【Mi-24】(みるにじゅうよん)
旧ソビエトのミル設計局が開発した攻撃ヘリコプター。
NATOコードはHind(ハインド)。
ベトナム戦争当時のアメリカ軍の戦訓を前提としており、ヘリボーンを想定して開発された。
機体後部のキャビンで兵員を輸送しつつ、近接距離から近接航空支援を行う運用が想定されている。
ハードポイントの積載量が大きく、対戦車ミサイル・ロケット弾・爆弾・ガンポッドなど多数の武装を装備できる。
また、ローターに12.7mm対物ライフルを受けても耐えられる耐久性能を誇る。
反面、それらの性能を支えるために機体が大きく鈍重になっている。
東側諸国を代表する強力な攻撃ヘリコプターであり、旧共産圏をはじめ30カ国以上で現在も使用されている。
近年ではその鈍重さゆえヘリボーンでの歩兵輸送からは外され、攻撃ヘリコプターとしてのみ運用される場合が多い。
幾度となく後継機種が開発されているが、制度上の選定が難航しており、当分は運用されつづける見通しである。
関連:ビェールクトィ
スペックデータ(A型)
乗員 | 3名+兵員8名 |
全長 | 21.50m |
翼長 | 6.66m |
主回転翼直径 | 17.30m |
テイルローター直径 | 3.91m |
円板面積 | 235.00㎡ |
空虚重量 | 7,675kg |
離陸重量 (通常/最大) | 10,500kg/11,000kg |
発動機 | クリーモフ TV3-117ターボシャフト(出力2,200馬力)×2基 |
巡航速度 | 270km/h |
航続距離 (限界/実用) | 1,000km/450km |
実用上昇限度 | 4,950m |
ホバリング上昇限度 | 1,400m |
武装搭載量 | 6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、爆弾など1,275kgまで。 |
固定武装 | A-12.7 12.7mm機銃×1門(弾数900発。NUB-1可動式銃塔に装備。) YaKB-12.7 4銃身12.7mm機銃×1門(弾数1,470発。USPU-24可動式銃塔に装備(D/V型)) GSh-30K 30mm連装機銃×1門(弾数250発。(P型)) GSh-23L 23mm連装機関砲×1門(VP/VM型) |
兵装 | ・対戦車ミサイル×各4発 9M17P「ファラーンガ-M」 9M17P「ファラーンガ-PV」(D型) 9M114「シュトゥールム-V」(V・P型) ・空対空ミサイル×各2発 R-60(V型) ・ロケット弾ポッド×2~4基 UB-32A-24 32連装ポッド (ロケット弾128発を内蔵:S-5M1/S-5MO/S-5KBP/S-5KO/S-5-O) B-8V20A 20連装ポッド(80NAR S-8DM/S-8BM/S-8VM/S-8KOM/S-8S) B-13L1 5連装ポッド(20NAR S-13/S-13T/S-13-0F)、GUB-1、GUB-8700(V/P型) ・無誘導ロケット×各4発 S-24(V型) ・機関砲ポッド UPK-23-250(V/P型) ・各種爆弾類 8発:OFAB-100 4発:OFAB-250・RBK-250 2発:RBK-500・KMGU-2・ODAB-500・3B-500 ・その他装備 PFM-1対人地雷投下器(P型) |
バリエーション
Mi-24系統
- Mi-24 Hind:
A-12.7 12.7mm機銃を搭載する初期型。
イソトフ(後のクリーモフ)TV-2-117エンジンを搭載。
- Mi-24A"Hind A":
三座で大型の胴体をもつ初期の暫定生産型。
クリーモフTV-3-117エンジンを搭載し、テイルローターの取り付け向きにより、前期型と後期型に分けられる。
1972年から引渡しがされた後、、9M17「ファラーンガ」(AT-2『スワッター』)対戦車ミサイルを搭載できるよう翼端の設計が変更されるなど、順次改良が加えられており、上記の改修の他に2,200馬力のクリーモフ製 TV3-117ターボシャフトエンジンを装備したものもある。
しかし、まもなくD型の生産に切り替えられ、一部はヴェトナム、エチオピア、リビア、アフガニスタン、アルジェリアなどへの輸出に回された。
現在でもヴェトナムで運用中である。
- A-10:
記録飛行用に開発された、A型の派生型。
- Mi-24VMT:
A型の機雷掃海型。
- Mi-24B"Hind B":
試験用に開発されたMi-24Aの派生型。
USPU-24ターレットのA-12.7 12.7mm機銃機銃を3銃身ガトリング式のYakB-12.7 12.7mm旋回機銃に換装している。
- Mi-24U"Hind C":
A型の練習機型。
固定武装を撤去し、操縦系統が二重化され、前部座席にも操縦装置を追加している。
少数のみの生産であったが、ヴェトナムでは現在も運用中である。
- Mi-24D"Hind D":
コックピットを視界のよいタンデム複座とし、細身の胴体になり、初期型の欠点を改善した。
コックピットは防弾ガラスや防弾板で防御され、生存性も高い。
機首にFLIRや低光度テレビカメラを搭載しているため、悪天候下や夜間での飛行が可能。
主武装はUSPU-24ターレットに搭載された4銃身のYakB-12.7ガトリング式12.7mm旋回機銃とAT-2。
しかしながら、動力等は根本的に改善はされなかったため、より全面的な改修型であるMi-24Vまでの繋ぎとして扱われた。
V型の戦力化後は練習機として扱われ、一部機体はDU型に改修された。
1970年代に350機程度が生産された。
- Mi-24DU:
D型の練習機型。
二重操縦装置を搭載し、固定武装を撤去した。
- Mi-24V"Hind E":
D型を改良し、クリーモフ製 TV3-117ターボシャフトエンジンへの換装やシステム更新を行い9M114「シュトゥールム-V」(AT-6)やAA-8を搭載可能とした型。
赤外線妨害装置が搭載され、航法装置やチャフ・フレアなどにも改良が加えられた。
1970年代後半から80年代前半にかけて1000機程度が生産された。
なお、ポーランドではポーランド語の言語上の理由からMi-24Wと表記される。
- Mi-24K"Hind G2":
Mi-24Vの砲撃観測機型。
弾着確認用のカメラや、新型のセンサーユニットが搭載されている。
ソ連軍のみで使用。現在は、ロシア、ウクライナ、ベラルーシで運用されている。
- Mi-24VK-2:
Mi-24Vの発展型。輸出名称Mi-35VN。
- Mi-24KhR"Hind G1":
NBC兵器の探知・偵察を行う化学・放射能偵察型。
土壌や大気のサンプルを採取し、分析する能力を持つ。
コックピット・キャビンの気密性が向上され巨大なエアフィルターを装備してはいるが、搭乗員は防護服を着用する。
ソ連軍のみで使用。現在は、ロシア、ウクライナなどで運用されている。
- Mi-24RKhR:
Mi-24Rとも呼ばれるMi-24DおよびMi-24Vの機体から製作された化学・放射能偵察型(電波化学偵察型)。
ソ連空軍のみで運用され、チェルノブイリ原発事故でも現場へ投入された。
冷戦後は、機体を継承したロシアやウクライナによって国連平和維持活動などにも提供されている。
- Mi-24P"Hind E":
アフガニスタンでの戦闘経験により、E型から威力が不足しているYaKB-12.7mm旋回機銃を取り外し、2砲身固定式GSh-30K 30mm機関砲を装備した型。
80年代に600機程度が生産されたようである。
- Mi-24PK-2:
Mi-24Pの発展型。輸出名称Mi-35PN。
- Mi-24PN:
Mi-24Pの夜間攻撃能力等改良型。1999年に初飛行。
- Mi-24VP"Hind F":
F型の2砲身固定式30mmGSh-30-2機関砲の代わりに、GSh-23-2 2連装23mm機関砲を機首のNPPU-23ターレットに装備した型。
一部にはフェネストロンやX字型の新型テイルローターを装備した機体もある。
新型機銃の不良と冷戦の終結もあって少数生産に終わり、ロシア空軍とウクライナ陸軍航空隊で運用されている。
- Mi-24VM:
GSh-23L 23mm連装機関砲を搭載したMi-24VPの改良型。
新型の対戦車ミサイル9M120アターカ-Vを運用する。1999年に初飛行。
- Mi-24PS:
1997年初飛行の警察仕様。
機関砲のかわりに大型のサーチライトや拡声器、FLIRなどを装備する。
ロシア内務省にて使用されている。
- Mi-24E:
環境調査型。
海洋や大気の汚染、洪水などの監視を行う。
収集したデータを処理する機器や地上局へのデータリンクが装備されている。
機体はE型と同じだが、非武装化されている。
Mi-25系統
Mi-35系統
- Mi-35"Hind D":
V型を、非ワルシャワ条約機構加盟国用にスペックダウンした輸出仕様。
アフガニスタン、アンゴラ、インドに輸出された。
- Mi-35U:
Mi-35を複操縦化した機体。インド等で運用されている。
- Mi-35P"Hind F":
F型の輸出仕様。固定脚にして軽量化を図った。
アフガニスタン、アンゴラ、イラク、キプロスに輸出された。
Mi-35Mと同じく、X字型テイルローターやフェネストロンを採用した機体も僅かに存在する。
- Mi-35M:
Mi-24VPの輸出仕様。
夜間戦闘能力が向上しており、チタニウムや複合材料を使用したローターを装備し、軽量化が図られている。
エンジンやトランスミッションはMi-28と同じものが使用され、ランディングギアが固定式になっている。
機関砲は、Mi-24VPに準じ、NPPU-24ターレットにGSh-23L 23mm連装機関砲を装備する。
- Mi-24/35 Mk.I:
南アフリカで開発された改修型。改修の規模はMk.IIIより限定されている。
- Mi-24/35 Mk.III「スーパーハインド」:
南アフリカで開発された改修型。
アルジェリアで使用されている。
- Mi-24-2000:
イスラエルで開発された改修型。
Photo:MASDF
Mi-24 (航空機)
(Mi-24 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/10 00:12 UTC 版)
Mi-24(ミル24;ロシア語:Ми-24ミー・ドヴァーッツァチ・チトゥィーリェ)は、ソ連のミル設計局で開発された攻撃ヘリコプターである。北大西洋条約機構(NATO)の命名したNATOコードネームは「ハインド(Hind、雌アカシカの意)」。
概要

1978年以来、ソビエト連邦国内で約2,000機が製造され、30ヶ国以上に約600機が輸出された。ソ連のパイロット達の愛称は「Крокодилクラカヂール」(クロコダイルのロシア語読み)であった。
Mi-25は、Mi-24Dの輸出向けダウングレード型であり、Mi-35は同様にMi-24Vをダウングレードした機体であるが、Mi-35Pなどダウングレード型ではない発展型もある。
Mi-24は、汎用ヘリコプターであるMi-8を原型として開発された、ソ連初の攻撃ヘリコプターである。この種の「攻撃ヘリコプター」としては異例の大型機であるが、これは強力な武装で地上を制圧しつつ搭乗させた歩兵部隊を展開してヘリボーン任務を行うことを想定して開発されたためで、歩兵戦闘車のヘリコプター版ともいえるコンセプトである[注 1]。しかし、戦闘と輸送という二つの役割を一機に担わせる設計は、結果的に悪い折衷になってしまったことから、後発のMi-28やKa-50/Ka-52は、より対地攻撃に特化したものとなった。
開発

Mi-24の設計は、アメリカ軍のAH-1 コブラなどを比較対象としながら、1968年に始められた。なお、Mi-24はミル設計局創設者のミハイル・ミーリが自ら設計に関わった最後の機体である[1]。
最初の量産型であるMi-24Aは、1970年に評価版として納入されたが、旋回が遅い、照準器のトラブルが多発する、並列配置の座席のため視界が悪いなど多くの問題を抱えていた。また、3人乗りのコックピットはガラス張りの部分が大きかったため防御力に不安があった。機体前部の設計が大幅に見直されて縦列複座となり、その他の問題が解決されたのがMi-24D、エンジンの変更などで決定版となったのがMi-24Vである。武装強化型のMi-24Pでは旋回式の12.7mm 4銃身ガトリング機銃の代わりに固定式の30mmガスト式機関砲が装備された。
1995年に導入された最新型のMi-24VMは、軽量のファイバー製メインローターとテイルローターにより、全体的なパフォーマンスが向上し、夜間作戦用などのアビオニクスも一新された。耐用年数やメンテナンス性も向上しており、2015年までの運用が予定されている。
機体


Mi-24は前述のようにMi-8を原型として開発された機体で、機体上部に搭載された2基のターボシャフトエンジンが、直径17.3m、5枚羽のメインローターと3枚羽のテイルローターを駆動させる。テイルローターは、Mi-24Aの後期型からは取り付け向きがMi-17同様逆になっている。また飛行時の横流れ傾向を補正するため、メインローターは胴体ごと右に2.5度傾けている。この為正面からだとスタブウィングを含めアンバランスに見える。
既知の問題としては、Mi-24Aは1969年のテストフライトで、機体を傾けた急な旋回中に揚力を失って大きく横揺れすることが判明したが、その後の改良を経てもこれは完全には解決していない。もう一つの欠点として、激しい機動を行った際に、高荷重によりメインローターが機体の尾部を打つ可能性があった。また、最大限に積載した場合、垂直に上昇することができず、転移揚力を利用した短距離の滑走をしながら離陸しなければならない。
機体の中腹にあるスタブウィングは、19度の後退翼で12度の下反角がかかっており、時速270km以上での飛行の際は20%の揚力を産む[1]。スタブウイングには兵器の搭載装置がそれぞれ3基ずつあり、物資を吊り下げることもできる。
大型で大重量の機体は、純粋な戦闘任務に用いるには持久性と機動性を削ぐことになる。兵員室を配置する都合上機体上部に並列に配置されたエンジンは、一発の被弾で両方のエンジンが破壊される可能性を高め、生存性に大きな問題を残すこととなった。防御能力に不安のあったMi-24Aの反省から、Mi-24D以降の型は装甲化された機体構造となっており、チタニウム製のローターは、12.7mm弾の直撃にも耐えることができる。
Mi-24D以降の機体は、縦列複座のタンデム形状のコックピットと、その上部にある横に2つ並んだ空気取り入れ口(エアインテーク)が特徴的である。コックピットの配置は、前席が射手兼副操縦士、後席が操縦士で、前席にも操縦装置や無線機があるが、操縦桿やペダルは折り畳み可能で兵器操作に専念することができる。ガラスは前席の前方のみ防弾ガラスで、ほかは有機ガラスである。空調装置は無いが、前席には扇風機がある[1]。
前述のように中央部に兵員室があり、フライトエンジニア1名と完全武装した兵員8名を搭乗させることができるほか、最大で1.5tの物資を搭載可能である。兵員室の扉は上下に分割されており、上半分にある窓を開けて射撃が可能なほか、下半分は乗り降りの際のステップを兼ねる。また、高高度飛行とNBC(核、生物、化学)戦に備えて、コックピットと兵員室は与圧されている[1]。
着陸脚は、引き込み可能な3輪式だが、改良型のMi-35では重量軽減と強化のために固定脚のタイプもある。
派生型

Mi-24A系列
- Mi-24(Ми-24)
- 初期型。A-12.7機銃を搭載している。
- Mi-24A(Ми-24А)
- 初期改良型。1969年に初飛行。テイルローターの取り付け向きにより、前期型と後期型に分けられる。多くの機体がソ連空軍で運用されたが、のちにその一部はベトナム、エチオピア、リビア、アフガニスタン、アルジェリアなどに輸出された。ベトナムでは近年まで稼働中の写真が流布しており、恐らくは現在でも運用中であると見られている。NATOコードでは「ハインドA」と呼ばれた[2][3]。
Mi-24D/V系列
- Mi-24D(Ми-24Д)
-
中期改良型。1972年に初飛行。タンデム式に変更された操縦席など、大規模な機体構造の変更がなされ、初期型の欠点を改善した。固定武装は、Mi-24Bに引き続きYakB-12.7がUSPU-24ターレットに搭載された。しかしながら、動力などの根本的な改善はされなかったため、より全面的な改修型であるMi-24Vまでの繋ぎとして扱われた。生産数は多く、各国へ輸出もなされた。また、Mi-24Vの戦力化後は練習機としても使用され、Mi-24DUに改修されたものもあった。NATOコードでは「ハインドD」と呼ばれた[2][3]。
- Mi-25(Ми-25)
- Mi-24Dの輸出型。1972年に初飛行。Mi-24Vが開発されたことから相対的に旧型となったMi-24Dが輸出可能となったため、輸出専用機として開発された。
- Mi-24DU(Ми-24ДУ)
- Mi-24Dの練習機型。前部後部座席ともに操縦機能を有している。
- Mi-24V(Ми-24В)
- エンジンを換装し、システムも更新した後期改良型。ただし、初期型はMi-24Dとほぼ同等の機体である。1972年に初飛行。新型の対戦車ミサイル9M114 シュトゥールム-Vを運用する。なお、ポーランドではポーランド語の言語上の理由からMi-24Wと表記される。NATOコードでは「ハインドE」と呼ばれた[2][3]。
-
Mi-35(ナイジェリア空軍)
-
Mi-35(ウガンダ空軍)
- Mi-24KhR(Ми-24ХР)
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Mi-24DおよびMi-24Vの機体から製作された化学・放射能偵察型(電波化学偵察型:Вертолетрадиохимической разведки)。1978年に初飛行。ソ連軍のみで使用。現在は、ロシア、ウクライナなどで運用されている。Mi-24R(Ми-24Р)、Mi-24RKh(Ми-24РХ、ドイツ語方式ではMi-24RCh)、Mi-24RR(Ми-24РР)とも呼ばれる。NATOコードでは「ハインドG1」と呼ばれた[3]。
- Mi-24RKhR(Ми-24РХР)
- Mi-24DおよびMi-24Vの機体から製作された化学・放射能偵察型(電波化学偵察型)。ソ連空軍のみで運用。チェルノブイリ原子力発電所事故でも現場へ投入された。Mi-24R(Ми-24Р)とも呼ばれる。冷戦後は機体を継承したロシアやウクライナによって国連平和維持活動などにも提供されている。

Mi-24P系列
- Mi-24P(Ми-24П)
-
30mmガスト式機関砲GSh-30K搭載型。従来の12.7mm機銃では火力に不安があったため開発された。1974年に初飛行。NATOコードでは「ハインドF」と呼ばれた[3]。
- Mi-24PK-2(Ми-24ПК-2)
- Mi-24Pの発展型。輸出名称Mi-35PN(Ми-35ПН)。
- Mi-24PN(Ми-24ПН)
- Mi-24Pの夜間攻撃能力など改良型。銃手席前の機首部分に、ザレヴォ暗視装置を装備しているのが特徴。1999年に初飛行。
- Mi-24PU1(Мі-24ПУ1)
- ウクライナのコノトプ航空機修理工場が、既存のMi-24Pを改修した機体。対戦車ミサイルはウクライナが独自に開発したバリエールVを装備する。
- Mi-24PS(Ми-24ПС)
- 警察向けに開発された機体。機関砲のかわりに大型の投光器を搭載するなどしている。1997年に初飛行。
- Mi-35P(Ми-35П)
- 固定脚にして軽量化を図り、固定武装に30mm連装機関砲を搭載した最新型。2020年に量産が始まり[4]、キプロスで運用された後セルビアに売却され同国で運用されている。なお、通常のMi-24Dの輸出型にもMi-35Pという名称が用いられている。Mi-35Mと同じく、X字型テイルローターやフェネストロンを採用した機体も僅かに存在する。
Mi-24VP系列
- Mi-24VP(Ми-24ВП)
- YaKB-12.7機銃に換え、新型のNPPU-23ターレットに23mmガスト式機関砲GSh-23-2を搭載した。Mi-24D/Vの12.7mm機銃では攻撃力や射程距離が不足、Mi-24Pの30mm機関砲では弾数が不足かつ反動・重量過多であったため、そうした問題を解決するため従来戦闘機用の航空機関砲として広く使用されてきたGSh-23-2を搭載する派生型が開発された。1986年に初飛行、1989年より量産に入ったが、新型機銃の不良と冷戦の終結もあり少数生産に終わった。ロシア空軍とウクライナ陸軍航空隊で運用されている。
- Mi-35M(Ми-35М)
- 固定脚にして軽量化を図った機体で、夜間攻撃能力などが改良されている。1998年に初飛行。機関砲はNPPU-24ターレットに23mmのGSh-23L連装機関砲を装備するというMi-24VPに準じたもの。X字型テイルローターやフェネストロンを採用した機体も僅かに存在する。

脚が固定式に変更されているほか、テイルローターがX字型に変更されている。またスタブウイングのハードポイントも片側2か所に削減されている。
旧ソ連構成国以外での改良型

- Mi-24 スーパーハインドMk.Ⅱ
- 南アフリカで運用されていたMi-24を改修する際に作られた試作機。原型機はMi-24R。
- Mi-24スーパーハインドMk.III
- 武器、航空電子工学および対抗手段を含む元のMi-24の広範な運用アップグレード。
- Mi-24スーパーハインドMk.IV
- アップグレードされたMkⅢ。エンジンの吸気口にポールボルテックスエンジン空気粒子分離システムを備えた型式。アルジェリア空軍で使用されている。やや反り上がった機首にデネルGI-2単砲身20mm機関砲を装備しており装弾数は840発。Mk.IIIより改修の規模が限定されている。Mi-24 Mk.III Mi-24 Mk.III
- Mi-24スーパーハインドMk.V
- 完全に再設計された前部胴体とコックピットを備えたスーパーハインドの最新バージョンだがモックアップのみで終わった。
- Mi-24-2000
- イスラエルで開発された改修型。
※この他、「Mi-24E」という名称が文献上で用いられていることがあるが、これは誤認情報である。このような名称の機体はソ連では開発されておらず、NATOコードネームの「ハインドE」と混同して考え出された名称であると考えられる。同様のものとして「Mi-24F」という名称も見られるが、こちらは「Mi-24E」ほど「普及」してはいない。また、文脈上同様の間違いと考えられるものとして「Mi-24D」という名称もあるが、これは偶然にもソ連側のMi-24Dという名称とNATOコードネーム「ハインドD」が一致していたため、他のものほど問題とはならない。このため、かえって「Mi-24E」、「Mi-24F」などという名称の「普及」を助長してしまったものとも考えられる。
運用
Mi-24は、その任務として、近接航空支援から対戦車戦闘、兵員や物資の輸送まで幅広くこなすことができる。 実戦での運用の結果、低空を飛行することが多いことから攻撃を受けやすいことへの対策として、作戦時には2機1組もしくはグループで行動し、多方向から同時に攻撃するという戦術が用いられるようになった。
オガデン紛争
1977年-78年にかけてのオガデン紛争の際、Mi-24はエチオピア空軍によって初めて運用され、ソ連から運ばれる軍事装備の大規模な空輸を行った。
ベトナム・カンボジア戦争
1979年にベトナム空軍がポル・ポト政権下のカンボジア空軍に侵攻した際にMi-24を使用し、ガンシップとしてクメール・ルージュの基地や前哨地を攻撃した。
ソ連のアフガニスタン侵攻
1979年-88年にかけてのアフガニスタン侵攻の際、ソ空軍がMi-24を大量に投入して主にムジャーヒディーンに対する爆撃を行い、「ハインド」は一躍有名になった。アメリカ合衆国はこの戦争でムジャーヒディーン側に赤外線誘導式のFIM-92 スティンガーを供給し、多数のMi-24がスティンガーによって撃墜されている。しかし、スティンガーのない戦場では猛威を奮った。
イラン・イラク戦争
1980年-88年にかけてのイラン・イラク戦争のラマダン作戦などでイラク軍はMi-25を投入した[5][6][7]。この戦争では、イランのAH-1Jとの間で史上初の攻撃ヘリ同士の空中戦が生じており、戦争全期間を通じてのハインド対AH-1Jの空中戦では、10機のAH-1Jを撃墜した一方、6機のハインドがAH-1Jに撃墜されている[8]。またイギリスのメディアが伝えるところでは、イラン空軍のF-4ファントムがMi-24の発射したファランガ対戦車ミサイルで撃墜されていると言う。
ペルー内戦
1980年代に始まったペルー内戦では、センデロ・ルミノソやトゥパク・アマル革命運動などの反政府ゲリラ掃討のため、ペルーのアラン・ガルシア政権がMi-24を導入し南米初のMi-24配備国となった。
ペルー・エクアドル国境紛争
1995年1月27日にペルーとエクアドルの間に発生した国境紛争では、ペルー空軍のMi-24が投入された。唯一のガンシップとして戦果を挙げたものの、2月7日に1機のMi-24が9K38 イグラで撃墜され搭乗していた3人が戦死した[1]。
第二次コンゴ内戦(2003年-)
国際連合平和維持活動に参加していたインド空軍がMi-24/35を使用[9]。
イラク戦争(2003年-)
ポーランド軍が2004年12月、6機のMi-24Dを戦場に投入。2006年7月18日に1機がアル ディワニャ(Al Diwaniyah)の空軍基地で墜落した。Mi-24Dは戦争後本国に戻さず再建されたイラク軍に引き渡されたり、状態の悪い機体については処分された[10]。
ソマリア内戦(2006年-)
エチオピア空軍の3機のMi-35と10機のMi-24Dが敵対勢力との対戦に使用された。その内1機が2007年3月30日にアデン・アッデ国際空港近くで撃墜された[11]。
マケドニア紛争(2001年)
当初、航空戦力を持たなかったマケドニア空軍(現・マケドニア陸軍航空団)が、ウクライナからSu-25と共に中古機8機を緊急輸入(旧ソ連出身のパイロットが操縦)。対地攻撃に投入し、成果を上げたとされる。
南オセチア紛争(2008年)
ロシア空軍が使用した。
シエラレオネ内戦
シエラレオネ陸軍及び民間軍事会社「エグゼクティブ・アウトカムズ」が使用。
内戦終結後はシエラレオネ側に引き渡され、同軍航空部隊(空軍は存在しない)に在籍している。
ミャンマー内戦
ミャンマー空軍がMi-35Pを、少数民族の反乱が続くカレン州やカチン州に出動させており、COIN機とともにロケット弾や固定機銃による対地攻撃に従事している。
シリア内戦(2015年)
ドンバス戦争(2014年~)
ドンバス戦争において、ウクライナ陸軍航空隊がウクライナ東部の親ロシア派分離主義武装勢力(ノヴォロシア人民共和国連邦)の鎮圧に投入している。
2022年ロシアのウクライナ侵攻
2022年ロシアのウクライナ侵攻において、ロシア航空宇宙軍とウクライナ陸軍航空隊の双方が運用。ロシア航空宇宙軍は新型のMi-35MやMi-28、Ka-52なども投入していると推測される。
運用国

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アフガニスタン
- アフガニスタン空軍。1975年に115機を導入。2001年の米軍侵攻後、新たにMi-35を6機を採用。現在は11機保有。
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アゼルバイジャン
- アゼルバイジャン空軍 - 2024年時点で、23機のMi-24、24機のMi-35Mを保有[13]。首都バクー郊外のサンガチャリ基地に配備しているとされる[14]。
-
アルジェリア
- アルジェリア空軍
-
アンゴラ
- アンゴラ人民空軍
-
アルメニア
- アルメニア空軍 - 2024年時点で、7機のMi-24P、2機のMi-24K、2機のMi-24Rを保有[15]。首都エレバンのスヴァルトノッツ空港に併設された基地に配備しているとされるが、詳細は不明[14]。
-
ベラルーシ
- ベラルーシ空軍 - 2023年時点で、12機のMi-24を保有[16]。2002年に、Mi-24を含むヘリコプター部隊を陸軍から空軍に移管している[14]。
-
ブルガリア
- ブルガリア空軍 - 1979-1986年に44機を投入した。2024年時点で、6機のMi-24Vを保有、6機のMi-24Dを保管中[17]。
-
チャド
-
キプロス
- キプロス国家守備隊が保有。2001年-2005年の間にMi-35Pを12機納入。2006年の事故で1機を失う。2023年時点で11機を保有[18]。
-
キューバ
- キューバ空軍が25機導入した。現在の保有数はMi-24DおよびMi-24Vを20機。
-
ジブチ
- ジブチ空軍 - 2024年時点で、2機のMi-35を保管中[19]。
-
赤道ギニア
-
エリトリア
-
エチオピア
- エチオピア空軍
-
ジョージア
- グルジア空軍、Mi-24VおよびMi-24Pを40機(V:21+P:19)、Mi-35を1機保有。
-
ギニア
-
ギニアビサウ
-
ハンガリー
- ハンガリー軍、49機。その内20機は東ドイツ空軍から購入
-
インド
- インド空軍 - 2024年時点で、17機のMi-25/35を保有[20]。
-
インドネシア
- Mi-35Pを2004年に2機、2006年に5機注文、更に2007年にMi-35を3機発注。
-
イラン
-
イラク
- イラク空軍
-
カザフスタン
- カザフスタン防空軍 - 2023年時点で、20機のMi-24V、12機のMi-35Mを保有[21]。
-
カーボベルデ
-
キルギス
- キルギス空軍 - 2023年時点で、2機のMi-24を保有[22]。首都ビシュケク近郊のルーゴバヤ基地に配備しているとされる[14]。また、キルギス空軍はCIS諸国のハインド乗員の養成訓練も請け負っている[14]。
-
トルコ
-
リビア
- リビア空軍
-
モンゴル
- モンゴル空軍が1984年に30機を注文したが、1986年から1987年に25機しか引き渡されなかった。
-
ナイジェリア
-
モザンビーク
-
ミャンマー
- 空軍が使用。2019年12月15日にメイクティラ空軍基地で開催されたミャンマー空軍創設72周年式典で、Mi-35P 2機の就役式が行われた[23]。
-
ナミビア
- ナミビア空軍
-
ナイジェリア
-
北朝鮮
- 空軍が使用。
-
北マケドニア
- 2024年時点で、北マケドニア航空団が2機のMi-24Vを保有し、ほかに2機のMi-24Kと6機のMi-24Vを保管中[24]。
-
ペルー
- 当初はペルー空軍に24機、ペルー陸軍に12機を配備する予定だったが、第一次ガルシア政権の経済混乱に伴い陸軍向け12機は断念され、1987年までに空軍に24機が配備された。その後、2012年にMi-25Pを2機追加購入したほか、ニカラグアのサンディニスタ空軍から余剰となった7機を購入したが、戦闘での消耗や部品取りで減少し、2020年段階でペルー空軍がMi-25DおよびMi-35Pを14機運用[1]。
-
ポーランド
- 共産主義時代にポーランド陸軍と空軍が運用していた。民主化後に陸軍がMi-24DおよびWを運用。
-
ロシア
- 360機。
-
ルワンダ
-
セネガル
-
セルビア
- セルビア空軍がMi-24Vsを2機保有。
- コソボ紛争で特殊部隊の輸送及び近接航空支援に使用。
-
スリランカ
- スリランカ空軍、13機。Mi-24D/V/PとMi-35を含む。
-
スーダン
-
シリア
- シリア空軍
-
タジキスタン
- タジキスタン空軍及び防空軍 - 2023年時点で、4機のMi-24を保有[25]。
-
トルクメニスタン
- トルクメニスタン空軍 - 2024年時点で、10機のMi-24Pを保有[26]。
- ウズベキスタン空軍および防空軍 - 2023年時点で、29機[27]のMi-24P[28]/Mi-35[29]、18機のMi-35Mを保有[27]。2001年に、フランスのSAGEM社に対してMi-35 12機の近代化改修が発注された[29]。
過去の運用国
- ユーゴスラビア人民軍より独立したクロアチア空軍が9機(Mi-24D/V)保有していたが2002年に退役した。その内6機が売却。
- 空軍 - 法的な問題から空軍に在籍していたものの、実際には同国の政治的混乱に介入した民間軍事会社が運用していた。
不明
過去の民間運用者
- 旧エグゼクティブ・アウトカムズ(民間軍事会社)
- 関連会社の「アイビス・エア」(航空会社。エグゼクティブ社の「空軍」部門)が運用していた。
- 旧サンドライン・インターナショナル(民間軍事会社)
- 同社が関与したブーゲンビル紛争で使用。
展示飛行チーム
ロシアでは、Mi-24を装備する展示飛行チームとして「ベールクトィ」(Беркутыビェールクトィ)が編成された。チーム名はロシア語で「イヌワシ」を意味する「беркут」の複数形である。この部隊ではMi-24P、Mi-24VP、Mi-24VMなどが運用され、展示飛行のほか機体の評価も行った。現在は解散されている。
性能・主要諸元
Mi-24A
- 初飛行:1969年
- 主回転翼直径:17.30m
- テールローター直径:3.91m
- 全長:21.50m
- 全高:3.97m
- 翼長:6.66m
- 円板面積:235.00m2
- 空虚重量:7,675kg
- 通常離陸重量:10,500kg
- 最大離陸重量:11,000kg
- 発動機:クリーモフ製 イソトフTV3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2,200馬力)2基
- 超過禁止速度:320km/h
- 巡航速度:270km/h
- 限界航続距離:1,000km
- 実用航続距離:450km
- 実用上昇限度:4,950m
- ホバリング上昇限度:1,400m
- 乗員:3名
- 積載量:兵員8名、または担架4台、または1,500-2,400kgの積載物、または外部に2,000kgの積載物
- 武装:武器搭載量1,275kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、爆弾など)
- 固定武装:12.7mm機銃A-12.7×1(NUB-1可動式銃塔に装備、弾数900発)
- 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M17P ファラーンガ-M×4
- ロケット弾:57mmS-5ロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド×4基
- 爆弾その他:OFAB-100×8、OFAB-250×4、RBK-250×4、RBK-500×2、KMGU-2×2、ODAB-500×2、3B-500×2
Mi-24D

- 初飛行:1972年
- 主回転翼直径:17.30m
- テールローター直径:3.91m
- 全長:21.50m
- 全高:3.97m
- 翼長:6.66m
- 空虚重量:8,340kg
- 通常離陸重量:11,100kg
- 最大離陸重量:11,500kg
- 発動機:クリーモフ製 イソトフTV3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2,200馬力)2基
- 超過禁止速度:320km/h
- 巡航速度:270km/h
- 限界航続距離:1,125km
- 戦闘航続距離:595km
- 実用上昇限度:4,500m
- ホバリング上昇限度:1,300m
- 乗員:2名
- 積載量:兵員8名、または担架4台、または1,500-2,400kgの積載物、または外部に2,000kgの積載物
- 武装:武器搭載量2,400kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、爆弾など)
Mi-24V
- 初飛行:1972年
- 主回転翼直径:17.30m
- テールローター直径:3.91m
- 全長:21.50m
- 全高:3.97m
- 翼長:6.66m
- 空虚重量:8,500kg
- 通常離陸重量:11,200kg
- 最大離陸重量:11,500kg
- 内部燃料積載量:1,500kg+オプション1,000kg
- 発動機:クリーモフ製 イソトフTV3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2,225 馬力)2基
- 超過禁止速度:320km/h
- 巡航速度:264km/h
- 限界航続距離:1,000km
- 戦闘航続距離:595km
- 実用上昇限度:4,500m
- ホバリング上昇限度:2,000m
- 乗員:2名
- 積載量:兵員8名、または担架4台、または1,500-2,400kgの積載物、または外部に2,000kgの積載物
- 武装:武器搭載量2,400kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、空対空ミサイル、ロケットランチャー、無誘導ロケット弾、機銃コンテナ、爆弾など)
- 固定武装:12.7mm 4銃身機銃YakB-12.7×1(USPU-24可動式銃塔に装備、弾数1,470発)
- 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M114 シュトゥールム-V×4
- 空対空ミサイル(誘導ロケット):R-60×2
- ロケット弾・無誘導ロケット:57mmS-5ロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド×4基、87mmS-8ロケット弾用 B-8V20A 20連装ポッド×4基、137mmS-13ロケット弾用 B-13L1 5連装ポッド×4基、GUB-1×2、GUB-8700×4、247mmS-24ロケット弾×4
- 機関砲ポッド:UPK-23-250(GSh-23Lを搭載)
- 爆弾その他:OFAB-100×8、OFAB-250×4、RBK-250×4、RBK-500×2、KMGU-2×2、ODAB-500×2、3B-500×2
Mi-24P
- 初飛行:1974年
- 主回転翼直径:17.30m
- テールローター直径:1.50m
- 全長:17.51m
- 全高:3.97m
- 翼長:6.66m
- 空虚重量:8,570kg
- 通常離陸重量:11,300kg
- 最大離陸重量:11,500kg
- 発動機:クリーモフ製 イソトフTV3-117 ターボシャフトエンジン(出力:2,225馬力)2基
- 超過禁止速度:320km/h
- 巡航速度:270km/h
- 限界航続距離:1,000km
- 戦闘航続距離:450km
- 実用上昇限度:4,500m
- ホバリング上昇限度:2,000m
- 乗員:2名
- 積載量:兵員8名、または担架4台
- 武装:武器搭載量2,400kgまで(6箇所に対戦車ミサイル、ロケットランチャー、無誘導ロケット弾、機銃コンテナ、爆弾など)
- 固定武装:30mm連装機関砲GSh-30K×1(弾数250発)
- 対戦車ミサイル(誘導ロケット):9M114 シュトゥールム-V×4
- ロケット弾・無誘導ロケット:57mmS-5ロケット弾用 UB-32A-24 32連装ポッド×4基、87mmS-8ロケット弾用 B-8V20A 20連装ポッド×4基、137mmS-13ロケット弾用 B-13L1 5連装ポッド×4基、247mmS-24ロケット弾×4、GUB-1×2、GUB-8700×4
- 機関砲ポッド:UPK-23-250(GSh-23Lを搭載)
- 爆弾その他:OFAB-100×8、OFAB-250×4、RBK-250×4、RBK-500×2、KMGU-2×2、ODAB-500×2、3B-500×2、PFM-1対人地雷投下器
登場作品
脚注
注釈
- ^ 旧西側の(対地攻撃に特化した)攻撃ヘリコプターと区別するため、「強襲ヘリコプター」と呼ばれる事もある。ただし、旧西側においても、シコルスキー S-67やアメリカンエアクラフト ペネトレーターのように「歩兵部隊(もしくはコマンド部隊や特殊部隊)の搭乗が可能な攻撃ヘリコプター」というコンセプトは存在していたが主流とはならなかった。
出典
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- ^ Cooper, Tom; Bishop, Farzad (9 September 2003). "I Persian Gulf War: Iraqi Invasion of Iran, September 1980". Air Combat Information Group.
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- ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. p. 176. ISBN 978-1-032-50895-5
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- ^ IISS 2024, pp. 269–270.
- ^ The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2023-02-15) (英語). The Military Balance 2023. Routledge. pp. 179-180. ISBN 978-1-032-50895-5
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参考文献
- The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2024) (英語). The Military Balance 2024. Routledge. ISBN 978-1-032-78004-7
外部リンク
※参考リンク。
- MI-24PN Gallery
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24А" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24В" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24ПК" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24ВМ" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24ВП" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24Д" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24П" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24ПН" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24ПС" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-24ХР" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-25" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-35" Дата модификации: 07-05-2006)
- Уголок неба. 2004 (Страница: "Миль Ми-35М" Дата модификации: 07-05-2006)
Mi-24
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 16:25 UTC 版)
「Mi-8 (航空機)」の記事における「Mi-24」の解説
Mi-8を元に開発された攻撃ヘリコプター。NATOコードネームは『ハインド』。
※この「Mi-24」の解説は、「Mi-8 (航空機)」の解説の一部です。
「Mi-24」を含む「Mi-8 (航空機)」の記事については、「Mi-8 (航空機)」の概要を参照ください。
- Mi-24のページへのリンク