSRSエアバッグ全車標準装備

99年9月マジェスタと4ドアハードトップ系を一新11代目入った従来と同じロイヤルマジェスタ2シリーズプラスして、新型ではアスリート(競技者)というスポーティなタイプ新設定した。エンジン新開発の直6・3L・D-4直噴エンジン高級車にも時代の波が押し寄せていることを感じさせた。このほかV8・4L、直6・3L・EFI付き、直6・2.5LのEFI付きターボ仕様などのガソリンエンジンがそろう。アスリート用は前記D-4と2.5L・セラミックターボ280psエンジン使用ミッション4/5速ATだが、アスリート2WD車にはステアシフトも採用した駆動方式FR2WD4WD設定サスペンション前後ともダブルウイッシュボーン/コイル独立3シリーズともチューニング異なる。また、マジェスタには電子制御エアサスペンション仕様ロイヤルには減衰力電子制御するH∞-TEMSという機構採用するモデルもあった。

99年12月新型エステート発表クラウンワゴンとしては、ほぼ12年ぶりの新型だった。ロイヤルアスリート2シリーズ設定エンジンは直6で2.5L・200psとそのターボ仕様280ps、3Lの直噴220psの3機種そろえた電子制御によるフルタイム4WD車もあり、VSC付き選べた。2000年8月に、エステートアスリートEというグレード設定した

一方、クラウン・シリーズは2000年4月一部変更と、ロイヤルエクストラ2.0というモデル追加行ったシリーズとしては最少排気量エンジンの2L・160psユニット搭載クラウンマジェスタエステートには電動リヤサンシェード設定拡大単独オプション化などを実施

2001年8月セダンフルモデルチェンジがあり、フロントグリル前後バンパーリヤコンビネーションランプなど外観一新する同時にエンジンを2LのLPGと2Lガソリンの2タイプ整理したミッションOD付き4速ATがLPG仕様、ECT-iEがガソリン仕様という設定になった

同じ8月マジェスタロイヤル、アスリート・シリーズ、エステートマイナーチェンジ行った最大話題は、ロイヤルマイルドハイブリッド車を設定したこと。本体エンジンは直6・DOHC・3Lを搭載、それに連結した小型モーター(発電機兼用)と、それを駆動する電源として36Vの小型バッテリー使い、アイドルストップと回生ブレーキを行う。作動停車時にエンジン自動停止させ、発進モーター進めとともにエンジン始動する減速制動時にはモーター発電機として作動し減速失われる運動エネルギー電気エネルギー変換してバッテリー回収し省エネ実現する従来からある12Vのバッテリーは、アイドルストップ中のエアコンコンプレッサーの駆動などに使う。このとき、他モデル内外リファイン、新直噴エンジン採用ETCヘルプネットなど先進ITSの設定オプション化をはかった2002年10月には、セダンにもマイルドハイブリッドシステム搭載したロイヤルハイブリッド車とは違い、2L直6エンジン小型モーター、そして36Vの駆動バッテリーという組み合わせ

なお、2000年7月オリジンというレトロ調スタイル新型車を送り出したが、これは初代再現したもの。ベースとなったのはプログレの3Lモデルだが、特徴だった観音開きドア復活注目集めた限定モデルで、約1000程度販売

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。



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