集中豪雨 集中豪雨の変化

集中豪雨

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/28 03:39 UTC 版)

集中豪雨の変化

気象庁の観測統計によれば、日本におけるアメダス1000地点あたりでの時間雨量50 mm以上の雨の回数は1976 - 1986年に160回だったものが1998 - 2009年には233回になっていて、+45 %と明らかな増加を示している。また、同じく時間雨量80 mm以上の雨の年間平均発生回数は1976 - 1986年に9.8回だったものが1998 - 2009年には18.0回になっていて+80 %と更に急激な増加を示している[80]

確実に増していると考えられる集中豪雨であるが、この時間スケールにおいてはいくつかの気候変動周期(レジームシフトなど)が存在するため、地球温暖化との相関性が明らかとはいえない[80]

2011年日本気象協会は「総雨量2000 mmの時代を迎えて」と題する見解を発表した。平成23年台風第12号は高知県東部に上陸しても時速10 km/hと進行速度は上がらず、紀伊半島南部で記録的な1時間雨量と累計雨量をもたらした。これらを受け、同協会は台湾付近と日本の南海上は海面水温に2近く差があるが100年後をシミュレーションした予測結果によれば日本の南海上の海面水温は台湾近海並みに上昇した水温となり、台風の進行速度や海面水温を考慮すれば日本も台湾と同様に総雨量2000 mmを超える大雨を想定した対策が必要としている[81]

顕著な集中豪雨被害の歴史

以下、日本における過去の顕著な集中豪雨被害を挙げる。

20世紀

年月日 被害地域 摘要
1938年7月3日 - 5日 兵庫県 阪神大水害
24時間雨量は六甲山で616 mm、神戸市で461.8 mm。生田川など市内の河川が氾濫し死者715名。これ以降六甲山の砂防事業が開始。
1953年6月25日 - 29日 福岡県
佐賀県
熊本県
大分県
昭和28年西日本水害
24時間雨量は小国で433.6 mm、佐賀市で366.5 mm、久留米市で308.7 mmなど。筑後川遠賀川大分川矢部川白川など九州北部の河川のほとんどが氾濫。九州電力夜明ダムが決壊するなど浸水被害甚大。死者759名、行方不明者242名、浸水家屋45万棟以上。これ以降筑後川の松原ダム、矢部川の日向神ダムなど各河川で多目的ダム建設が進められる。
1953年7月17日18日 和歌山県 紀州大水害(南紀豪雨)
紀伊半島南部を中心に24時間雨量が500 mmを超える。有田川日高川日置川など県内全ての河川が氾濫し死者・行方不明者1,046名と和歌山県史最悪の被害。これ以降七川(日置川)・二川(有田川)・椿山(日高川)などの多目的ダムが和歌山県により建設される。
1953年8月14日15日 京都府 南山城水害(南山城豪雨)
京都府南部の木津川流域を中心に豪雨。24時間雨量は和束で428 mmの猛烈な豪雨となったが10数km離れた京都市では雷鳴が轟いただけだった。大正池が決壊し死者105名。この豪雨において新聞が初めて「集中豪雨」の名称を使用する。
1957年7月25日 - 28日 長崎県 諫早豪雨(諫早大水害)
死者856、不明136、負傷3,860、浸水72,565、24時間雨量は瑞穂町西郷(現:雲仙市)で1,109 mm。
1962年7月1日 - 8日 佐賀県 昭和37年・梅雨前線による大雨
死者110名、行方不明者17名。佐賀県で大規模な土砂崩れ。
1964年7月17日 - 20日 島根県 昭和39年7月山陰北陸豪雨
死者114名、行方不明者18名。島根県で影崩れ。
1967年7月9日 大阪府 北摂豪雨
大阪府北摂を中心とした地域に豪雨。最多雨量は北摂で255 mm。死者61名。この災害で治水対策として、安威川ダム箕面川ダムが建設された。
1967年8月26日 - 29日 新潟県
山形県
羽越豪雨(羽越水害)
24時間雨量は新潟県関川村で700 mm近くに達する。最上川荒川胎内川加治川などが氾濫し死者104名、被害総額は現在の貨幣価値で約4,000億円に上る。これ以降治水対策の根本が見直され荒川が一級河川に指定されたほか多くの河川で多目的ダム、治水ダムが建設された。
1968年8月17日 岐阜県 飛騨川豪雨
1時間雨量は郡上郡美並村で114 mm。8月18日2時10分に土砂崩れにより白川町で飛騨川に観光バス2台が転落し、104人の犠牲者をだす飛騨川バス転落事故が発生した。
1970年7月1日 千葉県 1時間雨量は大多喜町で116 mm、同町中野で114 mm)。当時の内閣総理大臣佐藤栄作が現地視察した。
1972年7月3日 - 15日 高知県
熊本県
愛知県
岐阜県
神奈川県
昭和47年7月豪雨
死者421名、行方不明者26名、負傷者1,056名。
1974年7月7日 静岡県 七夕豪雨
24時間雨量は静岡市で508 mm。漫画『ちびまる子ちゃん』にはこの時の様子を描いた「まるちゃんの町は大洪水」という話がある。
1982年7月23日 長崎県 昭和57年7月豪雨長崎大水害
1時間雨量は長与町で187 mm(日本歴代最多)、長崎市で127.5 mm。重要文化財眼鏡橋が半壊。この災害を受けて「記録的短時間大雨情報」が1983年10月に創設される。死者300人以上。
1983年7月23日 山口県
島根県
昭和58年7月豪雨(山陰豪雨)
三隅町(現:浜田市)、田万川町(現:萩市)などで33人が死亡。これにより益田川ダム建設計画(益田川)が見直された。死者100人以上。
1993年8月1日6日 鹿児島県 平成5年8月豪雨
鹿児島市姶良郡8月6日にはJR日豊本線竜ヶ水駅が土石流に埋まり、復旧に約1か月を要した。
1994年9月7日 大阪府 1時間雨量は池田市で130 mm。9月4日関西国際空港に国際線発着の機能を移転させたばかりの大阪国際空港で地下の空港施設や機器類が浸水し、翌日まで使用不能となった。
1998年8月27日 栃木県
茨城県
那須町で1時間雨量が90 mm、総雨量が1254 mm。那珂川支流余笹川が氾濫し死者・行方不明24人、55人負傷。101棟全壊。下流の水戸市でも那珂川が氾濫し浸水や橋梁の流失などが起こる。平成10年台風第4号の影響。
1998年9月24日25日 高知県 平成10年高知豪雨
高知市で1時間雨量が129.5 mm、24時間雨量が861.0 mm。高知市東部の国分川、舟入川などの河川が氾濫し高知市東部の平野域がほぼ2日間にわたり水没。マンホールの蓋が水圧で外れて吸い込まれて2人が死亡。死者8人、負傷者14人、住宅の全半壊55棟、一部損壊86、浸水家屋17000棟。
1999年6月29日 福岡県
広島県
6.29豪雨災害
1時間雨量は福岡市で79.5 mm。博多駅の地下街が水没し、都市型自然災害として問題となった。また、同日広島県を中心に土砂災害が発生した。中国地方4県で死者36人。
1999年7月21日 東京都 1時間雨量は練馬区役所で91 mm。死者1人、重傷者1人、軽傷者2人、床上浸水493棟、床下浸水315棟[82]
1999年7月23日 長崎県 1時間雨量は諫早市で101 mm。
1999年10月27日 千葉県 佐原豪雨
南岸低気圧が関東地方で急速に発達し、佐原市で1時間雨量152.5 mm、日降水量は299 mmに達した。死者1人、一部損壊10棟、床上浸水109棟、床下浸水487棟
2000年9月11日12日 愛知県 東海豪雨
1時間雨量は愛知県東海市で114 mm。名古屋市では2日間で一年の降水量の1/3を超える567 mmの降水量。

21世紀

年月日 被害地域 摘要
2001年9月2日 鹿児島県 1時間雨量は鹿児島県熊毛郡中種子町で162 mm、西之表市で日降水量341 mm[83]、熊毛郡屋久町で日降水量394 mmなど[84]
2003年7月18日 - 21日 九州全域 1時間雨量は福岡県太宰府市で104 mm、長崎県厳原町(現:対馬市)で116 mmなど。
2004年7月12日13日 新潟県
福島県
平成16年7月新潟・福島豪雨
24時間雨量は新潟県栃尾市で422 mmなど。
2004年7月17日・18日 福井県 平成16年7月福井豪雨
1時間雨量は福井県美山で96 mmなど。被害は福井市足羽川堤防決壊により中心部浸水被害)・鯖江市美山町(浸水被害、山間部の土砂崩れ)など。
2004年10月20日 兵庫県 豊岡市の総雨量は282 mmだが、流域に短時間で降雨したため市内の円山川、出石川が堤防決壊。死者7名、全壊333、半壊3,733、市街のほぼ全てが浸水。平成16年台風第23号の影響。
2005年9月4日 埼玉県
神奈川県
1時間雨量は東京都杉並区下井草で112 mm、東京都三鷹市新川で105 mmなど。
2005年9月4日 - 7日 宮崎県 総雨量が宮崎県えびの市で1,307 mmなど。平成17年台風第14号の影響。
2006年8月22日 大阪府 1時間雨量は豊中市で110 mm。
2007年7月16日・17日 大阪府
奈良県
解析1時間雨量は大阪府富田林市で120 mm以上、堺市南区和泉市で110 mm、奈良県宇陀市で110 mmなど。浸水57、崖崩れ14。
2007年9月15日 - 18日 北東北 9月15日19時から18日24時までの雨量は岩手県花巻市豊沢で300 mm、秋田県仙北市鎧畑で289 mm、青森県新郷村戸来で216 mmなど。多数の床下床上浸水、非住家被害、死者および行方不明の被害。
2008年8月5日 東京都 東京都豊島区雑司が谷の下水道工事現場で、作業員6人で工事中の下水道内で5人が流された(5人とも死亡)。
2008年8月26日 - 31日 東海地方
関東地方
中国地方
東北地方
平成20年8月末豪雨
1時間雨量は愛知県岡崎市で146.5 mm、一宮市で120 mm、千葉県我孫子市で104 mmなど。その他東海地方・関東地方の多くの地点で解析1時間雨量が100 - 120 mm。多数の床下床上浸水、行方不明の被害。
2009年7月19日 - 26日 山口県
福岡県
平成21年7月中国・九州北部豪雨
1時間雨量は防府市で70.5 mm、福岡市博多区で114 mmなど。大規模な土砂崩れが発生。死者32人となった。
2009年11月11日 和歌山県 1時間雨量は和歌山市で119.5 mm。
2010年10月18日 - 21日 鹿児島県 平成22年10月18日から21日にかけての奄美地方の大雨
奄美大島を中心に48時間雨量は奄美市住用町で約800 mm、24時間雨量は同市名瀬で648 mmなど。増水や土砂崩れにより3人が死亡[85]
2011年7月18日 - 21日 四国地方
近畿地方
東海地方
総雨量は高知県馬路村で1,199 mm。同村では、1日の雨量が多い時で日本での観測史上最大の851.5 mmを記録。また、近畿の熊野川など各地で川が氾濫し浸水の被害が出た。平成23年台風第6号の影響。
2011年7月25日 三重県 上空の強い寒気の影響で大気の状態が不安定になりゲリラ豪雨が相次ぎ三重県では桑名市では同日17時までの1時間雨量が83 mmに達し、19時までの3時間だけで約170 mmの雨が降った。また、気象庁のレーダー解析の結果では同県四日市市付近で1時間に90 mmの猛烈な雨が降った。両市では住宅の床上や床下浸水が相次ぎ、自主避難者が出た。土砂崩れも相次ぎ東名阪自動車道では、車1台が土砂に巻き込まれた。
2011年7月27日 - 30日 福島県
新潟県
平成23年7月新潟・福島豪雨
前線と湿った空気の影響で大気の状態が不安定になって三条市加茂市周辺や福島県只見町周辺で1時間に100 mm前後の猛烈な雨が降り続き、新潟県内の河川では氾濫が相次いだ。三条市では7月29日夜、全世帯に避難勧告が出された。30日朝も猛烈な雨が降った。
2012年4月30日 - 5月4日 三重県
静岡県
関東地方
東北地方
北海道
動きの遅い低気圧の影響で大雨となり静岡県天城山で降り始めからの雨量が787 mmを記録。また岩手県など東日本大震災の被災地では土砂崩れなどの被害が出たほか、避難指示や勧告も相次いだ。和歌山県では昨年の台風で大きな被害が出た那智勝浦町で避難勧告。人的被害は愛知県で2人、静岡県で1人、宮城県で1人死亡、埼玉県で1人がけが。
2012年7月 九州地方
四国地方
京都府
静岡県
神奈川県
平成24年梅雨前線豪雨
2012年7月11日 - 14日 熊本県
大分県
福岡県
平成24年7月九州北部豪雨
2013年7月28日 - 29日 山口県
島根県
平成25年7月28日の島根県と山口県の大雨:梅雨前線に加えて西からの暖湿流や上空の寒気で大気が不安定となった影響で、28日午前中に山口県・島根県県境付近で大雨となり、山口市山口で143 mm/時、萩市須佐で138.5 mm/時、津和野町津和野で91.5 mm/時、阿武町で120 mm以上/時(解析)、萩市・阿武町で約350 mm/3時間(解析)、阿武町で約600 mm/24時間(解析)など猛烈な雨が降った。住宅倒壊などにより両県で死者2名・行方不明者2名が出たほか、住家全壊49棟・半壊72棟、床上浸水770棟などの被害が出た[86][87]。気象庁はこの大雨を特別警報に匹敵するものと判断して「ただちに命を守る行動を取ってください」などの呼びかけを行った[88][89]
なおこの大雨を含む7月21日 - 8月1日までの期間には、福井県東部、岐阜県西部、石川県南部、新潟県上中越、北海道胆振などでも大雨となり、新潟県で死者1名が出ている[86]
2013年8月9日 秋田県
岩手県
平成25年8月秋田・岩手豪雨:日本海方面からの暖湿流で大気が不安定となった影響で、9日明け方から秋田県・岩手県を中心に大雨となり、鹿角市鹿角で108.5 mm/時、大館市で120 mm/時(解析)、西目屋村北秋田市藤里町で約120 mm/時(解析)、また大館市・北秋田市で約300 mm/3時間(解析)など猛烈な雨が降った。河川の増水や土砂災害により両県で死者6名・行方不明者1名が出たほか、住家や農地への被害、停電、断水、交通影響などが生じた[90]
2014年8月20日 広島県 平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害
前線に向かって流れた暖湿流の影響で広島市上空で積乱雲が発生し、前日8月19日夜から激しい雷雨に見舞われていた。翌20日には広島市三入で午前4時30分までの3時間に降った雨が217.5 mmを観測する猛烈な雨となり、広島市安佐南区安佐北区で土砂災害が発生し多数の死者・行方不明者が出た。
2015年9月9日 - 11日 栃木県
茨城県
宮城県
平成27年9月関東・東北豪雨
平成27年台風第18号に伴い関東や東北で豪雨に見舞われ、冠水や土砂崩れ、堤防の決壊が相次いで発生した。特に茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊し、甚大な冠水被害をもたらした[91]
2017年7月5日 福岡県
大分県
平成29年7月九州北部豪雨
梅雨前線の南下と停滞に伴い福岡・大分に被害が出た。死者34名。朝倉市黒川で9時間降水量778 mm。
2017年7月22日 - 23日 秋田県 梅雨前線の北上と停滞のほか日本海方面からの寒気と太平洋方面からの暖湿流、更に線状降水帯からもたらされた豪雨により、22日午前中から秋田県秋田市大仙市横手市を中心に水害・土砂災害などの被害が発生。県内ではおよそ4年前の規模を超える多発的豪雨となった。また、同年8月24日 - 25日2018年5月18日にもほぼ同様の状況を持った豪雨による被害が発生した。
2018年6月28日 - 7月8日 北海道地方
中国地方
四国地方
九州地方北部
近畿地方
東海地方
平成30年7月豪雨
台風7号の通過後、北海道付近に停滞していた梅雨前線が南下し、北の高気圧と南の太平洋高気圧の勢力が同じ状態に保たれ、梅雨前線が九州から中部地方にかけて長期間に渡り停滞。台風7・8号がもたらした暖かく湿った空気と太平洋高気圧の縁を回る湿った空気で前線活動が活発化し、7月6日に長崎、福岡、佐賀、広島、岡山、鳥取、京都、兵庫の8県、7日に岐阜県、8日に高知、愛媛の両県に大雨特別警報が発表。総雨量は高知県馬路村魚梁瀬で1,852.5 mm、徳島県那賀町木頭で1,365.5 mm。各地で大雨による冠水や川の氾濫で甚大な被害が発生。死者は平成以降最悪の200人以上。299人の犠牲者を出した長崎大水害以来初めて水害で200人以上の死者を出した。さらに高速道路では法面崩落や土砂流入で通行止めの影響が長引いた。
2019年8月27日 - 29日 九州地方北部 令和元年8月の前線に伴う大雨
秋雨前線の影響で線状降水帯が発生し大雨となった。この豪雨で4人が死亡した。
2019年10月25日 東北地方
関東地方
令和元年10月25日の大雨
台風21号の影響で暖かく湿った空気が流れ込み大気の状態が不安定となったため東北・関東の太平洋沿岸を中心に記録的な大雨となった。この豪雨で千葉県で11人、福島県で2人の計13人が死亡した。
2020年7月3日 - 31日 中国地方
四国地方
九州地方
近畿地方
東海地方
東北地方
令和2年7月豪雨
梅雨前線の影響で豪雨となり、死者・行方不明者86名を出した。
2021年7月3日 静岡県 熱海市伊豆山土石流災害
2021年8月11日 - 19日 長野県
中国地方
九州地方北部
令和3年8月の大雨
梅雨末期に近い気圧配置のほか、活発な前線の影響により、更に線状降水帯からもたらされた豪雨により、11日から19日にかけて長野県や中国地方、九州地方北部を中心に長期的・記録的な水害・土砂災害などによる被害が発生した。
2022年8月3日 - 16日 東北地方
北陸地方
令和4年8月の秋雨前線による東北地方と北陸地方の長期的な豪雨による災害
秋雨前線の接近と停滞のほか、日本海方面と太平洋方面からのそれぞれの暖湿流、更に線状降水帯からもたらされた豪雨により、3日から16日にかけて東北地方と北陸地方を中心に長期的・記録的な水害・土砂災害などによる被害が発生した。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 平成20年8月末豪雨2008年夏の局地的荒天続発を参照。
  2. ^ 例えば、Battan and Theiss(1966)はアメリカ西部で発生した積乱雲の鉛直ドップラー・レーダー解析から、最盛期には対流圏上層で20メートル毎秒(m/s)という地上の強風に匹敵する上昇流を観測したと報告している。
  3. ^ 冬の日本海側でこのような雨が断続的に続くものはしぐれと呼び分ける場合もある。
  4. ^ 地表の摩擦の影響を受ける地上付近の風に対して、摩擦の影響が少なく大局的な気圧配置の影響に支配される上空の風を一般風という。
  5. ^ 鉛直方向のシアーが強いということは地上付近と上空の風向が異なる事を意味する。積乱雲が発生するためには地上付近に暖かく湿った空気の流れがあって、かつ大気が不安定であることが必要である。大気が不安定になるためには、気温や湿度(水蒸気量)の差が大きくならなければならない。地上から上空まで同じ風向では、地上も上空も暖かく湿った空気が占めてしまい、不安定度はあまり大きくない。一方風向が異なると、例えば地上は暖かく湿った空気、上空は冷たく乾燥した空気という構造で不安定度が大きくなり、積乱雲が発達する。
  6. ^ 積乱雲の成熟期や衰退期には、氷晶・雨粒が空気を押し下げるとともに空気から昇華熱・気化熱を奪い、冷たい下降気流を生み出す。これを冷気外出流(cold outflow)といい、この強いものをダウンバースト、持続性のものをガストフロントという。冷気外出流は寒冷前線と同様に地面を這うように周囲に広がるため、そこにある暖気を押し上げて強制的に上昇気流を作り、雲を生む。
  7. ^ 「積乱雲が発生しやすい」とは、自由対流高度(LFC、積乱雲が外部からの上昇気流ではなく自身の浮力で発達し始める高度)が低く、通常より弱い上昇気流で積乱雲が発生することを意味する。また「積乱雲が発達しやすい」とは、中立高度(LNB、積乱雲が浮力を失い発達が弱まる高度)が高く、通常より大きなエネルギーで積乱雲が発達する事を意味する。
  8. ^ 暖湿流の流入と同様に、中立高度(LNB)が高くなって積乱雲が発達しやすくなる。また、潜在不安定が発達する場合があり、その時には通常より弱い上昇気流で積乱雲が発生するため、積乱雲が発生しやすくなる。
  9. ^ メソスケールの場合もある。
  10. ^ アメリカでは、下層への暖湿移流と中層への寒気移流が重なるものをdifferential advectionといい、雷雨の典型的なパターンとされている。
  11. ^ 特別警報の基準値には、数十年に一度の大雨に相当する値として過去の災害を参考に設定した土壌雨量指数・表面雨量指数・流域雨量指数を用いる。なお、2022年6月までは50年に1度の値を予め算出して用いていた[72]ため「50年に1度の大雨」という表現がしばしば用いられた。

出典

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