幹部クラス
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「仮面ライダーSPIRITS」の記事における「幹部クラス」の解説
ガモン大佐 / 暗闇大使 / サザングロス(怪人) 大首領JUDOの意志を代行するBADAN最高司令官。ショッカーの大幹部である地獄大使(ダモン将軍)の従兄弟で、顔は地獄大使と瓜二つである。策を講じることに長けており、性格は冷酷無情な面が目立つが、その本質は生来の小心者。人間の「ガモン」であった頃、東南アジアの小国の独立戦争で解放軍指導者として活動した際には「知恵の悪魔」と呼ばれ、戦死後は生前の功績を称えられ、小国は「ガモン共和国」に改められた。実は自身の存在を疎ましく思っていたダモンの策略により戦死したのだが、先に自分を選んでいたという大首領の手によって復活した。 ダモンが地獄大使と名乗っていたのに対し、自身は暗闇大使と称する。第2部初期は人間の姿で、復活して間もない為か、肉体の再生が不完全な状態だった。時空魔法陣により改造人間の素体となる、各主要都市の市民を世界各地から召喚しようとしたが、1号〜ZX(ライダーマンを除く)が全ての魔法陣を破壊したそのフィードバックで死亡する。しかし、大首領に再び命を与えられ、特撮版と同じ姿で復活を遂げた。 以降は大首領に与えられた力で、ショッカーからジンドグマまでの全幹部と全怪人を魂のない状態で復活させ、その指揮を執っている。復活させた者の眼を通じて、相手や周囲を見ることも可能。大首領の復活に役立つと時空破断システムを「操れる」結城をBADANに引き入れたが、その行動や時空破断システムを操るという言動が大首領からは「増長した」と判断され、制裁として顔面を割られて恐怖を味わう羽目に陥った。 同じ顔を持つ地獄大使(ダモン)とは本当の双子のような存在であり、彼のことを「兄者」と呼び慕い、サンフランシスコに住んでいた幼少期から行動を共にしていたが、自身はダモンの影のような存在であった。そして、彼に裏切られたことが元で凄まじい憎悪を抱き、その憂さ晴らしとして、地獄大使に自我を持たせつつも、肉体は中途半端に再生した状態で復活させることになった。 前述の大首領からの制裁から、かつて裏切られたトラウマが蘇り、切り捨てられる前に自分が裏切ることを画策し、彼率いるBADANはJUDOとデルザーに反旗を翻した。だが、その一方で大首領への恐怖に非常に怯えている。 大首領を裏切った後は三影とシズカに従うようになり、時空破断装置を制御した結城を利用して大首領を暗殺する計画を立てる。しかし、結城は「虚無の牢獄」内での大首領との戦いに敗北。更に大首領(ホムンクルス)の出現に伴い、サザングロスが地上に向かって落下を開始。その最中、生き延びようとする執念によるものか自らサザングロスと同化を始め、『新』73話にて怪人サザングロスの姿となった。だが、完全な同化を果たしたわけではなく、サザングロス内部で徐々に強化を図り、やがて下記のサザングロス(覚醒前)の姿になる。その後は自身を探すデルザー軍団の目を欺くべく、豪華客船内のホールに潜伏した。 精神が不安定になった為、その意識は地獄大使を慕っていた頃の記憶の中に浸かった状態になっていたが、船内に残されたトランプを用いたシャドウの精神操作により、地獄大使に裏切られたトラウマを呼び起こされると同時に、ガラガランダに丸呑みにされる幻覚を見せられ、地獄大使への憎悪を掻き立てられる。シャドウから再び「神(大首領JUDO)の使い」として忠誠を誓うことを呼びかけられ、シャドウのトランプと共に本体が外殻内部に取り込まれ、遂に完全なサザングロスへと覚醒を遂げた。サザングロス(本体) サザングロスが地上に向かって落下を始めた際、執念を燃やす暗闇大使が自らサザングロスと同化し怪人化した姿。 原作(雑誌グラビア版)と同様、フジツボやホヤの様な突起物に覆われた醜悪な姿をしており、元の暗闇大使と同じく電磁鞭や鍵爪を持つ。初めてこの姿になった時点では、まだ完全な一体化を果たしていない状態らしく、その後もサザングロスを縮小させる形で自身の肉体に取り込んでいく。また、自身を探しているジェネラル・シャドウを欺くべく、サザングロスを取り込む過程において脱皮した抜け殻を阿修羅谷の至る所に配置している。 サザングロス(覚醒前) 暗闇大使がサザングロスとの同化によって、豪華客船に隠れることが可能なサイズまで収縮した姿。 外殻部分にサザングロス(本体)の上半身が埋め込まれた様な外見が特徴的だが、この姿では自らの意識が「過去の記憶の中に引き篭もった状態」となっている。その影響で今までの記憶が混濁・極度の精神不安定状態となっており、地獄大使を自らの手で死に追い込んだことも忘れてしまっている。地獄大使の死をジュクの秀に指摘された際には涙を浮かべていた。また、常に強い飢餓感を感じるようになっているらしく、船内から掻き集めた無数の乗客の死体を貪り食っている。 サザングロス(覚醒後) シャドウの精神操作によって、地獄大使への強い憎悪を力に変えた暗闇大使が、完全にサザングロスと一体化し覚醒した姿。 原作(雑誌グラビア版)と同様、サザングロス(本体)の上半身がサザエの殻や大砲に覆われた姿となっている。両腕や全身に備えた大砲からの砲撃は凄まじい破壊力を誇り、撃ち出した砲弾の軌道をコントロールして敵を追尾させることも可能。 村雨 良 / コマンダー / ZX →村雨 良 / 仮面ライダーZXを参照。 三影 英介 / タイガーロイド / ツクヨミ 元インターポール捜査官。BADANの引き起こした一連の事件の調査を担当していたが、その過程で人類に見切りを付け、力を求めてBADANに接触する。BADANの一員となった後は自ら改造手術を受け、虎の改造人間「タイガーロイド」となる。 第2部序盤でZXと共に無数のコマンドロイド達を率いて、世界中の軍事拠点を潰しながら大量虐殺を行った。その後、ガモン共和国において仮面ライダー2号と戦闘。戦いの最中、1号と2号のライダーダブルキックからZXを庇って重傷を負う。その後は、強化手術を受けて復活し、BADANを裏切った良(ZX)を付け狙う。以降も強化再改造を重ね続け、最終的に新たなツクヨミとなる(第3部第三十五話でも、一瞬だけツクヨミそのものの姿へと変身している)。しかし無理な改造が祟ったのか、アルビノ化や肉声の喪失(コミュニケーションにはテレパシーに近い無線通信を用いる)、長時間の戦闘が困難と代償も生じている。 ニードルの離反後は、暗闇大使の右腕として行動することが多くなったが、心の奥底では自身が神として掲げたいのは大首領JUDOではなく人間・村雨良であることをニードルに指摘されている。 暗闇大使が大首領を見限る決意をした後は、大首領に代わる新たなBADANの神々として掲げられ、実質的に暗闇大使よりも上位の地位に就いている。 良をJUDOに代わるBADANの王として君臨させ、自身とシズカをその従者とするつもりでいたが、新たなアマテラスの素体として必要な素質を持つシズカと違い、自身は十分な素質を持っていないことをツクヨミに指摘されていた。しかし、人が神になることに興味を抱いていたツクヨミによって、自身が良を補佐する参謀役に相応しいかどうかを確かめることを条件に彼から時空魔法陣を操る力を与えられた。 当初はほぼオリジナルと同じ形態と能力を持っていたが、改造強化を重ねたことで次第に姿が変わっている。 村枝は、三影を段階を踏んでライバルとして描くことを考え、人間を見限る三影に感情移入できるよう、滝やアンリに近いインターポール捜査官として初登場させた。また、村枝はタイガーロイドが大のお気に入りで、「自分が信じていた理想をバダンに裏切られても、バダンに忠義を尽くして死んでいったその任侠さに感動した」とコメントしている。改造タイガーロイド 1号と2号のライダーダブルキックに敗れ去ったタイガーロイドが強化手術を受けて復活した姿。ZXと同じ、肉体の99%を機械化したパーフェクトサイボーグとなっている。アルビノ化による影響で白い体毛に覆われており、さながら白虎を思わせる。変身の前後を問わず、全身の至る所から砲身を出現させることで全方位へ攻撃することが可能。右眼はレーザーサイトになっており、的確に相手を狙える。 湘南海岸でZXと対決し、全身の砲身から発射するレーザー光線で苦しめるが、レーザー光線の一斉射撃角が40度までしかない事を見抜かれる。その体勢立て直しに要する0.7秒の隙にZXのダイビングクラッシャーを受けて敗れるが、三影を助けに来たジュクの秀の妨害もあり、トドメを刺すには至らなかった。 強化改造タイガーロイド 湘南海岸でのZXとの戦いの後、更なる強化改造を施したタイガーロイド。虎の頭と両腕を除き、そのボディはツクヨミに酷似している。砲身を出現させず、直接全身からレーザー光線を放つことが可能になっており、額にはZXと同じ探知メカを搭載している。 秋芳洞でキングダーク2号機の警護をしており、SPIRITS第5分隊を壊滅状態に追い込み、因縁のあるXライダーと交戦する。Xライダーを窮地に追い込むが、隙を突かれての真空地獄車とXキックを受けて出力ダウンし、相打ち同然に変身を解除された。倒れたところをアマテラスに救われ、キングダーク2号機の内部で彼女から治療を受けている。 ツクヨミ(三影) 改造手術の繰り返しにより、新たなツクヨミとなった三影の姿。もはやタイガーロイドの面影は一切残っておらず、その姿はかつてのツクヨミそのものとなっている。『新』第26話ではシズカ(アマテラス)と共にこの姿に変身し、暗闇大使より「ツクヨミ様、アマテラス様」と呼ばれている。 上述の通り、三影はツクヨミの素体になる為の素質が欠けていたが、ツクヨミ本人によって時空魔法陣を操る能力を与えられている。これによって、敵の周囲にレーザー砲を出現させて全方位から狙撃したり、身体の一部分に魔法陣を展開して敵の攻撃をすり抜けて無効にする等、攻守ともに隙が無い。だが、あくまでもツクヨミと契約したことで得た能力の為か、ツクヨミの意思によって使用不可能となる場合もある。 両手で「∞」を描いたのちに「開く」動作を思わせるオリジナルの変身ポーズを見せるが、その際全身からの出血を招いている。ジュクの秀によるとシズカとは違い、多大な負荷を及ぼし、変身もあと何回できるか分からない状態となっている。 マスクとボディ色(ZXにおける赤い部分)は白色に近い銀色、クラッシャー部、ボディ模様がZXとは異なっている。変身後の武器として左大腿部に簡素な柄のみの電磁刀(長ドス)を装備している。 ニードル / ヤマアラシロイド BADAN四天王の一角の担い、怪人軍団長を務めるヤマアラシの改造人間。逆立てた髪を持ち、白衣を着て眼鏡を掛けた青年。普段は慇懃無礼な口調で話し、物腰柔らかな印象だが、逆上すると残忍な本性を現す二面性の激しい人物。 ヤマアラシロイドに変身後は全身の針を槍のように使う。また、人間の姿でも髪の毛を針と化して、攻撃・操作など様々な用途に使うことができる。他、一旦はアマゾンに切り裂かれたトカゲロイド・モグラ獣人・ガランダーの獣人たちなどを復活・怪獣化させる効力もある。その針には微細な「返し」があり、一度刺されば良がやった様に貫通させる以外の手段ではニードル自身にしか抜くことはできない。だが、スーパー1の赤心少林拳奥義・梅花には全く成す術が無かった。 ZXの身体を手にして神になることを企んでいたが、ZXの身体に隠されていた真実を知ってBADANを脱走。現在は追手のコマンドロイドを倒す一方、自分の針を仕込んで要塞サザングロスに潜入させるなどして暗躍。悪人には違いないが力に執着する姿勢や、クリームパンが好きと思われる描写もあり(そして村雨と三影の決闘のゴング代わりに、その袋を膨らませて割るという子供じみたことをした)、妙に憎み切れない人間臭さを見せることもある。 BADANを脱走してからは無精髭を生やし、白衣もボロボロで汚れまみれというホームレス同然の姿になっている。村雨の回想場面で村雨しずかのZX実験に立ち会い(後に自らが実験に掛けたと告白)、白衣を着ているが経歴は不明。 後に第3部四十四話にて、何らかの思惑を持ってサザングロス内部に潜入。結城や三影達と接触し、暗闇大使によって捕獲された。以降は再びBADANの怪人として暗躍し、再生BADAN怪人を統率する役割を持つ。 ウェイ・ペイから「師匠」と呼ばれているが、当人には全く覚えが無いらしく、後に『新』76話のニードルの回想において、改造手術から目覚めた段階でそれ以前の記憶が全て消えていたことが分かっている。 怪人態は原作のオリジナルに比べて体付きと頭部が鋭角的になっている。肩の槍着脱機構もアレンジされている。 プワゾン(フレイ・ボーヒネン) / ドクガロイド BADAN四天王。女性に見紛う長髪の美青年で、猛毒を操る毒蛾の改造人間。フレイアの双子の兄。第1部第十三話で父のボーヒネン博士をBADANに迎え入れるべくノルウェーを訪れ、スカイライダーと対決する。ドクガロイドとしての正体を現して(部分的に変身し、翼だけ出すことも可能)、猛毒の鱗粉攻撃でスカイライダーを一旦は退け、更にはノルウェー空軍機の一個編隊を全滅させる。然し、スカイライダーと再戦した際には、偶然妹のフレイアの解毒能力を身に付けていた彼に鱗粉攻撃が通じず、逆にライダーブレイクと大回転スカイキックを食らい、大空に散った。 猛毒の鱗粉は口から毒ガスとして放つことも可能で、発射された拳銃の弾丸を瞬時に腐敗させ、消滅させた。 自分と似たような境遇のビクトル・ハーリンに対しては手荒に扱わず、改造されてもなお父を信じているなどの情感も幾分は残っており、それが醜い裏切りであったことを知るや激怒。怒りに任せて父を殺してしまう。大空に散る際には、人間としての涙を流していた。 オリジナルと違い、体や顔は細身でより本物の蛾に近く、背中の装備も原作ではマントだったが、本作では完全に蛾の翅になっている。 アスラ / アメンバロイド BADAN四天王。筋骨隆々の強面の男で、アメンボの改造人間。ZXを除けば、現時点のBADAN怪人の中で唯一完全な宇宙空間での戦闘が行える改造人間。第1部第十五話で月面基地を壊滅させ、職員のほとんどを死に至らしめた。かつては拳神と呼ばれる程の拳法家であったが、老いのために衰えた自身に無情を感じ、BADANに自ら望んで改造された身。ただし、ニードルの戦法に対し何の対処法も持とうとせず、一也のように赤心少林拳奥義・梅花を会得する為、悟りの境地に到達しようとした形跡は全く見られない。 月面でスーパー1と戦った際には阿修羅の名の通り伸縮自在の6本の腕を駆使し、自身の優れた拳法と併せて彼を苦しめた。時空魔法陣を操る力も持っている。地球でスーパー1と再戦するも、セルゲイによって生じた刹那の隙にスーパーライダー月面キックを喰らい、敗れ去った。 ほぼ原作に近い形態を持つが、全体的に筋肉質にアレンジされた。着脱式だった四本の複腕は内蔵伸縮型となり、さらに両腕も足のように変形する能力が追加されている。 サラマンダー / トカゲロイド BADAN四天王。テンガロンハットを被った、エリマキトカゲの改造人間。西部のならず者のような風貌の男で、口癖の「ウゼェ」からも見られる通り、とにかく気性が荒く、ニードルにもよく口答えし、プワゾンは嫌悪感を表していた。人間態でも口からは高温の火炎を吐くことができ、アマゾンに大火傷を負わせた。 南米でムシビトを従えてビクトルを狙うが、居合わせたアマゾンに妨害される。その後、ニードルからビクトルの捕獲とアマゾンの始末を命じられ、ギアナ高地でトカゲロイドの正体を現してアマゾンと再戦。大切断で一旦は頭を裂かれるが、ニードルによってすぐ復活。再生能力を得てアマゾンを追いつめるが、再生能力が暴走してティラノサウルスに似た巨大怪獣と化した所にスーパー大切断を受けて倒された。 デザイン面、能力面ともに原作そのままだが、首の襟巻きを展開して炎の集束板にする能力は未使用。
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