アデプト12使徒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 00:12 UTC 版)
「聖痕のクェイサー」の記事における「アデプト12使徒」の解説
フール 声 - 加藤将之 現在アデプト12使徒を統括していると思われる紋章使い。鳳榊一郎曰く「再生怪人」の異名を持つ。タロットカードのようなものを鞭のように扱う以外に元素回路を用いた罠などを得意とする。 アニメ版では、サーシャに倒されたアデプト12使徒をタロットカードで意思の宿らない元素回路を使用したクローンを複製させる能力を持っている。 イローナ写本に記された予言の通り、サーシャを戦士として完成させることを目的としており、そのためならどんな手段も厭わない。またとある命により裏切り者の鳳榊一郎を粛清しようとした。 正統教会と西方教会の統合の折に黄金の僭主が組織を切り捨てた際には彼に付き、花園ではメテオラの手引きを行う。その後、神成計画のために必要な「再生の亨愛者」を持ち出そうとしたところをサーシャと交戦する。追い詰められたふりをしながらも罠を張っていたが、罠を見抜いていたサーシャにより自分自身が自らの術によって喰われ、鳳に「再生の亨愛者」を送り闇へと消える。 水瀬 文奈(みなせ あやな) 声 - 高垣彩陽 まふゆたちの親友として「サルイ・スー」の手がかりを探っていたアデプト12使徒の1人。マグネシウムのクェイサーで、自在に発火させたり合金を作り出すことができる。「パイロマニア」「コリオグラファー」の異名を持つ。 まふゆたちには表面上親切に接していたが、実際は聖乳を得るために通り魔事件を起こしその後凄惨な方法で女性を殺害したり、燈を人質にし、まふゆの友情を逆手に取ったり、掲載禁止用語(「×××」と表記される)を言うなどかなり陰湿で外道な性格。アニメでは更にまふゆ達の目の前で燈の聖乳を歪んだ表情で貪り吸うなど、外道さが増している。 サーシャが初めて交戦したアデプト12使徒である。燈を盾にとったり彼女の聖乳を貪り吸うなどして、サーシャの怒りを買い、熱を加えた鉄の攻撃の前には自前の合金も歯が立たず倒された。 その後の回想ではアスタルテには忠実で、基本的には慎重ではあるが、必要とあらば強行突破を試みる面を見せていた。 クロア 声 - 天田益男 アデプト12使徒の1人。塩素のクェイサーで、自在に致死性の塩素ガスを作り出すことが出来る。人外に等しい顔立ちが特徴。「ガス・チェンバー」「浄化者(クレンズ)クロア」の異名を持ち、言葉遣いは丁寧だが、その見た目以上に性格は残虐非道そのもの。大柄で袖の長い白衣を着ており、常に塩素が揮発しているのか周囲の一般人にも「プールの臭いがする」と察知される。 己の快楽のために虐殺を行う殺人狂。かつてのクロアチア紛争の際、クロアチア人の兵士達を扇動してテレサが暮らしていたセルビア人の教会を襲撃。塩素ガスでマザーを殺害した後、「民族浄化」を建前にして、クロアチア兵士達にシスター達を集団レイプさせた挙句、身も心もボロボロになった彼女達を塩素ガスで虐殺するという外道ぶりを見せており、テレサに重度のトラウマを植え付けた。 燈を手に入れようと襲撃し、駆けつけたサーシャと対峙。池の水を濃塩酸に変えて攻撃する戦法でサーシャをしばし苦戦させるが、陰からのカーチャの助けもあり、最終的にはサーシャに切り刻まれるという、自業自得の最期を迎えた。 朽葉 葵(くちは あおい) 声 - 早水リサ アデプト12使徒の3。酸素のクェイサーで、「双面の大気使い(アトミス)」、「ダブルフェイス」の異名を持つ。対象周辺の酸素を無くして窒息させたり、物質を強制的に酸化・燃焼させることができる。かつて兄の悠と共にアデプトの施設で育ったが、兄に対してクェイサーとしての素質を見いだされなかった彼女は生神女となる儀式を受けることとなった。しかし、その最中に能力に目覚め、儀式の相手であった兄を殺してしまう。以後は兄を殺してしまった事実を受け入れられずに無意識下で兄の人格を形成し、悠として振る舞う。 悠として陵楠学園に転校してきて学園内の不良をまとめ上げ、聖ミハイロフ学園の動向を探っていた。その後、本来の人格でサーシャに接触し兄の討伐を依頼する。戦闘ではカーチャとテレサをあっさりと打ち負かし、サーシャも苦戦させるが、戦闘中に自分が二重人格である事実を知らされ、更にフールによって自分が兄を殺した過去をえぐられ、暴走したところをサーシャに敗れる。 しかし、彼女の身体には冷凍処置が施され、蘇生する。蘇生後は悠との人格統合がなされ、冷静沈着な性格となる。 花園での決戦では再びサーシャと戦うが、その最中にフールの裏切りと組織が黄金の僭主によって捨てられたことを知り、フールと8823を相手にサーシャと共闘する。8823との戦闘中にかつての狂気が戻り、純酸素と塵などの可燃物質を駆使した戦術で8823を焼き尽くす。その直後に花園と共に自ら命を絶とうとするがサーシャに救われ、ニプロックを施された状態で捕虜となる。 花園陥落後はサーシャによってニプロックを解除され、まふゆの護衛を務める形で神成計画と黄金の僭主の手がかりを追う。その道中で神成計画で蘇った悠と交戦する。同行することになった史伽と友好関係を結び、切り捨てられたことで自暴自棄になるジータを叱咤した後、サーシャ達と合流し、卒業の予餞会にも半ば強引に参加させられる。 赤ん坊の頃に海に落ちたトラウマで水が苦手であり、泳ぐことも出来ない。そのため水を操るには水素遣いのミルクとの連携が必要であった。しかし、レオンが放った半漁人に襲われる史加の危機に際して彼女を救おうと海に飛びこんだところを巌然によって力の流れを正され、酸素遣いとしての能力を最大限引き出せるようになる。 最初にサーシャと出会った時には彼に身体を提供しようとしたが、拒まれる。その後も何度か出会う内に敵でありながらもサーシャに好意を寄せるようになり、女性という自覚を取り戻すと同時に年相応の面を見せていく。 アニメ版では拉致した華を陵辱している動画を、カーチャの携帯に送りつけたり、捕まえたテレサを逆さ吊りにして、服を破いてレイプまがいに聖乳を貪り吸って辱めるなど、非情さが増していた。 エヴァ=シルバー(本名:エヴァ=アンナ=パウラ=ブラウン) 声 - 浅川悠 アデプト12使徒の1人。水銀のクェイサー。「鮮血の女王」「クイックシルバーの魔女」の異名を持つ。 真性のサディストで相手が刺激的な反応を起こすと濡れるらしい。水銀の膜を作り対象を窒息させたり、ウォーターカッターのようにして対象を切り刻むことができる。 見た目は若々しく美しいが、実は95年もの年月を生きており、QやR達、「再生者」を予備パーツにすることで若さを保っていた。 聖ミハイロフ学園に教師を装い侵入しまふゆを狙うが、駆けつけたサーシャと対峙。一度倒されるが、その後欠けた肉体を「再生者」で補いまふゆを人質にする。2度目の戦いでは卑怯な手を使って優勢に立つが、カーチャと第四階梯の能力に目覚めたサーシャに歯が立たず、命乞いも空しく二度と再生できぬように切り刻まれた。 ジャッカル 声 - 伊丸岡篤 アデプト12使徒の1人。鉛のクェイサー。一"激"必殺的胡狼(いちげきひっさつのジャッカル)の異名を持つ。右目がスコープ状に機械化されており、鉛を銃弾の形に変形させ、遠距離からの狙撃を行うことができる。能力で弾を打ち出すため、音もせず硝煙の匂いもしない。 平仮名、片仮名を一切使わず、漢字のみを使用し、特に「撃」の漢字が入った2文字の言葉を話すという特徴的なしゃべり方をする(弾丸を発射する際の「撃発」、断末魔の「撃痛ー!!!」など)。 街中で遠距離からリジーと記憶喪失のサーシャを襲撃し、窮地に追い込むが、記憶を取り戻したサーシャに敗れた。その後不意打ちを試みるが、直後に鳳に滅せられた。 回想では気が短く、好戦的な面があった。 ゲオルグ・タナー 声 - 遊佐浩二 アデプト12使徒の8。コバルトの元素を操るクェイサー。「γ-ω(ガンマ-オメガ)」の異名を持つ。指輪からガンマ線レーザーを自在に放つことができる。プロイセン貴族の末裔で、強い選民思想の持ち主。ジータのことも良くは思っていない。 水の聖堂を巡る戦いで六実の聖乳を吸うが、その六実が戦いのさなかで自らナイフに刺されたことで弼の怒りを買い、顔の半分をえぐられた。その後は復讐のために誕生祭に紛れ込み、元素回路を用いた傀儡を使って暗躍するが、サーシャによって今度こそ殺される。 アニメではカーチャを「女王」として取り入れ、自分たちの計画に同行させようとするが、彼女が決別したため計画が破綻。逆切れして臨戦体制に入るが、直前に摂取していたまふゆの「剣の聖乳」に肉体が適応できずに暴走、兄弟で融合し巨大な怪物となる。 汪震(わんちぇん) 声 - 浜田賢二 アデプト12使徒の2。珪素の元素を操るクェイサー。「グラウンド・ゼロ」の異名を持つ中国人。 お茶が趣味。残忍な性格の多いアデプトメンバーの中では比較的まじめで、敵に正々堂々と挑む騎士道精神を持っている。サーシャに完敗を喫して絶望するジータに対して「恐怖をかみしめ、己が糧とせよ」「茶は熱い湯を注がれることで初めて味を出す。お前は今この茶だ」と論して成長を促す一面もある。反面、調律を重んじ、些細なことでも規律を乱した同志には制裁を加える。 その目的は、始原元素回路「雷の生神女」を破壊するための回路「魔女の碑(ウィッチ・クラフト)」の完成。 目的を果たしたことでジータをも切り捨てるまでに変貌、本拠地へと逃亡を図ろうとするも、まふゆとの再会で剣の生神女の力を得たサーシャの手によって葬られた。 その後、神成計画によって蘇り弼と六実の前に立ちはだかるが、ルクレツィアを侮辱した発言が弼の怒りを買い、無き故郷を思い再び死を迎える。 アトミスではないが、珪素は大地がある限り無限に取り入れることができるため、異名の通り陸上戦では無類の強さを誇る。主な攻撃方法が巨大な手と化した珪素の召喚、およびそれを相手に破壊されたうえでの破片の射出。 ジータ・フリギアノス 声 - 大浦冬華 アデプト12使徒の11。炭素の元素を操るクェイサー。中性的な外見持ちの少女。「黒いダイヤモンド」の異名を持つが、蔑称であるため本人は気に入っていない。 能力としてはレアで強力なのだが第二階梯止まり。 アデプト候補生のジョシュアの妹で、兄と同じく性的な免疫は皆無である。兄を見下しているように見えるが内心では強く慕っているツンデレであり、彼を侮辱する者は同じ12使徒であっても容赦しない。 レズビアンであり、女子校である翠令学園での捜査を行うことを熱望していた。燈の剣の生神女の回路が発動した際には裸になって身体を重ねて熱を鎮めた。レスボス島にて、ジョシュアからレズビアンの語源を聞かされた際にはその時のことを思い出して顔を真っ赤にしていた。その際に、ボーイッシュな格好をしているリジーを一目見ただけで、リジーを女だと見抜いている。しかし、翠令学園に女装して潜入捜査してきたサーシャを男とは見破ることはできず、アニメ版では電脳空間においてサーシャが翼との決闘に敗れ、翼がサーシャに対して何も命令しないことに乗じてサーシャの胸を吸った後、汪震からサーシャの正体が男だと知らされて激怒し、「男のおっぱいなんて汚らわしいものを吸わせたな!」と逆ギレしてサーシャを去勢して無かったことにするべく襲い掛かった。 翠令学園の任務で汪震に捨て駒として置き去りにされたことでアトスの捕虜となる。その後、ユーリの根回しで聖ミハイロフ学園に移送され、生徒として在籍する(ただし、制服は男子のものを着用)。エドガーや美由梨、史伽らと友人になるなど、普通の生活を送る中で心境に変化が訪れる。そんな中、エドガーを狙うメテオラとの戦闘でサーシャ達と共闘するが、間もなくエドガーの身体に宿り蘇ったタナーに従って兄と共にサーシャと戦うが、その中でジョシュアがサーシャに敗れた怒りで第三階梯に上がる。タナーによって故郷の村が焼かれず、弟妹が死ななかった可能性に呑まれかけるが、その世界に渡ったエドガーと出会い、彼の願いを叶えるべくサーシャと共にタナーを討つ。その後はジョシュアの治療のためにユーリに保護され、アトスの監視下に置かれる。 花園が陥落した後に監視を解かれ、黄金の僭主に真相を聞くために兄と共にローマへ向かう途中でグレゴリィと出会い兄と共に彼をテロから守る。しかし、その彼が自分達とアデプトを裏切り捨てた黄金の僭主であったことを知る。切り捨てられたショックから自暴自棄となり酒浸りになってしまうが、葵に叱責されて立ち直り、ミハイロフ学園に戻ってくる。 当初は強力な能力に奢っていたが、ミハイロフ学園で軟禁されている間はニプロックにより能力を扱うことが出来なかった。しかし、学園で麗に武術の指導を受けたことで能力に頼らない戦い方も心得るようになる。また、厳密に言えばアトミスではないが、化合物の二酸化炭素が空気中に存在する物質なので、分解することでそれを操れる。 ミルク アデプト12使徒の4。水素の元素を操るクェイサー。「ウィスパー・ボム」の異名を持つ。ゴスロリ衣装の少女だが、常にガスマスクをしていて無口。しかし何かあると仲間の服を引っ張ったり、ケーキに興味を抱いたりと見た目どおりの年齢のような仕草が目立つ。ジータと共に行動することが多い。アニメ2期では、殆ど出番はなく真田堂貫と同時に未登場になっている。 カーチャとはかつて同じ施設で育っており、ブランという名で呼ばれていたが、とある事件で死亡していた。本編に登場する彼女は神成計画によって蘇ったクローンであり、アデプトに潜入していたスパイであった。 実力は12使徒の中でも抜きんでており、同じアトミスの葵を苦戦させる程の実力を誇る。「ミルク」という現在の名前はアスタルテに与えられたものであり、今の名前をくれたアスタルテには異常な執着を見せ、アデプト時代も彼女を守ることには強い拘りを持ち、本性を現してからも同様である。 儀仗と共に大量のスペアボディを用意した状態でカーチャの前に立ちはだかるが、カーチャと彼女の奴隷達の活躍により敗北。死の間際に彼女を愛称で呼び、息を引き取った。 真田 堂貫(さなだ どうかん) アデプト12使徒の5。タングステンの元素を操るクェイサー。「千本斬り」の異名を持つ。その異名は、アスタルテとの出会いに由来し、アスタルテが花園(マグノリア)に移送される途中での事件で、戦場で負傷し記憶も記録も無くした状態で発見され、その時唯一手にしていた武器に刻まれていた『真田堂貫』の銘がそのまま呼び名となった。アスタルテの御守役で、アスタルテに懐かれている。巨漢の大男で、海に落ちそうになった山辺燈とアスタルテを軽々と持ち上げるなどの怪力を持っている。無口。アニメ版では、滅多に城の外に出ることなくアデプト12使徒で、唯一戦場に赴かなかった。 花園での決戦はサーシャと激闘を繰り広げ、敗れて拘束される。しかし、アスタルテを守るべく拘束を打ち破って花園へ戻り、黄金の僭主と鳳の裏切りを知るとサーシャに加勢し、鳳に傷を負わせた。鳳の退却後、アスタルテをサーシャに託して遂に力尽きる。只ひたすらにアスタルテを守らんとするその精神はサーシャを感銘させた。
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