豆乳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/21 10:14 UTC 版)
豆乳 | |||||||
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別名 | ソイミルク | ||||||
発祥地 | 中国 | ||||||
誕生時期 | a. 1365[1][2] | ||||||
33 kcal (138 kJ) | |||||||
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グリセミック指数 | 34 (低) |
味は無調整であれば豆腐とほぼ同じで、大豆特有の青臭さがある。この風味を好む人も多いが、飲みづらいと感じる人もいるため、日本ではこの他、植物油などを加えて飲みやすく味を調えた調製豆乳や、砂糖などで甘みを加えたり、果汁や抹茶、ココアのような副原料で味付けしたりした豆乳飲料も販売されている。
各国における豆乳
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中華圏
中華文化圏では、伝統的な豆乳を「豆漿」(トウチアン dòujiāng)と呼び、牛乳代替品は「豆奶」と呼ぶ。
東南アジア
豆乳は、東南アジアでも広く飲まれている。ベトナムでも朝食用に「スアダウナイン sữa đậu nành」という甘い豆乳が販売されており、バニラ、ココア風味のものもある。タイでも朝食用に「ナームトーフーน้ำเต้าหู้」という甘い豆乳があるほか、タピオカやゼリー入りのものも販売されている。カンボジアでも練乳入り豆乳「タッグ・ソンダエク(Tek Sondaek)」が販売されている。シンガポールでは缶入りの調製豆乳も販売されている。
日本
原材料等 | 豆乳(無調整豆乳) | 調製豆乳 | 豆乳飲料 |
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大豆たん白質含有率 | 3.8%以上 | 3.0%以上 | 1.8%以上 果実の搾汁の製品に占める重量の割合が5%以上のものにあつては0.9%以上 |
食品添加物以外の原材料 | 大豆以外のものを使用していないこと。 | 以下に列挙している物以外の物を使用していないこと。 | 次に掲げるもの以外のものを使用していないこと。 |
食品添加物 | 使用していないこと | 次に掲げるもの以外のものを使用していないこと。
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次に掲げるもの以外のものを使用していないこと。 |
日本では、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの店頭にも並ぶようになり、無調整の豆乳や豆乳飲料を手に入れることが容易になった。紙パックやプラスチックボトルに入った商品が多く販売されている。豆汁を濾した豆乳を「無調整豆乳」と表記しているものもあり、近年は大豆の青臭さを抑えられる製法が開発されている。一方、飲みやすい味や香りに調整したものは「調製豆乳(ちょうせいとうにゅう)」と呼ばれており[4]、砂糖(甘味料)・食塩・ビタミン類の他香料・植物油などを加えて飲みやすい味に加工したものが販売されている。また、不二製油は世界初の大豆の分離分画技術(USS製法・2012年特許取得)を確立させ、「低脂肪豆乳」と「豆乳クリーム」という新素材を生み出した。日本国内の代表的な製造販売メーカーは、キッコーマンソイフーズ(旧:紀文フードケミファ)、マルサンアイ、ソヤファームなど。かつては、三菱化成食品→三菱化学フーズ(ブランド名:マプロン)、明治乳業(ブランド名:サングロー豆乳)、日清サラダ油からも販売していた。自家製の豆乳は中国ほど一般的ではないが、豆腐店の店頭などで、新鮮な豆乳が販売されている。
豆乳向けに、えぐ味が少ない大豆品種も開発されている(日本の農研機構による「すみさやか」)[5]。
関連する食品
豆乳ににがりなどの凝固剤を加えて固めると豆腐となる。無調整豆乳の中には、凝固させると豆腐ができると表示しているものもある。大豆から豆乳を絞った残り滓はおからと言い、食物繊維が多く含まれている[6]。
豆乳をじっくり加熱した時に、表面にできる薄皮を引き上げたものをゆば(湯葉・湯波)といい、吸い物の具として使われたり、刺身と同様にそのまま醤油などをつけて食されたりする。精進料理にも欠かせない伝統食材である。
豆乳を使った料理など
豆乳鍋や豆乳グラタン、豆乳シチュー、コーヒー、カフェ・オ・レ、カフェ・ラッテにおける牛乳の代わりに豆乳を用いたメニューも増えている(「ソイラテ」など)。ダイエット食品としては、豆乳クッキーなども販売されている。特に牛乳を豆乳で代用したデザートでは、プリン・ドーナツ[7]・チーズ[8]、アイスクリームなど沢山のバリエーションがある。
- ^ Shurtleff & al. (2013), pp. 5 & 23–4.
- ^ Shurtleff & al. (2014), p. 9.
- ^ 『広辞苑』第六版【豆乳】
- ^ a b c 豆乳類の日本農林規格 農林水産省
- ^ 豆乳用大豆 関東以西向け「すみさやか」誕生 農研機構『日本農業新聞』2021年9月22日1面
- ^ “おからで糖質制限しよう。”. Amebaニュース. (2017年9月1日) 2018年1月17日閲覧。
- ^ “ミスドとタニタと「野菜ドーナツ」販売 生地にニンジン、クリームにトマトや豆乳”. J-castニュース. (2017年8月28日) 2018年1月17日閲覧。
- ^ “豆乳は「飲む」から「食べる」時代へ!大豆からできた新食材!「チーズのような豆乳ぶろっく」都内カフェで販売開始”. SankeiBiz(産経新聞社). (2017年8月7日) 2018年1月17日閲覧。
- ^ 文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』
- ^ 厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015年版)』
- ^ 陳開利、井浦克弘、高野亮、平林潔「ラットの血中コレステロール濃度低下に対するフィブロイン投与の効果」『日本蚕糸学雑誌』1993年 62巻 1号 p.56-60, doi:10.11416/kontyushigen1930.62.56
- ^ 要出典
- ^ 大豆イソフラボン 九州大学 食糧化学研究室
- ^ Soy pinitol acts partly as an insulin sensitizer or insulin mediator in 3T3-L1 preadipocytes - The National Center for Biotechnology Information
- ^ Upson K, Adgent MA, Wegienka G, Baird DD (2019). “Soy-based infant formula feeding and menstrual pain in a cohort of women aged 23-35 years.”. Hum Reprod 34 (1): 148-154. doi:10.1093/humrep/dey303. PMC 6296212. PMID 30412246 .
- ^ 棚橋勝道 ほか「大豆トリプシンインヒビターの加熱によるトリプシン親和性の変化」『日本食品工業学会誌』1988年 35巻 8号 pp.541-544, doi:10.3136/nskkk1962.35.8_541
- ^ 町田芳郎「食用大豆タンパク質とその新しい用途」『油化学』1963年 12巻 8号 p.461-467, doi:10.5650/jos1956.12.461
- ^ “豆乳Q&A 日本豆乳協会”. 日本豆乳協会・日本豆乳公正取引協議会. 2017年8月19日閲覧。
- ^ 『大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方』p. 45
- ^ a b “厚生労働省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A”. 厚生労働省. 2017年8月19日閲覧。
- ^ “豆乳の味、多すぎやしないですか? メーカーにきいた - デイリーポータルZ:@nifty”. NIFTY Corporation (2016年3月1日). 2017年8月19日閲覧。
- ^ “美容や健康に効果的!豆乳の優れた効果と上手な飲み方 - 豆乳専門ページ - ピントル”. PINTORU. 2017年8月19日閲覧。
- ^ 大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方 (PDF) 食品安全委員会
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