第二部の登場人物
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「凄絶!嫁姑戦争 羅刹の家」の記事における「第二部の登場人物」の解説
柳沢(小椋)美雪 昴の前妻。登場時は昴と同じ大学に在学する21歳。実業家の両親の援助を受け、東京のマンションで独居。外車を所有し六本木でブティックを経営していた。華やかな風貌だが周囲の状況より自身の感情を優先させる等、思いやりに欠ける高慢な性格で杳子を挑発。昴の子を妊娠した事を理由に小椋家、秋野家と合同の挙式をおこなうが、その直後に実家が破産。両親の心中などを目の当たりにした事から流産し葬儀にも出られない程に健康状態が悪化。 相続放棄を条件に昴と入籍。大学を中退し小椋家の離れに入居。ブティックで雇われ店員として働く様になるが、財産と子供をなくした自分から昴の心が離れ、結婚前から接近していた加奈江と親密になっているのを悟ったのと、親戚からの絶縁を始めとする生活環境の激変などから次第に精神を病み、両親に対して援助を断った秋野夫人・元から毛嫌いしていた杳子を憎悪。ブティックを出店さえすれば元の状態に戻れるという思い込みから小椋家の財産を狙い、杳子に対して化粧品への劇薬混入、殺人未遂、放火などを起こす(自身も心の病に気づいて、密かに通院を続けていた)。 怪我で入院中、昴と加奈江から追い込みを掛けられ自殺未遂・昴への傷害未遂を起こすが、1千万円の慰謝料を条件に弁護士立ち会いの下、離婚に応じ地方へ転居という形で小椋家を去ってゆく。この時に杳子に対して弱さを見せると同時に、諭してもいる。 柳沢竹夫・幸代 美雪の両親。地方都市でデパートを経営。見栄っ張りで娘にブティックの経営を任せたり、様々な事業に手を出した結果、不採算が多くなり同時に湾岸戦争の影響等で経営状態が悪化。 しかし美雪には状況を知らせず「将来は後を継いで経営者」「生まれた子供は母が美雪の住むマンションに通って世話をする」などと吹聴。結婚に関して多額の資金援助をおこなう形で昴と結婚させている(自分の家が破綻しても多くの財産を持つ勤務医と結婚させれば娘の将来は安泰とし、美雪と昴を騙した様子)。 結婚式の直後不渡り手形を出し実質的に経営破綻となり、美雪に財産を手放さなければならないと電話で伝えた直後、秋野夫人の元を訪れ、土下座をして1億円近い援助を懇願するが侮蔑され、債権者に追われて消息不明。その翌日に山中の別荘で首を吊って心中しているところを杳子と昴、そして美雪に発見され、数日後の新聞のベタ記事に顔写真入りで掲載される。 小椋加奈江 涼香の娘。幼少期から海外で育っており、物心がつく前に両親が離婚。日本国籍である父に関しては一切、知らされず、母からも放置に近い状態で育てられた様子が見られる。昴とは血縁上又従兄妹同士だったが母の陰謀で「昴が婚約者」と思い込み、美雪との結婚直前に押し掛けて来る。 フランスからの帰国と同時にデパートに就職。外商部に配属されていた。しかし美雪から逃げるようにドイツへ向かった昴を追ってゆき誘惑し妊娠。単身で帰国し美雪と示唆。のちに離婚が成立した昴の後妻となる(もともと昴とは同姓だった為、結婚に当たって改姓はしていない)当初はドライでさばけた印象だったが、結婚後は強欲な面を表出させたり次第に悩みを抱え不安定になる事も多くなり、身勝手で甘えた性格だと周囲に揶揄された事がある。「杳子にすれば同じ孫なのに杏奈は洋たちほど可愛がられてない」と悩んだこともある。 緋呂美が斎村と駆け落ちした際、杳子の依頼で舞子の世話をしており、謝罪した緋呂美に嫌味を言ったりもした。 雄を妊娠中、涼香、そして杳子などへの憎悪に悩み、中絶をしようと病院へ。しかしそこで一緒になった女性から身の上話を聞かされ中絶を断念。その直後に性別を医師から知らされている。 母である涼香に「ほったらかしにされた」「自分勝手な女」として不満を抱き、悪く言う事も多く、非常識な態度に激怒しゲンコツで顔を殴り飛ばしたこともあるが、内心では認められたい思いもある様子で、母娘で結託し小椋家の財産を狙い、杳子を怒らせる。のちに離婚を決意した杳子を子供達を家に置き去りにする形で温泉まで追ってゆき、トラブルの末に行きずりの人間にレイプされる。その直後、路上で罵倒した杳子が事故に遭い重体となった時には、直前に宿泊していた旅館の女将の証言などから警察から杳子殺害未遂の嫌疑を掛けられ、昴からも離婚を切り出され自棄になる。子供達の親権を手放そうとまでするが、昴の本心を母から聞いて、貴史の看病をしたり、子供を預かって貰った緋呂美に礼を言う等、次第に素直な性格になってゆく。トラブル回避の為に杳子の退院を待たずにニューヨークへ旅立とうとするが空港閉鎖で足止めを食らって、家族揃って貴史と杳子に会いにゆく。容姿は母似。 小椋(秋野)緋呂美 貴史と杳子の長女。幼少期からピアニストを夢見て、音大に進学したが、在学中にプロポーズを受けたこともあり、秋野友和と結婚。しかし嫁姑のトラブル、秋野家の経済的破綻などを理由に大学を休学。友和に離婚を切り出すも拒否され、同時に妊娠が判明。その頃から小椋家の離れに一家転住するが、心を病んだ姑に放火で殺されかかった事もある。出産後は本宅で両親と同居。ピアノ教室の講師をしながら大学を卒業。 その後、婿扱いに不満を抱いていた友和の意向で独立した住居に引っ越すが、隣家に住む姑と遠藤からの嫌がらせを受け、舞子を出産直後に斎村と不倫関係になり京都へと駆け落ち。しかし追って来た父と友和に見つかった末に傷害事件に発展。その直後に彼の本心を知り、別れを決意。同時に友和に離婚を切り出すが拒否された上で杳子からも懲罰を受けて子供達と引き離され、飲み屋のピアニストとして独居。一旦、実家に戻ったのちに、真弓の罠に掛けられて激怒していた友和に歩み寄る。 かつては秋野家の財産に浮かれたり、美雪の実家が破産した事を内心で喜ぶ。逆に秋野家が破綻した時は被害妄想に囚われる等、わがままで自分本位な面も見られたが、様々な経験ののちに、次第に周囲を気遣うよ.うになる。兄嫁の美雪と加奈江とは常に不仲で、特に接触期間が長い上、母という立場が同じである加奈江に対しては面と向かって嫌味を言い合ったり、つかみ合いの喧嘩をしたりもしたが、子供達に対しては良い母親、叔母であり、離婚の危機に接した兄夫婦の子を預かっていた。容姿は母似。 秋野友和 実業家の跡取り息子として育てられる。大学在学中に父の病死。異母妹の存在が浮上等の問題が発生。母の後押しもあり当時、交際していた緋呂美と結婚するが、のちに重役の不正発覚・バブル経済崩壊等で大規模な経営縮小・財産の処分を余儀なくされる。 この時に経営上のトラブルに巻き込まれ逮捕されるが、母が3億円の保釈金を支払ったことなどから執行猶予がつけられ、不動産企業を再建。飛躍させてゆく。緋呂美の不倫を知って逆上し斎村を襲撃したり、懲罰として子供達を母と遠藤に育てさせようとしたことがあるが、自身も水商売の女と関係を持ったり真弓の罠に掛かって、彼女と関係を持ってしまう。 トラブル解決後は緋呂美と和解。財産を狙う遠藤、そして悪巧みをする真弓と滝沢に立ち向かう。当初は優柔不断・マザコンの面が見られたが、次第に母から自立してゆき家庭人として企業社長として成長。遠藤の死後、母を厳重に叱責し施設に入居させるが時折、こっそりと面会に行っている。 秋野夫人 友和の母。婿養子を迎える形で家を継ぎ、千葉県のゴルフ場を始めとする事業を拡大。やり手の実業家として知られていた。代々続く資産家である事を鼻に掛け小椋家、そして心中した美雪の両親を中傷。友和の父が浩子の母と不倫した事に立腹し、病死する程のノイローゼに追い込んだり、憎悪する相手に言いがかりを付ける等、高慢・執拗・冷酷で自分本位な性格だったが、事業失敗で心の病気を発症。破綻の理由を緋呂美の存在にこじつける等、周囲に対して意地悪かつ奇妙な言動が多くなり、身内での会食の席に生ゴミを被った服を着て現れた時には加奈江から猛烈な罵倒と絶縁宣言を受ける。 一時期、小椋家の離れに一家で住んでいたが、緋呂美を憎悪し彼女に対しての殺人未遂と住居への放火事件を起こす。直後に心神喪失として刑事責任を免れ、同時に友和の意思で精神病院に処置入院させられる。退院後は友和の用意した家に住んでいたが、病院で知り合った遠藤に夢中になり、家に連れ込んだ事が近所で話題になり、周囲から注意を受けたことに反発。生まれたばかりの舞子を虐待し洋に罵倒された事もある。 その後、遠藤と駆け落ちをし戸建で暮らし始める。時折、「友和から財産を奪って来い」等の脅迫と暴力を受けていたが、彼に対しての愛情は本物で、友和によって施設入居の直前、遠藤の死の原因となった滝沢を刺し、再び情緒不安定になる。最終回では心の安定を取り戻した様子で、入居した施設で華道の教室を開講。同時に隣の棟に住む関谷という男と親密になっている。ファーストネームは不明だが、貴史、遠藤、関谷のセリフに「高乃」という名が見られる。 秋野洋 友和と緋呂美の息子。素直で愛情深い性格で杳子と秋野夫人に懐いており、妹の舞子を兄として守ろうとする。 遠藤によって緋呂美と一緒に崖から突き落とされた事がある。 母方の従姉妹である杏奈とは当初、不仲で加奈江の事を嫌いと言って彼女を怒らせたが次第に仲良くなる。 秋野舞子 友和と緋呂美の娘。生まれて間もなく緋呂美に置き去りにされ、世話をしていた加奈江を母と思い込んでいた時期がある。 小椋杏奈 昴と加奈江の娘。愛らしく素直な性格。加奈江と杳子の対立を目の当たりし、ショックを受けたり、「ママがおばさまの様な人だったらいいのに」と緋呂美に言う。加奈江の妊娠を知って「お姉ちゃんになる」と喜んでいた。 小椋雄 昴と加奈江の息子。両親の早まった行為が元で未熟児で生まれ、加奈江を悩ませた。一時、秋野家に預けられるが、風邪で緋呂美に病院に連れて行って貰っている。 小泉浩子 ホステスの私生児として生まれ、貧困の中で育つ。父は母が妊娠中に亡くなった事にされていたが、中学校卒業直後に母が酔って事故に遭い、搬送された病院で父の名と秋野夫人への憎悪を告げて死亡。恋人の純一に頼んで経済的に困窮している事、どうにかして欲しい事を秋野家に告げに行って貰うが、父は亡くなっており夫人から母を「誰とでも寝る汚らわしい女」と侮辱されてしまう。自身の名等、素性を知られてないとして秋野家に使用人として入り込み(実は素性を知られていた)夫人と緋呂美に対して器物破損、傷害、食品への異物混入などを展開。特に緋呂美に対しては「苦労知らず」「嫁姑の諍い位で不幸ヅラをしているのが憎い」として殺人未遂事件まで起こしている。 同時に純一を通して知り合った美雪の依頼で綾乃の幽霊に変装し、小椋家に侵入。杳子殺害を企てたことがある。撮影した写真に写ったお面と顔の境目、左腕のほくろ。そして緋呂美が管理事務所に問い合わせた休日などから犯行が発覚する。家を訪れて事情を聞いた杳子の前で号泣するが、その直後に秋野夫人の仕向けた嫌がらせ屋の仕打ちで、町を逃げ出す。やや素行に問題があるが、亡くなった母への愛情を抱いている。 純一 浩子の恋人。浩子からの依頼を受け、友和の父が亡くなった直後、彼が浩子の母と愛人関係にあり、こどもが生まれていると伝えている(この時に浩子の名は聞かれていない)。のちに浩子からの依頼で夫人を突き落として殺害を企てる。 美雪の経営するブティックで売り子として働いていた事があるが、売上金を誤魔化したり、商品を持ち出して売り払っていたのを知られ解雇される等、素行に問題あり。のちに美雪からの依頼で杳子への嫌がらせに荷担するが、秋野夫人の差し金で浩子と一緒に逃げ出さざるを得ない状況になってしまう。 斎村 家出をした緋呂美を事故から守ろうとした場面を友和に誤解されて殴られる。のちに再会した緋呂美と不倫関係になり駆け落ちの末、追って来た貴史に叱られた挙げ句、こっそりついて来ていた友和に刺されて負傷。 しかし友和が経営破綻に伴う罪状で執行猶予中だと言う事を気遣い、警察に対して「緋呂美から別れを切り出されて自棄になり、自殺を企てた」と偽証し、彼女を友和と復縁させる。 前島布宇子 貴史の愛人(曜日指定の契約愛人)で彼より25歳年下(昴と同年代の様子)もとは大手企業の重役の娘で父の部下と見合いで結婚しており、ドライな性格ながらも周囲とは折り合いはついていた。しかし父が汚職で退任。出世コースを外された夫が自棄になった事から家庭崩壊。行きずりの男と関係を持ち、そこで初めて男に愛情を抱くも行為の後、金を渡されてショックを受ける。同時にそれを知った姑から、「生活費の為」として売春を勧められたのをきっかけに離婚。その頃から援助交際に肯定的な思想を抱く拝金主義者、かつ女に対して攻撃的・悪意を持つ性格に変貌。貴史の不貞を知って呼び出しを掛けた杳子を侮辱(この事を理由に杳子から憎悪される様になる) 杳子に悪態をついた直後、パトロンの1人だった坂見の妻、八重子によって顔に負傷させられ、同時に貴史を始めとする男達から圧力を掛けられ、八重子への告訴を取り下げる。貴史に対してわずかではあるが恋愛感情を抱いていた節もあり一度、小椋家の前に姿を現すが貴史は見向きもしなかった。怪我の回復後、他の男達との援助交際、ホステスの仕事などを再開し京都へ移住。そこで緋呂美の不倫をかぎつけ杳子に密告し、強請を掛けるが罵倒される。 直後に緋呂美を心配してやって来た貴史と再会。「愛人関係を持ったのは過ちだった」等、本心を伝えられ、心境に変化が発生。緋呂美の居場所を伝えている。男心などを読み取るのが上手。 坂見八重子 布宇子と愛人契約を結んでいた男の元妻。順風満帆な人生を送っており、住宅事情等から同居をしていた息子夫婦とも良い関係を構築していた。しかし息子夫婦の性行為に興味を持ち、壁の穴からのぞき見をした夫を叱責した事から夫婦関係が悪化(この事が元で息子夫婦は別居を選択する)性的なものに異常なまでに固執する夫。そして愛人契約を結んでいた布宇子を憎悪。後をつけてゆき彼女を襲撃している。この事件に関してはその場に居合わせた杳子に嫌疑が掛けられたが、夫が「犯人は私の妻」と貴史に連絡。離婚となった事で貴史を階段から突き落とそうとしたり、一緒に居合わせた洋に悪態をついたりするが、杳子に諭されて更生を決意。 遠藤 秋野夫人が処置入院中に知り合った男で強欲で身勝手な性格。夫人に取り入り同居し、財産を狙って隣家に住む緋呂美とこども達に嫌がらせを展開。杳子が駅のホームから突き落とされそうになった時、偶然に居合わせた事もあり救助するが、日頃のおこないを理由に犯人だと疑われてしまう(周囲の目撃情報で犯人ではないと証明される) のちに夫人と駆け落ち。しかし彼女自身には大した財産がないと知るとDV化。その後、娘の真弓らの仕組んだ爆発事件に巻き込まれて意識不明の重体になったのち、死去する。友和を始めとする秋野家、そして小椋家から徹底的に憎悪されていた。 広田真弓 遠藤の娘。両親は正式に結婚しておらず認知扱い(広田は母の姓) 母を弄んで捨てた父を憎悪。保険金の受取人を真弓にした事しか「父親らしいこと」をしていないと呟いたこともある(結局、掛け金は真弓自身が支払う様になっていた) 中国に出かけた杳子の前に突然に現れたり、緋呂美に対して本心を打ち明けたことがある。愛人の滝沢の経済危機を救う為、父に掛かっていた保険金目当てで爆死させ、友和を騙す形で関係を持ち濡れ衣を着せようとする。のちに友和によって滝沢と共に警察に突き出され逮捕となる。 滝沢章一 古物商経営者。自分の店の経営が困窮し、真弓の父への憎悪を利用し保険金殺人を共謀。しかし真弓が友和に本気になったと勘違いをして彼女を殺害しようと乗り込むが、真弓を問い詰めていた友和に警察を呼ばれ、同時に「遠藤を殺した犯人」として秋野夫人に刺されて負傷。詐欺罪と殺人罪等で逮捕されるが、夫人の行為については訴えないと発言。ちょび髭を生やしている。 大原 杳子が家出先の温泉で知り合った脚本家の女性。杳子に嫁姑を扱ったドラマを執筆している事を伝える。杳子と加奈江の争う姿、杳子が事故に遭遇する場面を目撃し警察に証言。のちに杳子の体験をもとにドラマを制作すると伝えている。 宮城浩二 自身の身勝手な態度が元で家庭崩壊。妻に責任転嫁をして暴力を振るっていたが、のちに有責配偶者として離婚される。妻がホットラインに電話相談をしたこと、その時にアドバイスをしたのが杳子だと突き止めて逆恨みし、遠藤の悪行と時期を平行する形で杳子を付け狙い、同時に秋野家の周辺でもトラブルを起こす。のちに殺人事件の新聞記事を自身と重ね合わせ反省。警察へ出頭する。 関谷 秋野夫人と同じ施設の隣の棟に入居する豪放な印象を持つ中年男性。関係を知った緋呂美をやきもきさせるが、友和から「遠藤の様な悪い人間ではない」と太鼓判を押される。
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