正統教義とは? わかりやすく解説

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正統教義

(正統教会 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/03 15:23 UTC 版)

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正統教義(せいとうきょうぎ、英語: orthodoxy)・正統主義(せいとうしゅぎ)とは、異端Heresy)の対義語である。

多くの場合、キリスト教に関係して用いられる。

キリスト教正統派

歴史的文脈によってその指す対象は様々に異なる。また、「教義」と「教理」の語には相違がある。

  1. 第2コンスタンティノポリス公会議までの古代の7つの全地公会議によって決定された信条に基づく教義。特に、4~5世紀のアタナシオス派カルケドン派教会(ギリシャ正教正教会カトリック教会の母体)の時代までに生み出された信条(ニカイア信条(原ニカイア信条)、ニカイア・コンスタンティノポリス信条カルケドン信条使徒信条[注 1]アタナシオス信条[注 2]など)に告白されている教義のこと。正統主義は、その教義に則る立場のことである。
  2. 上からの派生で、上記教義の全部または一部を継承すると自認する教会のこと。正統派。よく用いられる例としては次のものがある。

これらの教派が一定の歴史的時代および場所において多数派を占めており、この名辞が多用されたことから、今日の思想史的研究において、特に、これらの立場に共鳴を持たない中立的記述においても、これらの名辞は便宜上用いられるのが通例である。

ユダヤ教正統派

脚注

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注釈

  1. ^ 正教会では多くの場合、「信経」(しんけい)といえばすなわち「ニケア・コンスタンチノポリス信経」のことを指す。「使徒信条」は西方教会の信条であり、東方教会では用いない[1]
  2. ^ アタナシオス信条」は、実際には聖アタナシオスの真作ではないと推定されている。近年の聖公会では「歴史的文書」として祈祷書の付録に記すのみで、教会では用いなくなった[2]。また、東方教会では用いない。
  3. ^ 福音主義」という語は、近現代のいわゆる「福音派」ではなく、16世紀宗教改革の時代に主流派プロテスタントとして確立し、それ以来の伝統を持つ、ルター派および改革派カルヴァン主義)の教会を指す語としても用いられるので注意。ドイツ語では前者のいわゆる福音派は“evangelikal”、後者の伝統的プロテスタントは“evangelisch”, “Evangelische Kirche”と訳し分ける。詳細は「福音主義」および「福音主義教会」を参照。

出典

  1. ^ 東方正教会の基本信条”. 2021年8月23日閲覧。
  2. ^ 『日本聖公会 祈祷書』《1990年版》 日本聖公会管区事務所、1991年、925-931頁。 
  3. ^ 敬虔主義(読み)けいけんしゅぎ - コトバンク”. 2021年8月23日閲覧。

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