超電磁マシーン ボルテスV
ボルテスV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 08:17 UTC 版)
「超電磁マシーン ボルテスV」の記事における「ボルテスV」の解説
ボアザン星人の地球侵略とその尖兵である巨大戦闘メカ・獣士に対抗するため、剛健太郎博士が開発(妻の剛光代と浜口博士も開発に協力)した巨大スーパーロボット。「ブイ・トゥギャザー!」の掛け声でボルトマシンがV字編隊を組み「レッツ・ボルトイン!」の掛け声と共に5人が一斉に赤いボタンを押すことで合体。合体解除はボルトアウトと呼称される。 ボルトクルーザー(VoltCruiser:クルーザーは巡洋艦の意味)、ボルトボンバー(VoltBomber:ボンバーは爆撃機の意味)、ボルトパンザー(VoltPanzer:パンザーは戦車あるいは装甲車の意味、ドイツ語読みの「パンツァー」の方が日本では馴染み深い)、ボルトフリゲート(VoltFrigate:フリゲートは日本語ではカタカナ表記されることが多い、中小型の水上戦闘艦)、ボルトランダー(VoltLander:ランダーは地上車の意味)の5機が合体することにより、全長58.0m、重量600.0t、最高飛行速度マッハ20の人型の巨大ロボットとなる。動力源は超電磁エネルギー。メインパイロットは剛博士の長男、剛健一。 前作がアニメの合体を玩具で表現する際に非常に苦労した ことから、デザインは玩具メーカー主導で進められ、コン・バトラーと比べても、俗に「烏天狗」と評される顔のデザインを除けば、合体システム、機体の配色、各機体の役割なども同じであった。 ロボットアニメにおける決めの必殺技として剣で斬るパターンを創出したのが、ボルテスVの天空剣Vの字斬りである。剣そのものは西洋式の両刃の剣であったものの、その巨大さゆえに両手で振るわれることから事実上、剣道のような殺陣が描かれることとなり、その後しばらくの間、スーパーロボットの必殺技といえば「○○剣××斬り」がお約束となるほどの影響を残した。 加えて、アニメ・特撮のスーパーロボットは剣と共に盾も装備するのが後々に定番となるが、本作品において聖悠紀が描いたボルテスVの活躍イメージイラストには、作中に反映こそされていないものの、時代を先駆けて天空剣と共に盾 を保持している画稿も存在している。 また、ボルテスVではロボットの設定や演出に工夫が凝らされている。第1話では声紋登録が行なわれており、ボルテスチーム以外の人間では合体できないとされた。また、3機のコクピットが装甲に隠れるのでパイロットの安全性は高い反面、非常時の脱出が困難とされる。第10話では超電磁エネルギーの秘密が敵に解析され、超電磁合体破壊装置を装備した獣士が登場して合体不能の危機に陥るが、浜口博士開発のウルトラマグコンを追加装備し、事なきを得る(この際に、超電磁エネルギーはクラウンコイルへの磁粒子の誘導により発生する、と設定されている)。第16話では損傷したボルトフリゲートを分離し、クルーザー、ボンバー、パンザーだけの上半身とランダーとで戦うという離れ業も披露している。 天空剣の刀身が巨大な獣士を切り裂くことができるのはなぜか、とボアザン側が研究した結果、刀身の強度だけではなく刀身を包む超電磁フィールドが分子構造を分解していることが判明すると、マキシンガル合金装備の鎧獣士が登場、天空剣が全く通用しなくなる事態に陥る。この事態を打開するため、剛健太郎(当時は行方不明中)が送り届けた鷹型メカが、マキシンガル合金を劣化させる超電磁加重砲をもたらし、ボルテスの後期の必殺技、天空剣・超電磁ボールVの字斬りが完成する。ただし、超電磁ボール自体はマキシンガル合金を劣化させるものでしかなく、あくまでも天空剣による斬撃とVの字斬りを必殺技として使うことは続けられた。
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