大乗荘厳経論とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 宗教 > 仏教 > 大乗 > 大乗荘厳経論の意味・解説 

だいじょうしょうごんきょうろん〔ダイジヨウシヤウゴンキヤウロン〕【大乗荘厳経論】

読み方:だいじょうしょうごんきょうろん

大乗経典。13巻無着(むじゃく)著、唐の波羅頗伽羅多羅訳。菩薩(ぼさつ)の発心修行について説いたもの。大乗荘厳論。


大乗荘厳経論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/30 02:01 UTC 版)

大乗荘厳経論』(だいじょうしょうごんきょうろん、: Mahāyāna-sūtra-alaṃkāra, マハーヤーナ・スートラ・アランカーラ)は、瑜伽行唯識学派の開祖、弥勒の5部論のなかの1論である。

原名は、「マハーヤーナ」(mahāyāna)が「大乗」、「スートラ」(sūtra)が「経」、「アランカーラ」(alaṃkāra)が「荘厳(装飾)」、総じて「大乗経の荘厳」という意味である。

漢訳の『大乗荘厳経論』は13巻。無著asaṅga、5世紀頃)造と伝えられるが、偈頌(韻文)の部分は弥勒maitreya、4世紀後半頃)の作であり、無著が授かって世に弘め、長行(散文)の部分は、偈頌に対する註釈として、世親vasubandhu、5世紀ごろ)が兄無着の教えをうけて著わしたものと認められる。

翻訳

  • 大乗荘厳経論 唐の貞観3-7年ごろ(630-3年)、波羅頗迦羅蜜多羅(prabhākaramitra, 627-633年在中国)訳。T31, pp.590-661
  • チベット訳〔頌〕東北目録108,pp.1-19、〔無性の註〕東北目録108,pp.138-199

テキスト

サンスクリット原典はシルヴァン・レヴィ(Sylvain Lévi)によってネパールで発見され、1907年その校訂本を出版し、つづいて1911年フランス語訳を発表した[1]。また長尾雅人はレヴィ出版本にもとづいてサンスクリット・チベット語訳・漢訳対照の索引を発表した[2]。本論に対するインド人の註釈としては無性(asvabhāva、6世紀前半ごろ)の註および安慧sthiramati、6世紀ごろ)の註があり、チベット大蔵経の中に収められている。

漢訳に関する註釈は、慧浄(578-645)の疏があったと伝えられるのみである。

参考文献

  • 宇井伯寿『大乗荘厳経論研究』東京 岩波書店、昭和36年。

脚注

  1. ^ Sylvam Lévi『mahāyānasūtrālaṃkāra』tome I(texte), Paris 1907, tome I(traduction),Paris 1911
  2. ^ 長尾雅人『Index to the mahāyāna-sūtrālaṁkāra』Tokyo,1958

関連項目




大乗荘厳経論と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「大乗荘厳経論」の関連用語

大乗荘厳経論のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



大乗荘厳経論のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの大乗荘厳経論 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS