「白」のメイン・キャラクター
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「神曲奏界ポリフォニカの登場人物」の記事における「「白」のメイン・キャラクター」の解説
スノウドロップ 声:喜多村英梨/- 「白」の主人公。ポリフォニカには存在しない曲を多数知っている。現在、「巫女姫」の最有力候補として事情に詳しい者達から注目されている。その正体は、9歳の頃に愴想楽器「エターナル・ホワイト」の担い手として、地球からポリフォニカ大陸へと召喚(誘拐)された異邦人。地球では、天才少女音楽家、東洋のレディ・モーツァルトと呼ばれていた。本名はシラユキ(白雪)・トオノ(遠野)だが、記憶喪失のためスノウドロップと名乗る。記憶が無いことと長い間音楽から遠ざかっていたことで、神曲楽士候補となったにもかかわらず未だ楽器を上手く扱えない。しかしその才能は確かなもので、最初の頃は記憶の奥底に残る地球の歌曲を歌い、扱いきれなかったエターナル・ホワイトに代わりその歌声をもって神曲を奏でていた。 かつてブランカが行なった無茶な召喚の影響で記憶を失い浜辺を彷徨っていた所を、通りがかったプリムローズに拾われて今の名前をもらう。それ以来、グラナード公爵家のメイドとして彼女と姉妹のように育って来た。特技はお隣の元軍人から習った剣術で、怜刀「ささめ」を手にプリムローズをいつまでも守ろうと誓っていた。しかし、プリムローズの中央精霊島学院への入学をかけた選考会の場にて、ブランカの推薦により神曲楽士候補として自分自身も学院へ通うことになってしまう。その事自体は喜ばしいことではあったが、スノウドロップ自身は神曲楽士になる気は無く、また素人である彼女が選考会も経ず学院へ通うことに対しての強い反発が起こり周囲から孤立してしまう。そんな中、下級精霊「雫」との出会いと別れを経ることで、自ら神曲楽士になろうと強く志すようになる。先輩のアナベルと出会って福祉団体「グローリアーナの樹」で活動するようになってからは、その人柄を知るにつれて次第に彼女に憧憬を抱くようになり、いつかこうなりたいという目標になっている。『ウィズアウトホワイト』では、ダンテの命を受けたレブロスによってポリフォニカ世界から生まれ故郷の異界(地球)に戻されてしまい、ポリフォニカ世界とは時間の流れが違うそこで、大人になって牧師を勤めるようになったミナギ=クロードと再会して保護される。また、かつて自分が失踪したその地で、いまだに自分を探し続ける年老いた両親とも再会する。 スノウドロップの正体はエターナリアの転生体だった。エリュトロンとダンテ(パリア=キーラ)の張った精霊文字の罠にかかって力を封じられ、異界へと追放されたエターナリアが、己の消滅に際して人の子に宿ることで転生を果たした存在が遠野白雪で、そうと知らないまま惹かれて異界へと現れたブランカによって連れ去られたのだった。ネバーエンディング・ホワイトでついに全てを知ったスノウは、自分を引きとめようとするミナギや両親を振り切って、迎えに来たブランカと共に新たな白の女神としてポリフォニカ世界に帰還する。そして、己を失わずにエターナリアではなくスノウドロップのままで始祖精霊となった。プリムローズとの最後の戦いを経て彼女を取り戻すことに成功したスノウは、エネルギーが濃いため精霊は本能的に避け、人間だと幻覚に惑わされるため誰も近づこうとしない精霊島の墜落跡地に居を構える。そこでリコリスと共にプリムローズのメイドとして数十年の歳月を過ごし、寿命が尽きた彼女の最期を看取った。 キネティックノベル「神曲奏界ポリフォニカ 3&4話完結編」でブランカを伴って登場。第二次<嘆きの異邦人>事件が終わった後、ブランカと共にサンテラ・ボルゾンを捕縛し奏世楽器をトルバス神曲学院の地下へと運んだ。その後、まぁぶる2の『どらんく・くりむぞん』に、人手不足の旅館の手伝いをする形でブランカと共に登場している。TVアニメ一期の最終話に、台詞は無かったがほんの一瞬だけ出演している。エリファス=ブランカ=アルビオーナ 声:緑川光/小西克幸 スノウドロップの契約精霊にして、幼い白雪を異世界へと召喚(誘拐)した当人。漬物全般が好きだが、中でも特に梅干を好む。始祖精霊エターナリアの対となる白の聖獣で、コントラバス「エターナル・ホワイト」の化身。狼型のベルスト形態が本来の姿。精霊の居ない地球で育ち何も知らない白雪に対し、何も知らせないまま精霊契約してこちらの世界へと連れ去った。こちらに来た白雪が神曲楽士の名門グラナード家に入れるよう、一人娘のプリムローズが散策する浜辺へと放置。しかし記憶を失った白雪は、思惑とは裏腹に音楽から遠ざかってしまった。 スノウドロップにセクハラ発言をしたりして何かとからかうが、その実強い想いを彼女に寄せている。しかし、白雪を召喚してその人生を狂わせたことに対しての罪の意識も抱えており、彼女が復讐を望むなら殺されてもいいと考えている。 かつての主エターナリアのことを今でも一途に想っているが、そのエターナリアを他ならぬ自らの手で殺したとされる。過去にエリュトロンの片目を奪っており、彼にとって激しい憎悪の対象となっている。アンジェロ・アンジェリカと契約していた当時は漬物を嫌っていたが、彼らとの今生の別れをきっかけに漬物を食べるようになった。 アニメ第一期にはほんの僅かだけ出演している(こちらはスノウドロップとは違い、一応台詞があった)。 雫 生まれたはいいが力が弱すぎて消滅しかけていた所を、スノウドロップの神曲で救われた女児の姿の下級精霊。そしてスノウドロップが自らの意思で精霊契約した初めての相手(契約順は2番目)。エリュトロンとの初遭遇にて、主を敵の炎から守ろうと神曲支援無しに無理をして消滅した。雫を守れなかったことはスノウドロップにとって強い後悔の念となり、自らの道を定めさせるきっかけとなった。 ツクヨミ 声:水野愛日/- 「雫」によく似た童の容姿を持つが、性別は女ではなく男の下級精霊。スノウドロップの歌により生まれた精霊で、彼女の3番目の契約精霊。身長も雫と同じ30cmほどで、普段はスノウの肩に座っていることが多い。その口調はべらんめぃ調で、何かとブランカと張り合おうとしてよく喧嘩している。神曲で精霊を誕生させるなど普通では到底ありえない出来事であったため、スノウドロップは始祖精霊や他の聖獣達、学院長などの「巫女姫」探索を主導している者達に注目されることになった。 プリムローズ=グラナード 声:栗原みきこ/- 「赤のグラナード」、「鮮血の旋律士」と称されるコランダム五聖家の一つ「グラナード公爵家」の令嬢。エリュトロンの契約者で、彼は「炎帝の娘」と呼ぶ。幼い頃からスノウドロップと姉妹のように育っており、彼女に対してあらぬ感情を抱いている百合少女。ヴァイオリン奏者で、使用する楽器はグラナード家に伝わる名器「炎のデキャンタージュ」。だがピアノも同時に習得しており、そちらの腕前も優れている。好物は桃まん。精霊島学院に入学後、神曲楽士としての腕前は順調に磨きが掛かっており、試験ではボウライを桃まんの形にして従わせ、デイジー&ピースのペアに危なげなく勝利している。現在、シダラ家の次男ハーミット・シダラと婚約している。 優雅な立ち居振る舞いと誰にでも優しい態度を取るが、実は他者への強い依存心を持っている。しかし、彼女の両親は側には居てくれず、周りの人々にも心から自分を必要としてくれた者が居なかったため、常に孤独感に苛まれて来た。そんな中スノウと出会い、唯一自分を必要とし常に側に居てくれる彼女に強く依存するようになる。だが、ブランカが現れたことでスノウが外に目を向けるようになり、彼女が自分から離れて行ってしまうと考え始める。その事による寂しさと苛立ち、ブランカへの嫉妬と憎しみに付け込まれ、エリュトロンに心を操られしまう。そうしてスノウを殺して独占すべく戦いを挑むが、全てが終わった後2人で語り合い心情を吐露し合ったことで、お互いの思い違いに気付き仲直りをした。その後は「黒い」面を隠すことがあまり無くなり、より積極的にスノウを独占すべく行動するようになっている。だがその一方で、スノウにも将来がありいつまでも一緒にはいられないという事を考えるようにもなっている。 最初の戦いが終わってエリュトロンは去っていったが、未だにプリムローズに執着して諦めていない。しかもスノウ自身も知らない彼女の「何か」を知ったプリムローズは、彼女を守るためにグローリアーナの樹のオリジン達と接触を持って闇の道に進み、神曲で「精霊」とは違う「死霊」を呼び寄せたり、奏でる神曲がまともな精霊を逆に苦しめたり他人の心を操るなど、不穏な気配がより一層強まっている。リオネイル=(フラメル)=エリュトロン 声:竹本英史/- 始祖精霊コーティカルテの対となる赤の聖獣で、鮮血のハープシコード「スカーレット・リーズ」の化身。竜型のベルスト形態が本来の姿。他に赤目の鴉の姿も採る。プリムローズに「巫女姫」とは逆の「炎帝」の素養を見出し、言葉巧みに誘導して契約する。既に縁は切ったものの、コーティカルテはエリュトロンのことを昔ながらに「フラメル」と呼ぶ。 数百年前の契約者だった聖クラスト王国の炎帝「アリアドナ」が、始祖精霊達(八柱で決定を下し、コーティカルテがエリュトロンを引き止めることで手を貸し、エターナリアが直接手にかけた)によって殺されたことをきっかけにこの世の全てを憎悪しており、自らの手で世界を滅ぼしたいと願っている。中でも己の片目を奪ったブランカを特に憎悪しており、その契約主であり自身に敗北を味わわせたスノウドロップをも共に殺すべく暗躍を始めている。その目的は炎帝の復活であるとされている。 半身であるコーティカルテより縁を切られたために柱名「フラメル」を剥奪されており、力の源である御柱(まはしら)を失ったため満足に力を使えないはずだったが、ダンテと契約したことで新たな力を得る。愴想楽器「スカーレット・リーズ」も「煉獄」に封印されていたが、自ら召喚したミナギ=クロードを利用することでその封印を破り、スカーレット・リーズを再び自らの手に取り戻すことに成功する。 キネティックノベルでは、ブランカに片目を潰される少し前の時期であるため両目はまだ健在。ダンテ復活のため、アリアドナが死んで以来堕ちるところまで堕ちていた聖クラスト王国を惑わし地上に戦争を起こした。そうして彼女が居なくなって何もかもが失われた楽園の成れの果てを地上から消し去った。また、レブロスの力で「炎帝の娘」とされるプリムローズを200年後の未来から呼び寄せ、神曲「炎帝の紋章」を奏でさせて人間を滅ぼそうとした。この事件の少し後にエリュトロンはアリアドナを殺したエターナリアを裁くことに成功し、次なる復讐の舞台へと進んだ。エターナリアに手を貸し、さらに自分から柱名をも奪った半身コーティカルテに対しても愛憎入り混じった感情を抱いている。 「白」の時点でこの「エリュトロン」は消滅していることが「赤」にて語られた。また、いまだ転生していないこともコーティカルテが口にしていた。その後「ノスタルジック・クリムゾン」にて永い死の禊を終え、聖獣として現代に転生してきた。転生後の詳細はクリムゾン・シリーズにて。 デイジー=ベルンシュタイン 声:山本彰子/- 「黄昏の旋律士」と称される五聖家の一つ「ベルンシュタイン伯爵家」の令嬢。フルート奏者。目立ちたがり屋で少々我が侭な性格。プリムローズの遠縁の親戚にあたり、自称”プリムローズのライバル”だが、当の本人には相手にされておらず空回り気味。グラナード家とベルンシュタイン家は親同士の仲が悪く常に何かと張り合っているが、デイジーがプリムローズをライバル視するのはそれとは関係なく個人的にプリムローズに認められたいから。いわゆるツンデレで、好意を持っている相手でもなかなか素直になれない。スノウのことを最初は嫌っていたが、様々な衝突を経て認識を改め、徐々に仲良くなって来ている。プリムローズが婚約したことに対抗心を持った親の意向で、彼女も婚約させられそうになっている。ピース(プロメテス=ウラド=ドルトゥヴァーン) 声:粕谷雄太/- デイジーが契約している精霊。元々はデイジーの母親の契約精霊で、ベルンシュタイン家の血と共に受け継がれた音楽を好んで契約している。気弱な性格で背も低く、いつも表向きはデイジーに邪険に扱われている。だが、どんなに邪険にされても決してデイジーを嫌いにならず、そこには彼女に対して契約主以上の感情を抱いている様が垣間見られていた。 その感情が高じた結果か、ケレスでの反乱騒動の後始末の際、デイジーに駆け落ちを申し出たが、直後にデイジーの父であるテオドールとその部下によって拉致されてしまう。 主要キャラクターだが今まで「ピース」以上の名前が明かされておらず、また何らかの事情から力が制限されて比較的弱い部類だった。その後、「リグレット・ホワイト」にてその謎が明かされる。実はマリーゴールド(デイジーの母)の肉体を無理やり生かすため、自らの力を羽根2枚分分断してマリーゴールドの肉体に憑依させていたために、デイジーの前ではずっと中級精霊の姿をとっていた。その本当の姿は上級精霊「プロメテス=ウラド=ドルトゥヴァーン」。マリーゴールドの「一番」だった強力な精霊であり、ピースの姿の時と違って力は強く長髪で背も高い。 ジョッシュ=ユウナギ 声:小橋達也/- スノウ達の年上の同級生で、クラリネット奏者。スノウドロップの数少ない友人の一人。サラサ・シンラは大切な幼なじみにして婚約者。性格は穏やかで優しく、高い神曲楽士としての才能を持っているのだが、リシュリーの妨害で一度も精霊と契約出来たことが無いため、周囲の者からは落ちこぼれのダメ楽士と見られている。七楽門の一つ火のタタラ家の分家筋であるユウナギ家の出身で、両親の死後に後継者の居ないタタラ家と養子縁組をした。だが、後継者問題における他家との複雑な事情もありまだタタラ姓は名乗らせてもらえていない。 子供の頃は体が弱く、その療養のために山奥の別荘に来ていたところで一体のボウライと出会う。そのボウライの正体はリシュリーであり、初めての友人として仲良くなるものの、人間への怨讐が晴れたリシュリーは消えてしまう。しかし、悲しみに暮れながらもその時の思い出を胸にひたすら修練を重ね、遂には独力で精霊島学院へ入学できるまでになった。 その後、相変わらず精霊と契約出来ないのを克服しようとトライアルを続けていた中、ようやく物陰から自分を見つめるリシュリーの存在に気付く。かつての別れから十数年ぶりの再会だったのだが、全く違う存在になっているため当然その事に気付ける筈はなく、リシュリーが逃げだしてしまったことで契約には至らなかった。その後エリュトロンとの戦いでリシュリーのことを思い出し、彼女と共にあることを選ぶが、リシュリーが望むのがジョッシュの神曲ではなくジョッシュ自身であったことから、彼女が自らの神曲も望むまでは契約しないと誓った。現在は、義父に抱いていたわだかまりも解け家の問題が少しは好転した一方、サラサ・リシュリーとの三角関係で更なる苦難を背負わされている。 その後、リシュリーのかつての契約主であるマーヴェラス・キーラとよく似たアナベルの登場で内心穏かではなかったが、そのことが後押しとなって己の感情を自覚し、リシュリーに正式に契約を申し込んでいる。オリジン達との戦闘の最中に意識を失い、空に精霊島がなく見たことがない建物や機械が動く場所に意識だけがボウライに憑依した形で迷いこむ。そこで鉄の乗り物に乗る小柄な少女の姿の姿をしたコーティカルテと線の細い青年と出会いコーティカルテの手により元の世界に戻された。その後、ハーミットに操られたリシュリーティンクの半身による攻撃により命を落とす。リシュリーティンク=ロザ=アメティスタス 声:及川ひとみ/- 始祖精霊の一柱で、夢と高貴を司る紫の女神。愛称はリシュリーだが、メリディアは「雷娘」呼ばわりすることもある。八柱の末妹で、他の七柱を姉様たちと呼ぶ。とてつもなく内気な性格だが、コーティカルテに勝るとも劣らないほど嫉妬深く独占欲が強い。思い込みが激しく「愛は盲目」を地でいっている節があり、思い詰めたら周りの迷惑を全く省みず暴走するという、コーティカルテとはまた違ったタイプのエキセントリックな面を持つ。 スノウ達の時代より200年前、契約主だったマーヴェラス・キーラを殺され、復讐心に猛り狂い人間そのものを根絶しようとして7人の姉達に封じられた。その後、長い時を経て精神だけがボウライとして封印の外に出られ、そこで幼いジョッシュと出会う。その運命的な出会いが人間への憎しみに曇ったリシュリーの目を覚まさせ、再び封印の外へと彼女を解き放つ。解き放たれたリシュリーはジョッシュと契約すべく世界中を探し求め、ついに17歳の青年に成長した彼を見つけ出したのだが、内気な彼女は声を掛ける勇気が出ず、以降数年間に渡ってストーカーをすることになる。その間、彼に近づく異性および精霊を尽く陰から追い払っていたために、ジョッシュは選考会に4度も落ちて周囲から落ちこぼれ扱いされるようになってしまう。だが、その事に心中で謝りつつも実はあまり反省していない。基本的に傍迷惑な人物だが、ジョッシュへの想いはマーヴェラスの時以上であり、契約にこそ到らないものの徐々に関係は深まって来ている。だが、サラサの存在が事態をよりややこしいものにしている。姉たちやクリューソーなどから、男女の関係に関して色々と怪しげな知識を身に着けつつあるらしく、時折妙なことを口走ることが増えた。 クーデターを起こした生徒会長ニーノの張った罠に嵌り、ジョッシュの目の前で精霊文字を刻まれた剣で刺されて捕獲され、現在はどこかへ幽閉されている。 ナノポニート=リュシオル(リコリス) 声:門脇舞以/- 精霊島学院の新入生。無口・無表情でミステリアスな雰囲気を持つ。スノウが学校案内を担当したのが縁で、学園祭の出し物も一緒にやることになる。その正体はレブロスの端末であり、プリムローズに近づいたのも「炎帝の娘」である彼女を200年前の過去に送り出すためだった。また始祖精霊や聖獣達からは「監視者」と呼ばれていた。 事件を通じてスノウドロップにも興味を持ったレブロスの総意で、事件後も彼女達を観察するために後輩として精霊島学院に残ることとなった。その後はスノウドロップ以外にも様々な人間たちを観察し、人間の持つ感情や心といったものを理解しようとしている。 「ナノポニート=リュシオル」というのはあくまでレブロスの端末に共通する個体名であり、彼女個人の名前というわけではない。またダンテ達の計画の手助けと監視をするのが当初の役割で、学院に潜入する必要があったため生み出されただけの存在だった。そのことを知ったスノウドロップは、レブロスの端末ではなく“彼女”個人と親しく付き合いたいと考えて「リコリス」という個人名を送り、以降は彼女もその名を名乗るようになった。 リコリスの名を貰って以降かなり人間らしくなってきており、レブロスがグローリアーナの樹に派遣した別のナノポニート=リュシオルが目の前に現れた際には、容姿は同じでも人間らしさを垣間見られるリコリスと機械人形のようなナノポニートとでその違いが顕著だった。 「ルックバッククリムゾン」ではメガネを掛け黒髪のポニーテールという姿で登場。ディエスに車で追われていた所をフォロンとコーティカルテに助けられる。ネリネという偽名を名乗りフォロン達に匿うように頼みこみ、フラメルの世話や家事を行う。大幅に変化した容姿と口調は精霊島の時代に面識があったコーティカルテでさえ最初は気付かなかった。本人曰く1000年間の人間の真似事をして暮らしていたことと、スノウの影響らしい。一時期スノウと共にプリムローズの下でメイドの真似事をしていたため掃除が趣味。嘗てはスノウを「先輩」と呼んでいたが、現在では「親友」と呼んでいて呼び捨てに変わっている。表情が豊かになっていて人間らしく見えるが基本的に人間に対して無関心で、自分に「収納」されているレブロスの精霊文字の情報を「エンプティ・セット」に渡してもいいとナノポニートの自分は考えているが、「リコリス」としての自分の結論を出すために今の時代の極北とも言えるフォロンとコーティカルテの関係を観察するために近づいたらしい。フォロンの答えと自分で考えた結果、自分の中の情報を「エンプティ・セット」に渡さないことを決断し、コーティカルテに「エンプティ・セット」の下にいるレブロスのバックアップである自分の同胞たち=「ナノポニート」の殲滅を依頼する。
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