一切衆生悉有仏性
一切(いっさい)衆生(しゅじょう)悉有仏性(しつうぶっしょう)
仏性
一切衆生悉有仏性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 06:10 UTC 版)
一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)とは、衆生はみな生まれながらにして仏となりうる素質(仏性)をもつということである。その根本となる一切皆成(一切衆生が成仏できる)は涅槃経に説かれるものであり、法相宗を含む南都仏教もこれを承認していたが、その解釈(仏性論)について最澄と法相宗は激しい論争(徳一との三一権実諍論)を行った。 徳一は一切皆成を認めつつ「仏性を顕かにするための行を成しえる因(行仏性)を持たない衆生がいる」とする五性各別説を支持する。この法相宗の立場について最澄は小乗義が含まれていると批判し、五性の別なく悉皆成仏できると説いた。その上で「修行の困難さから成仏できるのは釈迦のような特別な存在」とする一般的な仏教観を否定し、「一切衆生悉有仏性を信じ利他行に励み成仏の道を進む者こそが菩薩」とし大乗の立場を明確にした。
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一切衆生悉有仏性
一切衆生悉有仏性と同じ種類の言葉
一に関連する慣用句 | 一人虚を伝うれば万人実を伝う 一再ならず 一切衆生悉有仏性 一刻を争う 一升入る壺 |
涅槃経に由来する古典の言葉 | 一切衆生悉有仏性 羊の歩み 盲亀の浮木 草木国土悉皆成仏 |
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