フィルムカメラシリーズとは? わかりやすく解説

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フィルムカメラ・シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 08:22 UTC 版)

α (カメラ)」の記事における「フィルムカメラ・シリーズ」の解説

ミノルタα-70001985年2月発売) - 当時ニコンF3AFやペンタックスME F等、オートフォーカス一眼レフカメラ存在したが、オートフォーカス専用レンズが1~2本に限られる大きく重い、合焦まで時間かかった迷ったりする等、試作的な意味合い強く商業的に成功したとは言い難かったミノルタα-7000は、オートフォーカス用にレンズシステムを刷新して登場し、非常に注目浴びたAFセンサー東芝、ロータリーエンコーダーは石川島播磨重工業(現IHI)製。他メーカーから乗り換えユーザー多く、また写真業以外のマスコミにも報道されることになり一大ブームへと発展した。このカメラ出現により、一眼レフカメラオートフォーカス化が大きく進むなど、当時業界に与えた影響極めて大きく、「αショック」という言葉生まれたカメラグランプリ'85、インターカメラ国際賞、ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー'85受賞CMソングには、野田幹子の「太陽・神様・少年」が使われており、郵便応募によるキャンペーン野田幹子非売品ミニアルバム抽選があった。 ミノルタα-90001985年8月発売) - ミノルタα-7000同時開発であったが、その市場での様子窺ってから投入された。ミノルタX-1以来プロフェッショナル用機種であり、αシリーズフラッグシップを表す“9”冠した初のプロオートフォーカス一眼レフカメラである。オートフォーカス作動方法には特徴があり、ミノルタ独自のセンサー付きシャッターボタンに指を触れるだけでAEコンティニュアス方式オートフォーカス作動しシャッターボタン半押しフォーカスロックとなる。ミノルタα7000は6Vであるフォーカスモーター駆動電源3V駆動であるため、発表当時からオートフォーカス動作が遅いと言われてた。ワインダーモータードライブ使用してカメラ本体への電源供給はなされていないので変化はない。発売時は評価測光多分割測光)、マルチスポット測光以外の当時考えられるあらゆる機能持ち、更に露出制御でのマルチモード最高速1/4000秒、Xシンクロ1/250秒の高速シャッター最先端スペック有していた。ファインダーには、ミノルタXD/ミノルタXD-S以来の視度補正機能とアイピースシャッターを内蔵フォーカシングスクリーン交換可能で、スプリットマイクロ方式のものまで用意されていた。ファインダー性能オートフォーカス用の測距機構光量取られているにも拘らずマニュアルフォーカスにも十分対応できる質の良いファインダー搭載していた。レバー・クランクによる手動巻き上げ/巻き戻し可能なオートフォーカス一眼レフカメラとしては最初で最後存在であり、測光モード切り替えダイヤル引き上げると巻き戻しクランクポップアップするなど、操作系に関してこだわりが強いカメラとなった巻き上げには強力なシャッターチャージに力が必要なために重く操作感はあまり良くないが、ミノルタらしくキヤノンのようなゴリゴリ感はない。小刻み巻上げも可能。 ミノルタα-50001986年3月発売) - ミノルタα-7000廉価版として発売された。廉価版と言っても価格面での差は少なくフレームは同じものを使用しており共通部品も多い。機能面では露出制御モード連続撮影機能省略モード制御ボタン部にスライド式カバー取り付けるなど、ビギナー向けにインターフェース変更して対応している。この機種は、上位機種をスペックダウンして初級機を作るという手法作られていたが、この機種次世代からは生産合理化進み初級機は初級機の作り方作るという手法変わっていき、フレーム共用し性能差=価格差とした最後モデルとなったミノルタα-7700i(1988年5月発売) - αシリーズ第二世代モデルオートフォーカス測距点を3カ所に増やし動体予測オートフォーカス搭載し、これは追随メーカーオートフォーカス一眼レフカメラ開発指標ともなった。ハンス・ムートをデザイナーとして起用したデザイン秀逸で、第一世代無骨さと異なり直線とそれをつなぐ曲線美しくとめられている。また機能面ではαシリーズ第一世代モデル採用されタッチセンサー廃止オートフォーカス補助発光機能本体内蔵6分測光機構採用などでオートフォーカス/自動露出ともに他メーカー圧倒したミノルタ独自のカードシステム採用され、主に露出制御関連機能追加などをカードで行うことができた。当時カメラ積めメモリ搭載量の上限が低かったため、あると便利な機能カード提供しユーザー必要な機能だけを後付で買うことができた。この世代からペンタ部上部アクセサリーシューをオートロックアクセサリーシュー(英語版)に変更したミノルタα-3700i(1989年7月発売) - αシリーズ第二世代の最廉価モデルミノルタα-7000対すミノルタα-5000違いミノルタα-7700iとは根本的に別物として設計されている。露出制御プログラムモード標準ハイスピード2種類)しか持たずカードシステム装備されない。またファインダーには小型化低コスト化のためにダハミラー方式採用し登場時においてはオートフォーカス一眼レフカメラとして世界最小軽量モデルであった専用オプションとしてプログラムフラッシュが2機種あり、それぞれ必要時に自動発光を行う。ここから初級機では徹底的な合理化によってコストダウンする方法広まっていく。 ミノルタα-5700i(1989年8月発売) - αシリーズ初のフラッシュ内蔵型一眼レフカメラ内蔵フラッシュは現在主流ポップアップ式ではなく固定式で、ズーム機構により照射角が変化する機能面ではミノルタα-7700iより省略され標準状態での露出制御プログラムモードマニュアルのみである。しかし一部使用不可ながらカードシステム持ち、この機種専用の「A/Sカード」を用いることで絞り優先およびシャッター優先モード使用可能となる。 ミノルタα-8700i (1990年2月発売) - ミノルタα-7700iの改良型改良点ミノルタでは初のシャッタースピード1/8000秒装備6分測光スポット測光加え中央重点測光露出調整ボタン追加、シンクロソケットの装備ファンクションキーにより露出補正選択していた露出補正機能独立等が挙げられる。また多重露出機能を持つために「ファンタジーカード」を使用しての「幻想的」(メーカー説明による)な写真の撮影も可能となる。それ以外にも黒のみだった外装仕上げガンメタリック変更されている。シルエットはほぼ同じで目新しい機能の追加もなく、地味な存在ながらもより機能性操作性の向上目指したものとなっており、第二世代型αシリーズ完成型と言えるミノルタα-8700iミール1990年10月発売) - ソビエト連邦宇宙ステーションミールに搭載されたことを記念したパールホワイト限定バージョン同色標準ズームレンズフラッシュおよび記念テレホンカード付属機能面性能面での違い皆無ミノルタα-7xi(1991年6月発売) - αシリーズ第三世代モデル。「ゼロタイムオート」 を称し第二世代型αシリーズをより自動化したもの。ミノルタ独自のグリップセンサー、ファインダー眼部下部センサーにより構えただけで自動露出機構オートフォーカス作動必要とあらばミノルタとしては初採用ポップアップ式フラッシュ動作しさらには電動化されたズームレンズズーム機構までが適切な(と思われる画角まで自動的に制御され、まさに使用者は「ただシャッターボタンを押すだけ」となる。しかしユーザーここまで自動化求めてはおらず、さらにそれまでのαシリーズ一線を画すデザイン大きさのため登場同時に不評買った[誰によって?]。また多機能さと引き換え操作性は複雑で、この点は同時期の他社一眼レフカメラ同様の傾向にある。機能面ではオートフォーカス測距点追加14分割測光採用巻き上げコマ速度アップなどで、この点も同時期の他社オートフォーカス一眼レフカメラとの差はほとんどないミノルタ独自のカードシステム引き続き採用され電動式ズームレンズ組み合わせて使用するファンタジーカード2」などが用意された。 ミノルタα-3xi(1991年8月発売) - xiシリーズ末弟で、フラッシュのオートポップアップなどが装備された。徹底した入門機。 ミノルタα-5xi(1992年3月発売) - xiシリーズ最後中級機。「オートスタンバイズーム」「ゼロタイムオート」「パノラマ撮影」を引き続き採用するが「データメモリーカード」で使える機能非対応になるなど、7xiと比較して機能一部削除されている。 ミノルタα-9xi(1992年7月発売) - ミノルタα-7xiの上機種として世界初シャッタースピード最高速1/12000秒を実現。現在でもフォーカルプレーンシャッターにおいてはこの記録破られておらず、後継機ミノルタα-9その実力は受け継がれた。本機含めたxiシリーズカメラ自動化電動化極致とも言えるもので、その多彩な機能比べてボタン・ダイヤル類が極端に少ない(プロ向けのためオートスタンバイズームは不採用)。1つボタンに数種類機能持たせているため、初めて使う者やダイヤル式操作感慣れた者にとっては操作難解で、当時ミノルタシェア大きく落とすことになった。しかし、左手レンズ持ったままファインダ内ですべての設定確認でき、右手のみで各種設定ができる操作性は、ある意味理想的と言え評価分かれるところである[要出典]。一般に評価が低いが[要出典]、業界最速シャッター速度シャッター周り防塵防滴構造作り良さなどプロカメラマンの使用にも十分耐えうるカメラであった映画、「ガメラ 大怪獣空中決戦」でストロボ光で「ギャオス」を追い払うカメラとして使用されている。 ミノルタα-707si(1993年11月発売) - αシリーズ第四世代モデル第三世代型αシリーズでの自動化極地反動から開発された。それまでの1ボタン多機能による煩雑な操作性を、1ボタン1機能絞りこんだ設計になっている。またデザインでも、ある意味冒険」的な曲線主体第三世代型αシリーズよりも、第二世代型αシリーズラインに近いものが採用されている。機能的な部分ではほぼミノルタα-7xiと同じであるが、測光方式更なる多分割測光であるハニカムパターン測光継承された。また、第三世代型αシリーズ採用された「アイスタートシステム」は切り替えスイッチ増設されて残され第二世代型αシリーズ採用された「カードシステム」もそのまま残されている。カードシステムはこの機種への採用持って終了したカメラグランプリ'94受賞、ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー'94-95受賞、'94-'95オーストラリアンSLRカメラ・オブ・ザ・イヤー受賞ミノルタα-303si(1994年1月発売) - 第四世代型αシリーズでの廉価モデル露出制御モードに「シーンセレクト」方式採用されている。 ミノルタα-707si japan1995年2月発売) - 総漆塗り限定バージョンミノルタα-507si(1995年2月発売) - 商業的に失敗終わったxiシリーズに次ぐα第4世代siシリーズ中でもこの機種1つのダイヤル・ボタンに1つ機能割り当てるクラシックオペレーションを採用。この操作系は後に発売されるミノルタα-9ミノルタα-7に引き継がれた。また、ミノルタ707siと異なり液晶パネルファインダースクリーン重ねることを廃止しているために逆光でもすっきりと見やすいファインダー回帰している。この機種採用されたダイヤル・ボタンによるシンプルな操作性は、同時代カメラによく見られる多機能に伴う複雑な操作系見直きっかけとなり、以降は他のメーカーでも同様にダイヤル・ボタンによるシンプルな操作性を持つ機種多く登場したミノルタα-101si(1995年5月発売) - 第4世代型αシリーズでの最廉価モデルミノルタα-5700i以来固定式フラッシュ採用されている。 ミノルタα-303siスーパー1995年7月発売) - ミノルタα-303siの改良型従来プラスチックだったレンズマウント素材金属変更、リモートレリーズソケット、スポット測光機能追加されている。また、従来機では暗さ目立っていたルーフミラーも改良されファインダー大幅に明るくなっている。外装色黒色からグレーメタリック系色に変更された。 ミノルタα-807si(1997年6月発売) - ミノルタα-707siの改良モデル内蔵フラッシュ大型化され、それが外観でも大きな特徴となっている。操作性一部改良された。内蔵されフラッシュポップアップ式にも関わらずズーム機構によって照射角が変化するガイドナンバー20達しそれまで発表されカメラ内蔵型フラッシュとしては最大のものであるカードシステム廃止され多く機能標準装備となったが、カードにより実現されていたミノルタ独自の特殊効果である多重露出フェードイン&アウト機能ファンタジーカード系、フィルムラチチュード読み取ってH/S基準補正する等の機能割愛された。 ミノルタα-Sweet1998年4月発売) - 普及オートフォーカス一眼レフカメラ主として一眼レフ入門者やファミリー層をターゲットにしている。小型・軽量女性扱いやすいことをコンセプトにしている。当時のこのクラス定番だったキヤノンEOS-Kiss対抗したネーミング操作系持ちEOS-Kissとの差別化もあってか中級機に匹敵する1/4000秒のシャッターを持つ。事実海外ではα-507siの後継機扱いであり、Dynax5といった所謂5系列の名称が付けられていた。 ミノルタα-91998年12月発売) - 派手な機能はないがα初の視野率100%ファインダーをはじめ1/12000秒の高速シャッター単体ボディ秒間5.5コマフィルム送給を達成、フルメタルボディなどカメラとしての基本機能追求した機種。特に周辺見え良くするためのコンデンサーレンズホコリが入るのを防ぐファインダーブロック周りシーリングオプション用意されボケ重視のM、MIIスクリーンファインダーコスト掛かっており、「オートフォーカス一眼レフカメラで一番気持ちいい」と評判なる程ファインダーとして明確な結果になって表れている。 ミノルタα-Sweet S1999年3月発売) - α-Sweet廉価版。α-Sweetから上級者向け機能省いたシンプルな構成となっている。シャッターユニットもスペックダウンされ、他社同様の1/2000秒クラスになった同年6月黒色外装タイプ追加ミノルタα-360si(1999年8月発売) - ネーミング的には第四世代だが、成り立ちとしてはα-Sweet S廉価版で、α-101siの後継機存在ファミリー/ビギナー向け一眼レフ市場の拡大対応して発売された。もともとシンプルなα-Sweet Sを更にシンプルにした、実質的なプログラムオート専用機ミノルタα-9Ti(1999年11月発売) - チタン外装150g軽量化成功した限定モデル世界限定1000発売ミノルタα-7(2000年9月発売) - ミノルタα-807siの後継モデル背面大型のナビゲーションディスプレイが搭載各種設定日本語他言語選択可)で表示されるため、わかりやすくなった。カメラを縦位置にするとナビゲーションディスプレイの表示も縦表示切り替わる撮影データ記録でき背面液晶ディスプレイ表示することができるほか、専用リーダーを使うことでスマートメディア移し変えることが可能である。ミノルタα-9よりも後発機能的に超える部分もあり、ミノルタ中堅機種極致とも言える機種である。カメラグランプリ2001受賞銀塩カメラとしては今のところ最後受賞となっている。2000年度グッドデザイン賞受賞TIPA AWARDS 2001-2002Best Photo SLR Camera 受賞、ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー 2001-2002 受賞、オーストラリア・カメラ・オブ・ザ・イヤー 2001-2002 受賞ミノルタα-SweetII(2001年7月発売) - α-Sweet後継機。シャッターユニット等の基本性能はα-Sweet継承しながら、本体設計一新しAF一眼では最小クラス小型軽量化実現している。 ミノルタα-7 LIMITED2001年11月発売) - ミノルタα-7の世界3カメラ受賞記念限定版日本国内では2001発売専用のブラックレザー塗装製品名文字金色なのが外観上の特徴。他にも操作ダイアル等に細かな改良施されている。専用ストラップにはシリアルNoが入り購入時ネーム入れサービスがあった。 ミノルタα-SweetII L(2002年6月発売) - α-Sweet II廉価版でα-Sweet S後継機実質的に中級機的な機能持たされているα-Sweet IIから、ファミリー層に不要な上級者向け機能省いた構成となっている。シャッターユニット等の基本性能はα-Sweet Sをほぼ継承しながらα-Sweet IIボディシェル流用することでAF一眼最小クラス小型軽量化実現している。 ミノルタα-702004年1月発売) - ミノルタブランドでの最後一眼レフカメラその後のコニカミノルタブランドではデジタル一眼レフカメラのみ発売され銀塩一眼レフカメラ発売されなかったことから、名実ともに最後一眼レフカメラとなった発表前はミノルタα-7の改良型との誤った憶測流れミノルタα-7の買い控えにもつながった。それを裏付けるように、操作系全体仕上げ等は、上位機のα-7に近いものとなっており、市場の変化合わせてファミリー向けからかつての入門機へ原点回帰したモデルともいえる。内容的には1/2000秒クラスのシャッターユニットを持ったα-Sweet SII L廉価版入門クラスで、海外生産移行しコストダウン図っている。本機採用されたオートフォーカスセンサーは後のミノルタα-7DIGITALミノルタα Sweet DIGITALにも採用された。

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