ヤッセンボー一味
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「薩摩剣士隼人の登場人物」の記事における「ヤッセンボー一味」の解説
ヤッセンボーとくぐり狐衆の呼称。鹿児島県警察110番の日イベントなどでこの名称が用いられている。ヤッセンボーとくぐり狐衆5人にコンコンを加えたチーム名としてはヤッセンボー軍団を名乗っているため、実際はコンコンが加わっていないときにもヤッセンボー軍団の名が使用されることもあるが、便宜上ここではヤッセンボー一味の名を使用。 幻魔神狐ヤッセンボー(げんましんこヤッセンボー) 第一部一話から登場。ぐりぶー物語でも1回から登場。バラエティTV番組「デルフォイの神託」など多数の番組にも登場。鹿児島弁で弱虫、いくじなしなどを意味する「やっせんぼう」のスピリットボッケモン。鹿児島でこれまであまり評価されてこなかった、腕力は弱いが知を貴び知恵で鹿児島を良くしていこうとするが武勇を重んじる人々に「やっせんぼう」と馬鹿にされ続けた人々の怒りや悲しみの思念から誕生した。 第一部完結編において、狐一族の守護神というのは、薩摩を治めてきた者が長くに渡り神と崇めてきた狐の姿をとることで鹿児島人たちによる心のエネルギーを集め続け、力を得るための嘘だったことが判明した。ヤッセンボーやくぐり狐衆に尻尾が無い理由は、このことから。また、ヤッセンボーは狐一族による鹿児島人への恨みを糧として強き力を得る目的のため、幻魔鏡を用いて吉野狐一族を封印したことも自ら白状した。仙巌園におけるショーでは隼人との戦いの最中、島津の守り神である真の狐の神「稲荷大明神」が「仮にも狐の神を名乗る者が島津の別邸で無粋な振る舞いを行うことを悲しく思う」と咎めている。正体が明らかになった後は自らを、やっせんぼうの神と自称しており、以前と同じく幻魔神狐と名乗っている。ちなみに、力で鹿児島を良くしていこうとする隼人に対しヤッセンボーは知恵で鹿児島を良くしていこうとしているという設定も存在する。 初期の頃はコンコンパクトでコンコンに召喚されて現れていたが、第一部五話以降は呼び出されなくても現れるようになった。コンコンが持つ幻魔鏡コンコンパクトで召喚され召喚された際は「幻魔降臨ヤッセンボー」の台詞とともに決めポーズをとることが多い。なお各地で催されるイベントショーでは話にコンコンが登場しないことが多いため、TV版とは違い幻魔召喚がないことが多い。 気位が高く常に他の者を小馬鹿にして見下す事を好み、性格は嫌味で自分勝手、卑怯、傲慢。腕力の強い者を薩摩隼人ともてはやし力の弱い代わりに知略を巡らせてきた者を卑怯者のやっせんぼうと蔑んできた鹿児島人が見下しあざ笑う、弱者と蔑まれし者達の怒りと悲しみを背負った名が自分だと語り、どちらも鹿児島のために生きてきたにも関わらず鹿児島の歴史の中で蔑まれることにより積もった悲しみ、不平、怒りによる積年の無念から、鹿児島人に対し復讐に燃えている。そのため鹿児島を世界中の笑いものにしようとしており、ボッケモンや人々を泣かす事に心血を注ぎ、人間やボッケモンにいたずらをしかけては「やっせんぼう」と書かれたシールを相手のおでこに貼り腰抜け・弱虫のレッテルを貼っている。 その復讐心のあまり、第一部や第一部完結編では鹿児島人たちを恐怖のどん底へ叩き落とすと宣言してイッシーをダークイッシーやデビルイッシーへと変え、鹿児島を滅茶苦茶に破壊する計画を実行に移す。さらに最大最後の秘術と称し、桜島上空へ浮かべた闇により巨大化したヤッセンボールを桜島上空へ浮かべ、そこから生み出した大ンダモ支丹に鹿児島中を襲わせ、大量の恐怖からなる巨大な闇の力を取り込み、正気を失い黒味がかった姿で野獣のように凶暴なダークヤッセンボーと化して隼人に襲い掛かった。最大最後の術は、そのまま続いていればいずれは鹿児島だけでなく世界の全てが闇に覆われてしまうものだったが、術が破られ元に戻った後は隼人と和解して立ち合いを行い、時に剣を交える最中くぐり狐衆に後ろから襲わせたり嘘をついてだまし討ちを行うなど知恵を絞り工夫を凝らした卑怯な戦法で戦った。そして、鹿児島から驕る心や弱者を蔑む心が無くならないかぎり鹿児島に住む人々を驚かし続けると宣言。くぐり狐衆を率いてその後も、ひっとべ!では幼稚園や保育園を、第二部では島の人々も襲っている。これらのいたずらや破壊活動のほか、結果として隼人や天ちゃん兄弟から阻止されアマンクロスの工場を手伝わされるはめになってはいるものの、番外編(パート1)では、くぐり狐衆と一緒に1000万円を即日融資するチラシに釣られた者へ融資のためには50万円が必要と電話で勧誘する、うそ電話詐欺を行うなど警察が出動するような犯罪行為も行っている。 一方、弱者の思いを代弁する一面も持っており、仲間に対する優しさも時々垣間見せている。コンコンに対しては、自分には関係無いと高を括っていた税金制度消滅による公共サービスの消失によりコンコンの身に起こりうる危険性を隼人たちから教えられ、迷子になったコンコンの身を案じ自ら札を剥がし術を解いたうえで戻ってきたコンコンを抱きしめたり、第二部で友人のつんつんと戦うかヤッセンボーたちと戦うか悩み迷うコンコンに日々の修行の成果を見せてみろとつんつん側で戦うことを促したりと時に気遣い優しい言葉をかけている。くぐり狐衆に対してもたまに、さりげない気遣いを見せたり優しい言葉をかけている。ぐりぶー物語では隼人の誘いに乗り、ぐりぶーの企画に協力を申し出た。 好きなタイプは、黒髪で髪が長く線が細くて優しい、さつまおごじょ(鹿児島の女性)。いつも恋している恋多き男で、はじめてプリモゼを目にしたときは花束を手に3人まとめてデートに誘うも断られ逆上していた。2012年2月放送のTV番組「デルフォイの神託」に出演したときには、KTSの女子アナを半ば強引にデートに連れ出そうとしたり、女子アナ3人の中で誰が一番好みか聞かれたときも「全員大歓迎じゃ。みんなまとめて相手をしてやるぞ」と答えていたほか、大喜利では「ヤッセンボーはテライケメンワロスwwと」回答したことにより、番組出演者に、かなりチャラいと言われていた。女性ファンも多いらしく、ぐりぶー物語では突然現れた大勢の女性ファンに街で囲まれている。様々な酒を飲んでいるが、比較的甘い酒が好き。隼人と掛け合い漫才を行うこともある。 一人称は「我」。「コーンコンコンコン!」という独特な笑い方をする。普段の口調は鹿児島なまりな公家風の言葉づかいだが、感情が激するとバリバリの鹿児島弁になる。初期の頃は隼人に「おまんさー(お前様、あなた様などを意味する敬称)」と呼ばれていたが、第一部六話からは「ヤッセンボーどん」と呼ばれるようになった。耳が長いため黒豚ヴィちゃんやアイくろからはウサギと間違えられている。 旅をしているため普段は宿に泊まったり洞穴に寝たりしており、くぐり狐衆がヤッセンボーの身の回りの世話と食事の用意をシフトの当番制で行っているが、わがままなので大変らしい。番外編(パート2)では財布を2つ所有しており、所持する1万円で高級黒豚しゃぶしゃぶセットの肉を購入しており、税金の支払いにも出向いているが、その収入源は主にイベント出演費やグッズ販売収入。ひっとべ!では、このままでは電気もガスも水道も止まってしまうほど財政が火の車な状況に陥り、ファミリーマートで黒いシャツの制服を纏い、くぐり狐衆と一緒にアルバイト店員として働いていた。2012年からのショーではスマートフォンも愛用するようになり、Facebookでは隼人から来た友達申請を受理している。 戦闘時には配下の忍びである、くぐり狐衆を召喚する。当初は戦闘に参加せず、幻魔科学により開発した黄金の短銃「ヤッセン銃」を第一部五話で使用しようとした以外は策略を巡らし現場指揮を執るだけのことが多かった。幻魔月光刀を手にしてからは自らも積極的に戦っており隼人に認められる程の白兵戦能力を発揮しており、幻魔月光刀をかざし闇の火炎弾を放つ「暗黒波動弾」、「霧桜(むおー)」と叫び幻魔月光刀を構え「輝鋭(きえー)」という掛け声と共に横一文字になぎ払う、火山のような美しさと強さを兼ね備えた黒い斬撃「霧桜輝鋭斬(むおうきえいざん)」などの技を駆使する。隼人らと和解した後の霧桜輝鋭斬は、斬撃で青紫の閃光を放つようになり、構えたときに桜の花びらが舞うこともあるようになった。第二部では、新たな武器「妖焔 弥閃刀(ようえんやっせんとう)」を作り出して愛用しており、幻魔月光刀との2刀流で立ち合いに挑んだこともある。 様々な妖術「幻魔妖術」を操り、幻魔妖術と最先端の科学技術を合わせたテクノロジー「幻魔科学」により自ら開発した道具を駆使する。片手で狐を作りながら巧みな言葉で人心を操る「幻魔言霊の術」は、悪口を言うことで人々やボッケモンを傷つけたり不和を起こし、悪意のある情報を流したり口からでまかせを言い他者を騙す術。ちなみに第一部完結編では額からビームを撃てるように見せかけて騙し隼人の脛を攻撃したが、ひっとべ!以降は本気で撃てるのではないかと思い込み、こっそりと度々練習を重ねている。「ヒンデレ(出て来い)コンソワカ」の呪文は、ンダモ支丹やイッシーを召喚したり、胸の宝玉から幻魔空間の霧を発生させ幻惑したりと様々な術に用いられ、最も多用している。第一部では幻魔宝珠ヤッセンボールで妖怪「ンダモ支丹」を生み出し人々やボッケモンを驚かしており、「ズンバイ(たくさん)ヒンデレコンソワカ」の呪文では複数のンダモ支丹を、「ワッゼエ(凄い)ヒンデレコンソワカ」では複数の大ンダモ支丹を生み出した。番外編(パート2)では「幻魔文字言霊の術」を使用しており、「税金消滅・幻魔文字霊之呪」と書かれた大きな札をイータ君のおでこに貼り「税金消滅ヒンデレコンソワカ」と唱え税金消滅の術をかけることで税金の精霊としての力を封じることにより鹿児島を税金の無い世界へと変貌させた。「マッキレ(狂え)コンソワカ」の呪文では闇の力でイッシーを変貌させた。番外編(パート4)では、寒い冬を暖かくするため地球温暖化促進マシンを使用するも暴走して止められなくなるが、一般人が電源コンセントを抜いたことにより停止した。 愛用の扇子「ヤッセンス」を使用することが多く、扇子はボケへのツッコミに使用することもある。胸部の鎧は弱き者の名を持つ知恵の結晶で幻魔科学によりヤッセンボーが出す妖力の炎が物質化した「十尾之焔(じゅうびのほむら)」で、中心の宝玉から放出した妖力の霧により幻魔空間を発生させてくぐり狐衆を分身させたりンダモ支丹を生み出すことが可能。ひっとべ!では、体がなじむものの狐火がすっかり小さくなった初代、マークツーと呼んでいるもの、狐火が最も大きいくスペックが高い最新型の、3種類ある十尾之焔からどれを選ぶか思い悩む日常が明かされた。高級感のある衣の衣服「逸万誉佳衣(いっばんよかころも)」には、やっせんぼうの「や」の字をかたどった印の「弥閃之印(やっせんのいん)」が描かれている。地上への扉を封印する以前より狐一族の長老らから狐の守護神だと思われていた模様で、ひっとべ!20回では創立100年を超えた幼稚園を紹介した際に「我の年齢からしたら、まだまだ若いんですけどね」と発言した。 ちなみに、ヤッセンボー単独でのイベント出演も何度か行っている。そのほかにも実際に「ヤッセンフリー」というヤッセンボーを全面に打ち出したゆず風味ノンアルコールビールをはじめ、様々な商品が発売されている。 幻魔忍者くぐり狐衆(げんまにんじゃくぐりぎつねしゅう) 金峰山の薩摩忍者くぐり衆の忍術と吉野狐の妖術を身につけた、ヤッセンボー配下の精鋭忍者軍団5人組。 初期の頃は連携に未熟さも目立ち複数がかりでもつんつんに負ける程弱かったが、隼人たちと剣を交え負け続ける中で新たな技を身につけるなど徐々に力をつけており、第一部完結編では独自の武器を携え一之壁から五之壁としてそれぞれ単独で隼人の前に立ちふさがり、単独で隼人に攻撃を当てた者もいるほど成長している。第一部完結編では2人がかりでようやく幻魔月光刀を持ち上げていたが、ひっとべ!以降は1人でも持てている。分銅鎖、鉄砲、手裏剣など多種多様なあらゆる武器を使い、空中殺法や連携攻撃、ヤッセンボーの呪文で発生した幻魔空間の効果による分身の術などの忍法を駆使するなど能力は決して低くないが、集中力に欠ける面があり、美味しい食事を差し出されると任務を忘れ戦闘を放棄して宴会に走る傾向があるなど、よく任務を忘れる。 くぐり狐は第一部完結編で自らのことを「名も無き我ら」と発言しており、誰も顧みなかった名も無き自分たちに声をかけ声を聞いてくれたからこそ今の自分たちがあるとヤッセンボーに大恩を抱いており、人使いの荒いヤッセンボーにも普段から一途に忠誠を尽くす。ひっとべ!では、こっそり十尾之焔を身に付け幻魔月光刀を手に鏡の前でポーズを決めるくぐり狐もいた。お茶汲みが得意な者もいる。ショーなどではシフト制で2名がヤッセンボーのお供をすることが多い。 ヤッセンボーの「出会え出会え!」の呼び声と共に現れることが多い。「コーン」、「コンコーン」という鳴き声をよく発する。番外編(パート1)では、うそ電話詐欺の電話応対を行っていたが、語尾にいちいちコン!コン!と言っていたせいで、やきもきしたヤッセンボーが強制的に電話を変わっており、悪事がばれた後はヤッセンボーたちと一緒にアマンクロスの工場を手伝うはめになった。ショーでははっきり喋っているものの、TV版の当初ははっきり喋らない独特な喋り方をしていたが第一部九話からは流暢に喋ることが多くなった。その理由について監督の外山は「薩摩剣士隼人における話のテーマには郷中教育が含まれて、隼人と戦うことにより、くぐり狐衆は色んなことを学んでいき、番組が進むにしたがい無個性なキャラクターから一人の剣士として成長を描いていく分かりやすい表現として、言葉を喋るという演出をつけた」と語っている。甲高い独特の声で喋ることが多いが、真面目な場面では低く男らしい声で喋る場合もある。彼女がいる、くぐり狐もいる。 薩摩刀をもとに作られた妖刀の狐波平を手にし現れる。第一部完結編では、槍「長か鑓」を使用する者が五之壁、刃が付いたトンファー「刃付トンファー」を使用する者が四之壁、2個の巨大な手裏剣「ダブル手裏剣」を使用する者が三之壁、棘の付いた鉄球「トゲトゲ」を使用する者が二之壁、両手持ちの巨大な剣「ふっとか剣」を使用するくぐり狐衆のリーダー格の者が一之壁として、それぞれ隼人の前に立ちふさがった。 様々な連携技を駆使して戦っており、くぐり狐4人が騎馬を組み先頭の者がふっとか剣とトゲトゲを同時に持ち、ダブル手裏剣と刃付トンファーを合体させたものを左右の者が持ったその上に長か鑓を持ったくぐり狐が乗って攻撃を繰り出し、トドメは青い閃光と共に5人それぞれが一斉に攻撃する、くぐり狐衆忍法の奥義「幻魔騎馬合身の術」も使用。ヤッセンボーとの連携技では、くぐり狐5人が鎖で組んだトランポリンでヤッセンボーが跳躍して切りかかる「幻魔戦法・五稜跳躍陣」、光るヤッセンボールをボールのように蹴り回し相手に叩き込む「幻魔戦法・宝珠蹴鞠の陣」、縦一列に並び千手観音のように腕を突き出した後Choo Choo TRAINのダンスのように回ってから襲い掛かる「幻魔舞踊・波状螺旋の陣」、くぐり狐衆が組んだ騎馬の上にヤッセンボーが乗り、それぞれの武器で攻撃を繰り出す「真・幻魔騎馬合身」を駆使している。 恐怖を吸い取った狐一族三種の神器により幻魔月光刀でヤッセンボーから闇の力を浴びせられると、黒いモヤに包まれもだえながら首に巻かれた布はボロボロなものへと変化し、より狐に近い顔で凶悪な暗黒狐衆へと変貌する。暗黒狐衆になると一般人に刀を振り下ろすほど凶暴になり、つんつんをも寄せ付けない強さを発揮している。ヤッセンボーが幻魔月光刀を引っ込めると元に戻るが、元に戻ったときは肩で息をするほど疲れきっていた。第一部九話では、我らの力では隼人を倒せない、狐一族が蓄えし怨念の力を浴びせてほしいとヤッセンボーに自ら申し出ており、「あのイッシーをも操る力じゃ。この前のものとは比べ物にならぬ。そなたらでは耐え切れぬぞ」というヤッセンボーの忠告にも危険は覚悟のうえと答え、再び暗黒狐衆へと変身した。狐一族の恨みの力は凄まじく、その爪で飛び掛り隼人を地面へ押し倒すほどの力を発揮したが、心が闇に飲まれ仲間もわからなくなっており、隼人からこのままでは元に戻れなくなると言われるほどで、最終的には隼人により破影之太刀を2連発で浴びせられ闇を吹き飛ばされて元に戻った。暗黒狐衆になっている時は記憶がないため、コンコンと戦ったことにも気付いていない。
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